続サシャ×ジャン1


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part1>>388


その日の夜。
消灯前の男子寮で何やらワイ談が始まっていた。
話題の中心はハンナとつきあっているフランツと、意外にも経験のあるコニー。ジャンは話の輪からつかず離れずの位置で聞いていた。
「なぁ、やっぱイク時は自分でするより気持ちいいのか?」
「うーん、最初はあんまり。気をつかったし…」
「フランツそりゃ相手次第じゃね?オレは気持ちよかったぜ」
「まじかよコニー、相手誰誰だようらやましい」
冗談交じりにサムエルがちゃかす。
「ま、村でも1、2を争う美女だな」
コニーは自慢げな様子で鼻をこすった。
「あーチクショウ、ありえねぇ…」
そこへ、風呂から帰ってきたライナーが合流した。
「なんだよ、おもしろそうだな」
「ライナーの自慢話はいいよ。田舎は羨ましいよな、若者宿で筆おろししてもらえるんだ
から」
サムエルが新たな「自慢しい」を恨めしそうに見上げた。
「ん?若者宿は希少な夜這いの経験をフェアに分けあうための公正な組織だぞ?筆おろし
は後家さんの専売だぜ?ま、オレは村のお姉さまにいただかれたけどな」
こともなげにライナーが答えた。
「…ってことは、もしかしてコニーは後家さんに初めてをささげたのか?」
サムエルに痛いところを突かれたらしいコニーは、苦しそうに言い返す。
「…そうだけど、すげーやさしくて美人だったんだ」


聞くともなく聞いていたジャンだったが、気になる単語を耳にし、ライナーに声をかけた。
「おいライナー、その『若者宿の夜這い』ってなんだ?」
普段その手の会話に加わらないジャンの質問にライナーはちょっと驚いて、けれどすぐに
「質問大歓迎」といった表情になって答えた。
「若者宿は若者宿さ。誰がどの娘に夜這いをしていいか決めるんだ。ヨソモノが来ないよ
う見張りもするぜ。町にはないのか?」
「…決める?娘の意思はどうするんだ?あいにくトロスト区にはない習慣だったんで…」
「…そうか?…え、でも夜這いなしでどうやって体の相性の善し悪しが分かるんだ?」
「え?いや、ふつうに申し込んでお付き合いして…だが…?」
思ってもみないところで、地域による習慣の違いがあるようだ。ジャンはなんとなく、今
朝のサシャの様子の謎が解けたような気がした。どうやらサシャ、コニーとライナーは同
じ文化を共有しているらしい。
「なんだかまどろっこしいな。それじゃ相性のいい相手に巡り合うまで何度も付き合わな
きゃいけないのか?」
ライナーの質問に、今度はジャンが答えた。
「当たり前だろ。遊びじゃなくて真剣な付き合いだってこと分かってもらわないと」
「…ふーん?」



釈然としない様子のライナーに、それまで成り行きを聞いていたアルミンが説明した。
「僕は町で育って村で開拓してたから両方分かるけど、つまり町には多様な人が居住して
いるから女子は正式な申し込みを受けてからでないとつきあっちゃいけないんだ。でも村
では誰もが知り合いだから、選び方がより親密になるっていうか…若者宿で統制がとれて
いれば男も下手なことはできないしね」
「なるほど~」「へえ~」
町の出身者と村の出身者双方から感嘆の声があがったが、町の出身者の方が若干羨ましそうだった。
「すげぇな、若者宿。つまり全員とヤれるってことだろ?」
「何言ってんだ、その気のない娘や、親が許嫁を決めた娘は対象外だよ、当たり前だろ」
「意思がある娘には誰でも行けるのか?」
「まぁおちつけ。初回は権利は平等だ。けど次からはNG、なんて言われたりすると調整
が難しい」
「あー、揉めそうだな…」
「ライナーは何人くらいとやったんだ?」
「いや、オレは入隊前に3人…か?」
「え!?いつの間に?」
ライナーと同郷のベルトルトの驚きが皆の笑いを誘った。
「けどまぁ、町の諸君は経験もないまま本命女子に挑もうってんだから勇ましいよな」
コニーが無駄に強気な発言をして、町出身者のブーイングをくらった。
ジャンはふと、「肉でサシャを釣ろうとしたのは誰だ…?」と思い、けれどすぐに「同期と
は限らないよな」と、打ち消してみた。
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