「深刻な事態」とは?(1) 京大・小出裕章さんの話

8年たっての復刻です。リンクアウトご容赦ください。可能なものから順次つなげていく所存です。

以下、緊急転載します。

http://spysee.jp/%E5%B0%8F%E5%87%BA%E8%A3%95%E7%AB%A0/1123786/#lead

 

小出裕章氏(京都大学原子炉実験所)
1949 年東京生まれ。1968年に東北大学の原子核工学科に入学。原子力の平和利用を志すも、原子力を学ぶことでその危険性に気づく。現在、京都大学原子炉実験所勤務


今私たちの暮らしは、たくさんのエネルギーを必要としています。マスコミや広告からは、自然エネルギー、CO2削減、オール電化、原油価格上昇、原発事故など、エネルギーにまつわる情報がたくさん流れてきます。
環境・暮らし・未来に大きな影響をあたえるエネルギー問題。
いろんな視点から、エネルギーのことを考えてみませんか。

 

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毎日放送ラジオ、たね蒔きジャーナルというもので、京都大学原子炉研の小出裕章先生のお話があり、こちらにも流します。

 福島第1海でヨウ素が4385という値、原発の内部で原子炉自身が破壊、融けており、放射能が出ており、格納容器も破損していて、タービン建屋にも汚染水が出て、トレンチ(水を漏らさない構造ではない)出 たら海へ流れるしかないということです。除去しない限り、海に出るのです。これから放射能の濃度は高くなり、減らすには、トレンチから水を抜くことであ り、作業にかかっているが、時間がかかるほど漏れる水は増える、タンクがないからどうしようもない、タンカーを連れてきて水を移すしかない(タンカー会社 が拒否、こんな時こそ政治の出番である)、タンカーを調達する(2度と使えないが)必要ありとのことです。

 

 リスナーより、飯舘村の土からIAEAの基準の2倍が出た件について質問があり、これに小出先生はとんでもない政府の言い分であり、日本の法律で放射線管理区域の100倍!小出先生のような特殊な仕事をする人が、飲み食い、寝てはいけないところの100倍であり、そんなところですぐに影響が出ないという政府は何かという批判がありました。

 

IAEAの組織すら原子力推進組織であり、それすら日本政府を批判している、日本政府の対応はあまりにひどいとのことでした。屋内退避のところではないが、コンパスで10km30kmで はない、風の吹いているところになる、この固有名詞を出さなかったが、汚染されているのが分かったら、行政はすぐに動かないといけない、それが出来ないの が日本なのだということです。同心円の避難範囲見直しは当たり前ということです。他の手段はもちろんある、時々刻々どう放射能が拡散するかは計算できる、 そのためにスピーディーがある、それを分かって決め細やかに対応しないといけないのにやっていない、原発は絶対安全、住民に被害を与えないと言って来た延 長であるということです。

 

 また、原発周囲に数百対の遺体があるのに、放射能汚染で持ち出せない、これは、ちゃんと運んで、遺族とともに被曝を伴いつつ、送るべきとのことでした。それはやらなければいけない、飯館村の人を避難させるのと同じ、何が人間にとって大切なのか、ということでした。

 

 東電の社長が入院、会長は津波対策をあまり感じていないのですが、個人の感情は入れたくないが、恥ずかしい人たちだと、この期に及んで何を、ということです。

 

 福島原発と同じ原子炉での電源喪失で危険であるとアメリカが30年 近く前に指摘していたのですが、それは昔からみんな知っていた、それなのに改善していない、だから対策を取らないといけないと小出先生他が言ってきたの に、日本の国、電力会社はそんなことは起きないと言って来たのです。そんなことを考えたら原発は建てられないからなのです、そういう事故を「想定不適当事故」と言っていた、起きないから考えないと言ってきたと言うのです。想定不適当事故は1975年以降、36年 前から使われてきた、しかし現に起こっている、想定不適当と言われてきたということで、シビアアクシデントと言われる(過酷事故)、日本ではそんなことを 考えなくていいとされてきたと言うのです。それを考えると原発は出来ないのです、だから都会に原発を建てなかったのです。

 

  フランスへの期待が巷にあり、協力すると言うのですが、全く期待できないというのが小出さんの見解で、原発の最大先進国がアメリカ、それで事故が起こり、 それを利用してフランスが儲けようとしているとの見解でした。フランスに技術があるなら見せて欲しいということです。国際的な協力は、ロボットは、放射線 量の高いところで測ってくるだけであり、ポンプの修理、配線をつなぐことは出来ない、最後は人間がやらないといけないとのことです。規定の仕事しかロボッ トに出来ない、今の福島では想定外のことが起こっている、大変な過酷なことであると言うことです。

 

 トレンチに水を運び出せないと、海に流れて海水汚染であり、海産物にもちろん影響が出て、海草は大変な汚染で、なぜテータが出てこないのか。今の状況は20日経ち、事故が起きて以来、決着(破局になるかどうか)は1週間と思っていたが、今、破局に至るかどうかは分からない、相手が悪すぎる、放射能そのものであり、「放射能は疲れを知らない」、放射能は今まで1日で1/10になるのだが、これからは減らない、福島の人が被曝しながら持ちこたえているのに、これからも被曝すると作業をする人のマンパワーが持たなくなる、作業できる人がいなくなり、出来なくなる、それが1ヶ月持ちこたえられるのか、という状態なのです。しかし、原子炉冷却に年単位の時間がかかるが、人が確保できるか不安とのことなのです。避難している人は、何年も避難しないといけないとのことなのです。

 

  破局は、燃料棒の被服管(燃料の鞘)が破損しているのは、水素爆発ですぐ分かったが、燃料ペレットは融けていないと思っていたのに、プルトニウムが出て、 ペレットも融けている、ただし部分的に融けているので、全体が融けたらメルトダウン、水蒸気爆発、原子炉圧力容器が破壊され、放射能の防壁の格納容器もア ウトであり、今までの10倍~何十倍の放射能が出るということなのです。その破局を避けて欲しいとのことです。

 毎日新聞の藤田委員は、背筋が寒くなると言われましたが、私も、この話をよくキーボードで打てたなぁと思っております。特に、飯館村のことは深刻です。

 

 さらに、日本政府のやっていること、某将軍様の国と同じと思いました(泣)。

 小出先生はお怒りでしたが、私も怒っております!

 この内容、私に無断でいくらでも広めてください!転載大歓迎です!

 

 明日もお話があります、お知らせいたします。

 


最終更新:2019年02月07日 22:30