どうしてこうなった

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part1>>335 ---- 夕食を食べ終わった訓練生が雑談に興じていた。 「ようアニ、ミーナ、明日の対人格闘術はどちらが勝つと思う?」 ライナーが女子2人に声をかけた。最近ジャンが腕を上げたので、エレンとの勝負で 賭けが成り立つのだ。問われたアニは大して興味もなさそうに「1回勝負なら、 エレン」と答えた。だが賭け金を出す気はないらしい。 ミーナ「わたしも…エレンかな」 ライナー「そうか?ジャンも相当がんばっているぞ?」 アニ「…そっちはどう思うんだ?」 ライナー「ん?俺はエレンだ。で、ベルトルトがジャン」 アニ「…ベルトルト、なぜジャンだと?」 ベルトルト「うん、ちょっとね…」 ライナー「なんだよ、ベルトルト?」 つきあいのいいベルトルトがわざと逆に賭けたものと思っていたライナーは、 少し驚いて理由を聞いた。 べルトルト「…先週僕と組んだ時に、新しい技を試してきたんだ。エレンとサイズの 近いコニーでも試せって言っといたから…」 ライナー「お前に批評させてコニーで試験運転か、やるなぁ!」 ベルトルト「…どうする、賭けかえる?」 アニ「べつに賭けないし…」 アニは相変わらず興味がなさそうだったが-いつもよりは少し話したそうかもしれ ない-とベルトルトは思った。 べルトルト「新しい技は、まず足のフェイントがあって、それをよけたところで拳。 でもそれもフェイントで、こっちの足からの攻撃が本命なんだ」 座ったまま手足を使って説明する。女の子と話すのは、誰だってちょっと嬉しい。 自分から積極的に話しかけないのは興味がないのではなく、きっかけがつかめないだ けだ。 アニ「ふーん…そんなの見抜かれるんじゃないのか?」 まっすぐに向けられると、アニの眼差しは気圧される迫力だ。自説にそれほど自信が あるわけではないし、ライナーがアニを気にしているのも知っているので、早々に会 話を切り上げようとしてしまう。後で残念に思うんだろうな、などと思いながら。 ベルトルト「どうかな。ジャンを知っている人ほど驚く…かもしれない。ライナーど う思う?」 ライナー「…エレンの集中力次第だな。明日の勝負が楽しみだ!」 ベルトルト「…エレンには…?」 そう言いかけたところで4人は目を見交わし、次の瞬間少しだけ笑った。 -エレンには言わないでおこう、面白い勝負が見れそうだから- 850年の巨人襲撃から2日、マルコやミーナ他多数の同期を見送った夜。 食事は支給されたが、皆憔悴しきっており、食堂まで食べに来る人はまばらだった。 水を飲みに来たベルトルトは、片隅の人影に気づいた―アニだった。 …泣いているのか? かける言葉さえ見つからなかったが、体が勝手に動いた。黙ってアニの隣にイスを引 き寄せて座る。アニの分のコップもおきながら。 アニは食器もとらず、泣きもせず、ただ座っていた。自分の席で、いつもミーナがい た席を見つめながら。 「ミーナはきっとわかってくれるよ」 自分でも驚くほど声がかすれていた。 「…」 しばしの沈黙の後、アニはこちらを見ないままコップの水をひとくち飲んだ。ひとく ち、またひとくち。やがて飲みきったので、ベルトルトはもう一杯とってきた。つい でにスープとポテトサラダも。いらないかとも思ったが、アニはスープもサラダも残 さず食べた。無言で、ゆっくりと。やがて食べ終わり顔を上げると、小さい声で言っ た。 「出ようか」 ベルトルトはほっとした。 「そうしよう」 食堂の外に出ると、大きな月が出ていた。雲の動きが早く、時折光がかげる。 「悪かったな、つきあわせて」 平時なら、あのアニがこちらを気遣った、と驚くところだが、ベルトルトには今の アニの気持ちが分かるような気がした。誰かと話をしたいんだ…。 「いや、いいんだ。僕もあやまりたい人がいるから…」 「…」 アニが見上げてくるので、またあの強い眼差しかと思いながら見降ろす。しかし目に 映る月の光は意外にやわらかかった。 「僕は前の襲撃の時、母親と兄貴を亡くしたんだ。僕が逃げるのが遅かったばかりに …」 「そう…だったんだ…」 「…食いちぎられて死んだ。ライナーはああ言ったけれど、死体を見て平静でいるな んてできないよ」 「…」 「あ、ごめん…」 「いい、大丈夫」 いつの間にか宿舎の近くまで来ていた。正直、もっと話したかった。 「アニは…根性あるな」 「は?」 「いや、僕がアニの立場だったらもっと…動けないくらい落ち込むだろうから…むし ろこっちがお礼を言いたいよ、誰かと話したかったし」 「…そう」 アニが、少しだけ微笑んだような気がした。 「なら、もう少し話さないか?」 「え?あ、ああ…」 「ミーナと部屋が一緒だったから、戻りたくないんだ。今日は厩舎に泊るかな」 「えぇ?大丈夫なの?」 「多分」 「多分て…」 そうこうしているうちに厩舎に着いた。時折ブルルル、と馬の鼻息が聞こえるなか、 アニが重い横木を下ろそうとするのを遮って外した。開いた扉の中でアニが言った。 「それにここなら…」 「うん?」 「血の臭いがまぎれる」 「たしかに」 薄明かりのなか、2人は目を見交わして笑った。 昼間の作業で死臭と血の臭いが鼻についてしまい、ふとした瞬間によみがえって嘔吐 をもよおさせるのだが、ここなら強い藁の臭いと多少の馬糞の臭いでまぎれる、そういうアニなりの冗談だった。 ちょっと笑った後、どちらからともなく抱き合った。 最初はおそるおそる遠慮がちに、やがてさするように、すがりつくように。寒くはな いのに、二人とも震えていた。頭2つ分の身長差があるので、ベルトルトは藁の中に 片膝をつく。アニが両膝の間に立って、胸元にベルトルトの頭を抱いた。パーカーの 柔らかい生地、その下の膨らみが顔にあたった。 顔が埋まるような感触も捨てがたいが、せっかくなのでキスをしたい。顔を手で 包んで、ついばむようなキス…おしつけるキス…侵入するキス。 夜の時間がとれなくなったので、続きを2レスだけ置いていきます 意外にもアニはとまどっているようだった。それでも口を開けてベルトルトを受け入れる。舌で舌にふれると、そっと触れかえしてきた。 頭を支えて、立てた膝の上に座らせる。 唇を離して顔を見た。上気しているようだった。半眼になった瞳で言われた。 「…慣れているのな…」 「え、そんなことないよ」 実際、ベルトルトも経験があるわけではなかった。見聞きした知識をフル動員してどうにか次のプロセスを予測しているだけ。しかしそれを言うつもりはなかった。多分アニも、僕と同じ。期待と不安を感じているんだ。それなら、なるべく不安を取り除いてあげたい。 「…ちょっと勉強はしたけどね」 「なんだそれ」 意図したとおりに笑ってもらえたので、俄然積極的な気持ちが湧いた。アニの笑顔はかわいい、もっと笑ってもらいたい。と、思ったのもつかの間、アニの「孤立しがち」との評価はだてではないことを思い知る。 「そういえば保健の授業で騒がなかったよな。ひょっとして…むっつり?」 せっかく盛り上がった気持ちがしおしおと引っ込んでいくのが感じられた。 「ひどいな、男でむっつりじゃないやつがいたら会ってみたいよ」 やっとのことで言い返す。片手で頭を支え、もう片方で手を持って、膝の上のアニの体温を感じながら。そうだ、今は感覚に集中するんだ。 「別にむっつりが悪いとは言ってない。やたらとケツケツ言うよりはましかもな」 「……」 「まし」と言われたことを喜んでいいのかは微妙なところだ。そしてこれは今聞かないほうがいいという気もしたが、気になっていた言葉が出てしまった。 「…ライナーはきみを…」 「関係ない」 アニはベルトルトの膝から降りて首に腕をまわし、今度は自分からキスを求めた。 なんだかほっとしたのと、行為に集中したい気持ちが一気に湧きあがり、ベルトルはくらくらしながらアニを求めた。さっきよりも深い、甘いキス。 アニの唇が顎をつたい、喉仏に触れる感覚にぞくぞくした。小さい手が上着の裾から入ってきて、背中、腹、胸に触れてくる。 ベルトルトもアニの上着を引き出すと、ブラの下から手を入れてそっと揉んだ。 硬い胸筋の上にマシュマロの様な軽い塊りがのっていて、そこだけ冷たかった。 「ん…」 アニは再び両手をベルトルトの首にまわしてキスを求めてくる。入ってくる舌に応えながら、温めるつもりで乳房を捏ねた。手のひらの真ん中で乳首が存在を主張しはじめた。 「アニ、上着脱いで…」 手を上げさせたままパーカーの裾をたくしあげ、下着ごと上体から引き抜いた。 硬く割れた腹筋、白い乳房…ピンク色の乳首が現れる。…体中の血が下半身に集まる のが感じられた。熱い。 再びアニが抱きついてきた。抱きつかれながらもベルトルトは脱がせた上着のしわを 伸ばしてたたみ、中腰に立ちあがって馬房の柵に置く。アニがつぶやいた。 「お前らしいな…」 「え?」 「聞き返すなよ」 口をふさがれた。舌が入ってきて歯や舌の上を激しく動く。こちらもやみくもにキス を返し、覆いかぶさるように左手で裸の背中を支え、右手で服の上から尻を掴んで 揉んだ。痛いかも、と思いながらも、力の加減ができない。 …不意に下半身が圧迫感から解放された。ベルトルトの腰に手を移したアニが「非の 打ちどころのない進入角度」でスパッツの前を開けたのだ。 「…え、ちょっ…」 解放された先端に何かが触れた。アニの唇だった。アニが頭を下げたので、尻まで 手が届かなくなり、背中に手をのせる。アニは両手で全体を握り、ぎこちなくしごき ながら先端へのキスを続けた。脈動が強まった。 刺激そのものの快感は、言ってしまえば自慰よりも少なかったが、アニがかがみこん でいるこの状況が気持ちを高ぶらせた。 「…うっ…」 声が出た時、アニがチラリとこちらを見上げた。 …このままぶちまけてしまうのは、なんだかくやしい。 ぎりぎりのところで、アニの肩に手を置いて顔を引き離す。薄明かりに浮かんだアニ の表情は予想通りで、唇を唾液で光らせながら「どう?」といわんばかりの余裕の笑 みだった。さっき尻を掴んだ時の、暴れたいような気持ちがぶり返してきた。 …足元をすくえばいける。 ベルトルトはアニに覆いかぶさると、膝かっくんの要領で両腿をすくい上げ、反動で 倒れる背中を反対側の手で抱きかかえた。 「え…」 驚くアニを無視し、そのまま奥のサイロ入口に抱えていく。意外にもアニは暴れなか った。ほんの数歩の距離だったが、ベルトルトの上着をつかんで落ちないように協力 してくれた。弩張して敏感になっているモノをかばう都合上、助かった。 干し草の山に見当をつけ、アニを横たえる。先ほどと違ってほとんど何も見えないの で、手探りで位置を確認し、とがりきった乳首の先端を吸った。 「あっ…」 アニが声をあげた。表情が見えないのが残念だった。乳首を吸い、舌で転がし、もう 一つの乳首もつまむ。弱く、強く。アニの手がベルトルトの頭に添えられた。 ベルトルトは乳首を吸いながら、両手で乳房、腹、背中をさすり、徐々に下がって、 スパッツと腰の間に手を入れた。中央のふわふわした毛に触れた時、アニが震えたよ うな気がした。 口を離してアニのスパッツの前を開け、足から引っ張って引き抜く。さすがにもう たたむ余裕はなく、それでもしわだけは伸ばして傍らに置いた。 暗がりに目が慣れたのか、白く浮かび上がるアニの裸身がかすかに見える。 自分の上着とスパッツを脱いで隣に横たわった。片手をアニの下に通して抱きし める。ひきしまった体と不釣り合いな、やわらかい肌。 「…いいにおい…」 暗闇にいるせいで、干し草のにおいを強く感じるのだろうか?…ベルトルトにとって も干し草は太陽のにおい。故郷の牧草地を思い出させる。ちくちくする感覚も自分に は懐かしかったが、ベルトルトはアニに痛い思いをさせないよう、体の向きをかえた。 結果、アニが腹の上にまたがる恰好に。 アニが胸筋に手をついて上体を起こしたので、腕の付け根をさぐって乳房を揉んだ。 「ん…」 予想外に色っぽい声が聞けた。乳房も体も温かかった。そして気づけば、腹の上の、 くすぐったいアニの太腿の間の茂みが湿り気を帯びていた。 「アニ、膝立ちして」 アニは黙って従った。膝とふくらはぎが腰の両側に降りてくる。ベルトルトも上体を 起こして座りなおし、右手を背中側から尻の間に挿し入れた。なるべく前方に触れる よう、腕をひねって指を伸ばす。入れた先はどこもぬるぬるに濡れており、何が何だ か分からなくて焦ったが、割れ目が途切れる先端らしきところをそっとこすってみた。 肩につかまっていたアニがびくりと背を反らせた。 …この人、こんな目をすることもあるんだ。 アニはベルトルトに抱えられながら、ぼんやりそう思った。「周りの空気を読むだけ で何を考えているのか分からない。人を裸にしても服をたたむ、育ちはいいかもしれ ないけれどとろい」それがベルトルトの印象だっただけに、抱えられた時に目の中で 閃いた、有無を言わせない強い光にずきんときた。 隙を突かれたというショックは、特には受けなかった。男が本気を出した時の瞬発力 は誰よりもよく知っていたから。「男性と互角に戦うには男性以上の技能を身につけ なければならない」そういう父に体術を仕込まれた。しかし父の思惑とは裏腹に、 小さかったアニは体術で「自分の強さ」を実感するより先に「自分の弱さ」を学習 してしまったのだった。 馬を驚かさないよう息をころしていたが、呼吸がだんだん大きくなるのを止められな い。暗いところに来て、体の感覚が余計敏感になった気がする。乳首を吸われ、思わ ず声をあげた。少しずつ体の下の方へ移動する手に、期待で下半身がじんじんする。 指が、届く。 そう思って身震いしたのに、今度はスパッツを脱がされ、自分が脱ぐのを待たされ… やっぱり何を考えているのか分からない。 とはいえ、ベルトルトの律儀さはなんだか安心できた。これがライナーだったら、 マッチョにありがちなコース…フェラをさせられ、すぐにつっこまれ、急ピッチで終了…になりそうな気がする。すぐ浮気しそうだし。…まあ想像だけど。 アニはベルトルトが気にするほどには、ライナーの好意を気にしていなかった。 ついでに言えば、子どもがどうやってできるのか保健の授業で知ってショックを受け るような一部の女子に比べれば、もろもろの知識はある方だった。女ばかりの姉妹の 末っ子として生まれ、姉たちのワイ談に鍛えられたせいで。 ベルトルトが隣に来て、自分を包み込んだ。温かい体温と、今まで嗅いだ事のない いい香りを感じ、心底安らいだ。鼻につく血の臭いも馬糞の臭いも皆忘れた。 「…いいにおい…」 男に抱かれるとこんなに気持ちいいんだ…姉さん達、そんなこと何も言わなかった…。 ゆったりとした気持ちになって、ベルトルトが姿勢を変えても為すがままだった。大 人しく腹の上に座って、固い胸筋に手をついて上半身を支える。時々お尻に、屹立し たおちんちんが当たるのが可笑しかった。 ベルトルトの手が腕をまさぐり、胸にたどりついた。大きい手。気持ちいい。 「…ん…」 出てしまった声の大きさも、なんだか気にならない。体のいろいろなところが緩む ような、トイレに行きたいのと似たような未知の感覚がしていた。 自分の無防備さを察知して、「まずい」と頭の片隅が警告を発する一方、「もっともっ と」と言う声も聞こえる。 その声に、ベルトルトの「膝立ちになって」という声が重なって聞こえた。体が勝手 に動いてしまう。 ベルトルトも身を起こしたので、首に腕をまわそうとした時、後ろから手が入ってき た。思わず肩につかまる。 手はそろそろと前に進み、中指の先がヴァギナの先に触れた。と思うや、充血してい たそこを優しく撫でた。 下半身のその一点から、下腹部一体と背骨に向かって電気が走ったような気がして、 体が反り返った。 「大丈夫?」 のけぞった後小刻みに震えるアニを心配して、ベルトルトは思わず手をひっこめた。 体を探って細い両肩をつかむ。右手から、アニのにおいがした。 「……いで」 「え?」 「やめないで…」 「!!……分かった」 ベルトルトは密着していたアニを押して少し離し、今度は前方から右手を入れる。 指を動かすと割れ目の水分がどんどん増していき、滴り落ちそうだった。なめらかに 滑る指先を進め、クリトリスの真後ろの窪みに中指を浅く入れてみる。入口はざらざ らしていて、奥の方は粘膜の管?が上に向かっている。結構狭い。ここに入れてし まって大丈夫なのだろうか?あと、なんとかスポットってどこだろう? くるくると指を回していると、アニの体が緩んできた。 「あのさ……」 「うん?」 「そこはそんなに気持ち良くない」 「あ、そうなの?」 ヴァギナが感じるようになるには経験が必要、ということを二人が知るのは、もっと 大人になってから。 ベルトルトは中指を引き出し、再び先端のコリコリしたところに人差し指と中指の 腹をあて、くちゅくちゅと前後させた。 「あ……はぁ…はぁ……んん!!……はぁ…あぁん……」 アニが我慢していた声をおさえきれず、かすれた小さな声をもらす。 これは直接腰にキた。こっちもそろそろ限界…。 当たる場所によって感じ方が極端に違うらしく、アニの体は緊張と弛緩を繰り返す。 最も反応のいい、固くなったところを何度もこすっていると、アニが(射精の時のよ うに)両腿と尻に力を入れているのが感じられた。感じてくれたのなら、嬉しい。 「入れるよ」 ペニスは充血しすぎて痛いくらいだった。アニの両脇に手を入れてなんとか持ち上げ、 体を倒しながらペニスの上に引き寄せる。 「アニ、それ自分で入れて」 なにしろ暗闇なのでお互い手探りするしかない。アニはなんとか先端をヴァギナの入 り口にあてると、 「いいよ」と言った。 ゆっくりアニを下ろしてみる。アニも前後に手を添えて位置を誘導してくれた。 温かい感覚が亀頭を覆い、ついでミチミチと音を立てて全体が飲みこまれた。 圧迫感が快感になって背中を駆け上る。 「あ…気持ちいい」 思わず声がもれた。 さてこの体勢、いきなりの騎上位なので上手くいくかどうかは分からなかったが、 律動に任せて腰を突きあげてみる。…アニはリズムよく弾んだが、抜き差ししている 感じがしなかった。 「アニ、あのさ…」 「なんだ?」 アニの声がすっかり正気に戻っていた。こっちほどには気持ち良くないのだろうか? 「正反動じゃなくてさ…僕の腰と逆の動き、できる?」 「軽速歩ってこと?」 「…ちょっと違う…」 なんと説明すればいいのか、ベルトルトにも分からなかった。とにかく乗馬と違う ことは確かだった。 「じゃ、ちくちくするかもしれないけど、アニ下になって」 そっとアニを持ち上げて引き抜く。 「あ……」 アニが小さく声をあげた。 「どうした?どこか痛かった?」 アニは一瞬沈黙した後、ベルトルトの首に腕を巻きつけて、耳元でささやいた。 「入れる時と出した時は気持ちよかった」 しぼんでいたペニスが、すごい勢いで復活してしまった。 ベルトルトは自分の上着とスパッツを藁の上に広げて場所を作った。 アニが横たわり、下から両手で頬をなでてくる。膝を割って、クリトリスの先端を 舐めた。アニの味が口に広がる。 「や…恥ずかしい…」 膝を閉じようとするので、あの言葉を聞きたくてわざと聞いた。 「やめる?」 「……やめないで」 膝をもっと押し広げ、クリトリスとヴァギナを丁寧に舐める。 「あたたかいよ…きもちいい…」 アニの声はなんだか泣いているようだった。 「アニ、入れるよ」 今度は自分で手を添えて、アニの濡れそぼった割れ目を上下に滑らす。ヴァギナに あてがい、ゆっくり入って行った。 温かさと締め付けの気持ちよさに、何かのたがが外れたようだった。アニへの愛しさ が腹の底からこみ上げてくる。湧き出る衝動に従って、はじめゆっくりと、次第に早 く腰を動かした。 アニが何か言っているようだった。 わるい、止められないんだ。もうムリ。 「アニ、力を抜いて」 アニの足の力が少しだけ抜け、やがて体全体が柔らかくなった。 予感がピークに達して快感に代わる瞬間、なんとか外に引き出して放出。すさまじい 快感が体を駆け抜けた。 「はぁー、はぁー、はぁー…」 馬の鼻息に、ベルトルトの大きな呼吸音が混じる。 アニの指が背中を触ってきたので、指をからめて手を握った。 かすかに血のにおいがした。 ベルトルト、また「あの目」をしてるんだろうな。しょうがない、終わるまで我慢す るか…。男ってまぬけだな…。 激しく突かれながら、アニはぼんやりと考えていた。痛みを訴えても聞いてもらえな いので、気をまぎらわせていたのだ。初めての性交だったため、押し広げられたヴァ ギナが裂け、出血し始めていた。 あんな大きいのが入ってきちゃ、どうしようもないよな…。…舌で舐めてくれたの、 あれ、あったかくてよかったなぁ。気持ちよすぎて涙出た。見られなくてよかった…。 まぁ、あの恰好もまぬけだから…まぬけなのはお互い様か。……最初に入ってきた時 も充実感があってよかった…。せめてゆっくり動いてくれればいいのに。ベルトルト、 「気持ちいい」とか言っちゃって…なんかかわいいし。 ベルトルトは…きづかってくれてたのかな。…やさしいのか、空気を読んでるだけな のか、よく分からないや…。 やさしい人は…守ってあげなきゃいけない…自分の身を守れなくて死んでしまうか ら…ミーナやお母さんのように。近くにいなきゃ守ってあげられないのに、なんで離 れていたんだろう。私はお父さんみたいになりたくないのに。ごめんなさい、お母さ ん。ごめんなさい、ミーナ。 いつしかアニは泣いていた。静かな涙が次々と流れた後、体の力が抜け、白い光が見 えた。 ベルトルトが動きを止め、体を引いてアニの外に出た。急にヴァギナが解放さ れ、安堵と傷みがやってきた。 手を伸ばすと、汗に濡れたベルトルトの背中が指にあたった。ベルトルトはすぐに 気づき、手を握ってくる。 胸の奥から、あたたかいものが込み上げてきた。 どうせすぐに終わってしまう……この気持ちも一時の反応にすぎない……自分に言 い聞かせたが、手を離すことができなかった。 まさかここでクサいセリフを言ったりするんだろうか…。そんなの聞きたくない。 「ベルトルト、早く洗った方がいいぞ」 「え…あ、ああ。アニ、大丈夫なの?」 「…多分」 「多分て…」 ベルトルトが立ち上がり、抱きおこしてくれた。手をつないで明るい方へ歩く。 この暗がりでのことは、暗がりに置いていこう。約束とか、かばいあいとか、そうい うチームワーク以上のものは必要ない。だいたいこいつは男だ。自分の身は自分で守 れ。というか、人類を守れ。 私は、自分が弱いと知っているから。誰も守れない絶望に震えながら何度も立ち上が るなんてできないし、足手まといにもなりたくない。私は私ができることをする。

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