ホットライン。レベル22
憧「もしもし?」
『よ、どうした?』
憧「特に用はないんだけどさ…もう東京行く準備は終わった?」
『まーな。つっても適当に着替えと暇つぶし道具、デジカメくらいだけど』
憧「あー…男子はいいわよねー、全部アメニティで終わらせちゃうんでしょ」
『よく御存じで。でも部活で持ってくもんは俺が担いでくぜー』
憧「そうなの? さすが男手。あーあ、うちにも男子がいたら荷物全部持ってくれるのにー」
『全部は持たねーっつの! つーか男に手荷物預けないだろ?』
憧「んー…ちなみにアンタだったら、手荷物預けられたらどうするワケ?」
『普通に運びますー。どうもしねーっての』
憧「ふぅーん…根性なし」
『なんでじゃ! んで? 何かしたらどうするよ』
憧「変態。生きる価値無し」
『どーしよーもねーのな…』
憧「そういうコト。ま、根性なしが丁度いいってことで…あ、化粧水忘れちゃった。買ってこないと」
『そっか。それじゃあまた――』
憧「えー、いいじゃない。薬局まで暇だもん、もうちょっと付き合ってよ」
『へいへい…りょーかいしました、ワガママお姫様』
憧「よろしい。ふふっ、それじゃあまずは――」