回転寿司 K

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<p>驚くことなかれ、今日は豪華に寿司だ!</p> <p>…つっても高校生に行ける寿司なんて限られてるけどな。</p> <p>目の前を静かに動くレーン、家族連れの騒がしい店内…ま、それは6人で座ってる俺らのボックス席も同じだろ。</p> <p> </p> <p>咲「えっと…あ、あれ? これってどうやって注文、わわっ! おあいそになっちゃったよぉ!」</p> <p> </p> <p>誰だ、ポンコツを奥に座らせたの。</p> <p>お茶も粉入れすぎて凄まじく濃い茶だし…ま、いいや。それよりどうすっかな…</p> <p>流れるネタは色んな物があるけど、見た目パサパサなものも多い。ここはやっぱり注文するべきか?</p> <p> 和は…サーモンか。いいよな、ピンクからオレンジの色合いの艶やかさ、そして玉ねぎを大量に乗っけても取りきれない臭み。口の中いっぱいになって、それがクセになるんだよな。</p> <p> </p> <p>和「三皿ありましたけど…これが私のに一番近い色だったので」</p> <p> </p> <p>髪の毛の話かな?</p> <p>しっかし意外とこう、普段は安っぽいと思うネタでもこの場にいると美味そうなんだよなあ。</p> <p>炙りサーモンマヨだの、キャラメルバナナだの…後者はちょっとチャレンジャーだけどさ。</p> <p> </p> <p>優希「ずずっ、はふはふ、はむっ! 美味いじぇ! これがラーメンか!」</p> <p> </p> <p>初っ端から寿司食わずにラーメン食ってるし…いや、美味いけど。</p> <p> 醤油はあんまりあっさりじゃないんだよな、それ。麺が縮れてて上手い事絡んできて、口の中で醤油と魚介の香りがブワッと広がって。鼻の中まで充満するから満足感がすっげえの。</p> <p> よし…ここはハマチでいこう! 白身の淡白な味には醤油とワサビが良く似合う。空いた更にワサビと醤油を垂らして、ハマチをちょんちょんと…酢飯に乗っけて口の中。うん、うん…</p> <p>いいね、酢飯が餅みたいに詰まってるのも、ハマチがちょっと生臭いのも、いい感じだ。</p> <p> </p> <p>久「須賀くん、あーんして、あーん」</p> <p> </p> <p>おお、緑色のネタに緑色の酢飯、ってそれワサビだろ! 誰が食うか! ちょっ…やめろ! 入れようとすんな!</p> <p>ったく…それじゃあそろそろ、ごちそうさん。</p> <p>あいにくと小遣いが少ないから、俺の中じゃあ500円が一つの区切りだ。ワンコイン+αで、それ以上だと高く感じるんだよなあ。</p> <p>ま、これにはもう一つ狙いがあるんだけど…五枚の皿を入れて、画面を見つめて少し待つ。</p> <p>子供っぽい? 俺、優希、咲。少なくとも半分がガン見してる以上セーフだろ…さて、当たるか…うしっ!</p> <p> </p> <p>まこ「おお、当たったか。何が入っとるんじゃ? その大きさだとゴムくらいか」</p> <p> </p> <p>そういうガチャは薬局の前とかに置いてあるんで。</p> <p>中身は…………? 寿司屋のキャラじゃないよな、これ。コラボかなんかか。</p> <p>しかしなんだな、当たった時はテンションあがるけど、これはいらねーよなあ…ほら、プレゼント。</p> <p>ああ――いいよな、こういうグダグダ話しながら食べる時間。これが青春ってもんだろ?</p>

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