『アリス・マーガトロイド』とはZUN制作の弾幕STG「東方Project」のキャラクターである。
初登場は第5作「東方怪綺談」この時点での名前は「アリス」のみだったが、第7作「東方妖々夢」で再登場して以来は「アリス・マーガトロイド」の名前で登場している。
魔法の森の洋館に住む生粋の魔法使い。
属性の得手不得手の無い、万能型の魔法使いにして人形師であり基本的には自作の人形を操って魔力を行使する戦闘スタイルをとる。
「妖々夢」では霊夢たちと戦うのに特に理由はなく、たまたまそこに居たから魔法の相手になっただけである。
「求聞史紀」によるとアリスは元々は人間で、修行を積んで魔法使いになったとされており人間に対する理解度と友好度は高く、危険性は低いとされ、もし森に迷って彼女の家を訪れても快く泊めてくれるという。
「迷ったのなら体があたたまるまであがっていきなさい」
「今あたたかい紅茶が入ったわ」
「どう?部屋は寒くないかしら?」
「迷い歩いてすっかり体も冷えちゃったでしょうしゆっくり暖まっていくと良いわ」と、暖かく迎えてくれる。
ただし、アリスの家は人形だらけであり、しかも彼女はあまり会話をしたがらないため、不気味ですぐに逃げ出したくなるらしい。
また東方萃夢想における十六夜咲夜ストーリー内で帰り道が判らない咲夜を送っていったこともあった。
「三月精第2部」第5-6話では光の三妖精が偶然に彼女の家を訪れ、アリスは彼女らをもてなしている。
人形作りが得意で、また大量の人形を魔法で同時に操ることができ、その器用さは幻想郷でも随一と言われる。
人間に可能な動作のほとんどを人形にさせることができる他、複数の人形にそれぞれ別の動きをさせて、時には連携を取らせたり完全に非同期で動かしたりでき、周りからすればとても操作しているとは見えないらしい。
戦闘では戦闘用人形を多数操る戦術によって、1対多数の人形達による戦闘を強いられ、苦戦は必至。
だが、術者であるアリスは人形の操作で手一杯であり、そこが弱点だとか。
しかし、非想天則や緋想天では人形を操りつつ飛んだり攻撃したりしている。
「三月精第2部」第5話ではアリスは人形に口頭で指示を出していたが、このとき彼女は屋内に居ながら、屋根の上で10体以上の人形に雪かきを行わせ、室内では炊事係も働いていた。
人形に人形を操らせることすらできるというが、人形を作ることだけは全て自分で行なっている。
自分の意思を持ち自分の意志で動く、完全な自立人形を作るのが目標である。
現在はアリスが人形に命令すれば自立しているかのように動かせるが、定期的に命令し直さなければならず、それ以上に達するにはまだ修行が足らない。
しかし「東方非想天則」にて、人形の完全自律化に疑問視するような台詞もあり、完全自律化してしまっても使いにくいだけだという。
また、そのころは話題の非想天則ブームに乗ってか、人形の巨大化を研究していた。
「永夜抄」付属の「キャラ設定.txt」にはインドア派であり一人でいることが多いと記載されているが「求聞史紀」では活動範囲は幻想郷の「如何なる場所でも」とされているほか、人里での交流は盛んなようで祭のときには人々の前に現れて街中で人形芸を披露しているという。
「カエルの人形は人気がある」などと、彼女の人形が里の住民に良く受け入れられているような台詞もある。
また「萃夢想」のエンディングや対戦モード勝利コメントによれば、紅魔館の図書館や博麗神社を訪れることもあるらしい、博麗神社へ遊びに来る理由の一つは、霊夢の反応を見ることで四季の変化を感じることができるからとのこと。
また書籍「文花帖」によれば胡蝶夢丸を買いに永遠亭にも訪れたこともあるらしい。
ちなみに魔理沙と同様に蒐集家であり、マジックアイテム等を集めている。
弾幕戦では、力で相手を圧倒することを嫌い、相手より少しだけ上の力で戦う。
また本気を出しておいて負けると後が無くなるので本気を出さない(本気を出す手前で負けておく)とされる事が多い。
この性格は霊夢に似ているとされており根底の性格がこうなのか、戦略的に考えて奥の手を見せるべきではない所を判断しているだけなのかは不明である。
この事に関連して、東方緋想天に出演した際に全15キャラ中アリスだけがコスト5のスペルカードを持っていなかったため、一部のファンの間ではこれが「本気を出さない」事の表れだと解釈されていたが、東方非想天則でコスト5のスペルカードが追加されている。
東方永夜抄の時点で「本気の本気」であるラストワードはアリスも他キャラと同じように使ってくるため、アリスが如何なる場合でも本気に相当するスペルカードを使わないと言う訳ではない。
萃夢想においては、STG本編でのレミリアと幽々子といった強者との戦闘をわざと避けて通るという行いをして、萃香にツッコまれている。
これが彼女のどういった心理に基づくものなのかは不明。
ちなみに緋想天においても同様である。
これについては咲夜、パチュリーや妖夢に会った時点で目的が達成されており、レミリアや幽々子に会うのは時間や労力の浪費と判断したから、という意見がある。
また、萃夢想では同じく強者である紫とは交戦している。
東方求聞史紀によるとアリスは修行して魔法使いになった元人間であるとのこと。
捨食の魔法を取得しているが、魔法使いになってから日が浅くそのため本来必要ではない食事や睡眠といった人間の習慣を続けているおり「東方永夜抄」禁呪の詠唱チームルートのバッドエンディングでは睡眠を取っている。
人間に対する理解度は非常に高くそのためアリスの言動や行動は殆ど人間と何ら変わりないものとなっている。
人間が魔法使いになる場合、まず食事を不要とする捨食の魔法を使用し魔法使いとなりその後、老化を止める捨虫の魔法を使用して完全な魔法使いとなるが、捨虫の魔法を修得しているかは不明である。
アリス関係の二次創作でよく勘違いされているが、元人間の魔法使いは、捨食の魔法を修得した時点で種族魔法使いとなり、捨虫の魔法を修得しているかどうかは関係ない。
このため、アリスは人間と同じように寿命を迎える可能性がある。
またアリスは夏の暑さや冬の寒さを感じにくい身体になっているらしく、夏の暑さに対する霊夢の愚痴に「人間と違って言われなきゃ気が付かない」と応えている。
東方萃夢想アリスのストーリーでは伊吹萃香に「魔族」と呼ばれている。
これは『"魔"法使いという種"族"』という意味ではないかと考える説もあるが、正確な解釈は不明。
東方において魔法使いや吸血鬼は「悪魔と同じもの」とされており、魔物の別称としてこの言葉を使ったのではないかとも言われている。
東方旧作では魔界に住んでいた(神綺の発言より)
旧作から引き継がれていると言えるアリスのプロフィールは、かつては(あるいは一時期)魔界に住んでいたということ、そして旧作時点で既に人間ではないということのみであり、アリスの「出生、出自、経歴、素性」などは明かされていない。
妖々夢で「折角、旧友と出あったと言うのに手土産はあんたの命だけかい?」と言っているのは、旧作での設定を受け継いでいる事からの発言であるとも考えられる、妖々夢の時点で霊夢達と3戦目と神主(ZUN氏)は言っている。
しかし神主によると、旧作のアリスと現在のアリスは一応同一人物であるが、旧作の設定は一掃されておりストーリー的には一切関係無いとも言っており、どこまでの設定を反映しているかは不明瞭である。
余談だが『妖々夢』Music Room内のZUNのコメントによると、アリスは東方Project的に少し特別な登場人物であり、そのためテーマ曲「人形裁判〜人の形弄びし少女」は気合を入れて作曲されているという。
金髪で肌の色は薄く、操っている人形以上に人形らしい容姿をしている。
瞳の色は作品によって異なり「妖々夢では青」「永夜抄では赤」萃夢想や緋想天などでは黄色。
衣服は青のワンピースのようなノースリーブを着用し、スカートはロング。
肩にはケープのようなものを羽織っており、頭にはヘアバンドのように赤いリボンが巻かれている。
イメージカラーはトリコロール(青、赤、黄)
よく手に一冊の魔導書をもっており、リボンなどで縛って鍵がかけてある。
「萃夢想」「緋想天」「非想天則」ではブーツ着用。
「妖々夢」では靴下を着用していた。
身長は「やや高」であり、博麗霊夢と同程度で、霧雨魔理沙より高い。
『東方怪綺談』
・「Romantic Children」ステージ3道中曲
・「プラスチックマインド」ステージ3ボス曲
・「不思議の国のアリス」EXステージ道中曲
・「the Grimoire of Alice」EXステージボス曲
『東方妖々夢』
・「ブクレシュティの人形師」ステージ3道中曲
・「人形裁判〜人の形弄びし少女」ステージ3ボス曲
『東方萃夢想』
・「ブクレシュティの人形師、人形裁判(アレンジ)
」
『東方緋想天』
・「ブクレシュティの人形師(アレンジ)」
『東方非想天則』
・「the Grimoire of Alice(アレンジ)」
・死の少女(怪綺談Stage3)
・魔法の国のアリス(怪綺談Extra)
・Witch of Death(怪綺談Exエンディング)
・七色の人形使い(妖々夢)
・七色の人形遣い(永夜抄、萃夢想、緋想天、地霊殿、非想天則、求聞史紀)
・見た目だけ賑やかな妖怪(文花帖)
・雹の人形遣い(緋想天)
・主に魔法を扱う程度の能力(妖々夢)
・魔法を操る程度の能力(永夜抄)
・魔法を扱う程度の能力(永夜抄、萃夢想、緋想天)
・人形を操る程度の能力(地霊殿、求聞史紀)
・魔法使い
区分としては妖怪(人の姿をした人以上の力を持つ者)にあたる。
基本的に「アリス」と呼ばれる。
紅魔郷の時点で既に人間と妖怪がチームを組むという構想があり神主はこの時点で『永夜抄』にて人間と妖怪を組ませる構想が出来上がっていたが、いきなり新キャラクターを自機にしても愛着が湧かないとの理由で後にアリスは魔理沙と組ませるために『妖々夢』にてまずは敵キャラとして登場させることになり、アリスは妖々夢の3面ボスとして登場することになった。
その際、妖々夢のキャラ設定.txtにおいて、魔理沙とチームを組むという布石として「妖怪版魔理沙」と紹介されていた。
ちなみに妖怪版の霊夢はもちろん紫である。
また、永夜抄において、紫のショットとボムが妖々夢の夢符を意識したものであるように、アリスのショットは恋符を意識したものがあてられた。
最終更新:2013年01月09日 18:00