ホットライン。レベル23
『もしもしー』
憧「はいはい、もしもしー? ごめん、ちょっと帰り遅くなってシャワー浴びてたー」
『おー、つっても別に約束してる訳じゃないし、時間も決めてないだろ?』
憧「今更でしょ。だいたい同じ時間に電話してるじゃない」
『まあなあ…ところで電話しといてなんだけどさ、別に用は無いんだよ』
憧「今更でしょ、だいたい適当に話してるだけじゃない?」
『それもそーだな。じゃあ今日は何にしますかね』
憧「んー…何がいい?」
『いや、俺もそれ聞いてるんだけど』
憧「そう言われてもねー、男らしくビシッとリードしてよ」
『じゃあ今日の天気の話。雨降ってたよなあ』
憧「うわ…それって汎用性高すぎて逆に引くんだけど」
『なんだこの言われよう…んじゃ、何を話すか話そうぜ』
憧「不毛な事するわねー。それじゃあ晩御飯のこととか?」
『それ昨日しただろ? チェンジ』
憧「じゃあ何がいいのよー」
『だからそれを決めるんだろ。テレビとかはどうよ』
憧「うーん、なんか違うのよね。それじゃあさ――」