風越の巻1

未春「おはようございまうはぁ! なんですかこの熱気!」

 

美穂子「おはよう吉留さん。今日の部活は中止になったの」ダラダラ

 

美穂子「外壁の工事で窓が開けられないのと、エアコンが壊れてるのとで」ビショビショ

 

未春「ちょっ、汗掻きすぎですよ! 外出ましょう」

 

美穂子「ええ…このままじゃ河童のミイラみたいになっちゃうわね」ゼエゼエ

 

未春「いまいち分かりませんけど早く!」

 

 

 

純代「今日はお休みなんですか」

 

美穂子「せっかく来てもらったのにごめんなさい」

 

未春「お休みの連絡、今からでも回さないんですか?」

 

美穂子「さっきコーチに電子メールを送ってもらうように頼んだわ」

 

未春「あ、届きました」

 

純代「私も」

 

美穂子「一瞬で二人に!?」

 

未春「いえ、同じ文面ですよ」

 

美穂子「一時違わず正確に!?」

 

※手抜きではありません

 

 

 

貴子「メール届いたか?」

 

未春「コーチ、届きました」

 

貴子「そうか」

 

 

 

 

未春「ひどい雨だねー」

 

池田「ここんとこ雨ばっかりで嫌になるなあ」

 

未春「うわー、ビチョビチョ」ビチョビチョ

 

池田「パンツ意味ないし」ビチョチョ

 

未春「何でそこが濡れてるの?」

 

星夏「おはようございます、嫌な天気が続きますねー」

 

池田「文堂…それは生活の知恵!」

 

未春「長靴!」池田「ゴム製の包み込む奴!」

 

未春「変な事言うのはこの口かなー?」グイッ

 

池田「ふぃふぁふんやへほー」

 

 

 

池田「なるほど長靴かー」

 

星夏「今時はおしゃれな長靴多いですからねー」

 

池田「いいねー、色もたくさんあるし」

 

星夏「私はスカイブルーが好きですね」

 

池田「薄い物もあるし分厚いのもあるしな」

 

星夏「そうですか? たしかにフィット感あるのもありますけど…」

 

池田「0.02ミリくらい」

 

星夏「薄っ!?」

 

 

 

池田「んー、私も長靴欲しくなってきたなー」

 

池田「よし買おう! そんで水たまりでばしゃばしゃする!」

 

未春「でも道の水たまりって跳ぶと結構汚れるよ?」

 

池田「もーまんたいだし!」

 

池田「でもヌルヌルするからすべり止めがしっかりしてる奴じゃないと」

 

未春「なんの上ではしゃぐつもりかなー?」

 

 

 

池田「おー、あるある長靴!」

 

未春「ほんとに可愛いのたくさんあるんだねー。迷っちゃうなあ」

 

池田「おっ。軒先のはおすすめ品だ…お?」

 

池田「みはるーん」

 

未春「華菜ちゃん、いいのあった?」

 

池田「ゴムの自販機!」サガミッ

 

未春「靴屋の前に!?」

 

 

 

池田「この長靴はどう?」

 

未春「かわいい!」

 

池田「でも似合ってるかというとイマイチな感じが…全身のコーデがなってない」

 

未春「おおー、おしゃれ上級者だ」

 

未春「でも制服は変えちゃだめでしょ」

 

池田「うーん…」

 

池田「下着くらいしかないけど今日は無いもんなあ…」ガックリ

 

未春「待って」

 

 

 

池田「って雨具買ったとたんに快晴だし!」

 

未春「うわぁー…暑いねえ」

 

未春「今週はずっと晴れだって。日傘の方が必要だったかもね」

 

池田「なんの! この長靴、実は特にUVカット機能は無し!」

 

未春「長靴だもんね…」

 

池田「女子高生のムレムレ長靴として売りに出せば!」

 

未春「うーん、燃えない日って水曜日だったかなあ」

 

 

 

池田「今日も晴れかー」

 

未春「明日も晴れるって」

 

星夏「たまには曇ってほしいですよね」

 

池田「それもいいけど…」

 

池田「雨が降ってくれないと、部屋でしか濡らせられないからなあ」

 

未春「何を?」

 

池田「ナニを」

 

星夏(何言ってるんだこの人は…)

 

 

 

未春「華菜ちゃん! 明日雨だって!」

 

池田「ええっ!」

 

未春「ほら、天気予報だと80%」

 

池田「うわぁ雨だ! やったー!」

 

 

美穂子「? 二人の家は農家だったかしら」

 

美穂子「ふふ…でも華菜は雨具を持ってきたみたいだから、傘がなくても会いに行けるわね」

 

純代「はあ…?」

 

美穂子「行かなーくちゃー、君にー逢いにいかなくちゃー…」

 

星夏(あ、これどっかで聞いたことある)

 

 

 

未春「いよいよ明日雨かー、楽しみで眠れないなあ」

 

未春「ううんっ、寝ないと…華菜ちゃんが一匹、華菜ちゃんが二匹…」

 

池田『みはるーん』

 

池田2『みはるーん、下着見せろー』

 

池田3『ゴムの色は赤色がいいし』

 

池田48『一人一手で華菜ちゃんフォーティーエイトだし!』

 

未春(華菜ちゃん黙れ…)ムニャムニャ

 

 

 

快晴!

 

池田「太陽燦々さわやか三組だし…」

 

未春「天気予報もあてにならないねー」

 

池田「まあ晴れた方がいいに決まってるよね」

 

未春「そ、そーだよ! 雨降ったっていいことないよ! 濡れちゃうだけだもん」

 

池田「そうだし! 濡れると太もも『ザアアアア!!』ぐちょぐちょで気持ち悪いし!」

 

未春「わあ! 雨がすごく降り始めて雑音が全然聞こえないよ!」

 

 

 

池田「すごい! 足元全然濡れないし!」ビシャビシャ

 

池田「へいき、へいき……」

 

未春「どうしたの?」

 

池田「勢い強すぎて…結構入って来る…」

 

池田「ゴムの中で溢れそうだし…溢れたのが逆流してる…」

 

池田「これじゃゴムの意味が無い! ちょーきもいし!」

 

未春「言葉はともかく気持ち悪いっていうのは分かるなあ」

 

 

 

池田「おづがれー」ズビズビ

 

未春「風邪引いたの? っていうか真っ赤だよ!?」

 

池田「別にだいじだごどないじ」ズズッ

 

未春「鼻声もいいとこだ…早く帰った方がいいよ」

 

池田「でもごれやっばなづがぜ?」ハーハー

 

未春「夏風邪こじらせると面倒だよ?」

 

池田「ばがじゃないじ!」ズビッ

 

未春「申し訳ないけど割と馬鹿っぽいから早く帰った方がいいってば」

 

 

 

美穂子「風邪引いちゃったの? 大変!」

 

池田「ぞんなにびどぐないでずよ」ズビビ

 

美穂子「ちょっと待っててね」ゴソゴソ

 

池田「ふぁー」

 

美穂子「はいこれ」

 

池田「……ねぎ?」

 

美穂子「お尻に挿すといいって上埜さんが言ってたの」ニコニコ

 

池田「ちょっ…華菜ちゃんそこは未開の地ですけど!」

 

美穂子「こっち向けてみて?」

 

池田「ば…ばっちこいだし!」プルプル

 

未春(止めた方がいいかなあ…止めなくてもいい気もするけど)

 

 

 

未春「華菜ちゃん大丈夫かなあ、電話してみようかな」

 

未春「華菜ちゃんおはよー、今日も雨だね」

 

未春「今日は昨日ほど勢い強くないし…え?」

 

未春「ああ…お尻が…」

 

未春「じゃあ今日は休みだね…お疲れ様」ピッ

 

 

池田「……」ジンジン

 

池田「めくるめく新快感だったし…」フヘヘ

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最終更新:2014年04月21日 06:29