オープニング ◆czaE8Nntlw
「お?」
素っ頓狂な声を上げて、やる夫は目を覚ました。
見た事のない室内。その中に多くの人影が動いていた。室内の暗さが災いして個々の顔までは判別できないが、ざっと60人前後はいるだろうか。
見た事のない室内。その中に多くの人影が動いていた。室内の暗さが災いして個々の顔までは判別できないが、ざっと60人前後はいるだろうか。
「ここは?誰か居ないのかお?」
「すぐ近くに居るだろ」
「すぐ近くに居るだろ」
聞き慣れた声に振り返ると、予想通りそこに居たのは親友であるやらない夫であった。
「ない夫!お前も居たか!」
「まぁな。でも今は喜んでられる状況でもなさそうだぞ……常識的に考えて。」
「まぁな。でも今は喜んでられる状況でもなさそうだぞ……常識的に考えて。」
安堵の表情を浮かべるやる夫とは対照的に、やらない夫は頭を掻きながら溜息を吐く。
やる夫が再び口を開こうとした瞬間、不意に部屋の照明が灯された。
改めて見てみると部屋はかなり大きく、学校の体育館より少し広いくらいだろうか。その前方には段が設けられており、中央に一人の男が佇んでいた。
やる夫が再び口を開こうとした瞬間、不意に部屋の照明が灯された。
改めて見てみると部屋はかなり大きく、学校の体育館より少し広いくらいだろうか。その前方には段が設けられており、中央に一人の男が佇んでいた。
「あ、どうもおはようございます。ひろゆきです。皆さんお目覚めみたいなんで、説明を始めさせていただきますね」
(ひろゆきの降臨に遭遇するとは運が良いお。早速記念カキコを…)
(黙れ。)
(黙れ。)
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/ ⌒ヽ } | | ____ ぐぇあ
/ へ \ }__/ / /─ ―\
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興奮するやる夫の顔面に華麗な回し蹴りを叩き込み、やらない夫は段上の男へ目を向ける。
ひろゆきの降臨という事は、大方新機能の実験とかそういった運営の戯れに付き合えというお知らせだろう。さて、今度は何だ?
溜息混じりの視線を受けながら、ひろゆきは口を開く。
ひろゆきの降臨という事は、大方新機能の実験とかそういった運営の戯れに付き合えというお知らせだろう。さて、今度は何だ?
溜息混じりの視線を受けながら、ひろゆきは口を開く。
「えー、今日はですね、ここにいる皆さん全員で最後の一人が決まるまで殺し合いをしてもらいます」
ハァ?
おいコラ、数十人も集めて殺し合いとか正気の沙汰じゃないだろ常識的に考えて。
やはり動揺しているのは自分だけではないらしく、ポテチ片手に「何言ってんだこいつ」と呟いているやる夫を筆頭に、周囲の連中も様々な反応を見せていた。
即座に「お断りします」と告げる者、嘔吐する者。「お前は何を言っているんだ」とひろゆきを睨み付ける者も居た。
やはり動揺しているのは自分だけではないらしく、ポテチ片手に「何言ってんだこいつ」と呟いているやる夫を筆頭に、周囲の連中も様々な反応を見せていた。
即座に「お断りします」と告げる者、嘔吐する者。「お前は何を言っているんだ」とひろゆきを睨み付ける者も居た。
パアンッ!
突如、室内全体に軽い音が響く。音の発生源と思しき場所には一人の少女。
やらない夫が疑問を抱くより先に少女の身体が崩れ落ち、頭部を床に転がらせた。
戸惑いと恐怖が支配する一瞬の静寂。その中でひろゆきは淡々と告げていく。
やらない夫が疑問を抱くより先に少女の身体が崩れ落ち、頭部を床に転がらせた。
戸惑いと恐怖が支配する一瞬の静寂。その中でひろゆきは淡々と告げていく。
「静かにして下さい。皆さんの首に首輪を着けさせていただきました。これから僕の言う三つのルールを破った人は、首輪を爆破しますのでよろしく」
その言葉で首に手をやると、確かに金属の物質が自分の手に触れた。
その言葉で首に手をやると、確かに金属の物質が自分の手に触れた。
(おいおい…こんなもんが爆発するとか洒落にならんだろ常孝。)
「まずは、無理に外そうとする事」
首輪をいじくり回していた数人が慌てて手を離した。その光景を前にしても声のトーンを変えぬまま、ひろゆきは説明を続ける。
「二つ目は、会場に関連した項目です。これから皆さんは、僕が用意した会場で殺し合いを行います。その上で不都合な事、例えば会場から脱走する。こういった行為を行った場合、問答無用で爆破します。
最後の条件は……おっと、先にこちらを説明した方が良さそうですね。
武器が3つまで入ったデイバッグとこのPDAを全員に支給します。このPDAは2chのスレであれば、どれでも閲覧出来ます。ただし書き込みは出来ません。ロム専です。
そして、6時間毎にこの祭の為の特設板、通称“バトルロワイアル板”にて運営から参加者の皆さんへお知らせを行います。死んでしまった人の名前や禁止エリアもここでお知らせします。禁止エリアというのはですね、会場内の立ち入り禁止の場所のことです。
ここに入ると首輪が自動的に爆発します。気を付けて下さい」
最後の条件は……おっと、先にこちらを説明した方が良さそうですね。
武器が3つまで入ったデイバッグとこのPDAを全員に支給します。このPDAは2chのスレであれば、どれでも閲覧出来ます。ただし書き込みは出来ません。ロム専です。
そして、6時間毎にこの祭の為の特設板、通称“バトルロワイアル板”にて運営から参加者の皆さんへお知らせを行います。死んでしまった人の名前や禁止エリアもここでお知らせします。禁止エリアというのはですね、会場内の立ち入り禁止の場所のことです。
ここに入ると首輪が自動的に爆発します。気を付けて下さい」
気を付けろと言うくらいなら最初からそんな物騒なシステムを作るなよと小一時間(ry
「次に忍法帖についてです。この殺し合いでは、一人殺す毎に忍法帖のレベルが1つ上がります。現時点での皆さんの忍法帖レベルは0ですね。
レベルが上がると様々な恩恵が得られますが、レベルが1以上の方はバトルロワイアル板にて殺害した人物の名前と実名が公表されます。敵討ちにあう可能性もあるのでご注意を」
そこまで一気に話すと、ひろゆきはゆっくりと部屋を見回す。
レベルが上がると様々な恩恵が得られますが、レベルが1以上の方はバトルロワイアル板にて殺害した人物の名前と実名が公表されます。敵討ちにあう可能性もあるのでご注意を」
そこまで一気に話すと、ひろゆきはゆっくりと部屋を見回す。
「質問はありませんか?」
静まり返った室内に一つの手が拳がった。手を挙げたのは筋骨隆々とした大男。
「はい、そこのお兄さん」
「殺し合いにルールは?」
「ありません。いつ、誰をどのように殺そうと自由です」
「そう。それで、君はあくまでも僕達に殺し合いを強制させるのかい?」
「もちろん。その為にわざわざ集まってもらったんですから」
「なら、不本意だけど仕方ないな……君を倒して殺し合いを中止させる!!」
「殺し合いにルールは?」
「ありません。いつ、誰をどのように殺そうと自由です」
「そう。それで、君はあくまでも僕達に殺し合いを強制させるのかい?」
「もちろん。その為にわざわざ集まってもらったんですから」
「なら、不本意だけど仕方ないな……君を倒して殺し合いを中止させる!!」
言うが早いか、質問した男は近くにいた謎の生物を掴むとそれをひろゆきに向かって投げつける。
「ウォォォォォォォォォ!!!」
パンッ。
男の絶叫を掻き消すように再びあの音が響き、伝説の陸上選手に投擲された生物が爆ぜた。
「進行に不都合な行動を起こした場合は首輪を爆破すると言いましたよね?残念ですがあなたにもご退場いただきます」
パァン。
「…では、これより皆さんを会場に転送させていただきますね」
そう言うとひろゆきは観客に背を向け、何かを思い出したように振り返った。
「一つ、大事な事を言い忘れてました。最後の一人になった方には商品として、どのような願いでも一つだけ叶えられる権利を差し上げましょう。……では、頑張って下さいね」
ひろゆきの歪んだ笑顔。
その光景を最後に、やらない夫は自分の意識が闇へと沈んでいくのを感じた。
その光景を最後に、やらない夫は自分の意識が闇へと沈んでいくのを感じた。
(いきなり殺し合いとか……理不尽過ぎるだろ常識的に考えて。)
【2ちゃんねる・バトルロワイアル GAME START】
【S県月宮@ネットゲーム板 死亡】
【荒巻スカルチノフ@AA 死亡】
【室伏広治@ウエイトトレ板 死亡】
【荒巻スカルチノフ@AA 死亡】
【室伏広治@ウエイトトレ板 死亡】
主催:西村博之
時系列順 | No.01:【今だ!】画像も張らずにバトロワとな【2ゲットオオオォォォ!!】 |
投下順 | No.01:【今だ!】画像も張らずにバトロワとな【2ゲットオオオォォォ!!】 |
ひろゆき | No.74:第一回定時カキコ |
やる夫 | No.02:バトロワでも寺生まれはスゴイ! |
やらない夫 | No.17:やっぱ母艦かな |
S県月宮 | 死亡 |
荒巻スカルチノフ | 死亡 |
室伏広治 | 死亡 |