ホットライン。レベル26
憧「もしもし?」
『よ、今日は遅めだな』
憧「うん…ごめん、寝るとこだった?」
『いや大丈夫。今日は全然寝る気ないぜー』
憧「なにそれ。ちゃんと勉強しなさいよね」
『う…まあ、赤点は取ってねーから大丈夫だって』
憧「ふふ、そんなこと言ってるとダメなの。後で苦労するんだからね?」
『ぐぅ…そうなったら誰かに教えてもらうしかないか…』
憧「ちょっとー、他力本願すぎ。自分でどーにかしなさい」
『いやいや、せっかく部活仲間に学年トップクラスがいるんだぜ? 教えて貰わないともったいない!』
憧「それはアンタの都合でしょ…ちなみに私、偏差値70の高校A判定でした。どう? 見直した?」
『マジで!? 無茶苦茶頭いいじゃねーか…お前が同じ高校ならテスト前でも楽勝だよなー』
憧「そうねー…同じだったら、ね。そしたらきっと――」
『きっと? カット?』
憧「…ばーか。つまんないわよ、それ」
『正直反省してる…そろそろ勉強するわ。明日テストだし』
憧「はあ!? なに悠長に電話してるわけ!?」
『息抜き息抜き。勉強ばっかだと頭痛くなるからさ、んじゃまたなー』
憧「はー…もう、頑張りなさいよ? ばいばい」
憧「……」
憧「きっと――」
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