現時点でイラスト化されている王国軍の兵器を紹介します。一部の兵器はフライトグライドのオンラインゲーム”Sky
Debris”にも登場しています。
空中艦船(大型機) | 飛行機械 | 地上兵器 | その他 |
空中艦ホワックマナウ | 戦闘機イスカ | ガシリア機動戦馬 | |
ア式空中駆逐艦 コ型 | 戦闘機イカルガII | 雪上戦車ヴァスチ | |
駆逐艇ヴィゼルヴ | 戦闘機ファリマ | 雪上戦車グリディア | |
強襲揚陸機ファーン | 護衛戦闘機タネマフタ | マルダル戦略戦車 | |
偵察機パゼロン | トチ歩兵戦車(未) | ||
重戦闘機バルケッタ | |||
重爆撃機ムリン(未) | |||
第二紀世代
乗員 | 250名 |
動力 | 発掘噴進機関 x4 浮遊機関 x2 |
出力 | 8300lc相当 |
最大速度 | 180km/h |
武装 | 33fin散弾砲 x2 15fin単装砲 x8 機銃少量 |
ウィケ鉄鋼製
不幸王国の空中艦隊の中核をなす量産型空中艦。
乏しい国力ながらも空中艦運用の重要性を早くから認知しており、550年頃から40年間をかけて着々と生産された。
雪国の気候に特化した小柄で流線型の船体に強力な砲を格納しているのが特徴。何重もの防衛戦で消耗した敵勢力にトドメを刺すという運用法に特化している。
主機には非常に貴重な発掘噴進機関(ジェットエンジンに近いもの)を用いて高速を実現した。
非常時にはブースターを点火することで200km/hに達するのではないかと言われている。
これは周辺国の第二紀世代戦闘機の最高速度にも匹敵する速度である。
第二紀世代
アーキル連邦の兵器である。画像は連邦艦隊所属のもの。
乗員 | 240名 |
動力 | パゼリア10式エンジン x1 ソナン型補助エンジン x2 C546軽浮遊機関 x1 |
出力 | 34900ps x2 14200ps x2 9800lc x1 |
最大速度 | 145km/h |
武装 | 12fin単装砲 x5 10fin榴弾砲 x4 高角砲 x2 三連対艦噴進弾 x2 対空爆雷 x2 機銃多数 |
ア式はアーキル連邦式の略で、見ての通りコンスタンティン級の輸入型である。
王国は上述のホワックマナウ級を自力生産するので手一杯で、これ以上艦を生産する余力が無く、連邦の一部国境の防衛を引き受ける対価として数隻のコンスタンティン級を輸入することとなったのだ。
防衛以外に使う攻勢的な艦隊を持たない王国にとっては重要な駒であった。
第二紀世代
乗員 | 13名 |
動力 | ゴーダVB10エンジン x2 |
最大速度 | 310km/h |
武装 | 連発銃 x6 多目的噴進弾 x4 対尾爆雷 x6 8fin両用砲 x4 対空銃座 x3 連装対艦砲 x2 10fin榴弾砲 x1 対空銃座 x1 |
ラヴィン工廠製
王国軍の駆逐艦に相当する機種。共和国同様、地理的・国力的制限により大型の艦船はわずかしか存在しない。
全体的には飛行機械の項で触れられている重戦闘機バルケッタを更に大型化し強化したものといって良い。
連邦軍が帝国軍の侵入をある一定ラインまで許してしまった場合にのみ出撃する、王国軍のドクトリンに基づいた機体である。
連邦軍の船と違い浮遊機関はついていないので絶えず旋回を行う必要がある。
しかしながら、第二紀中期以降は王国領土へ侵入する帝国軍機はほぼ姿を消し、ヴィゼルヴはその真価を破棄することができなかった。
半世紀後の寒波戦役時には彼女に白羽の矢が立ち、艦船攻撃や人員輸送で再び空を飛ぶことになるのである。
第三紀世代
機体はお世辞にも頑強とはいえないようだ。
乗員 | 7名 完全装備歩兵80名 |
動力 | ゴーダVB10エンジン x2 |
最大速度 | 420km/h |
武装 | 連発銃 x6 対空銃座 x4 |
ラヴィン工廠製
ワリウネクル諸島連合軍との有事に備えて開発された大型輸送機。温暖な気候条件下でも数十分の作戦行動を可能にすべく、ヴィゼルヴのゴーダ噴進機関を改造、空冷機能を施した。
機体特性はヴィゼルヴとあまり変わらないが、この強襲揚陸機ファーンは完全装備の歩兵を満載し、敵地へ強行着陸することを想定されている。しかし超重量の機体を高速で強行着陸させるのは容易いことではない。
この問題を打破するために、王国機には珍しい着陸用車輪(ランディングギア)の導入と巨大なエアブレーキ、そしてエンジンの逆噴射技術を投入した。不安の残る車輪が万が一もげたとしても、熟考された機体フォルムと主翼によって転覆を阻止する。
ほとんど使い捨てといってもいいこの機体は平時には輸送機として活躍している。
第二紀世代
乗員 | 1名 |
動力 | イシクVB3エンジン x1 |
最大速度 | 450km/h |
武装 | 連発銃 x2 噴進弾x4 |
ラヴィン工廠製
王国軍の軽量戦闘機。シンプルな構造を持ち良好な生産力と汎用性を持つ。
コックピット全体がエアインテークに収まっており、パイロットは寝そべった状態で操縦することとなる。
脱出は不可能で”世界一頑丈な空飛ぶ棺桶”と言われるようだ。
第二紀における他国の飛行機と比べて倍以上の高速性能を持ち、イスカは戦略兵器としての座を確固たるものとした。
600年代でも現役であり、戦闘機の高速化の時代に入ると第一線を退く。
複座にして偵察戦闘機として余生を送るものもあれば、練習機として老体にムチを打つ個体も。
イスカは王国に春が訪れた時にやってくる鳥の名前。
多目的噴進弾を射撃するイスカ まるりょう氏によるペーパークラフトもあるぞ!
第三紀世代
乗員 | 1名 |
動力 | ネムVB5エンジン x2 |
最大速度 | 570km/h |
武装 | 3fin機関砲 x2 2fin機関銃 x2 |
王立ラバール設計局
強力な双発エンジンと破壊力のある武装を併せ持つ王国空軍の高級戦闘機。
第三紀後期の各国のジェット戦闘機とも対等に戦うことのできる先進的な設計が特徴。
航続距離は極めて短いが、首都防衛用の最後の切り札として想定、運用されていたため問題とされなかった。
それが弱点として露呈されるのは諸島連合との寒波戦争でのことであるが、王国の戦闘機不足もあって、大型の増槽をつけて爆撃機を護衛することもあった。
王国空軍のエースパイロット、カリューリンの愛機として有名。
彼女のイカルガは専用のチューンを受けた幻のイカルガIIbで、より高出力のネムVB6を搭載している。
第二紀世代
乗員 | 1名 |
動力 | マッキVB2エンジン x1 |
最大速度 | 310km/h |
武装 | 連発銃 x1 噴進弾 x2 |
ニパース航空局
王国軍の重戦闘機。簡素な作りであるイスカと比べて大型で頑丈。
速度は落ちているが機動性は良好で、第二紀における実質的な王国の主力戦闘機。
帝国軍が防衛ラインに近づくとまずイスカが発射され、最悪の場合に備えファリマがバルケッタと編隊を組みスクランブル発進する。
ファリマが戦闘を行うときは敵が損傷していることが前提なので、武装はあまり積んでいない。
ファリマは王国の聖典に登場する吹雪の精霊。
第二紀世代
乗員 | 2名 |
動力 | ユムVB1エンジン |
最大速度 | 250km/h |
武装 | 連発銃 x4 4fin対艦砲 x1 対空銃座 x1 噴進弾 x2 |
ニパース航空局
バルケッタやヴィゼルヴなどの鈍重な機体の護衛に徹した機体。
ファリマの優秀な設計をベースに大型化した構造が特徴で、中型爆撃機に匹敵する巨体を誇る。
野心的な設計の後退翼はタネマフタからロールの安定性能を奪い去った。
王国機にしては速度の遅さが目立つが、護衛機としてはこれ以上の速度は求められていないため問題視されていない。
コクピットは長時間の飛行に耐えられるように湯沸かし兼暖房用の電熱線が完備されている。
タネマフタは豊作の神。毎月11の月でタネマフタ祭が行われる。
第二紀世代
乗員 | 2名 |
動力 | マッキVB2エンジン x2 |
最大速度 | 240km/h |
武装 | 連発銃 x2 銃座 x1 |
ラヴィン工廠製ミヌズキ社製(メルパゼル共和国)
通称”パ型王偵”。諸島連合領海内のの海上遺跡の偵察に従事している。
後退のかかった全翼は共和国との共同開発によるもの。共和国は噴進機関搭載型全翼機目当てで共同開発をしたものの、あたりまえであるが噴進機関は軍事機密ということで結局共和国の手には渡らなかった。
共和国のハンガーには、噴進機関を諦めてメルパゼンエンジンで飛ばそうとして無理やりプロペラエンジンを取り付けたラ・パゼロンが1機埃をかぶっているという。
パゼロンは王国語におけるメル=パゼルの美称。
第二紀世代
乗員 | 5名 |
動力 | ガリスVB6エンジン x2 |
最大速度 | 250km/h |
武装 | 連発銃 x6 多目的噴進弾 x4 500kg爆弾 x4 対空銃座 x1 |
ラヴィン工廠製
王国の旧式重戦闘機。分類は戦闘機だが機動性は劣悪で、実質爆撃機である。機体は頑丈であるが銃座が1つしかないのが非常に心細い。
10機ほどの飛行部隊の”旗艦”を務めている。速度は出るが加速力もないので扱いが非常に難しい。
バルケッタの機長は愛機に嫁の名をつけることが多いのはそのためか。
第二紀世代
乗員 | 10名 |
動力 | 噴進機関 |
出力 | 2200lc相当 |
最大速度 | 155km/h |
装甲(前/横/背) | 10mm/10mm/10mm |
武装 | 19fin連装噴進砲 4fin高圧機関砲 2fin機関砲x5 0.8fin機関銃x2 汎用連発銃x2 |
ラヴィン工廠製
諸島連合の水陸両用戦車の開発を耳にしたフォウ王国が生産した、ほぼワンオフの決戦戦車。
雪原を相手が狙えないほどの高速度で疾走し、こちらから一方的に多数の敵を屠るというコンセプトで作られた。
なんといっても155km/hという空中艦レベルの速度を出せることが特徴。あまりにも速いため、弾薬を載せて重量を増さないと離陸してしまう欠点がある。
この戦車はフォウ王国領内で相手を迎撃することのみのために存在しているので、攻撃に使ったり非降雪地帯でつかうと完全に産廃となる。
ポトフを作ってる時にお玉が便利だからといって、タイプライターで書類を作っている人にお玉を渡しても何の意味が無いのと同じである。
余談だが、上部の噴進砲塔は駆逐艦ホワック・マナウの技術が転用されている。
第二紀世代
乗員 | 3名 |
動力 | ディグダ内燃機関 B1 |
出力 | 180ps |
最大速度 | 32km/h(整地) 58km/h(雪上) |
装甲(前/横/背) | 35mm/20mm/20mm |
武装 | 6.5fin榴弾砲 |
王立戦車委員会
フォウ王国の軍事産業に多大な影響力を持つ王立戦車委員会が送り出した、同国の傑作雪上戦車。
小型な車体に強力な榴弾砲を装備した上、これまでにない革新的なアルキメヂ・スクリュを搭載したことにより
雪上を驚異的なスピードで移動することが可能となった。
これまでのスキー板式は速度は出ても旋回性に難があり、停止/低速状態での方向転換は不可能だった。
これを解決したのがドリル状のスクリュを左右に履かせたヴァスチだった。
領土を巡る紛争が耐えない諸島連合による強襲上陸作戦が現実味を帯びてきた590年台に実戦配備。
単純な構造のおかげで大量生産され、生産数の89%がマルダル沖へ配備された。
車体が小さいため必然的に砲塔も小さくなってしまい、乗り込むハッチは車体後部にしかない。
エンジンのメンテナンスハッチも兼ねているため、乗員室と機関の間に仕切りがないのが玉に瑕である。
第三紀世代
乗員 | 4名 |
動力 | ディグダ内燃機関 B3 |
出力 | 200ps |
最大速度 | 37km/h(整地) 54km/h(雪上) |
装甲(前/横/背) | 40mm/20mm/20mm |
武装 | 7fin戦車砲(AP/HE) |
王立戦車委員会
量産されたヴァスチがマルダル沖に配備されると、現場の兵士たちからは
「もっと装甲を」「雪上迷彩を」「遠距離戦闘能力を」といった数々の要望が飛び込んできた。
マルダル沖でやることがない戦車乗り達による、報告書を埋めるためにダラダラとやたら開催された模擬戦は
皮肉にもヴァスチ戦車の欠点を現場の声として絞り出すことができたのである。
王立戦車委員会は直ちにヴァスチの改修を指示。
内陸部での戦闘を意識した通常迷彩から、待ち伏せに特化させた雪上迷彩へ変更し、
ターレットの大型化とより強力な戦車砲を装備させたのだった。
ヴァスチの車体はたしかに優秀で、それを元に改修したグリディアは文句なしの戦車だったが、
車体のキャパシティはすでに限界に達しており、これは次世代戦車の開発は車両を新規設計せざるを得ないことを意味していた。
第三紀世代
乗員 | 5名 |
動力 | ジャモ燃気渦輪機関 VA-B4 |
出力 | 550ps相当 |
最大速度 | 29km/h(整地) 65km/h(雪上) |
装甲(前/横/背) | 70mm/40mm/15mm |
武装 | 8.2fin戦車砲(AP/HE) |
王立戦車委員会
620年代に開発された重戦車。
マルダル沖で軍事衝突を起こした両国の緊張度は過去最高レベルに達しており、
来たる本土決戦に備え開発されたのが領土係争地の名を冠した本車である。
噴進機関の動作原理を応用した初歩的なガスタービンエンジンを持ち、凄まじい騒音と排熱を撒き散らしながら雪上を疾走した。
しかしここで王国の持病である冷却問題が発生。量産は叶わず全車両31両がマルダル沖に集中配備された。
ときは同じくしてカノッサ湿地帯、アーキル連邦では帝国のエマーリアン重戦車の再登場を受けてパニックに陥っており
同格の戦車を求めたアーキルは本車を700億連邦ディナールという破格の(?)金額で購入。
1台を実戦投入したが、高温多湿な環境下で冷却問題を抱えたマルダル戦略戦車の活躍はできなかった。
本車の初の本格的な実戦は635年のマルダル上陸戦。
諸島連合の艦砲射撃などによって15両が撃破されているが、これは諸島連合が投入した主力が戦車委員会が予想した重戦車ではなく
艦砲を搭載した大型戦車と近代的な誘導兵器だったことが大きい。
大規模戦車戦の時代は徐々に終わりを告げていたのであった。
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