・関連リンク加えました。
・日本を報じないマスメディアを書き加えました
3/2 22:35 げんざい書きかけです
この写真を見て、
どう思われるでしょうか。
警察関係者、行政関係者、
政治家のみなさんの反応も
ぜひ聞いてみたいものです。
私は、この衝撃的な場面を目撃しました。
2011年2月20日午後3時39分。
虎ノ門JTビル前歩道から
日本の警察官には、
被疑者を運ぶ(連行する)ときに、
髪の毛を掴んで持ち上げ運ぶ、といった暴行が、
許されているのでしょうか?
もし許されているとすれば、
我が国日本は、
恐るべき警察国家といわざるを得ません
もし、我が国の警察が「法治」ならば、
すなわち、法律に従って職務を遂行しているというなら、
警察の指揮官は、
すぐさま次の法律を適用して、
この乱暴者(警察官)を、逮捕すべきです。
第百九十五条 裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者が、その職務を行うに当たり、被告人、被疑者その他の者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときは、七年以下の懲役又は禁錮に処する。2 法令により拘禁された者を看守し又は護送する者がその拘禁された者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときも、前項と同様とする。
一連の画像を見ますと、カメラをもった私服警官が、無帽でめがね着用の中年警官がこのような暴行陵辱虐待行為を働いているところをしっかり撮影しています。周囲には他にもカメラを構えた無数の警察官がいました。ですから、警察内部には「特別公務員暴行陵虐罪」で立件できる充分な証拠が揃っているはずです。
警察は、仲間内だからといって、捜査や立件をためらってはなりません。
それにしても、この男は一体全体どのような了見なのでしょうか?
髪をつかんで引きずりまわす、という行為をオノレが為されたらどうなるか、ということに思いをいたさないのでしょうか?
自分の親や子ども達が、髪をつかんで引きずりまわされたらどう思うのか、想像力を働かすことすらできないのでしょうか?
「警察官である」ということだけの故に!!
制服を脱いだら、そのような人間ではない優しい心の持ち主だとでもいうのでしょうか?
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この「特別公務員暴行陵虐罪容疑」事件が起きたのは、10日前の2月20日でした。
その日は、沖縄東村高江の新鋭米軍基地建設すなわちヘリパッド建設反対住民に連帯するデモが、東京で行われる予定でした。JR新橋駅前からアメリカ大使館前を通るコースのデモは、これまでは認められていたコースです。デモ申請も1ヶ月近くも前に出されていたそうです。
ところが、直前になって警察は、集合場所、デモコース、解散場所すべての変更を強要してきました。デモ主催者は突然の強圧的な変更に抗議しながらも、デモではなくアメリカ大使館に申し入れ書を渡す行動に切り替えました。
新橋駅からアメリカ大使館へは、プラカードも掲げずシュプレヒコールもせず歩行者として移動し、大使館手前からは代表6名が、多くの人や団体から寄せられた申し入れ書を、電話で約束した大使館員に手渡しする手筈でした。
ところが警察は、いきなり機動隊員100名を大使館100メートル手前の歩道に展開させ、代表を送り出そうとした約200名の市民を押しまくり、強圧的な「解散命令」をラウドスピーカーから発しました。
集まった人たちが、それに抗議したことは言うまでも有りません。逮捕騒動が起きたのはその直後です。警察官への抗議の声を、「警察のいうことを聞かない罪」(公務執行妨害名目)として逮捕したのです。
不当逮捕です。しかも、凶暴犯では決してない者に対する「暴行陵虐」です。
それにしても、「暴行陵辱虐待」を働いた警察官の、達成感に満ちたかのような表情には、背筋が寒くなります。
私は、このエントリーを記すことを、10日間も躊躇していました。
その第1の理由は、警察官といえども良心の呵責というものがあるはずです。自分たちのやりすぎへの反省があるはずだ、と信じたかったからです。
しかしそれは裏切られました。被疑者は逮捕から10日たっても勾留されたままです。警察に自己反省の徴候はありません。
躊躇の第2の理由は、このような「暴行陵虐」を公開すると、人々に恐怖感を与え、市民運動や政治的活動に参加しようとする人たちを、遠のかせやしないかという心配です。
「オイ、デモに参加するとこんな目に合うぞ!」
しかしそれでは、
「暴行陵虐」による「脅迫」が効果をあげてしまいます
私は意を決して、このエントリーを公開することにしました。
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※1 調べましたら、逮捕後72時間以内に勾留延長10日間が申請され、その期限が明日3月3日だそうです。さらに裁判所が認めれば10日間の勾留延長も可能だそうです。「暴行陵虐」をしたくせにです。被疑者側は「勾留理由開示公判」を請求し、それは東京地裁で3月3日16:30に開かれるそうです。
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/d0ede867f0081f666bcd86f4280bbcb1
※2 2月20日虎ノ門JTビル前の、現場の映像は
http://www.youtube.com/watch?v=OnwiaVSQ1ig&feature=player_embedded
※3 「特別公務員暴行陵虐罪」でググリましたら、名古屋の刑務所で看守たちが受刑者2人を革手錠で締め上げ死傷させた事件http://tester.txt-nifty.com/blog/2007/03/post_f3b8.htmlや、
栃木県での職務質問に抵抗した中国人研修生への警察官による射殺事件。http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/1c4f8b22e55b6e06853be01442b6f787
また2月28日に論告求刑公判があったばかりの、佐賀市の路上で2007年9月、知的障害者=当時(25)=が警察官に取り押さえられた直後に死亡した事件などがあります。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/229178
※4 また、大阪で任意の取り調べで警部補が暴言を吐いたことが録音され、テレビでも報道されたあの有名な事件でも、「特別公務員暴行陵虐罪」が焦点となっていることがわかりました。この事件では、大阪地検は警部補を刑罰の軽い「脅迫罪」で起訴しましたが、大阪地裁の「付審判請求」裁判では、訴因を刑罰の重い「特別公務員暴行陵虐罪」に変更することを検察に求める判決を下しました。
http://www.asahi.com/national/update/0223/OSK201102230045.html
この事件において権力犯罪がいっそう拡大したことは、警察を訴えた被疑者を、警察は裁判の公判日前日に別件で逮捕し、警察を告発したことに対する「報復」を加えたことです。まるで組織暴力団・山口組がやる手法ではないでしょうか?
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110223/crm11022308420002-n1.htm
これらを見ると我が国日本が、
「いかなる場合でも 警察に逆らう奴が悪いんだよ、自業自得さ!」
という国に成り下ってしまったと思われても仕方ありません。
これを見過ごせば、
私達は、いったいどの口で、
エジプト、リビア、中国といった国々の治安警察専制を
批難できるというのでしょうか?
日本の『権力恥』を報じないマスメディア
そこで問題になるのは、日本のマスメディアがこうした現状をどれくらい報じているか、ということです。
実は、日曜日のテレビニュースを見てビックリしました。中国からの映像です。ジーパンにジャンバーを着て、ビデオカメラを持ってうろうろする男を、キャスターは
「なんとも怪しい男たちですね。これは、広場に集まろうとする人たちに嫌がらせをしている公安警官なんです」
と、あたかも珍しいものを初めて発見したように語っていました。
しかし、全く同じような「怪しげな公安警察官」の姿は、2月20日の虎ノ門のアメリカ大使館前でも、その少し前の新橋駅前でも、何十人も見ることができました。
一昔前、オウム真理教に警察の捜査が入ると、信徒達がすべからく手に手にビデオカメラをもって対応する、そのようすが異様に映ったのですが、いまは警視庁警備局公安部が、異様な集団の姿としてオウム真理教のお株を奪ってしまいました。
(あとで画像を探して貼っておきます)
髪の毛をわしづかみにする警察官の暴行陵辱虐待行為ですが、これが報道されなかったのは、マスメディアの記者が警察に取材を抑制されたためではありません。マスメディアの記者は誰も来ていなかったからです。
今、我が国のマスメディアは、余所の国の「革命」に夢中です。中国の「ジャスミン革命」への期待たるや、並大抵のものではありません。中国政府が警察官を大動員して集会を抑制する姿を、日本の各社は競って取材しています。その果敢な記者魂は、誉められてこそ貶されるものではありません。私も拍手を送ります。
しかし、翻って我が国日本では、そうした記者魂はほんとうに発揮されているでしょうか?
沖縄・高江のヘリパッド建設の強行再開が12月に始まって、すでに2ヵ月半になるのに、全国紙でまとまった記事を書いた社はありません。半全国紙である東京新聞(中日新聞)が、3月1日に特集を組んだことを除いては・・・・・
新聞テレビの記者さんたちは、余りにも自国の警察国家ぶりについて無知です。取材すらしようとしないからでしょうか? 2月20日の抗議行動を取材にきたのは、アラブの独立テレビ局アルジャジーラだけでした。
対照として中国への熱心さを象徴する、朝日新聞の記事を紹介しましょう。
http://www.asahi.com/international/update/0220/TKY201102200222.html中国各地 若者結集 当局も集結しデモ封じ 次々連行
2011年2月21日2時15分 Yahoo!
【北京=峯村健司、上海=奥寺淳】中国で20日、中東情勢に触発された「中国茉莉花(ジャスミン)革命」と名付けた一斉デモがネット上で呼びかけられたことを受け、当局が厳戒態勢を敷いた。北京や上海などで多数の若者らが集まり、少なくとも6人が警察に連行、拘束された。
集合場所に指定された北京市中心部の繁華街の大通りには、多くの見物客も含めて1千人以上が集まり、通りを埋め尽くした。人だかりに白い花束を投げ込んだ男性ら2人が警察に拘束された。周りには100台近い治安部隊や警察の車両が集結し、20分ほどで解散させられた。
上海では少なくとも4人の大学生らが連行された。うち1人は連行前、「両親には絶対に行くなと言われたが、第一歩を踏み出すために、自分はここに来た。このまま何もしなければ、この国は永遠に変わらない」と話した。
その後、警戒にあたっていた警察官に「何をしている」と聞かれ、肩をつかまれた。一緒に集まっていた若者が「やめろ」などと言って割って入り、現場は混乱に陥った。3人が数十人の警察官たちに囲まれ、髪をつかまれたり、両脇を抱えられたりしながら連行された。その際、1人は口を真一文字に閉じ、両手を挙げて無言の抗議をするようなしぐさをした。
3人が連行された警察署前にも、法治の不備や政府の腐敗などを訴える数十人が集まり、抗議を始めた。年配の男性は「この国には人権も法治も自由に話す権利もない。警察は好き放題、市民を拘束する。これが中国の実態だ」と大声で叫んだ。まもなく、この男性も連行された。
この記事は北京と上海で多角的に取材され、写真も4点添えられ、それぞれに精しいキャプションがつけられています。
その1枚、トップ衝撃写真はこれです。
民主化を求めるデモの呼びかけに応じて集まった若者を、警察官は髪の毛をつかむなどして連行した。直後に警察署前で法治の不備を訴える抗議活動が始まり、さらに男性が連行された=20日午後2時11分、上海市中心部の人民広場周辺、奥寺写す
私は声を大にしていいたい、
「これ、日本でもまったく同じじゃあないですか!」
「中国では許されなくても、日本では許されるのですか!」
外国に行くと威勢良く『反体制メディア』になり、自国では『官製メディア』に成り下っている、そうじゃなければいいのですが。
「中国にいかなくったって同じ記事が書けましたよ」
申し訳ないが、日本のマスメディアの実態は、警視庁記者クラブ制、現場の取材をしないで警察発表を鵜呑みにして流す、広報機関になっています。
「中国の民衆は中国のメデイアからは、ホントのことが知らされない」
といいますが、もしそれが真実なら、日本も同じように、
「日本の民衆は日本のメデイアからは、ホントのことが知らされていない」
ということも真実なのです。
マスメディアが日本の民衆の運動をさておいて、「中国ジャスミン革命」に夢中になって居るのは何故でしょうか?
ファナティックな日本のナショナリズムに抵触しないから、あるいは、他国を貶す限りはナショナリズムと連動するから、このような理由からだとしたら、とても危険な徴候といえましょう。
もしそうなら、
アメリカ追随独裁=
日本のムバラク化の第一歩
となるでしょう。
げんざい書きかけです