無題:part2 > 501(ジャン×ミカサ)

part2>>501


朝食堂にて

「今日は人少ねーな」

「久々の連休だから、みんな家に帰ってるらしいよ」

朝食を口にいれながらエレンは辺りを見回す。
アルミンの言う通り、多数の仲間達の姿が見えない。実家が無事であるものはほとんどが帰宅しているのだ。

「人数が少ないのにパンが余らないなんて…」

項垂れながら食い意地を張るサシャ

「お前は帰らないのか?」

「えぇ帰ってくるなと言われてますから…ジャンこそ帰らないのですか?」

「あぁ、この前親には会ったからな。のんびりすんのも悪くねぇし」

ジャンは横のテーブルのミカサをチラチラと見ながらそう答えた。
本当の所、ミカサに会いたくて残ったのだ。
当の本人は一切そんな事に気づく事はない。


「僕達の部屋も人数が少なくて寂しく感じるよ」

「大の字で寝れるけどな」

「エレン、お腹出して寝たらダメ」

「わかってるよ」

「ミカサの所も少ないんだろ?サシャとアニと…」

「クリスタとユミルもいる。なのでそんなに変わらない」

エレン、ミカサ、アルミンの幼なじみ三人は帰る家は無い。なので、必然的に残る組に入るのだ。
そんな他愛ない会話を終え日中は各々自由に過ごし、夜になった。

「なぁエレン、寝る場所変わってくれねぇ?」

帰省組が多くがらがらの部屋で何やらジャンが提案してきた。


「なんで?」

「たまには気分変えて寝るのもいいんじゃね?」

「んーまぁいいけど、枕は自分の使うからな!」

「あぁじゃあ俺んとこ下だから」

上段に上がるジャン。自分の枕を抱え下段に降りるエレンと、エレンに合わせて一緒に降りるアルミン。

「アルミンも下で寝るのか?」
「こういうの楽しそうだなって思って」
「だよなっ」

エレンとアルミンは笑顔で下段の布団に入り込んだ。

上段のジャンはにやけながら布団に潜った。

ジャンは日中ミカサに聞かれた事を思いだしていた。


「ジャン、エレンはどこで寝ているの?」
「…どこって?」
「夜中にエレンが布団を蹴飛ばして風邪を引いたら大変…だから布団をかけに行きたい」
「は?!男部屋に来る気かよ危ないだろ」
「大丈夫、エレンはどの辺にいるか教えて」
「…」

ジャンは素直にエレンの場所を教えてしまった。少し後悔してから悪知恵が働いたのだ。エレンと場所を交換したらミカサが布団をかけてくれるのではないかと。

皆が寝静まった頃、ジャンは期待を胸に布団に入っていた。
扉が小さな振動を立て開いた。人が少ないせいで音が大きく聞こえ、鼓動が早くなる。
暗闇の中、階段を上がり、気配が近付いてきた。
頭まで布団に潜っているので顔は確認出来ないが、確かに覗き込まれる気配を感じる。
足元の布団を掴み丁寧に布団を整える動作に、ミカサだと確信した。


布団を直し帰っていくと思われたが、ミカサは布団に潜り込んできた。
月明かりも無い暗闇の中、ミカサの温もりを感じた。

「エレン…」

ミカサは小声で呟くと、あろう事かジャンの体を跨ぎ、体重をかけないよう上に被さってきた。
混乱するジャン。そんなジャンをエレンと間違えているミカサは、指でジャンの唇をなぞり自分の唇を近付けてきた。

「?!」

唇が合わさる寸前にミカサの動きが止まった。
ジャンの手がミカサの服に入り込んだのだった。

「エレン…起き…」

「…エレンじゃなくて悪ぃな…」

小声で答えるジャン。


「ジャン…?!」

声で判断し、体を離すミカサの腕をジャンは掴んだ。

「…夜這いかよ」

「…間違えた。私はエレンに…」

「…エレンとナニするつもりだったんだよ」

嫉妬心が強くなる。ミカサの口からエレンの名前が出る度にミカサの腕を掴む力が強くなる。
そしてこんな状況だと言うのに冷静な口調のミカサに腹が立った。自分の身にかかりそうな危険をなんとも思っていなそうだからだ。確かにミカサは強い。
力だけでは勝てない。この腕も彼女が本気を出せば簡単に振りほどけるだろう。

…ならば弱味を握るしかない。

「今お前がここにいる事をエレンや他の皆が知ったらマズイんじゃねぇの?」

「…」

「お前エレンに嫌われるかもな」

「ジャン、それは困る。私がここにいる事は秘密に…」

相当エレンに嫌われたくないのか、ミカサはジャンに訴えかける。
ジャンの予想通りミカサはエレンの布団に潜り込む気だったものの、エレンを起こす気は無かったようだ。日頃のエレンとミカサを見ていれば、ミカサの一方的な想いであり、エレンにはそれが少々お節介と感じているようだった。
体重をかけずに覆い被さったのもそのせいだろう。
エレンは一度寝たら隣の仲間に蹴られても起きない程眠りが深い。ミカサは恐らくエレンの唇を奪い温もりを感じて帰るつもりだったのだ。

「いや、今皆に知らせる。そもそも俺は昼間止めたハズだぜ?」

「…ジャン、本当に困る。今回は見逃して」

「いいやダメだ。ミカサ、お前はわかってない。エレンはともかく他の男は、女にこんな事をされてはいそうですかとは言えないもんだ」

ミカサの腕を引き、体を近付ける。

「…黙っててやる…その代わり…」

「…」

ミカサは黙って頷いた。


ジャンはミカサを組敷くと、布団を深く被った。
途中で誰かに気付かれて困るのはミカサだけではないのだ。

ミカサの唇に唇を合わせた。

強気な発言をしたものの、ジャンには経験もなく、好きな女の前で正気を保つのに必死だった。

本で見た通りに舌を差し込むと、生暖かく、体に熱がこもる。
ミカサが苦しそうに顔をしかめるが、夢中で唇を貪った。
両手はミカサの服に入り込み両胸の膨らみに触れる。けして大きくないが、その触感は想像以上だった。

「や…柔らけぇ…」

服をめくりじっくり観察する。布団の中は真っ暗だが目が慣れると膨らみは判断出来た。
そっと先端に触れてみると、ミカサが身をよじった。感じていると言うよりくすぐったそうだった。
舌を這わしてみると、無味であるはずの場所なのに甘く感じた。
ミカサのよく鍛えられた太ももに手を滑らすと、未知の領域に触れた。
少なくめの毛に守られた溝は、しっとりと湿りを帯びていた。ショーツをずらすと、布団の中に淫靡な匂いが広がった。
ミカサも抵抗を見せるものの、力はそんなに込められていない。

ミカサの手を自分のショーツに導き、すっかり硬くなったそれを握らせた。
ミカサは何も言わず、ジャンの手に合わせるように手を上下に動かした。


ミカサの吐息も荒くなり、ジャンは蒸れる布団内で既に汗だくだった。

二人は布団から上半身を出し、唇を合わせた。

「…ミカサ…やった事あるか?」

好きな女には優しくしたいジャン。
ミカサに確認を取る。余裕がある素振りを見せるが、既に先走る程必死だった。

「…無い…」

聞いてはみたものの恐らくエレンと既に経験してるだろうと思っていたジャン。

「お、おう…や優しくする…」

想定外の反応に嬉しかったのだろう、声が裏返った。

ミカサの額に口付けて、初めてなのにしっかりと濡れたミカサの秘部に硬くなった自身をくっつけた。
初めて同士なので場所もわからず、手際よく挿入する事は出来なかったが、何度目かで、ゆっくりとミカサの中に入っていった。
異物感にミカサに力が入ると、狭い膣内は必要以上にジャンを締め付け、進む事を許さない。

「お前…っ力抜けよっ…」

「ジャン…これ以上は」

痛みに顔をしかめるミカサ。常に無表情でいるミカサが魅せる隙に、ジャンの興奮は覚めない。


動きはしなくても中で動く感触に痛み以上の感覚が沸き始める。
次第にゆっくりとジャンをのみ込むようにミカサから力が抜け、深く繋がった。ほっとしてミカサを見れば目に涙が溜まり汗が額から流れでる。ジャンも体の芯から沸き出る熱に汗が滴り落ちている。

「ミカサ…動かすからな」
ミカサの返事を待たずに腰を動かす。

「ぁんっ…」

動きに合わせてミカサの吐息と声が漏れ、ギシギシとベッドが鳴る。肌を打ち合う音が興奮を増していく。

「うぁっミカサっでるっ」

昇りつめる感覚にジャンは自身を引き抜くと、ミカサの腹に精を放った。

二人は肩で息をしながら、唇を軽く合わせた。


呼吸が整ってから、ジャンは後片付けをし、ミカサは部屋へ戻った。

なんとも言えない幸福感に包まれながら、ジャンは眠りについた。


翌朝。

皆より少し遅れて目を覚ましたジャンは食堂へ向かった。
ミカサを見つけると、普段以上にドキドキしてしまった。
ミカサは普段と変わらずエレンの横に座り、世話を焼いていた。

「ジャンおはようございます」
テーブルに着くと、横にいたサシャが元気に挨拶してきた。
「お、おぉ」

食事をしながらミカサをチラチラ見ると、ドキドキしているのは自分だけなのかと思う程普段通りで、切なくなった。

食事が済み、皆が食堂から出る時、ジャンはミカサを呼びつけた。

「先行ってるからな」
「…」

それをエレンは気にも止めない。
アルミンはジャンと目が合うとすぐに反らし、頬を染めてエレンの後を追った。

「ジャン、何か用?」

「いや…体…大丈夫かよ…」

ミカサの体を気遣うジャン。気恥ずかしくてミカサの顔が見れない。

「…大丈夫。それよりジャン」

「なんだ?」

ミカサに話題を振られたのが嬉しくて、パッと顔をあげる。

「…約束は守って」


ミカサは無表情だった。

「…あ…あぁ」

ジャンの返事を聞いて、ミカサは向きを変え、エレンの後を追った。


「…わかってたけどよ…こんなのって…」

立ち尽くすジャンの頬を涙が伝った。


「エレン、アルミン」

「もう話終わったのか?」
二人に追い付いたミカサ。エレンの問いに頷く。

「…」
朝からアルミンはミカサと目を合わせていない。
アルミンは昨夜話し声に目を覚まし、一部始終を聞いてしまったのだ。
お互いの名前を呼ぶ声で誰と誰なのか、そしてジャンが寝る場所を変えてくれと言った理由、全てがアルミンの中ではひとつになった。

幼なじみをそういう目で見た事はなかったが、押し殺すようなミカサの喘ぎ声にアルミンも刺激され、それが頭から離れないのだ。
もちろん横にいたエレンは起きた気配はなかった。

「アルミン?」

ミカサがアルミンの肩に触れるとアルミンは体を固くした。
そんなアルミンの様子にエレンは気づく様子もない。
なんとなく気付いたミカサも、エレンには話さないと踏んでアルミンには何も言わなかった。

その日の夕方には帰省組みが戻り始め、いつも通りの賑やかさを取り戻しつつあった。

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最終更新:2013年07月01日 11:28
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