兄貴へのインタビュー

Porn Star Interview: Billy Herrington
元記事の掲載ページ(英語)

一通り翻訳済
※一部未訳
※誤字脱字・一人称の統一等の微調整必要

Porn Star Interview:Billy Herrington
BY VINCENT LAMBERT


    1999年7月21日、蒸し暑い夏のニューヨーク。
    鋼鉄の筋肉に覆われた肉体を持つ銀幕の雄野郎、ビリー・ヘリントンは、自身を引き立たせる身なりをしていた。
    白いタイトなリブTシャツ、デニムの短パンにワークブーツを身につけた彼は、
    ウエスト・ビレッジにあるレストランにゆっくりと姿を現した。
    顎に不精ヒゲを生やし、左耳にはイヤリングをしている。
    30歳だがもっと若く見える。
    ヘリントンは2、3日前にマンハッタンの満員のナイトスポットで
    踊っていた姿そのまま、魅力的だった。
    彼は席に着いて、ターキーバーガーを注文してから、
    Colt誌の"マン・オブ・ザ・イヤー"に始まり、ポルノ業界のトップへの道のりを回想し始めた。


‐では、まずはじめに、どちらのご出身ですか?

 生まれはロングアイランドだけど、24歳の時にニューヨークへ引越したよ。

‐ご家族についてお話して頂けますか?

 サウジアラビアに住む姉(or妹)が1人いる。割と淡白でお互いを束縛しない家族だね。

‐ロングアイランドでの幼少時代は如何でしたか?

 ロングアイランドで幼少期を過ごした人なら分かると思うんだけど、とても閉鎖的な所だった。
 その頃から何度かニューヨークを訪れたことあった。"ラジオシティ・ミュージックホール"に行ったりね。
 でも、なんだかニューヨークの街は恐かったですね。特に引越してきたばかりの頃は。
 まるで、広い海の中でちっぽけな魚になったような気持ちだった。
 「他人を演じなきゃならない。」
 これがニューヨークの最初の印象だね。

‐子供の頃の夢は?

 もちろん、Coltのモデルとかポルノ俳優になりたかったわけじゃないよ(笑) 当たり前だけどね。
 正直に言って、自分がこれから年を取ったとき、なにをしたいのかまだわからない。俺はいろんなことに興味があるんだ。
 モデル業は基本的には趣味だけど、最初は金をたんまり稼ぐためだった。
 あれから年を経て、俺もいろいろな興味を持っていて、PCのプログラミングから国際的なビジネスにまで及んでるよ。

‐スポーツは何かされていましたか?

 俺は生まれてこのかたずっと「カラテ」をやってたんだ。俺の親父は「センセイ」、つまり空手の先生だった。
 親父は格闘技の基礎の基礎たる型を教えてくれたよ。
 彼は沖縄で学んだんだけど、ベトナム戦争に行って、それを持って帰ってきて空手道場を開いたのさ。
 昔の俺はずっと、無駄のないすらりとしたタイプのタフガイだったね。
 今と同じ身長──大体6フィートくらい──だったけど、体重は175ポンドくらいで、まぁ普通だったね。
 でも今は240ポンドもある。そこが大きく変わったところだ。

‐初めてセックスを意識したのは?

 大抵の人と同じだよ。女の子たちとデートしたり、スクールバスの後ろの方で騒いだり、ポルノ雑誌を見たり。
 そんなこんなしてる内になんとなくね。

‐それはいつ頃?

 14、5歳だったかな。

‐初めてポルノを見たのは何でですか?雑誌とかビデオ?

 そうだね。

‐どう感じましたか?

 (雑誌に載ってた人たちを)とても素晴らしい(fantastic)と思ったね。
 興奮したよ、だって15歳の子供だしね。

‐"自分に向いている仕事かもしれない"とは思いましたか?

 いや、思わなかったね。15歳の頃は自分が将来何になるとか、どんな道へ進むのかなんて考えもしなかったよ。

‐その頃の性的嗜好はどうでしたか?ポルノを見て興奮を覚えたのは、男性に対して?それとも女性?

 自分がバイセクシャルだと気付く前は、ずっと自分は異性愛者(ノンケ、ストレート)だと思ってた。
 育った環境ではそちらの方が風当たりが少なかった、ってだけだけどね。
 ほら、俺は100%ゲイでもなければ、100%異性愛者でもないでしょう。
 俺こそが本当の意味でのバイセクシャルだと思ってる。
 今、俺にはガールフレンドがいるんだ、でも同時にボーイフレンドもいる。
 俺たちはうちで一緒に暮らしてるけど、本当に上手くやっていけてるよ。

‐そんなことがありえるんですか?

 問題ないよ。どうしてそんなことを聞くんだい?
 ボーイフレンドは完璧にゲイだし、ガールフレンドは完全に異性愛者。
 彼らには共通点があるんだ。
 この2点だね、

 a) 2人は親友同士。
 b) 俺のことが好き。

 だから上手くいくんだ。嫉妬心や独占欲が入り込む余地なんてないよ。

‐3人で会うことも?

 うん、ただ2人の興味の対象は俺なんだ。
 だから、俺は皆がハッピーでいられるようにバランスを取る役目。
 2倍ややこしいし、その分、2倍喜ばしいことだね(笑)

‐ポルノ業界に入るきっかけは?

 女友達とジョーンズ・ビーチへ行ったんだ。
 そこで撮った写真の何枚かを、彼女が俺に内緒でPlaygirl誌へ送ったんだよ。
 そうしたら、"Real Men of the Month"というコンテストで優勝した。
 ちょうどボディビルをやり始めた頃だったね。
 俺は24歳で、ニューヨークへ移る少し前だったかな。
 賞金は500ドルだった。とてもいい刺激になった出来事だったよ。

‐それはヌード写真?

 あぁ、完璧にヌードさ。
 彼女は俺の芸名を勝手に作って、その名前で応募したんだ。
 今思うと自分に自信を持つ良いきっかけになった思うよ。
 そのコンテストで優勝したのがきっかけで、俺の写真を見たColt誌のJim French氏が友人にコンタクトを取った。
 でも、俺たちはなかなか会えなくてね。
 友人が俺にJim French氏を紹介してくれたのは、それから2年ぐらいしてからだった。
 俺たちはカレンダーの仕事を一緒にすることになった。
 そのあと、もう1本別のカレンダーを撮って、1999年度のカレンダーの仕事は終わり。

‐それはいつ頃の話ですか?

 1998年の終わり頃だったかな。何もかもがものすごく新鮮だったよ。
 高校を卒業して、これからの予定もなかったし、やりたい仕事とかもなかったしね。
 だから、撮影の仕事は良い転機だったと思うよ。面白かったしね。

‐Playgirl誌に出たあとの反響は如何でしたか?

 驚いたことにこれが、とても良かったんだ。
 プロデューサーが僕を直々に訪ねてきたりとか、そんなことは無かったけど、
 たくさんの友達に見てもらえたよ。

‐ご家族の反応は?驚いていました?

 いや、全く。うちの家族は淡白だから。ヨ-ロッパ的というかね。
 俺も、自分の出てる雑誌やビデオを持って帰って、
 「見てくれよ、母さん!」
 みたいな事は言わない。
 うちの家族は俺がどんな仕事をしているかも、それが上手く行ってることも知ってるんだ。
 おぞましいことまで事細かに知る必要はないね。

‐ご家族はあなたがポルノ作品に出ていることはご存知ですか?

 そりゃもちろんさ。でも、俺がどれほど有名になってるのか、本当に知ってるとは思わないね。
 でもその方が俺には都合がいいんだ。彼らもこれ以上知る必要はないよ。もう十分さ。

‐Colt誌で初めて写真のモデルをしたことについては?

 誇りに思ってるよ。
 Colt誌のモデルをした事も、Jim French氏にとってもらった事も誇りに思ってる。

‐Jim French 氏との仕事の話をお伺いします。彼はどんな人ですか?

 素晴らしい(fantastic)。ただただ、至高の存在なんだ。
 マジシャンの手品を成功させるコツは何だと思う? 分からないよね。
 一度、「何でそんなにいい仕事が出来るようになったの?」って、彼に聞いたことがあるんだ。
 そうしたら、「思いつく限りの失敗は一通り経験してるんだ」と教えてくれたよ。

‐あなたがJim French氏に気に入られたのはどうしてだと思いますか?

 Jim Frenchが俺をよく起用した理由は、俺がカメレオンみたいに変幻自在な男だと見込んだからさ。
 体毛を剃れば「Johny USA Muscleboy」(役名?)になれるし、
 ヒゲ面にもじゃもじゃの体にして、胸毛をフィーチャーしたカレンダーにも出演できるぜ。
 それが俺の芸風を広げることに一役買ってるんだ。
 単なる「マッチョマン」や「レザーで固めた男」のハマリ役では終わらないぜ。

‐初作品の監督は誰でしたか?

 "The Big One"という作品で、Jim French氏に監督してもらったよ。
 Colt誌の"J/O video"(オナニー物)だった。
 そのあと、Ron Sexton (製作プロデューサー)と"Can-Am"という会社で仕事をした。
 "Billy Marcus"名義でね。
 それから、Chi Chi LaRue監督と会ったんだ。
 彼女は俺がColt誌の"Man of the Year"になって以来、ずっと気になってたみたいなんだ。
 今の市場では俺のビデオが売れると思ったんだろうね。
 フルシーンを撮ったのは彼女が初めてかな。


―Colt誌のモデルが同性愛者向けの作品に出演することは、珍しいんでしょうか?

 うん、そうだよ。それは、Colt誌のモデルのほとんどは異性愛者だし
 それに、Jim French氏はモデルを同性愛者の仕事には使わない傾向があるんだ。
 前例としてはJake Tannerがいるね。彼は素晴らしいColt誌のモデルだったよ。
 でも彼がゲイビデオに出てすぐに、Jim French氏はそれ以降の仕事を嫌がったんだ。

 自分自身、Colt誌のトップになって、コルトマン・オブ・ザ・イヤーにも輝いた。
 俺はこの後どこへ行くんだろう、って思ったよ。
 2,3か月Jim French氏と仕事をして、これからの事を考えた。
 俺の一番の興味は見えないところにある…そう、ポルノビデオに出演することだった。
 ビデオに出る、そして今までのモデル人生との違いを感じるんだ。
 今や給料も貰えて、それが現実のものとなったよ。

‐初めてJ/Oシーン(オナニー)を撮る時はどうでしたか?緊張しましたか?

 いいや、全く。Ron Sexton(製作プロデューサー)は完璧だったよ。

‐初めての絡みシーンは?

 "Billy Herrington’s Body Shop "で、David Pierre氏とだね。

‐プライベートで男性とセックスしたことはありましたか?

 うん、その3年ぐらい前にね。

‐絡みシーンありのものと、レスリングのビデオとでは何か違いはありましたか?

 (レスリングのビデオ)よりも神経を使ったね。
 初めてのフルシーンだったしね。しかも、初日に撮影したんだ。
 Chi Chi監督は俺にその素質(男性との絡めるかどうか?)があるかどうか見たかったんだと思うよ。
 どうやら俺にはあったみたい。

‐Chi Chi監督と仕事するにあたって、何が1番気持ち良いことは何ですか?
 他の監督に比べて何か違うことはありますか?

 彼女は(いい意味で)口やかましいね。自分の望むものを創るのが上手いんだよ。

‐どんな体に魅力を感じますか?

 そうだね。俺は「美」とは形とか大きさとかの総合的なものだと思うんだ。
 俺がバイセクシャルである理由はそこだと思うよ。
 "私は日焼けした男性にしか惹かれない"、とか言う人がいるじゃない?
 そんな訳ないよね。もし、ブラッド・ピットが今ここに入って、
 魅力を感じないなんていう人がいたら、そんなのは冗談だよ。
 俺は色んな事に対してオープンなんだ。
 魅力的だと思うはことあるけど、肉体的な美しさとは関係ないよ。

‐例えば?

 1つには知性だね。
 話題や知識が豊富な人は好き。
 自信を持ってる人も好きだね。
 それから、自己管理が出来ている人。
 自立していて、きちんと目標のある人とかね。

‐次回作は"Tales From the Foxhole"でしたっけ?

 うん、Lane Fuller氏が出てる。監督がDirk Yatesだよ。
 俺は"drill instructor"(軍曹?)を演じた。
 良い作品だよ。
 俺の射精シーンは今までに見てきたポルノの中でも5本の指に入るんじゃないかな。
 Chi Chi監督ですら言葉を失ってたよ(笑)
 初めてバイアグラを使ってみた時かもしれない。

‐この業界ではバイアグラは普及してますか?最近では皆使用してるんでしょうか。

 多分。いい事だと思うよ。パフォーマンスをより良くする方法の1つだと思う。

‐タトゥーを消すつもりでいると伺いましたが。

 ええ、タトゥーはボディビルを始める前に入れたものなんだ。
 18歳ぐらいの頃だったかな、今とはまるで別人のようだった。
 4ヶ所に彫ってるけど、全部消すつもり。
 もう要らないんだ。まあ、誰にでも失敗はあるよ。

‐今後の予定は?

 そうだね、年取った日焼けした男優(ミッキー柳井みたいなイメージ?)にはなりたくないんだ。
 作品を2,3撮ろうと思ってる。
 それから、他のビジネスもしてみたい。
 もしかしたら、俺が監督をする日もあるかもね。

‐ダンスツアーについてお伺いします。クラブを巡られているんですよね。

 うん、David Forest氏に予定を組んでもらってる
 彼は素晴らしい仕事をするよ。
 もう国中を回ったよ。
 Colt誌に載ったり、ポルノ作品に出てるから
 昔から俺を知ってる人にも、新しく俺を知った人にも
 色んな人に会えるんだ。

‐あなたに直に会ったファンの方々の反応は?

 素晴らしいね。
 ステージの上でも外でも良い時間を過ごしてる。
 すごく自由を感じるよ。
 DJに音楽をかけてもらって、音楽に身を任せるんだ。
 お客さんの反応が自然と僕を盛り上げてくれる。
 お客さんを巻き込むのが好きなんだ。
 州の規制の範囲内ギリギリのところまで脱ぎたいね。
 お客さんを俺と一緒のステージに上げるのが好き。

‐本人が思うご自身のイメージは?

 たくましくて、少し生意気な感じで、アグレッシブなイメージかな。

‐ポルノ業界にはどのような危険があると思いますか?

 主に、麻薬やエイズ、それから性病だね。
 でも、誹謗中傷(業界内での)が絶えないこともとても厄介だと思うね。
 みんなで一丸となるべきだね、お互い嫌い合うんじゃなくてさ。
 コンペなんかもあるんだけど、俺は今その中のビッグネームの1人なんだ。
 でも、人気があるってことは、(性的な魅力があるだけでなく)みんなに好かれてるって事だとも思うんだ。
 僕は誰に対してもフレンドリーだよ。
 業界のしがらみ云々なんて知ったこっちゃないね。
 思ったことが俺はあればみんなに伝えるよ。

‐誰とお仕事をしてみたいですか?

 業界のスター達と一緒になって大作を作りたいね。
 僕やJeff Stryker氏、それからRyan Idol氏。
 三人一緒になって、見る人の悩み事やらなんかを吹き飛ばせるようなヤツをね。

‐監督は誰がいいですか?

 言うまでも無くChi Chi監督が良いだろうね。

‐どこか特定の事務所と契約していますか?

 いいや、どことも。
 俺が忠誠を誓うのは自分だけだよ。
 会社に忠誠を誓って自分自身を見失う人がたくさんいると思うんだ。
 もっと自分に忠実でなきゃ。
 それこそがスターになって、人を引き付ける魅力だよ。

‐スクリーンでのセックスとプライベートでのセックス、一番大きな違いは何ですか?

 感情だね。

‐どっちのセックスの方がいい?

 感情がある方が良いね。

‐ご自分の作品は観ますか?

 いいや、自分がどういう風に映るかは自分で分かってる(笑)

‐あなたの作品でオナニーをする男性がいることを、どう思いますか?

 それは最高の褒め言葉だと思ってる。
 俺の中のナルシスティックな感情を刺激してくれるし、
 自分に対しての自信にも繋がる。
 美しいと言うのもそうだし、誰かをオナニーでオルガズムに導くのもそう。
 論より証拠ってやつだね。
 誰かの(性的な)妄想を満たして上げられるなら、それはすばらしい事だよ。
 そうでしょう?
 俺は別に聖職者じゃないしね(笑)
 罪悪感は無いよ。

                        ‐Manshots(雑誌名)より、1999年‐

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最終更新:2012年09月12日 19:39
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