書籍あれこれ

「三国遺事は捏造」?


檀君神話を否定したいあまりに典拠丸ごと否定に走ったケースが多い。もし0から書いたなら歴史に残る小説である。
編纂のコンセプトが「三国史記から漏れた神話伝説の編纂」で、編者の一然は史官でもない(僧侶)ので、他の史料との照らし合わせもせずまとめただけ。(注意書きはある。例えば「延烏郎と細烏女」という韓国人が「半島人が列島の王になった証拠」とする話など、「その時代の日本の王で半島から来たなんて人間はいないから、実在だとしても辺境の小王だろう」とツッコミを入れている。)
三国遺事はおろか三国史記まで否定した口で、「新羅王家は倭から来た」とかだけ採用するのは、記紀の都合のいいとこだけ抜き出して真実と見做す韓国人と同じです。


「併合前にハングルで書かれた文学や資料はない」?


暴君とされる燕山君(第10代国王、位1494~1506年)はハングルで書かれた国王批判が市井に流通しているのを知り、使用を禁止した。しかし燕山君がクーデタ(中宗反正)で廃されてからは復活。正祖(第22代国王、位1776~1800年)の生母・恵慶宮洪氏の著した自叙伝『閑中録』などはハングルの宮中文学。『日東壮遊歌』は著者が男性だがハングル書きで、朝鮮版土佐日記のようなもの。あと『諺解』と付いている本は「ハングル訳」という意味。


「イザベラ・バードの『朝鮮紀行』が韓国では改竄されて流通している。」?


「朝鮮紀行 改竄」で検索すれば、既に検証され悪質なデマと結論が出ているのがすぐ分かるのに、それでも蔓延っているデマ。


嫌韓本とか嫌中本とか、耳に心地よい言葉の発生源に注意せよ。


比較文化が専門でもないのに、韓国/中国/日本以外はこうでダメです、日本は逆だからサイコー。と言って持て囃される本がある。コヴァと一緒で、所謂自虐史観に凝り固まってたり、特アに間違いなんかない! と信じている人種(絶滅危惧種)なら目覚ましにいいかもしれないが、そうでないなら議論の根拠に出来るレベルのネタはない。和訳の出てない古典を知るきっかけくらいにはなるかもしれないが、それも↓の黄文雄みたいに間違った引用をしてる事もある。

  • 呉善花…最近(2000年以降)出している本はほぼ過去の再録でネタ切れの様子。済州島出身で朝鮮史や朝鮮文化専門でもない。韓国籍を捨てて日本に帰化しているので、その辺も考慮。
  • 黄文雄…一次ソースの誤読や間違った引用でデマ元になっている事が多い。「美女三千人」とかが代表的。
  • 名越二荒之助…2007年逝去。保守だが極端なタカ派ではなく(日韓友好とか)、自虐史観撤廃というスタンスは良かったが、その為に東郷ビール伝説とかパラオ伝説とかの親日エピソード捏造とか色々やらかしてくれた。著書が「閔妃の諡号は日本が付けた」のデマ元として利用されたりもした。
最終更新:2012年12月06日 12:52
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。