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こんな加賀は嫌だ! ~安価でトランスフォームする~  ◆m8iVFhkTec




ぼーっと甲板で横になり、夜空を見上げる
漆黒の空間に星々が強く輝き、月が冷たく照らしている
都会で見えるような、紫がかった空とは大違いだな…

って、俺はなんだ? ポエマー気取りかよ
やらない夫はため息をつく
まぁ…不安な時に限って妙に冷静になるものだし…

やる夫…あいつはどうしてるんだろうな…
まさか気が触れた奴に襲われて、早々にあぼーんなんてことは無いだろうな?
あいつのことだ、こういう事態じゃ、怯えて隠れてるに違いないだろうな、常識的に考えて…

勿論やらない夫はこの時、やる夫がハイヒール片手に妄想しながら走り回ってるとは知る由もない

何度目かのため息を着いたところで、加賀の声が聞こえた

(目的地が見えてきましたよ)
「何っ、もう着くのか?」
(これでも普通よりもだいぶ遅いですよ、3ノット程度ですかね)
「…すまん、そういう単位とか詳しくないからわからないな…」
(1ノットは1時間で1海里進む早さ…1852mですね。わかりやすく言えば3ノットは時速5.5kmくらいです)
「なるほど、把握した。1時間もあれば流石に着くわけだな」
(距離的には1時間かかりませんけどね。方向を変えるのが大変なんですよ、船は)

やらない夫は身を起こして、陸地を眺めた
街頭の白い明かりが水面に反射してキラキラと光っている
だが、建物等の灯りは点いていないようで何が建っているのかはよく見えない
さっさと夜明けが来ないだろうか…こう暗いと物騒で仕方がない

ようやくたどり着く…と思った時だった
ンガガガガガッ!!!と鋭い音が響き、船が大きく揺れた

「な、なんだ…!? 今の…」
(………座礁してしまいました…これでは動けません…)
「マジかよ! どうにかならないのか?」
(私自身の力ではどうにも…あぁ、パラオ港以来ですよ、座礁なんて…)

緊急事態じゃないか…これでは陸地にたどり着けないぞ…
海に飛び降りるとしても、結構な高さだぞこれ…
飛び込みなんてやったことないし、長い間泳ぎなんてしてないし…どうするよ

「この船にボートとか付いてたり…」
(してませんね…空母ですから本来ならば航空機なんかも置かれているんですが…
 完全に空っぽです。スカスカ過ぎて淋しいくらいです)

マズイな…このままじゃ二人共動けねぇぞ…
なにか打開する策はないのか…?ロープか何かあれば…

…そうだ、支給品! 支給品をうまく使えば…

やらない夫はデイバックの中身を思い出す…
薙刀、「ZUNビール」と書かれたビール瓶、プレイステーション3だったかな…

「…ってダメだわ…使えそうなものがない…」
(わたしのデイバックには何か入ってませんかね)
「…探さないとダメだよな…」
(そうですね。船内は閑散としてるので、すぐ見つかるんじゃないでしょうか)

まぁ…な。と思いつつもやらない夫は周囲を見渡してげんなりする
やれやれ、結局このだだっ広い船を探索することになるのか…
全長は200mくらい…階数は未知数…こいつは相当骨が折れるな…

「よし、さっさと探してくる」

そう言ってやらない夫はランニングで船内へと向かっていった


    ―― [] []
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   |_| 匚. |   /   _ノ  \
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       |_|   |     (__人__)
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   //     ヽ        }
 匚/    / ̄ヽヽ     ノ      ,.r-、
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     (、、J /       /  ヽ /  /
        /      /    \___/
从从    (       /
Σ  ヽ、 __へ     \
Σ  /  ̄   \    \
Σ_ノ \、__ / \    ヽ
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            /   /
           /  /
           \二フ

―――30分後…


          /  ̄ ̄ ヽ
          /  _ノ:::::::ヽ\
          l  ( ○) (○)l
            l li|il::(__人__)::i
            l :::::u /   /:::::i
           i     `⌒´   }
         /⌒ヽ      ノ
       /      \ ー‐ / `i
    /    , ⌒ヽ ヽ  / /
   r´    /    \ ヽ /
   {    < :       (__ノノ
  .;i  /\ ヽ ;      | |
 ;/ /;  \ i :.    | |
  (_ )   (_ヽ.     | |

「ハァ…ハァ…見つけてきた…」
(だいぶ時間かかりましたね)
「かかりました…広すぎる…ハァ…」

やらない夫は加賀のデイバックからヒョイと支給品を取り出す
一つはいわゆる手榴弾が3つ程、もう一つは錨を模したペンダントだった

【手榴弾】
 お馴染みの手投げ用の爆弾です。ピンを抜いてぶん投げましょう。
 コンカッションですので、中規模の爆発で攻撃します。

【擬人化アンカー】
 人外の物が身につけることで人が他の姿に変身できます。
 変身後は外すことで元の姿に戻ることができます。


「クソッ、爆弾とアクセサリーじゃどうしようもないな…」
(えっ!? いや、そのペンダントで変身ができるんじゃないですか?)
「変身? そんな摩訶不思議なことあるわけないだろ常識的に考えて…」
(やってみなきゃわかりませんよ。大体、わたしが話せること自体常識はずれですし…)

それじゃあ…と、やらない夫は擬人化アンカーを甲板の上に置いた
流石に本当に効果があるわけ無…おや?
置いた瞬間、どこからか煙がモクモクと噴き出したではないか


        γ ⌒ ⌒ `ヘ
        イ ""  ⌒  ヾ ヾ
      / (   ⌒    ヽ  )ヽ
      (      、 ,     ヾ )
      ゞ (.    .  ノ. .ノ .ノ
        ゝ、、ゝ   ノ  ノソ
          ゝ、、ゝノ ,, ノ
        _          _
        | ∟,¨ __ └┘/7
        |_厂  | 匚] |  <ノ

やけに拍子抜けする音がして、やらない夫は気がつけば海に放り出されていた
生ぬるい水へバシャンと落ちた。頭がくらくらする
まさか本当に効果があるとは驚きだな…ついでに無事に着水が出来た…だが…

「でも…もう体力がねえよ…」

30分にも及ぶランニングによってやらない夫の体力は限界だ
ここから近くの陸地まで泳ぐのは酷だ…オワタ、ここで溺れ死ぬ…

「大成功ですよ、やらない夫さん。」

加賀の声が聞こえた。先ほどのように脳内に直接ではない、鼓膜を通してはっきりと聞こえる
目の前にいるのは軍服を着た少女だった

「良かったな…だが俺はここまでのようだ…」
「…疲れで投げやりにならないでください。陸まで送りましょう」

そう言うと加賀少女はやらない夫とデイバック二つを背負って泳ぎだした
さすが元が船だけあって、華奢な体に似合わず、その泳ぐ速度は相当なものだった
距離にして100m程度、波打つ海面をものの数分足らずでたどり着いた
テトラポッドを登って海辺へと上がる

「ハァ…ハァ…助かったよ…」
「この程度でくたびれていたら、戦争は生き残れませんよ
 回復したら、次に向かう場所や行動方針などを決めていきますよ」
「わかった…」

やらない夫は息を付きながら地面に倒れこんだ
とりあえず、陸地でも加賀と行動出来ることになったのは心強い事だ
数々の戦争を乗り越えてきた戦艦だし、俺よりもこういう事態には強いはずだ

ふと、うす明るくなってきた空に親友の姿が思い描かれた
…やる夫、お前は大丈夫か? どうにか生き延びていてくれよ…
普段は蹴飛ばしたりしてるが、こういう事態だとやっぱ気になって仕方ないな…

―――ない夫! なんでやる夫を差し置いておにゃのこと行動してるんだお!! ひどいお!

想像上のやる夫が突然怒ってそんなこと言ってきた
知るか。というかそんな呑気なこと言ってる場合か。常識的に考えて…

女…ねぇ…。なんとなく加賀の姿をじっと見てみる
船体のカラーである灰色と赤がモチーフの軍服、細い体にあどけない顔…女学生にしか見えん

「って、そういやお前女性に変身してるが、もともと女だったって事か?」
「さぁ…? 空母ですから正直わかりません」
「…まぁ、そういうものか…」

…ん、なんだこの感情は…
おい待て、俺は一体何を残念がっているんだよ…!?
別に女性じゃなくても関係ないだろ、今の状況でそんなこと考えてる場合じゃ…(ry



【B-5 船着場/1日目・黎明】

【やらない夫@ニュー速VIP】
[状態]:健康、常識的
[装備]:薙刀@現実
[道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、ZUNビール@現実、PS3@ゲームハード
[思考・状況]
基本:殺し合う気なんてないだろ、常識的に考えて……
1:休憩したら行動方針を決める
2:やる夫が心配

【加賀@軍事】
[状態]:擬人化、健康
[装備]:20cm単射砲(0/1)×10、25mm連装機銃(0/15)×10 擬人化アンカー@安価スレ
[道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、手榴弾(3/3)@軍事
[思考・状況]
基本:殺し合いに乗る気はないけれど……
1:やらない夫さんが回復したら今後の方針を決める
2:すごい支給品ですね
3:どこかで弾薬を補給できれば……
※制限により、全ての弾薬と12.7cm連装高角砲が没収され、航行速度が低下しています
※他にも制限があるかは不明です
※身長1.6m程の軍服少女へ擬人化しました。装甲がなくなりますが、陸上でも機動可能。


《支給品紹介》
【薙刀@現実】
長い柄の先に刃がついた武器。日本鬼子の得意武器でもある

【ZUNビール@現実】
ニコニコ超会議というイベント時に、ZUNがプロデュースしたビール
原料にみかんが使われているため、香りが爽やか
ビール瓶に入ってるため、勿体無いが鈍器として使用するのもアリ

【PS3@ゲームハード】
レベル男が買い求めた夢のハード。物売るってレベルじゃない
かなりの重量感がある。これで殴ったらシャレにならない

【手榴弾@軍事】
手投げ爆弾。爆発による破片を飛散させるのをフラグ、爆風で直接攻撃するのをコンカッションと呼ぶそうだ
これはコンカッションです。筆者は詳しくないのでこれ以上は語りません

【擬人化アンカー@安価スレ】
いかり(アンカー)を模したペンダントの付いたネックレス。安価とアンカーを掛けたネーミング
身につけることで人の姿になれる画期的な支給品。首から外れると元の姿に戻る


No.33:馬鹿と天才は…… 時系列順 No.35:ちはやぶる たらちねの
No.33:馬鹿と天才は…… 投下順 No.35:ちはやぶる たらちねの
No.17:やっぱ母艦かな やらない夫 No.59:意思が混ざり合う時、事件は起こる
No.17:やっぱ母艦かな 加賀 No.59:意思が混ざり合う時、事件は起こる