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殺し合い中?でもゆっくりしていってね!!!

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集

殺し合い中?でもゆっくりしていってね!!!  ◆i7XcZU0oTM





「はぁ……」

 真っ暗な部屋。照らすのは、窓から入る月明かり。
 その光は、室内の古びた椅子やら何やらを、柔らかく照らす。
 埃っぽいベッドに腰かけ、壊れた窓から空を見上げる。

「一体、俺が何したって言うんだ……。殺し合いに巻き込まれる程、悪い事はしてねえぞ……」

 がっくりと項垂れると同時に、深い溜息が勝手に出て来てしまう。
 ……本当、何で俺がこんな目に。
 いつものように一日を過ごし、いつものように眠った、はずだったのに。
 何で、俺が。
 訳分かんねえよ。

「はぁ……」

 ここに来てから、ずっと落ち込んでる気がする。
 いや、ここに来る前から、そうだったのかもしれないな。
 一人、闇の中で苦笑いを浮かべる。

(このカバンも……大した物、入ってなかったし……俺に、死ねってか?)

 俺がここに来てからまずしたのは、鞄の確認。
 誰かに襲われた時に身を守れるような物があるはずだ、と思ったからだ。
 だって、「殺し合い」なんだろ?
 素手で、こんな所に放り出すとは思えないじゃないか。でも……。

「何で、よりによって麦茶だけなんだよ……。麦茶って……」

 思い出して、軽く落ち込む。
 ……思い出すんじゃなかったよ、こんなこと……。
 だが、いつまでも落ち込んでられない。
 これからどうするか、考えなきゃな。
 まず、殺し合う気はない(そりゃそうだ)。人殺しなんて、怖くてできたもんじゃない。
 じゃあ、何をするか?……そもそも、こんな非常事態に、俺に出来る事があるのか?
 とにかく、死なないように、生きるしかない。

「…………この建物がなんなのか、見て回ってみようかな」

 何か、役に立つ物……そうだな、強い武器とか。
 武器じゃなくても、何か今の状況に対して、役に立つ物。そんなのが見つかればいいんだが。
 そんな事を考えていた時。……部屋の扉が急に開き、誰かが入って来る。
 一体誰だ、と思っておそるおそる顔を向けると……。











   _,,....,,_  _人人人人人人人人人人人人人人人_
-''":::::::::::::`''>   ゆっくりしていってね!!!   <
ヽ::::::::::::::::::::: ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
 |::::::;ノ´ ̄\:::::::::::\_,. -‐ァ     __   _____   ______
 |::::ノ   ヽ、ヽr-r'"´  (.__    ,´ _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、_ イ、
_,.!イ_  _,.ヘーァ'二ハ二ヽ、へ,_7   'r ´          ヽ、ン、
::::::rー''7コ-‐'"´    ;  ', `ヽ/`7 ,'==─-      -─==', i
r-'ァ'"´/  /! ハ  ハ  !  iヾ_ノ i イ iゝ、イ人レ/_ルヽイ i |
!イ´ ,' | /__,.!/ V 、!__ハ  ,' ,ゝ レリイi (ヒ_]     ヒ_ン ).| .|、i .||
`!  !/レi' (ヒ_]     ヒ_ン レ'i ノ   !Y!""  ,___,   "" 「 !ノ i |
,'  ノ   !'"    ,___,  "' i .レ'    L.',.   ヽ _ン    L」 ノ| .|
 (  ,ハ    ヽ _ン   人!      | ||ヽ、       ,イ| ||イ| /
,.ヘ,)、  )>,、 _____, ,.イ  ハ    レ ル` ー--─ ´ルレ レ´









「    !    ?    」











 あまりにも唐突すぎた。
 唐突に現れた、でかい饅頭みたいな奴。
 そいつは出会い頭に「ゆっくりしていってね!!!」と言った後、黙ってしまった。
 ……表情から察するに、俺の返事を待っているようだが……。
 何て答えればいいんだよ。

(こいつら、2ちゃんで見かけた事があるような……)

 何だったかな、どっかのスレで見たような。
 答えが、喉元まで来ているのに。

「ゆっくり? ……何言ってるんだ、ゆっくりしてられる状況じゃないだろ」
「どんなときでも、ゆっくりする心は忘れちゃいけないんだよ?」
「はぁ……」

 何故か諭された。何で、俺が諭されなきゃならないんだよ。
 ……って、違う。こいつらは、一体何なんだ。
 えーっと、こいつらは…………確か…………。

「そうだ!!」

 俺の突然の大声に驚いたのか、2人(体?)がビクッとする。
 まぁ、そんなことはどうでもいい。
 こいつらの名前を、思い出した。

「そっちのリボンの奴が『ゆっくり霊夢』、帽子の奴が『ゆっくり魔理沙』……のはずだ」

 そうだ、そうだった。
 こいつら、あのAAの奴らなのか。
 まさか、現実に現れるなんて、信じられねえ。
 こいつらは、ただのAAじゃなかったのか。

「どうだ、合ってるだろ!!」
「な、なんでゆっくり達の名前を……?」
「そりゃ、結構AAを見かけるからな。名前も、入って来るってもんだ」

 俺の発言に、ゆっくり達は首を傾げている。首があるのか知らないが。
 ……何だ、こいつらは自分がAAだと思ってないのか?
 AAでないなら、何なんだ。
 まさか、本当に生命を持って現実に飛び出してきたってのか?
 そんな馬鹿な話があるか……と否定したいが、こいつらが存在している時点で、否定出来なくなった。

(一体どうなってるんだよ、これは)

 ……。
 訳が分からない。
 俺の、理解の範疇を超えてるんじゃないのか、これ。
 ――――とりあえず、こいつの鞄の中身、見てみるか。
 何か、武器があるかもしれない。
 もしあったとしたら、俺が使わせてもらうか。
 ……ふと思ったが、こいつらに武器が使えるのか?
 手が無いんだから、持てないだろ。

「ゆっ! お兄さん、かってに人のものをあさっちゃいけないんだよ!」
「固い事言うなよ。つーか、頭だけなのによくここまで鞄を持って来れたな」

 未だに、ゆっくり達は俺の周りをぽいんぽいんと跳ね回って抗議している。
 うぜぇ……。
 できるだけ、気にしないようにしながら中身を取り出す。
 ――――どうやら、こいつらはウザいだけじゃなかったようだ。
 だって、俺にこんな幸運を運んでくれたんだから……。

(おいおい、銃って…………本物かな、これ)

 ひんやりとした、鉄の感触。
 間違い無い。
 これは、本物の銃だ。
 ……しかも、結構デカい。

「……!! こ、こっちにむけないでね!!」
「心配しなくても向けねえよ。ちょっと黙っててくれ」

 他にも何か入ってるみたいだが、まあいいや。
 とりあえず、この銃があれば何とかなる。
 こんなもん、ゆっくりに持たせとくのは勿体無さすぎる。
 さっきも言ったが、こいつら銃とか使えないだろ。
 ……まあ、俺も銃なんか持つの初めてなんだが。

「それはわたしたちのかばんに入ってたものだよ! ゆっくり返してね!」
「これは俺が借りる! お前ら、これ使えるのか? 使えない物持ってても意味ねえよ」
「そんなことないよ! やってみないと分からないよ!」
「やる前から答えは明確だろうが……」

 ……全く。
 何で、俺がこんな目に遭わなきゃならないんだ。
 俺は、2回目の深い溜息を付いた。








 暗い屋内。
 僕が持つランタンだけが、辺りを照らしている。
 確か、殺し合いだったっけ?
 ……そんなことよりも、大事なことがある。

(1さん…………君は、何処にいるんだい? 君の事が心配で心配で、僕は…………)

 1さん……。
 僕の、大切な人……。
 君が、死んでしまったら、僕は……。
 一体、どうすればいいんだい?

「ハァハァ、待っててね1さん。僕が、絶対君を護るからね!」

 とは言うものの、ここは一体どこなんだろう?
 何だか廃屋みたいだけど、誰かいるのかな。
 沢山部屋があるおかげで、誰かいても簡単には分からないや。
 1つ1つ回っていくなんてできそうにないし、そんな時間もない。
 特に何かあるわけでも無さそうだし、早くここを出て……。




「…………分からないよ!」
「…………明確だろうが……」



 どこかから声が聞こえた。
 1さんの声じゃなかったけど、誰かいるのかな?
 ちょっと、会って話を聞いてみようかな。
 ……いや、ダメだ。
 そんなこと、してる暇なんてない。
 僕は、1さんを護らなきゃならないんだ。
 その為にも、無駄な時間は過ごせないんだ。
 一体誰がいるのか気になりはするけど、調べてる暇なんかない。
 僕は、1さんを護る。
 その為には、行動あるのみだ。

(よし……行こう)

 本当なら、この階段だって駆け降りて行きたい。
 でも、こんな暗い状況じゃそんなこと出来そうにない。
 下手に転んで動けなくなったら、それこそ……。
 駄目だ、そんなこと考えちゃいけない。
 とにかく、ここを出てしまおう。

「…………」

 階段をゆっくり降りながら、考える。
 そう言えば、いつの間にこんな場所に僕は連れてこられたんだろうか。
 確か、いつものように1さんに会いにいったはず、だったんだ。
 1さんの家の近くまで来た、のは覚えてる。
 そこで、何故か僕は気が遠くなって……。
 気が付いたら、あそこにいた。
 そして、2回目の気絶から目が覚めたのが……ここだった。

「…………」

 ……こんなこと、考えても仕方が無い。
 僕がやるべきことは、殺し合いに乗るような危ない輩から、1さんを護ることなんだから。
 例え、他の誰かを殺めようとも……。
 僕はどうなってもいい。1さんさえ無事なら、それでいいんだ。








「…………」

 下へ続く階段が無くなった。
 と言う事は、ここが1階か。
 今までと同様に、ロビーへ続く道であろう場所も、ボロボロだ。
 下手に転んだら、体が汚れちゃいそうだ。

「うーん、出口は……あ、あそこだ」

 ガラスは割れ、中途半端に隙間が開いている自動ドア。
 自動ドアも壊れちゃったら、普通のドアより開けるのが面倒だなあ。
 よいしょ、と力を込めてドアを開ける。
 …………とりあえず、自分が通る分だけ隙間を広げればいいや。

「よいしょっと……。さて、ここはどこなのかな」

 鞄から地図を取り出して、眺めてみる。
 ……ここが何処の辺りなのか分からないと、地図があっても駄目だね……。
 どこかに、ここがどこか書いてないかな……。

「ううん、ここはどこだろう?」

 とりあえず辺りを見てみても、良く分からない。
 ……暗くて、遠くまで見通せないんだ。
 月明かりが、あるにはあるけれど。
 太陽の光には、及ばない。

(よく分からないな……何か、役に立ちそうな物があれば……)

そう言えば、僕、まだ持ち物をよく調べてなかった。
 ランタンを取り出した時や、地図を出した時に、チラッと見ただけだ。
 何があるのか、まだ良く分かってない。
 こう言うのは、はっきりさせておかないとね。
 ……それに、1さんを護ることのできる武器も欲しいしね。
 一応、見つかりにくいであろう植え込みの影に身を隠して、っと。
 これで良し。

(何があるのかな……)

 強い武器があればいいのにな……。
 武器でなくとも、役に立つ物なら大歓迎だけど。

「拳銃……!ずいぶん、ずっしりした拳銃だなぁ」

 こんなしっかりした武器が、最初から手に入るなんて。これは、十分役に立ちそうだ。
 残りも見てはみたけど、両方とも武器じゃなかったから、鞄に仕舞っておくことにした。
 他にも、食料や水、筆記用具なんかもあったけど、今は特にいらないや。
 それ以外で役に立ちそうなのは……と言うか、これに関しては説明があったなぁ。
 PDA……2ちゃんねるが見れるらしいけど、それは別にいいや。
 それより、気になるのはオーナー情報。この「オーナー」って、僕のことだよね。
 とりあえず、開いてみると……。

(忍法帳……確か誰かを殺すと、レベルが上がるんだったかな?)

 今の所、レベルは0。
 それ以外は、特に変わったボタンは……ん?
 下の方に、「現在地:A-6」と書いてある。
 ……これってもしかして、僕の現在地を指してるのかな?

(と言う事は、僕が今いるのは「A-6」……ずいぶん、隅っこなんだなあ……)

 ……改めて、地図を眺める。さっきも言ったけど、ずいぶん端っこだ。
 さて、改めて。何処を目指そうか?1さんが行きそうな場所って、どこだろう?
 とりあえず、人の集まる場所に行けば、出会えるかな?
 ……その、「人の集まる場所」がどこか、具体的には分からないけど。
 とにかく、行動あるのみだ。この間にも、1さんの命は危険に晒されているんだ。
 急がないと……。

「1さーん! 君は僕が絶対に護るよぉぉぉぉぉ!!」

 僕は、月明かりの元走り出した。
 ――――1さんを、何としてでも護るために。


【A-6・廃ホテル前/1日目・深夜】
【八頭身@AA】
[状態]:健康
[装備]:デザートイーグル(7/7)@現実
[道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)不明支給品×0~2(武器は無し)
[思考・状況]
基本:1さんを護る。邪魔する奴には、容赦しない。
1:とにかく、「人の集まる場所」を目指そう。待っててね、1さん!!
※八頭身の叫びが辺りに響きました。





 相変わらず、ゆっくり達はぽいんぽいんと跳ねて俺の後ろを付いて来ている。
 全く、変な奴だ……だけど、流石に武器を取った上にあそこに放置して行くほど、俺は鬼じゃない。
 ……だが、今考えてみれば。
 やっぱ、あそこに放置して行けば良かったかな、と思い初めていた。
 想像してみろよ、自分の周りを跳ね回りながら「ゆっくり(ry」と何度も言われる姿を。

「ゆっくりしていってね!!!」

 だから、ゆっくりしててもどうしようもないだろ。
 と言うか、ゆっくりしてる余裕なんて無えよ。
 ……こいつら、今の状況分かってんのか?

(今がどんな時か、理解してるのか? よく、呑気でいられるもんだな)

 俺だったら、とてもこんな風に呑気にいられない。
 ……今だって、内心ビビってる。
 こんな暗い中じゃ、誰が何処に隠れてたっておかしくはない……。
 いきなり飛びかかられちゃ、銃を持っていても勝てるかどうか。
 ――――そもそも、そんな状況で俺が冷静でいられるかどうかすら、怪しいけどさ。

「……はぁ」
「どうしたの? ゆっくり元気だしてね!」
「お前らのせいで落ち込んでるんだろうが……」
「?」

 うぜぇ。
 本気で、ここらに放置して行こうかな。
 そんな事を考えていた時、



「1さーん! 君は僕が絶対に護るよぉぉぉぉぉ!!」
「「!?」」



 ……何か、大声が聞こえたような。
 いや、「ような」じゃない。はっきり聞こえた。

(1さんって…………おいおい、またAAキャラか。 あんな事言う奴、1人しか思い付かないぞ)

――――八頭身モナーか。もしかして、アイツはここにいたのか?
 ……そう考えると、俺って結構危ない事してたんじゃ。大声上げてたし。

(1さんへの愛は尋常じゃないからな……1さんのために、殺し合いに乗ってもおかしくねえ)

 まぁ、実際の所はどうだったのか、俺には分からない。
 それを、確かめる術もない。
 追いかけようにも、何処に行ったかなんて分からないし。

「…………あいつの事は忘れよう」

 そうそう。
 変な奴には、関わらない方が身の為だ。
 ――――ゆっくりとか言う、妙な奴に出会ってはいるが。
 こいつだって、十分「変な奴」だ。

(どうなんのかな、俺)

 ふと、脳裏にカーチャンの顔が浮かぶ。
 ……カーチャン、何してんのかな。
 いきなりいなくなったんだから、俺の事心配してんのかな。

(…………お、俺は別に心配なんかしてねえけどな)


【A-6・廃ホテル内/1日目・深夜】
【タケシ@ニュー速VIP】
[状態]:健康、不安
[装備]:イングラムM10(32/32)@現実
[道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、麦茶@ニュー速VIP
[思考・状況]
基本:殺し合う気は無い。死にたくもない
1:死にたくはないが、どうすりゃいいんだろうな……
2:カーチャン……べ、別に心配なんか……
※2chに関する記憶があるようですが、あまりはっきりしていないようです


【ゆっくりしていってね!!@AA】
[状態]:健康、ゆっくり
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、不明支給品×0~2
[思考・状況]
共通:ゆっくりしていってね!!!
1:とにかく、ゆっくりしていってね!!!
※ゆっくり霊夢とゆっくり魔理沙、2体で1人扱いのようです
※片方が死亡したらどうなるかは、後続の書き手さんにお任せします



≪支給品紹介≫
【麦茶@ニュー速VIP】
麦茶ばあちゃんが量産している物。夏が来た。
たっぷり用意してあるので、多人数で飲める。

【デザートイーグル@現実】
装弾数7発。使用弾薬は.50AE弾。
数ある銃の中で、結構な知名度を誇るのではないだろうか。
それ故、色々な作品で攻撃力の高い銃として登場したりしている。

【イングラムM10@現実】
装弾数32発。使用弾薬は9mm×19弾。
もはやお馴染みの短機関銃。


No.12:とうとう11月が来てしまった! 時系列順 No.14:モッピー知ってるよ。モッピー達がバトルロワイアルでも大暴れするって!!
No.12:とうとう11月が来てしまった! 投下順 No.14:モッピー知ってるよ。モッピー達がバトルロワイアルでも大暴れするって!!
ゆっくりしていってね!! No.37:僕らはいずれ誰かを疑っちまうから
八頭身 No.42:探し物はなんですか~?
タケシ No.37:僕らはいずれ誰かを疑っちまうから

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