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「保安院審議官」、これは無知なのか犯罪なのか?

03/19/2011 13:25:00 安禅不必須山水 iza!(復活)


この人はなんという人なのだろうか?

名前はわかります、「西山英彦」。 しかし、その無責任な発言には、 「なんという人なのだろうか?」 という、疑問符を繰り返さざるをえません。 西山英彦経済産業省原子力安全保安院担当審議官は、 今日11:00からの記者会見で次のような主旨を言いました。 政府担当局見解としてです。
(1)福島県内の放射線の最高測定値は4.7マイクロシーベルトである。
(2)これは1年間いても1,7ミリシーベルトにしかならない
(3)これは1年間に浴びる自然放射線よりも少なく
(4)したがって30km圏内の「屋内退避」対象者の方は、外出してはいけないということはない
と。 これを聞いた、新聞記者、テレビキャスターの人は、当然耳を疑ったと思います。 まず、測定値4.7マイクロシーベルトとは、1時間あたりの線量です。 ですから、1年間同じ環境にいると仮定すれば、1年間では、
4.7マイクロシーベルトx24(時間)x365(日)
  =42172マイクロシーベルト
  =42.172ミリシーベルト となります。
これは、決して軽んじられる量ではありません。 原発プラント作業者の緊急時でないときの限度量が、 50ミリシーベルト(5万マイクロシーベルト年間)であり、 一般生活者の限度量が 1ミリシーベルト(1千マイクロシーベルト年間)と決められていることを思い起こしてください。 西山審議官と原子力安全保安院は、 これを、 
年間1,7ミリシーベルトで 自然放射線を浴びる量よりも少ない
といってしまったのです。 このような初歩的な計算間違いをしたのは、何故なのでしょうか? まさか、意図的に? いずれにしても、このような初歩的な計算間違いを根拠に、 20km~30kmの人たちの行動指針を決めたというのです。 行動指針を決めた根拠として、このような説明を行なったのです。 とんでもないことです。 しかし しかし、 しかし、 西山審議官のとんでもない話、嘘はこれに留まりません。 最初の
(1)福島県内の放射線の最高測定値は4.7マイクロシーベルトである。
これがそもそも嘘なのです。 文部科学省が実施している、モニタリングの最新の公表データをみてください。 4,7以上を示す個所は9箇所、測定地点の半数です。 元データは、  http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/19/1303727_1819.pdf とくに、マップの中の【31】【32】【33】のポイントをよく見てください。
【31】:40 45 45
【32】:140 140 150
【33】:52 52 52
単位:マイクロシーベルト毎時

「最高値が4,7」だなんて、西山審議官は、
一体何からの捏造したのでしょうか?

菅総理大臣も枝野官房長官も、
周囲のモニタリングを徹底することにより国民の安全を確保すると、
事故当初に堅く国民に約束しました。
その約束に基づいて、
文部科学省の調査が始まりました。


だというのに、政府の安全保安院が、
率先してそれを無視し、
24時間を乗じなければいけないのにそれをせず、
最高値を30倍以上も小さくして、
虚偽情報を公式発表したのです。

そして、
それに基づいて屋内退避者の行動指針を決めたのです。
どこまで、国民の命を軽んずればいいのでしょうか?


ポイント【32】の
150マイクロシーベルト毎時は、
1年間に換算すれば、
1314ミリシーベルト(131万4千マイクロシーベルト)です。

公務員の非常作業時の限度が1昨日、
250ミリシーベルト(25万マイクロシーベルト)に引き上げられましたが、
ポイント【32】での値は、その5倍以上です。

また、ポイント【32】は、前日にはもっと高い値を示していました。
167 170 158 マイクロシーベルト毎時 

とんでもない、安全保安院です。
これを新聞テレビが無批判に垂れ流したとすれば、
この国、日本が原発行政によって滅ぼされることは必至です。


政府がすべきことは、正確な情報、危険性の伝達です。
そのうえで、汚染された地域での外出や通過、移動などどうするのか、
理路整然とした対策、指示をなすことです。


~~~~~~~~~~~~~

ポイント【32】のことは、
毎日新聞が昨日「北西30km浪江町」として報じ、
朝日新聞が今朝の朝刊で「浪江では」として報じました。


東日本大震災:福島第1原発事故 放射線量超過の5県、数値低下 文科省が相談窓口


 文部科学省が都道府県に設置する「モニタリングポスト」(自動観測局、MP)は、17日午後5時時点で、宮城、茨城、栃木、埼玉の4県で、大気中 の1時間当たりの放射線量が通常値を上回った。群馬県は一時的なMPの異常で、午後5時時点のデータが計測できなかったが、午後4時時点で通常値を上回っ た。

 午後5時時点の1時間当たりの最高値は▽宮城県0・141マイクロシーベルト▽茨城県0・209マイクロシーベルト▽栃木県0・189マイクロ シーベルト▽埼玉県0・062マイクロシーベルト。群馬県の午後4時時点は0・096マイクロシーベルトで、それぞれの通常値の最高より0・002~0・ 153マイクロシーベルト高かった。17日午前9時時点では同じ5県で最高値を0・004~0・166マイクロシーベルト上回っており、放射線量は徐々に 下がりつつある。

 また、文科省は福島第1原発から20~60キロ離れた福島県内の34カ所の屋外で、17日午前9時20分~午後5時43分にかけ計測を複数回実 施、0・7~170マイクロシーベルトだった。170マイクロシーベルトを計測したのは北西に約30キロの浪江町で、この場所では午後に3回測定、それぞ れ167、170、158マイクロシーベルトを示した。同町内の原発から約20キロ地点では、15日夜に255~330マイクロシーベルトを計測、付近で は2日経過しても放射線量が下がっていない可能性もある。  また、原発の北西約32キロの飯舘村で95・1マイクロシーベルトを計測、屋内退避指示圏外にも高い数値の放射線が拡散していると分かった。17 日の調査で原発から北西方向で高い数値を計測、南側の30キロ圏内は4・5マイクロシーベルトだった。文科省は「風や地形の差と考えられる」としている。

 文科省は福島第1原発周辺地区の住民に向け、健康相談ホットライン(0120・755・199)と被ばく医療健康相談ホットライン(090・ 5582・3521、090・4836・9386、080・2078・3308)を設置。毎日午前10時~午後9時に対応する。【篠原成行】

(略)

毎日新聞 2011年3月18日 東京朝刊
下線は引用者による
朝日新聞
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103180413.html

放射線量、福島県内で高レベル続く

2011年3月18日21時52分


写真:避難所でスクリーニングを受ける男の子=18日午前9時32分、福島市、中田徹撮影拡大避難所でスクリーニングを受ける男の子=18日午前9時32分、福島市、中田徹撮影 地図:各地で観測された放射線量拡大各地で観測された放射線量

 福島第一原発事故の影響で上がった放射線量は、福島県内では18日も通常より高い値が続いた。特に原発の北西30キロ付近では、1時間あたり150マイ クロシーベルトという高い値が計測された。専門家は、一時的に上がっている可能性もあるが、注意深く経過を見守る必要があると指摘している。一方で全国的 には下がる傾向だった。

 原発から北西に約30キロ離れた浪江町の計測値では18日午後1時32分に毎時150マイクロシーベルトを計測した。この地点付近は16日午前11時半は80マイクロシーベルトだったが、17日午後2時に170マイクロシーベルトに上がり、高レベルが続いている。

 毎時150マイクロシーベルトは、その場に7時間いれば、一般の人の年間放射線被曝(ひばく)限度量である1ミリシーベルト(1ミリは1千マイクロ)を超える値だ。

 このほか、福島県内では18日午後6時現在、1時間あたりの観測値として飯舘(いいたて)村で20.90マイクロシーベルト、福島市で11.10マイクロシーベルト、南相馬市で7.29マイクロシーベルトを記録した。

 また文部科学省が各都道府県の定点で観測した値(同日午前0時~午後5時)によると、茨城、栃木、群馬、埼玉の4県で、平常時の上限を超える値が観測された。福島県と宮城県からは、データが届かなかった。

 福島県内で高い値が続く理由について、財団法人・日本分析センター(千葉市)の池内嘉宏理事は「ヨウ素やセシウムなどの放射性物質が大気とともに 流れて、計測地点を通過した時点で高値になったのではないか。福島市などは、地面に降りた放射性物質から放射線が検出されている可能性がある」と話す。
下線は引用者による

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最終更新:2014年04月04日 15:31