『エスターク』

ドラゴンクエスト4の大ボス。
両手に巨大な剣を一振りずつ持ったとても巨大な魔物。
体色は4では青だったが、5では茶色に変わっていた(IVでのデスピサロの第1形態と同じ色)
やたらとクリア後のダンジョンに縁があり、初登場の4以外では、全て原則としてクリア後限定で戦えるボスであり以降の作品でも体色は茶色が採用された。
シリーズを通して何度も登場し、出番に恵まれており十分に存在感はあるが、復活の度にプレイヤーに倒されるある意味悲しい大魔王でもある。

戦闘BGMは「邪悪なるもの」
初めてラスボス以外のモンスターで専用の戦闘BGMが用意されたモンスターである。
二つ名は「地獄の帝王」
また、登場する作品によっては全てを支配する破壊と殺戮の邪神とも呼ばれている。

しかしこちらから危害(彼の眠りを妨げたり等)を加えなければ基本的には無害である。

ドラゴンクエスト4 
天空城の書物によると遥か大昔の時代の魔族の王であり「進化の秘法」を作りだした張本人。
それを自らに使用し、究極の生物へと進化を遂げた。
しかし、秘法が不完全であったためか不老不死の力を得る代償として記憶のほとんどを失い、破壊と睡眠を繰り返すのみの存在となってしまう。
そして、エスタークの力を危惧したマスタードラゴンと天空人との激闘に敗れ、居城である「エスターク神殿」諸共アッテムトの地下深くへと封印された。

それから長い年月が経ち、偶然にも金脈を掘っていたアッテムトの人間たちによって封印されていた神殿が発かれ、呼び起されてしまう。
第5章の後半で勇者と戦うことになり魔物の姿で潜入したデスパレスで、デスピサロ本人の口からそのことを聞かされた勇者一行は先回りして地獄の帝王エスタークの完全復活を阻止する。

地獄の帝王エスタークの強さ
攻撃パターン
「凍てつく波動
凍える吹雪
大きく息を吸い込む(気合いため)
不気味な光(眠っていると放ち、勇者一行に50前後のダメージ)」

復活直後の際は、まだ覚醒しきっていない為に中途半端な実力であった。
と言っても、通常攻撃で100前後のダメージを叩き出してくる他「凍える吹雪」による全体攻撃も強力。
また、設定に肖ったものか睡眠に耐性が無いため、ラリホー系の魔法が効く事があるが、眠っている際には「あやしい光」というダメージ軽減不可の全体攻撃が発動するため、眠らせると危険である。

余談
小説版ではトルネコの子守歌で眠らせたところを倒しており上記の通り、ゲーム中では眠っている方が強いぐらいなのだが、物語としては眠らせた方が安全だった模様。
また、目覚める寸前のその姿は、戦っているというよりも、眠りの邪魔者を払っているように見えたという。

ドラクエでは人間、モンスターは死んでしまうと基本的にキャラは姿が消滅するが、エスタークだけは倒した後も姿は残ったままである。
「もしかして次回作で再び登場させるための布石だったのだろうか?」
あるいは「地獄の帝王は絶対に消滅させられないという意味だろうか?」との説がある。


ドラゴンクエスト5  
シリーズ初の隠しダンジョン「謎の洞窟」の最深部に潜む裏ボスとして登場。
何百年もの長い時間眠っていたため、記憶もなく、自分が正義か悪かもわからない状態だという。
私を滅ぼしに来たのかの問いに『はい』と答えると戦える。
強さはドラクエ4の時よりも遥かにに強くなっており眠っている間にも身体は進化し続けたのか、それとも数百年もの眠りで真の力を取り戻したのかは不明。

完全2回行動で攻撃パターンは「打撃、輝く息、しゃくねつ、イオナズン、メラゾーマ、凍てつく波動」を使う。
HPも非常に高く、また強力な全体攻撃を連発するため、回復はベホマズンがほしいところ。
またヒャド系が弱点であり、吹雪の剣や氷の刃による打撃が非常に効果的。

デイン系に完全耐性があり、攻撃呪文はメラゾーマやイオナズンの連発が有効。
昔の名残なのか、眠り系の呪文のラリホー系が高い確率で眠ってくれる(ラリホーマなら更によく効く)
しかし2回行動なのですぐに目覚めてしまうのが難点。
※ただし戦闘開始時にマホカンタがかかっているので、まず凍てつく波動で解除が必要。※

凄まじい強さから、ラスボスの「ミルドラース」より圧倒的に強く、彼の影を更に薄くしている存在であり、リメイク版ではミルドラースですら手が出せない大物との設定が追加されている。

苦労した割にはドロップアイテムは「ちいさなメダル」と、貴重ではあるが、そこまで欲しいというレベルではない。
また経験値は前作の時の約3分の1の5000とかなり少ない。
ちなみに昔とは違って「ぶきみな光(4)」は使ってこない。眠っている時は完全に無防備である。

リメイク版での撃破のご褒美
1度倒せば「密かな楽しみであったあの場所の扉を開けてやろう」とダンジョン入り口付近にあった『謎のすごろく場』の扉を開けてくれる。
そのすごろく場でゴールすると仲間になる
更に15ターン以内に倒せば『やみのトロフィー』という名産品が貰える(レックス曰く、エスタークの手作りらしい?)

リメイク版では、彼の息子と自称する可愛らしい容姿をした小型エスターク「プチターク」のタークも登場している。
しかし肝心のエスタークは記憶が曖昧で息子のことを覚えていないため真偽は不明。

ドラゴンクエスト6  
まだ後のエスタークとなりうるキャラは存在しない。
ちなみにドラクエ4よりも遥か大昔(マスタードラゴンが生まれる前)であるため、4でのエスタークは少なくとも1万年以上、2万年未満の時を生きていると思われる。

ドラゴンクエスト9  
ドラクエ歴代の大魔王と戦える地図の一つ「エスタークの地図」によって現れる宝の地図の洞窟で待ち構えている。
戦闘テーマは「邪悪なるもの」
戦闘前の台詞も5と同じく「なに…やつだ……。
わが眠り… さまたげる者は……。」
ちなみにバトル背景はドラクエ5の隠しダンジョンである。

他の大魔王と同じく倒すごとに経験値を与えるか否かを選択し、経験値を与えるとレベルが1ずつ上がっていきパラメーターや新しい呪文や特技を習得していき、行動回数が最高3回にまで増える(レベル上限は99)

エスタークのモンスター図鑑説明文(みやぶる使用後の項目)
『何千年 何万年ものあいだ
ねむりながら 進化した 地獄の帝王。
いきつく先は いまだ みえない』とのことから、まだまだ進化の途中らしい。


ちなみにLV.99になると「HP.16070」「攻撃力1507」「防御力885」「素早さ512」と凄まじい強さになり、猛攻型最強の魔王であり痛恨の一撃を繰り出す確率は、竜王やシドーより遥かに高いく歴代大魔王の中でもトップクラスの強さを誇る。
この強さについて開発者曰く「高レベルの大魔王たちは開発陣が倒せなくても構わないと思ったうえで強さの設定をしている」とのことである。


外的作品でのエスターク 
ドラゴンクエストモンスターズシリーズ
モンスターズシリーズでは全ての出場皆勤賞の魔王。
ちなみに後のジョーカー以降のモンスターズシリーズでは規定ターン以内に倒せば仲間になり、かつてのデマを再現されたまさに公式の遊び心を感じさせられる。

ジョーカーシリーズ除いた作品では魔王系として登場し能力、耐性ともにシリーズを通して優秀。
ドラゴンクエストモンスターズジョーカー2以降は3枠(ギガボディ)という巨大モンスターとして登場するよになった。
またギガボディには珍しく見た目通りに剣を扱えるが攻撃が低くモンスターマスターの皆さんからは評価が酷かった…

しかしプロフェッショナルでは攻撃力大幅強化に加え、特性「ねがえり」と、かつての眠っていても強いを再現している。

テリー3Dでは能力、スキルが更に強くなった。
GB.PS版で存在した魔王の扉は廃止されたが、エスタークの「ねむりの扉」だけは残り10ターン以内に倒せば一度だけ仲間にできるが裏ボスの『魔戦神ゼメルギアス』よりも強い。

ドラゴンクエスト 少年ヤンガス
いにしえの闘技場のボスとして登場。
れんぞくこうげき、かがやくいきを持ち、凄まじい強さ……ではなく弱いの一言に尽きる…。
もちろん、仲間にすることもでき「オーシャンクロー×メカバーン+エスタークの魔石」魔石の入手は容易だが、配合に必要な二匹が難度の高いモンスターで結局作るのは魔導の宝物庫後になったりする。
仲間にして♂の場合は本編のような性格だが、♀は何故かコギャル口調でしゃべり本編でのイメージが激しく崩れさってしまう。

ドラゴンクエスト モンスターズバトルロードシリーズ
モンスターバトルロードIIでは第1〜5章の後期に登場し、レジェンドではレジェンドクエストVの8戦目に登場する。

HPは「1Pで5100」「2Pでは6300」
また、エスタークを15体以上倒したマシンでは赤眼の『真エスターク』が登場。

HP「1Pは6500」「2Pは6800」
弱点は無くなり、あらゆる攻撃を軽減する。技は全て強化され、属性、種類も多彩に。
長期戦覚悟で耐久力のあるチームで挑み、かつ勇気をある程度貯めておかないとかなり厳しい。

特技は「帝王の怒り、帝王の一撃、地獄の業火、地獄の竜巻、冷たく輝く息、ドルモーア、凍てつく波動、瞑想(テンションアップ)」等がある。
とどめの一撃は、目覚めたエスタークが真の力を解放し、炎に包まれた二本の巨大な剣を投げつけ敵を滅する『目覚めの力』

ちなみに勇者や主人公たちが大魔王たちに挑むムービーでダークドレアムとともに勇者たちから綺麗にスルーされていた(まあこの二体を避けたい気持ちは分かる)

    余談     
ドラクエ5 エスターク仲間になる説、デスピサロ説
SFC発売同時に勝利後に「この私がたった◯◯ターンでやられてしまうとは…。」と言って、倒すのにかかったターン数を教えてくれる。
そのためかSFC版発売当時は「3〜10のターン以内で倒すと仲間になる」といったデマが流れ、ついには公式からもエスタークは仲間にならないと否定の解答が出た。
しかしこの設定を面白いと公式が採用し、ドラクエ6で20ターン以内に裏ボスのダークドレアムを撃破すると主人公たちに代わりラスボスを倒すというエンディングがある。
そしてリメイク版では前述のプチタークが仲間になるというのも追加されまさに、嘘から出たまことである。

他にも4のデスピサロ第一形態の体色と「何も思い出せぬ」という台詞からその正体は死んだはずのデスピサロが実は生きていてエスタークを名乗っている説も存在する。
しかし、リメイク版の4で描かれた第6章がシリーズの正史であるとするならば、この説は否定されることとなる。

ドラクエ6 テリーが後のエスターク説
テリーがダークドレアムと関係があり後にエスタークとなるといった全て推測の域を出ておらず、公式からも解答がない。
ちなみにチャモロ=エビルプリーストといった説まであったが当然ながらこれもデマである。
最終更新:2013年02月08日 00:03
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