リューの民

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【リューの民】 (NPC専用種族)  リュー・レイが人族を真似て創った褐色肌の人間で、様々なオーバーテクノロジを駆使して、世界の調停者としての立場を取る種族です。  基本的に他種族とは交わらず、中立を信条とするため謎が多く、個体数は最も少ないですが、それを補う機兵軍団で他種族とのパワーバランスを保っています。  リュー技術は、機械戦争が始まるまでは、ある程度世界中と共有されていましたが、戦後、リューの民は発展しすぎた己の技術が他種族に悪用されることを恐れ、鎖国的な体勢を取っています。  なお、本来の呼び名は「ルゥの民」ですが、長い時を経て誰もが正しい発音を忘れてしまいました。  創造主たる〝ルゥ・レイ〟がアルマの大陸に引っ越してからは、ルゥが残した機械人形〝語り部〟によって、種族全体が導かれています。  成人は十五歳で、寿命は九十年ほどです。 ---- **ルゥ・レイとリューの民 #region ***最弱の神  リューの民の出生は、他の種族に比べて、かなり複雑です。女神ルゥ・レイは、世界に生まれた五番目の神。最強の魔力を持って生まれたアルマティラの妹神として生まれました。しかし姉神とは対象的に、ルゥの魔力は神として最低限存在できる程度しか無く、ルゥは生まれてからしばらく、自分の眷属を創造しませんでした。最弱の自分から創られた自らの眷属が、他種族に比べて圧倒的に弱く、この弱肉強食の世界では、生き残れないと解っていたからです。  自分は子を作る資格が無い。しかし頭では解っていても、ルゥの心は受け入れることができませんでした。  そして、彼女の精神は徐々に歪んで来ました。 ***祟神ルゥ・レイ  葛藤の果てに、心を病んだルゥ・レイは、祟神と化し、全大陸を災害のように回っていました。いくら最弱の神とは言え、その力で暴れられるのは、人々にとって驚異でした。アルマティラは、何度か妹の説得を試みましたが、偉大なる姉神の姿を見る度に、ルゥの心は荒み、心から垂れ流された祟りは、日に日に世界へ広がっていきました。  しかし、そんな祟神生活は、唐突に終わりました。それはルゥがオウジュの大陸に出向いた頃、それまで黙っていたオウジュ本人がルゥの前に現れ、完膚無きまでにルゥを叩きのめしたからです。  魔力量の差も、神としての実力差も開きすぎている戦いは、見ていた鬼族も同情してしまうほど、一方的なものだったと伝えられています。そしてオウジュは、ルゥがもう立ち上がれなくなるまで叩き潰すと、そのまま自らの城へルゥを担ぎ込み、無理矢理、監禁しました。 ***オウジュの弟子  それからルゥは何度かオウジュへ抵抗を試み、隙あらば寝首を搔こうともしましたが、尽く失敗し、その度に叩きのめされました。  そんな日々がしばらく続くと、オウジュはルゥを呼び、自らが率いる工房へ案内しました。オウジュはほとんど魔力を持たないルゥへ、技術を授けようとしたのです。ルゥはその日から鬼族と交じって、鬼族の技術を学びました。 ***リューの民の創造  幸いなことに、ルゥは技術者としての才能を持ち合わせていました。ルゥは鬼の技術を吸収しただけでは無く、自らの研究室で様々な発明品を生みました。世界に流れる魔力を捕まえて機械的な動力へ変換する世紀の大発明、魔力機関も、その発明の1つです。ルゥはオウジュから免許皆伝を得ると、自らの大陸へ戻り、自らの眷属の創造へ務めました。その時、ルゥは他の神のようにほとんど1から作らず、姉のアルマティラが創造した人族を元に、リューの民を創造したのです。 ***最弱にして最強の神  リューの島に戻り、リューの民を率いてルゥはさらなる研究を進めました。その中でも特に力を入れたのは、機兵の開発です。鬼族の剣の人形を元とした機兵は、絶対的な個体数が少ないリューの民が、大量に流入してくる魔物と戦うために造り出した、自律式の戦闘人形です。その他、魔力大砲や対魔結界装置など、多くの新兵器を開発し、気がつけば、元となった鬼の技術をとうに追い越し、世界水準から見ても、だいぶ抜き出た技術になっていました。  リューの技術の恐ろしい部分は、才能に左右されることなく、道具によってただの一般人でも少し教育するだけで、絶大な破壊力を使役できることでした。  ルゥはそれらの技術を、必要最低限だけ残して、後は封印することを決めました。しかしそんな時、姉のアルマティラが、人族によって軟禁されたことを知ったのです。 ***機械戦争勃発  ルゥは激怒してアルマティラの居城へ乗り込みました。しかしルゥを待ち受けていたのは、夥しい数の鎧の人形です。アルマティラの居城は完全に墜ち、ルゥでさえ、容易に近づけない状態でした。ルゥはすぐさま、残りの3柱に使者を飛ばし、自らは機兵軍団と封印されし技術を用いて、攻城を始めました。そして機械戦争の火蓋が切って落とされたのです  技術力では圧倒的な差を持っていましたが、それでもなお人族の数は脅威でした。後の他の神々も参戦しましたが、それと対等に渡り合えるだけの力を、人族は既に持っていました。そして長きに渡る戦いの中、オウジュが自らの眷属を人質に取られ、殺されるという、前代未聞の大事件が起きました。神にとっての本当の死では無いですが、師であるオウジュを失ったルゥの悲しみと怒りは、それこそかつての祟神の姿を彷彿させる程でした。 ***〝世界の敵〟の誕生  ルゥは大隊を正面から向かわせ、少数の精鋭を率いて、陥落した城へ忍び込み、アルマティラの救出を試みました。しかし寸前の所で、人族の指揮官が、あろうことか造物主たるアルマティラに刃を向け、姉神を人質にされたルゥは、為す術無く立ち尽くしました。どうやって姉を助け出そう。そのことで頭の中がいっぱいになっていたからでしょう。姉神が創りだしていたソレに、出現するまで気づかなかったのです。それは黒い塊でした。そして何より、殺意に満ちあふれていました。狂気に触れた人族は、手にした短刀でアルマティラの首を切り裂きました。しかしそれでも、黒いソレは既に完成し、世界に広がっていき、全ての戦場を未曾有の大混乱へ陥れました。後に〝世界の敵〟と呼ばれるそれは、決して殺すことができず、ただ無慈悲に人間族を殺戮していきました。3柱の神々は結束し、何とか〝世界の敵〟を追いやることに成功しました。しかしその頃には、既に戦争はうやむやとなっており、戦争の後の混沌は、アルマティラの大陸に残されたままでした。 ***アルマティラ大陸への移住  他の神々が自らの広大な大陸の守りを固めに軍隊を引き上げた中、ルゥだけが混沌としたアルマティラの大陸を何とかするべく、立ち上がりました。立て続けに起こった師と姉の死に、泣き叫びたい気持ちでいっぱいでしたが、大神たるルゥは泣くことを許されず、立ち止まってはいけない立場でした。幸いにしてリューの島は面積が少なく、またルゥの力が無くても何とかやっていけるだけの技術がありました。ルゥは島の全てを、ルゥの腹心だった機兵に任せると、1人アルマティラの大陸へ渡って、姿を消しました。 ***ニエの姫  アルマティラ大陸に渡ったルゥは、遺された人々をまとめるために尽力しました。まずは未だ各地に出没する〝世界の敵〟と、相変わらず流入してくる魔物に対処するための組織を作りました。鎧の人形の力があれば、世界の敵を追い払うことは可能だったからです。しかし人族は歪んでおり、ルゥを裏切りました。人族はルゥを邪神と呼び、いつしか〝世界の敵〟を生み出した元凶と人々へ吹聴し、ルゥを追い出すと、組織の長が支配者として人族の上に君臨しました。  ルゥはもはや何も言う気にはなれませんでした。しかしそこで、1人のアルマの少女と出会いました。ルゥと少女は、神と人という垣根を越えた親友になると、少女はルゥに願いました。ルゥは少女の願いを叶え、少女の魂を元に、〝世界の敵〟を完全に消し去る力を与えました。後に〝ニエの姫〟と呼ばれる少女は、〝世界の敵〟を屠る祝福を施し、世界に希望を灯しました。しかしその力は少女の命と引き替えで、それはは生まれ変わる度に、世界のために殺され続ける運命の始まりでもありました。 ***現代  ルゥが消えてしまってから、リューの島の留守は、ルゥが残した機兵〝語り部〟によって守られてきました。リューの島の人々は、もう千年近く、創造主ルゥ・レイを見ておらず、また創造主の名前の発音の仕方さえ曖昧となり、今ではリューの民と名乗ってしまっています。ルゥがニエの姫を生み出してからの消息は掴めておらず、生きているのかさえ解りません。  リューの民は語り部の言いつけを守り、現在は多くの技術を封印し、世界の調停者の立場として働いています。 #endregion ---- **一般的な〝邪神リュー・レイ〟  一般的に、リュー・レイは男神として扱われており、特に人族からは、機械戦争の当時、オウジュと手を組み、双子の姉であるアルマティラを害した邪神と言われています。  しかし、オウジュと並んで技術の神としても崇められており、一部では、子育ての神としても信仰されているのです。  一説には、リュー・レイはよく、自らの乳を乳飲み子に与えていたからだと言われてますが、男神であるリュー・レイが乳を与えるなんてするはずも無く、彼は出産した女や、妖族や鬼族の女を攫っては、搾乳して辱める嗜好があったと言う者も多いです。  機械戦争後、彼のアバターは姿を消し、ヒト族に伝わる伝承によれば、今もアルマティラ大陸に留まり、姉神の復活を恐れていると言われています。そして最狂最悪の存在である〝世界の敵〟を創造し、人々に脅威を与え続けています。 **技術の女神ルゥ・レイ  では実際のルゥ・レイはと言うと、こちらの姿を知る者も、ほとんどいません。それはルゥが長らく自らのリューの島へ戻っていないことが原因ですが、ルゥには確かに祟神だった過去があり、また動きやすい格好を好んだ彼女の姿は、もっぱら少年にしか見えず、男だと勘違いされることが多かったです。加えて魔力量も少なく、普段から神らしいこともしていなかったせいか、実際に出会った人々からも、リューの民の少年としか思われず、ルゥの足跡を辿ることは、非情に難しいのです。  リューの島に残された〝語り部〟は全てを知っているはずですが、語り部も聞かれない限り答えないので、これもルゥのことがなかなか広まらない遠因となっています。  噂では、アルマの大陸の森の中で、機械人形を研究しながらヒッソリと暮らしているようです。 ***〝語り部〟(フィロルル)  現在のリューの民を率いている機械人形で、リューの民の最高指導者です。機械戦争が始まる前から稼働しており、実質的な世界最古の機械人形でもあります。元々は機兵として造られましたが、後に自分で身体を改造し、今では可憐な少女の姿を取っています。しかし元の機兵の身体も戦闘用として改造しながら保管してあるようです。  稼働年数が千年を超すため、神クラス以外で千年前の機械戦争を知る唯一の存在と言っても良いでしょう。  彼女自身もまたリューの民を代表する技術者でもあり、リューの民の発展に貢献をしてきました。  趣味は年下いじめと、歯車の館の縁側で茶をすすることだそうです。  姉弟機に〝ハヴォック〟という機兵がいますが、こちらは暴走の末に封印されいます。
【リューの民】 (NPC専用種族)  リュー・レイが人族を真似て創った褐色肌の人間で、様々なオーバーテクノロジを駆使して、世界の調停者としての立場を取る種族です。  基本的に他種族とは交わらず、中立を信条とするため謎が多く、個体数は最も少ないですが、それを補う機兵軍団で他種族とのパワーバランスを保っています。  リュー技術は、機械戦争が始まるまでは、ある程度世界中と共有されていましたが、戦後、リューの民は発展しすぎた己の技術が他種族に悪用されることを恐れ、鎖国的な体勢を取っています。  なお、本来の呼び名は「ルゥの民」ですが、長い時を経て誰もが正しい発音を忘れてしまいました。  創造主たる〝ルゥ・レイ〟がアルマの大陸に引っ越してからは、ルゥが残した機械人形〝語り部〟によって、種族全体が導かれています。  成人は十五歳で、寿命は九十年ほどです。 ---- **ルゥ・レイとリューの民 #region ***最弱の神  リューの民の出生は、他の種族に比べて、かなり複雑です。女神ルゥ・レイは、世界に生まれた五番目の神。最強の魔力を持って生まれたアルマティラの妹神として生まれました。しかし姉神とは対象的に、ルゥの魔力は神として最低限存在できる程度しか無く、ルゥは生まれてからしばらく、自分の眷属を創造しませんでした。最弱の自分から創られた自らの眷属が、他種族に比べて圧倒的に弱く、この弱肉強食の世界では、生き残れないと解っていたからです。  自分は子を作る資格が無い。しかし頭では解っていても、ルゥの心は受け入れることができませんでした。  そして、彼女の精神は徐々に歪んで来ました。 ***祟神ルゥ・レイ  葛藤の果てに、心を病んだルゥ・レイは、祟神と化し、全大陸を災害のように回っていました。いくら最弱の神とは言え、その力で暴れられるのは、人々にとって驚異でした。アルマティラは、何度か妹の説得を試みましたが、偉大なる姉神の姿を見る度に、ルゥの心は荒み、心から垂れ流された祟りは、日に日に世界へ広がっていきました。  しかし、そんな祟神生活は、唐突に終わりました。それはルゥがオウジュの大陸に出向いた頃、それまで黙っていたオウジュ本人がルゥの前に現れ、完膚無きまでにルゥを叩きのめしたからです。  魔力量の差も、神としての実力差も開きすぎている戦いは、見ていた鬼族も同情してしまうほど、一方的なものだったと伝えられています。そしてオウジュは、ルゥがもう立ち上がれなくなるまで叩き潰すと、そのまま自らの城へルゥを担ぎ込み、無理矢理、監禁しました。 ***オウジュの弟子  それからルゥは何度かオウジュへ抵抗を試み、隙あらば寝首を搔こうともしましたが、尽く失敗し、その度に叩きのめされました。  そんな日々がしばらく続くと、オウジュはルゥを呼び、自らが率いる工房へ案内しました。オウジュはほとんど魔力を持たないルゥへ、技術を授けようとしたのです。ルゥはその日から鬼族と交じって、鬼族の技術を学びました。 ***リューの民の創造  幸いなことに、ルゥは技術者としての才能を持ち合わせていました。ルゥは鬼の技術を吸収しただけでは無く、自らの研究室で様々な発明品を生みました。世界に流れる魔力を捕まえて機械的な動力へ変換する世紀の大発明、魔力機関も、その発明の1つです。ルゥはオウジュから免許皆伝を得ると、自らの大陸へ戻り、自らの眷属の創造へ務めました。その時、ルゥは他の神のようにほとんど1から作らず、姉のアルマティラが創造した人族を元に、リューの民を創造したのです。 ***最弱にして最強の神  リューの島に戻り、リューの民を率いてルゥはさらなる研究を進めました。その中でも特に力を入れたのは、機兵の開発です。鬼族の剣の人形を元とした機兵は、絶対的な個体数が少ないリューの民が、大量に流入してくる魔物と戦うために造り出した、自律式の戦闘人形です。その他、魔力大砲や対魔結界装置など、多くの新兵器を開発し、気がつけば、元となった鬼の技術をとうに追い越し、世界水準から見ても、だいぶ抜き出た技術になっていました。  リューの技術の恐ろしい部分は、才能に左右されることなく、道具によってただの一般人でも少し教育するだけで、絶大な破壊力を使役できることでした。  ルゥはそれらの技術を、必要最低限だけ残して、後は封印することを決めました。しかしそんな時、姉のアルマティラが、人族によって軟禁されたことを知ったのです。 ***機械戦争勃発  ルゥは激怒してアルマティラの居城へ乗り込みました。しかしルゥを待ち受けていたのは、夥しい数の鎧の人形です。アルマティラの居城は完全に墜ち、ルゥでさえ、容易に近づけない状態でした。ルゥはすぐさま、残りの3柱に使者を飛ばし、自らは機兵軍団と封印されし技術を用いて、攻城を始めました。そして機械戦争の火蓋が切って落とされたのです  技術力では圧倒的な差を持っていましたが、それでもなお人族の数は脅威でした。後の他の神々も参戦しましたが、それと対等に渡り合えるだけの力を、人族は既に持っていました。そして長きに渡る戦いの中、オウジュが自らの眷属を人質に取られ、殺されるという、前代未聞の大事件が起きました。神にとっての本当の死では無いですが、師であるオウジュを失ったルゥの悲しみと怒りは、それこそかつての祟神の姿を彷彿させる程でした。 ***〝世界の敵〟の誕生  ルゥは大隊を正面から向かわせ、少数の精鋭を率いて、陥落した城へ忍び込み、アルマティラの救出を試みました。しかし寸前の所で、人族の指揮官が、あろうことか造物主たるアルマティラに刃を向け、姉神を人質にされたルゥは、為す術無く立ち尽くしました。どうやって姉を助け出そう。そのことで頭の中がいっぱいになっていたからでしょう。姉神が創りだしていたソレに、出現するまで気づかなかったのです。それは黒い塊でした。そして何より、殺意に満ちあふれていました。狂気に触れた人族は、手にした短刀でアルマティラの首を切り裂きました。しかしそれでも、黒いソレは既に完成し、世界に広がっていき、全ての戦場を未曾有の大混乱へ陥れました。後に〝世界の敵〟と呼ばれるそれは、決して殺すことができず、ただ無慈悲に人間族を殺戮していきました。3柱の神々は結束し、何とか〝世界の敵〟を追いやることに成功しました。しかしその頃には、既に戦争はうやむやとなっており、戦争の後の混沌は、アルマティラの大陸に残されたままでした。 ***アルマティラ大陸への移住  他の神々が自らの広大な大陸の守りを固めに軍隊を引き上げた中、ルゥだけが混沌としたアルマティラの大陸を何とかするべく、立ち上がりました。立て続けに起こった師と姉の死に、泣き叫びたい気持ちでいっぱいでしたが、大神たるルゥは泣くことを許されず、立ち止まってはいけない立場でした。幸いにしてリューの島は面積が少なく、またルゥの力が無くても何とかやっていけるだけの技術がありました。ルゥは島の全てを、ルゥの腹心だった機兵に任せると、1人アルマティラの大陸へ渡って、姿を消しました。 ***ニエの姫  アルマティラ大陸に渡ったルゥは、遺された人々をまとめるために尽力しました。まずは未だ各地に出没する〝世界の敵〟と、相変わらず流入してくる魔物に対処するための組織を作りました。鎧の人形の力があれば、世界の敵を追い払うことは可能だったからです。しかし人族は歪んでおり、ルゥを裏切りました。人族はルゥを邪神と呼び、いつしか〝世界の敵〟を生み出した元凶と人々へ吹聴し、ルゥを追い出すと、組織の長が支配者として人族の上に君臨しました。  ルゥはもはや何も言う気にはなれませんでした。しかしそこで、1人のアルマの少女と出会いました。ルゥと少女は、神と人という垣根を越えた親友になると、少女はルゥに願いました。ルゥは少女の願いを叶え、少女の魂を元に、〝世界の敵〟を完全に消し去る力を与えました。後に〝ニエの姫〟と呼ばれる少女は、〝世界の敵〟を屠る祝福を施し、世界に希望を灯しました。しかしその力は少女の命と引き替えで、それはは生まれ変わる度に、世界のために殺され続ける運命の始まりでもありました。 ***現代  ルゥが消えてしまってから、リューの島の留守は、ルゥが残した機兵〝語り部〟によって守られてきました。リューの島の人々は、もう千年近く、創造主ルゥ・レイを見ておらず、また創造主の名前の発音の仕方さえ曖昧となり、今ではリューの民と名乗ってしまっています。ルゥがニエの姫を生み出してからの消息は掴めておらず、生きているのかさえ解りません。  リューの民は語り部の言いつけを守り、現在は多くの技術を封印し、世界の調停者の立場として働いています。 #endregion ---- **一般的な〝邪神リュー・レイ〟  一般的に、リュー・レイは男神として扱われており、特に人族からは、機械戦争の当時、オウジュと手を組み、双子の姉であるアルマティラを害した邪神と言われています。  しかし、オウジュと並んで技術の神としても崇められており、一部では、子育ての神としても信仰されているのです。  一説には、リュー・レイはよく、自らの乳を乳飲み子に与えていたからだと言われてますが、男神であるリュー・レイが乳を与えるなんてするはずも無く、彼は出産した女や、妖族や鬼族の女を攫っては、搾乳して辱める嗜好があったと言う者も多いです。  機械戦争後、彼のアバターは姿を消し、ヒト族に伝わる伝承によれば、今もアルマティラ大陸に留まり、姉神の復活を恐れていると言われています。そして最狂最悪の存在である〝世界の敵〟を創造し、人々に脅威を与え続けています。 **技術の女神ルゥ・レイ  では実際のルゥ・レイはと言うと、こちらの姿を知る者も、ほとんどいません。それはルゥが長らく自らのリューの島へ戻っていないことが原因ですが、ルゥには確かに祟神だった過去があり、また動きやすい格好を好んだ彼女の姿は、もっぱら少年にしか見えず、男だと勘違いされることが多かったです。加えて魔力量も少なく、普段から神らしいこともしていなかったせいか、実際に出会った人々からも、リューの民の少年としか思われず、ルゥの足跡を辿ることは、非情に難しいのです。  リューの島に残された〝語り部〟は全てを知っているはずですが、語り部も聞かれない限り答えないので、これもルゥのことがなかなか広まらない遠因となっています。  噂では、アルマの大陸の森の中で、機械人形を研究しながらヒッソリと暮らしているようです。 ***〝語り部〟(フィロルル)  現在のリューの民を率いている機械人形で、リューの民の最高指導者です。機械戦争が始まる前から稼働しており、実質的な世界最古の機械人形でもあります。元々は機兵として造られましたが、後に自分で身体を改造し、今では可憐な少女の姿を取っています。しかし元の機兵の身体も戦闘用として改造しながら保管してあるようです。  稼働年数が千年を超すため、神クラス以外で千年前の機械戦争を知る唯一の存在と言っても良いでしょう。  彼女自身もまたリューの民を代表する技術者でもあり、リューの民の発展に貢献をしてきました。  趣味は年下いじめと、歯車の館の縁側で茶をすすることだそうです。  姉弟機に〝ハヴォック〟という機兵がいますが、こちらは暴走の末に封印されいます。 ***リュー・レイと早すぎた神  機械戦争が始まる少し前、リュー・レイは、とある生まれたばかりの神を保護したと言われています。  その神は、神としての才能が中途半端に天才的で、まだ生まれる前に、自らの眷属を創造してしまいました。  その眷属は魂だけの存在で、ひどく不安定な物でした。哀れに思ったリュー・レイは、その魂に機械の身体を作ってやり、その幼き神が成長するまで、見守ることにしました。  リューの島では今でも、その不安定な魂に身体を与えるための工場があると言われています。  その幼き神は、今もなおリューの島にいると言われています。

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