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――の前の静けさ  ◆i7XcZU0oTM




 静かな街中を、たった一人で歩き続ける。
 夜の闇は既に消えて、辺りを朝の光が包んでいる。
 レストランから離れて、そんなに経ってはないはずだけど。
 何故だか、長い時間が経過しているように感じる。

「……もう、6時過ぎなのか……」

 もうそんなに経っているのか、とも思う反面。
 まだそれだけしか経っていないのか、とも思ってしまう。
 これまで、いつもの生活じゃ有り得ないような事ばかりだったけれど。
 それでもまだ、僕は生きている。でも……別の場所では、誰かが殺されているんだ。
 さっき確認した、定時更新に、殺された人の名前が載っていたから……。
 そして、誰かを殺めた人のリストの中には、やっぱり川越さんの名前が……。

(……)

 悶々とした気持ちのまま、僕は図書館に辿り着いた。重い足取りで、図書館へ入る。
 ひんやりとした空気と、図書館特有の本の匂いが、僕を迎えた。

「……確か、キバヤシさんのいた所はこっちだったはずだけど」

 朝だと言うのに、どことなく薄暗い通路を通り、キバヤシさんのいる所……資料室に向かう。
 資料室の扉を開き、キバヤシさんの姿を確認した時。

「ただいま戻り……って、えぇ!?」
「アッ、ナンダオマエ! オイキバヤシ、ヒトガキタゾ!」

 何だか小っちゃい生命体(?)がぽよんぽよんと跳ねながらキバヤシさんに向かっていく。

「む……ああ、バイク君。戻ってきたのか。随分と時間がかかったようだが……?」
「え、ああ、ちょっと」
「?」

 どうやらキバヤシさんは、まだ定時更新を見ていないようだ……。
 ここで僕が、川越さんのことを黙っていても、頭の良いキバヤシさんなら、じきに気づく。
 なら、ここで話してしまったほうがいい……。

「……実は……」



~~~



「まさか、そんな事があったとはな」
「ええ……」
「まあ……話を聞く限り、川越は料理を貶されでもしない限り自分から人に攻撃することはないようだな。
 どうしたものか……」

 そう言うと、キバヤシさんは腕を組みつつ考える。

「ソンナアブナイヤツ、ホットケバイイダロ?」
「そうは言うが……」

 ……確かに、川越さんをこのまま放置しておいていいのかどうか、分からない。
 もしあのレストランに誰も来なかったなら、何も起こらずに済むだろう。
 だが、誰かが来たら?
 そして、さっきのような事態になってしまったら?
 今度は、どうなるか分からない。

「……説得を試みるか? いや……だが……」

 なにやらブツブツと呟きながら、思案を巡らせるキバヤシさん。
 ……正直、僕にもどうすればいいのか分からない。
 常識的に考えるならば、まかりなりにも参加者を殺した人を放置しておくのは考えられない事だ。
 だが、川越さんが人まで手にかけてしまう、とは言い切れない。
 キバヤシさんも言ったが、料理を貶されでもしなければ、自分からは仕掛けないはずだ。
 なら放っておいても、あまり問題は無いのではないか……?
 だけど、何かあってから行動を起こすのでは……。

(どうすれば……どうすればいいんだろう……?)

 僕では、正しい判断が下せそうにない。
 困ってキバヤシさんの方を見ると、キバヤシさんもまた悩んでいた。

「……」

 お互い黙ったまま、ただ、時が流れた。








 (…………)

 6時は、もうとっくに過ぎている。
 ……結局、私は。名前を定時更新で晒す事になってしまった。
 PDAを探ろうにも、イーノックの視線があった故に、行動が起こせなかった。
 そのせいで――――結局、名前が隠せなかった。

「ここをこうして……ほら、こうですよ」
「ありがとう……」

 そして、今。
 イーノックの方から、PDAを見ようと提案された所だ。
 ……断るのもおかしいし、結局応じるしかなかった。
 ひと足先に、内容に目を通す。

(…………やっぱり……載ってる)

 私の、今の名前が、しっかりと、載っている。

「……16人も殺されて……ここに載ってる奴には、気を付けないと……あなたも、気を付けて下さい。
 これに載ってる奴らがどこにいるか……!? あ、ちょ、ちょっと停めてくれ!」
「アイヨー」

 そう言うと、ゆっくりと速度を落として、路肩に寄ったままタクシーは停まった。
 一体、どうしたのだろうか。やはり、私の素性がバレてしまった!?
 喉元へ、スウッと刃物が突き付けられたかのような、恐怖が心にのしかかる。

 もしバレてしまったのならば、次に起こるのは……私への追求と非難。
 ……止めさせないと。その事実を――――言わせちゃいけない。
 言われてしまえば、私の今までやって来た事が、無駄になってしまいそうだから……。
 でも、放たれた言葉は、私の想像していたものとは全く違う物だった。

「ちょっと通り過ぎちゃいましたけど……図書館がありましたよね」
「え? ……いえ、よく見てませんでした……」
「ああ……ほら、あそこ」

 そう言ってイーノックが指差す先には、確かに図書館があった。
 ……別に大した事じゃなかった。何だが、グッと寿命が縮んだ気がする。
 額に浮かぶ汗を手の甲で拭い、安堵の息をこぼす。
 でも。何故、私を責めないの?気付いたはずなのに……私が、人を殺した者だと言う事に。
 さっきとはまた違う恐怖が、私の心にのしかかる。
 ――――まさか、気付いた上で何も言わないの?もしそうなら、何のために?
 そんな事をする理由なんて、在る訳がない。

「図書館か。誰かいるんなら、接触を……いや、そもそも誰かいるんだろうか?」

 私が心底動揺しているのに、まるで気がついていないようだ。
 ああ、何だか全てが私を疑っている様な気さえして来た。
 いつから、私はこうなってしまったのだろうか?
 タケシを護ると決めた時から?それとも、初めて人を手にかけてしまった時?
 もしかしたら……ここに来た時点で、どこかおかしくなっていたのかもしれないけど。

「……行ってみない事には始まらないな。よし、Uターンして図書館の前に停めてくれ」
「アイヨー」





 ――――これから出会うであろう4人(と1体?)。
 果たして、それがどのような結果をもたらすのか……?


【D-3・図書館/一日目・朝】
【マウンテンバイク@オカルト】
[状態]:健康、精神疲労(小)、川越への恐れ、苦悩
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、不明支給品×1~3、治療用具一式@現実
[思考・状況]
基本:殺し合う気はない
1:川越さんを……どうすればいいんだろう?
2:レストランには、あまり戻りたくない……
3:"スタンド使い"って何だろうか?

【キバヤシ@AA】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、PDA(忍法帖【Lv=00】)、Vやねん!タイガース×36@なんでも実況J
[思考・状況]
基本:バトルロワイヤルの謎を解明する
1:川越をどうするべきか……
2:図書館以外の場所も調査したいが、今は……
3:バトロワは鮫島事件と何か関係がある……? だが、諸説が多すぎて現時点ではどうしようもない

【ジサクジエン@AA】
[状態]:(・∀・)イイ!
[思考・状況]
基本:キバヤシに従う
1:……ドースンダ?
2:ニンポーチョーニ、クワシクナッタヨ


【D-3・図書館付近/一日目・朝】
【カーチャン@ニュー速VIP】
[状態]:健康、強いストレス、精神疲労(大)
[装備]:アロハ調館内着@現地調達
[道具]:基本支給品一式×2、PDA(忍法帖【Lv=01】)、不明支給品(武器無し)×1~2、防弾ベスト@現実、
    壁殴り代行のチラシ@ニュー速VIP、匕首@現実、ベレッタM92(15/15)@現実
[思考・状況]
基本:必ずタケシを生き残らせる
1:……何が何だか分からなくなりそう
2:イーノックが使えるかどうか見極める。ダメなら……
3:タケシの害になりそうな参加者を、命を賭けて排除する
※竹安佐和記の名前をイーノックだと思っています
※タクシー@AAに乗っています

【竹安佐和記@ゲームサロン】
[状態]:健康、現実逃避、疲労(小)
[装備]:一番いい装備@エルシャダイ、ナックルダスター@現実
[道具]:基本支給品一式、PDA(忍法帖【Lv=00】)、不明支給品(1~2)
[思考・状況]
基本:"イーノック"として生き、全てを救う
1:図書館を調べてみよう……
2:A-10神を倒す方法が見つかり次第、A-10神を倒す
3:――――現実は見たくないけど、いつかは……
※自身をイーノックと思いこむ事で、運動能力が向上するようです。それを疑うと力が無くなります。
 ファヌソの力による物かは不明。
※タクシー@AAに乗っています


No.82:Drop out 時系列順 No.84:茶鬼
No.82:Drop out 投下順 No.84:茶鬼
No.67:feeling of love 竹安佐和記 No.96:Do it right
No.67:feeling of love カーチャン
No.71:知らない方が幸せだった マウンテンバイク
No.73:キバヤシで学ぶバトルロワイヤルの忍法帖システム キバヤシ