現時点でイラスト化されている共和国軍の兵器を紹介します。
第二紀世代
乗員 | 190名 |
動力 | パゼリア8式エンジン x2 スクミジアエンジン x2 ア式浮遊機関弐型 x1 補助気嚢 |
出力 | 20800ps x2 15300ps x2 7840lc x1 |
最大速度 | 138km/h |
武装 | 艦首衝角 12.8fin連装重メルパゼン砲 x2 14fin連装縦列榴弾砲 x2 8fin単装砲 x6 三連対艦噴進弾 x2 空雷発射管 x2 機銃多数 |
シスロク造船製
共和国軍の数少ない空中艦船。高度な技術力を有しているが国力がないため駆逐艦の生産数はわずか数隻にとどまる。
連邦の駆逐艦が徹底したコスト削減と多目的戦闘に特化した何でも屋であるのに対して共和国軍の駆逐艦は少数精鋭の精密射撃を行う防衛艦である。重メルパゼン砲の砲精度は連邦を大きく引き離して世界最高レベルに達しており、その貫通力は帝国重巡の装甲を貫くことも可能だ。共和国のお家芸である強力な機関を有しており、非常に小回りがきく。もちろんこの速度はジェット気流に乗っていない状態のものである。
普段の戦闘ではシグニットは出撃せず、共和国の最後の砦として温存されている。姉妹艦には共和国の女神の名前がそれぞれついている。
第二紀世代
乗員 | 178名 |
動力 | パゼリア8式エンジン x2 スクミジアエンジン x2 ア式浮遊機関弐型 x1 気嚢管 x1 |
出力 | 20800ps x2 15300ps x2 7840lc x1 |
最大速度 | 149km/h |
武装 | 艦首衝角 12.8fin連装重メルパゼン砲 x2 14fin自動装填榴弾砲 x2 8fin単装砲 x6 空雷発射管 x2 機銃多数 |
シスロク造船製
シグニット級の4番艦。キタラギ地区の旗艦。各所に改良が行われており、より少ない乗員、高速度、そして一部の武装の追加と撤去が行われた。
最大の弱点であった底部の気嚢を撤去し浮遊性ガスを濃縮しガス管に収め、その都度管内気圧を調整することにより浮力の調節を可能にさせた。
このことで被弾面積の減少と同時にとり円滑な高度制御が可能となった。
他にも連装縦列榴弾砲が自動装填榴弾砲へ進化し(単装になってしまった)取り回しが良くなった。
第三紀後期
乗員 | 170名 |
動力 | ズモク型エンジン x4 ア式浮遊機関参型 x1 ドブルジャ相炉 x1 |
出力 | 18000ps x4 18000lc x1 |
最大速度 | 180km/h |
武装 | 7.5fin連装速射砲 x3 対空機関砲 x4 対艦誘導弾発射管 x4 電子妨害装置 |
登場作品 | 「水晶戦争」 |
キヨエイ重建製
メルパゼルの戦後型空中艦にして、戦後パルエ全体の空中艦のあり方というものを位置づけたエポックメイキングな艦。
ハテン級とそれ以前の艦船には設計思想が完全に独立しており、彼女の誕生はその他の空中艦を一斉に旧式化させたといってもよい。
巨砲の代わりに連射が可能な中口径砲を程よく配置し、これらは2つの初歩的な偏差射撃装置と連動して正確に砲弾を叩き込む。
対空砲も次世代のものとなっている。ひとつの砲塔につき2名で操作ができるように半自動化され、
射手がレンズで対象を追尾し続けることで機銃を集中的に浴びせる仕組みになっている。
ドブルジャガスの相を高圧気体から液体へ短いタイムラグで相変換させることのできる高度な"相炉"も特徴の一つである。
炉内の圧力を連続変化させて気体と液体を転換し続けることで、浮力を上乗せできた。
その際に発生した高圧の排熱ジェットは後部より排出させ、その見た目はまるでジェット推進のようだ。
設計プロジェクト自体はリューリア艦隊戦直後より開始されており、技術的な障害もあり多くの年月を要した。
進空は644年の南北終戦時だが、640年のクラッツ上空戦において建造中のネームシップが極秘裏に出撃していたことが冷戦後の情報開示で明らかとなった。
シグニット級に巧妙に偽装した1番艦は、夜闇に紛れて1門の7.5fin速射砲と方舷2門の機関砲で対空戦闘に参加していたのだ。
この戦いでハテン級はグランバール5機、グランツェル2機を撃墜。
帝国側は情報開示まで地上からの対空砲火と誤認していたという。
ハテン級は644年を持って正式採用され、連邦崩壊後にアーキルが責任を取る形で各国に担保として開放した造船所や工場設備をもって次々と着工。
650年代には同級の20隻体制が早くも整い、シグニット級の近代化改装も加えてメルパゼルの防空体制は一新された。
ラフ画なので艦載機がでかいが実際はもう少し小さいはずである
第三紀世代
乗員 | 1200名 |
動力 | 液化ドブルジャ管 ア式浮遊機関肆型 x1 トウゴ型エンジン x2 |
出力 | 27200lc x1 67500ps x2 |
最大速度 | 150km/h |
武装 | 艦首空雷発射管 x6 12fin連装両用砲 x4 5.5fin連装対空砲 x8 艦載機 ・レイカ艦上戦闘機 x12 ・メイワ偵察機 x2 |
登場作品 | 「水晶戦争」 |
艦名 | 竣工 | |
1番艦 | ライカク (雷郭) | 620 |
2番艦 | メイカク (鳴郭) | 628 |
サカエ工廠製
メルパゼルの国産軽空母。
航空艦隊思想が失墜した後、メルパゼル空軍は早急なる防空戦略の見直しに直面していた。
同空軍は「600年号令」により空中艦艇を中心とした艦隊の大編成を行い、その嚆矢として620年に竣工した最初の空母がライカクだ。
610年から620年までの10年間に渡りアーキル連邦のティトラット型軽空母を貸与され、空母の運用経験を積んでからのデビューとなった。
ライカクはメルパゼルにとっては未だ慣れない大型艦であったため、アーキル連邦の造船所で建造された。
アーキル人の熟練工と、メルパゼルのエリート工員、技術者などが建造に関わり、通常の2倍の時間をかけてゆっくりと建造された。
ここで得られたノウハウは、いままで大きな進化のなかったメルパゼル造船能力を開花させる基となったのは明らかだろう。
メルパゼルは最終的に複数の空母を所有するビジョンを持っており、ライカクはバダダハリダと並んで最重要戦略兵器に位置づけられた。
帝国軍の察知できない空域から戦闘機や攻撃機を派遣するため、メルパゼル製空母の存在を知らない帝国軍はしばらく混乱に陥った。
彼女の晴れ舞台は628年に勃発した、パルエ初の空母同士による艦隊戦、シルクダット会戦であった。
第三紀世代
乗員 | 3240名 (諸説あり) |
動力 | 液化ドブルジャ管 ア式浮遊機関肆型 x1 トウゴ型エンジン x2 |
出力 | 27200lc x1 67500ps x2 |
最大速度 | 168km/h |
武装 | 12fin連装両用砲 x4 5.5fin三連装対空砲 x8 電波妨害装置 艦載機 ・艦上戦闘機 x12 ・艦載回転翼機 x10 |
登場作品 | 「水晶戦争」 |
サカエ工廠製
メルパゼルの国産軽空母。
西海岸連盟思想を実現するべく軍拡を目指したメルパゼル軍の生み出した産物。
アーキル軍とは違った独自のスタイルが確立しつつあった。
第二紀世代
乗員 | 3名 |
動力 | パゼンエンジン x2 |
出力 | 1380psx2 |
最大速度 | 170km/h 210km/h(特殊燃料) |
武装 | 20mm連発銃 x4 7.7mm対空銃座 x2 43mm機関砲 x2 (後期型は x3) 空雷 x2/対艦爆弾 x4 |
キュスクミゼン社製
大型機を得意とする共和国の軍事企業キュスクミゼン社製の機体。採用試験の際後述するコトラギに破れ、正式採用には至っていない。
大型機でありながら速度と耐久性は当時の帝国軍機を圧倒している。その分機動性は落ちているが、2つの対空銃座の火力でそれを補っている。
共和国軍の空中艦隊思想における軽巡的役割を持つ。
制式採用されると確信したキュスクミゼン社が早とちりして生産を開始してしまったため、不採用ながら25機が生産された。
5つの飛行小隊に配属されたこの"非採用機"は重戦闘機という新しいコンセプトとしては大成功した奇妙な存在となった。
後述するクロテガに遺伝子は受け継がれる。
リッド氏による模型がニコニコ静画で見られます!
右はばいぱー氏によるモデリング
第三紀世代
乗員 | 1名 |
動力 | カナダンエンジン x2 |
出力 | 1400ps x2 |
最大速度 | 360km/h 430km/h(急降下制限) |
武装 | 30mm連発銃 x4 57mm対艦機関砲 x1 空雷 x2/対艦爆弾 x6 |
キュスクミゼン社製
トラギアの次世代機。前代の優れた部分を洗い出し、無駄を省いたことによりフライトグライド世界でも稀に見る、美しく洗練された機体となった。
エンジンもさらに大馬力化し、通常最高速度は諸島連合のスマウコロの限界速度と同等であった。
トラギアから受け継いだ重装甲も健在で、パイロットからは「空飛ぶ厚底鍋」とあだ名されている。
垂直尾翼が見当たらないが、それは設計者のこだわりだという。「尻にかけて背が低くなるセクシーラインに尾翼をつけると台無しになる」とのこと。
第二紀世代
乗員 | 1名 |
動力 | パゼルマキナエンジン x1 |
出力 | 1380ps |
最大速度 | 190km/h |
武装 | 20mm連発銃 x8 空雷/対艦爆弾 x2 |
ミヌズキ社製
共和国軍の航空機による空中艦隊思想の中核を担う機体。競合相手重戦闘機トラギアを押しのけて正式採用となった。
自前の大馬力エンジンと洗練された翼形状により粘り気のある機動を得意とする。
計8門の機銃は格闘戦を苦手とするコトラギにとってヘッドオンで確実に敵機を撃ち落とすことを目的として備えられた。
爆装していない状態では重戦闘機として運用することができる。優秀な視界を持つコックピットが特徴。
だがその分異様に大きく生産コストも高いため、兵器としてはあまり優秀ではないようだ。
第二紀世代
乗員 | 20名 |
動力 | パゼルマキナエンジン x6 スクミジアエンジン x1 |
出力 | 1480ps 1950ps |
最大速度 | 160km/h |
武装 | 7.5fin長砲身メルパゼン砲(固定) x2 6.6fin旋回式連装メルパゼン砲 x1 連装旋回式機銃 x4 限定旋回式四連装重対空砲 x1 限定旋回式連装対空機銃 x1 キュスク機関銃 x2 有線誘導式大型空雷 x2 |
ミヌズキ社製
共和国軍の航空機型の雷撃艇。非常に重武装でこの世界に存在する第二紀世代の航空機では最強クラスの武装を持つ。
進んだ技術を持ちながら空中艦船を持つほどの国力を有していないため空軍艦隊のほぼ6割がこの機で占めている。それを補うようにこの機体には重武装が施された。
有線誘導方式の大型空雷を2発備える一撃離脱型の機体で、どちらかというと防衛迎撃型だ。着陸時は車輪を使わず、機体下部に設けられたソリを使いレールの上に降下。出撃時はそのまま蒸気カタパルトにより離陸する。
通常3~4機編隊で運用される。無数の銃座で戦闘機を寄せ付けない。
第二紀世代
乗員 | 15名 |
動力 | パゼルマキナエンジンx2 |
出力 | 1380ps |
最大速度 | 90km/h |
武装 | 連発銃 x2 有線誘導式大型空雷 x4 旋回砲塔型速射砲 x1 連装旋回式機銃 x2 |
シスロク造船製
共和国で開発された小型の空雷艇。
同国の空雷艇重ストレルカと同じく、有線誘導式大型空雷を4本搭載。その小さい船体と単純な機構によりストレルカよりも生産性に優れるが、速力と装甲は絶望的。
重ストレルカを迎撃兵器にするならば、カテナは積極的防衛用兵器である。なお、小型艇でありながらその性質は航空機に近く、一応は重戦闘機として扱うことが可能である、ただし弱い。連邦国軍もなにやら似た臭いのする重戦闘機を所有している模様。互いに友軍であるが故運用思想が似るのだろうか。
第三紀世代
乗員 | 12-16名 |
動力 | 永亞3型 x4 |
出力 | 諸説あり |
最大速度 | 340km/h |
武装 | 六連装機首2fin機関砲 x1 旋回機銃塔 x1 誘導空雷 x6 または 大型対艦巡航爆弾 x1 |
ミヌズキ社製
空中艦隊思想の最後の生き残り。
多少無骨な見た目ながらも、その大馬力エンジンをもって6発の空雷を搭載することが出来る。
その体躯をしても有り余る高速性能で、僻地に配備されているグランビアおろか、グランバール、グランツェルからも自力で逃げることができる。
第三紀という同じ時代区分にいるとはいえ、航空機の最高速度の進化は凄まじいものがあった。
大型巡航爆弾は陸軍が独自開発した誘導ミサイルのようなもので、初期誘導は人の手で行う必要はあるが、目標を捕らえると自力で突入できる優れもの。
凄まじい炸薬量で、クルーザー・バスターとも呼ばれている。
その実力はシルクダット会戦で本格的に証明されることとなった。
なお、影が薄いが対抗馬として自由パンノニアのバジャーがいる。
第三紀後期
乗員 | 8名 |
動力 | 璢雲2型 x4 |
出力 | 諸説あり |
最大速度 | 780km/h |
武装 |
2fin機関砲 x3 |
ミヌズキ社製
南北戦争が終結し、新たな冷戦の時代に入った。
メルパゼルは南はエウルノア、東はリパブリアに傀儡国家を創設し、西海岸連盟の盟主としてそのイニシアチブを急速に拡大していった。
そのなかで、悪い意味で南北戦争における国家間のパワーバランスを学んだ同軍は、積極的に戦略兵器を拡充していく
その産物の一つがこのヘイオウ爆撃機だ。
爆撃機というジャンルはもう古臭いものとなっており、帝国と連邦が大戦時代の装備を保有するか、パンノニアがメルパゼルに対抗してなんともいえない類似品を所有しているだけだった。
そのなかで、ヘイオウは今後の技術発展を見越した拡張性に富んだ設計を取り入れることで、爆撃の他ミサイル・キャリアや空中指揮型などあらゆる場面で活躍できる機体としてロールアウトした。
しかし、運用開始からわずかにして世界的な軍縮の波がやってきて、多くの機体はそのまま民間旅客機に転用されるなどして、本領を発揮する場面はあまりなかったという。
とはいえ有事には徴収できる体制にはなっているようだ。
第一紀世代
乗員 | 4名 |
動力 | 322番型エンジン |
出力 | 40ps |
最大速度 | 32km/h |
装甲(前/横/背) | 10mm/5mm/5mm |
武装 | 10.0fin榴弾砲 連発銃 |
キュスク社製
共和国が最初に開発した戦車。使い勝手がいいので第二紀でも運用されていた。
オープントップなため上空からの機銃掃射はもとより上から瓦礫が落下し搭乗員が死亡するケースが後を絶たない。
第二紀世代
乗員 | 3名 |
動力 | リムY型エンジン |
出力 | 100ps |
最大速度 | 28km/h |
装甲(前/横/背) | 15mm/15mm/15mm |
武装 | 3.7fin戦車砲 連発銃 |
スキュミゼン社製
メル=パゼル陸軍機甲部隊の主力、軽戦車ウエリ。操縦手が露出していることが特徴。
初期に開発された自走砲オニと比べてみると、小型軽量で砲塔を持つことが特徴。
火力は心もとないが機動性は良く、この世界の戦車戦の大半が繰り広げられる市街での戦いでは非常に強みを発揮するはずだ。
第二紀末期には無理やり大口径砲を乗せたものや自走砲が登場した。
愛称としてウエリテス(小さなウエリ)と呼ばれることも。
第二紀世代
乗員 | 7名 |
動力 | カリュードエンジン |
出力 | 210ps |
最大速度 | 32km/h |
装甲(前/横/背) | 45mm/45mm/45mm |
武装 | 5.5fin榴弾砲 モリマ重機関銃 |
キュスク社製
メル=パゼル共和国陸軍機甲部隊の火力支援車両。キュスク社製。
この世界には珍しい(?)多砲塔戦車。歩兵と同行して同軍の貧弱な軽戦車などの火力を補うコンセプトで少数設計された。
主砲は5.5fin榴弾砲、副砲は7.92mm機関銃を装備。第二紀における共和国・連邦軍の中でも強力な兵装を持った車両であるが、装甲は一般的なものである。
なお装甲厚は友軍の連邦のデーヴァⅢの倍以上の模様。実際のところ重戦車のように扱われていたようだ。
第三気に入ると恐竜的進化を遂げた戦車たちを目の前に陳腐化、歩兵支援兵器として運用される。
第二紀世代
乗員 | 7名 |
動力 | カリュードエンジン |
出力 | 210ps |
最大速度 | 16km/h |
装甲(前/横/背) | 60mm/15mm/15mm |
武装 | 7.5fin榴弾砲 3.7fin戦車砲 モリマ重機関銃 連発銃 |
スキュミゼン社製
メル=パゼル共和国陸軍機甲部隊の新型試作車両。スキュミゼン社製。
キュスク社製の火力支援車両エニチでは帝国の対戦車火器に脆弱であると判断した軍部はお抱え企業のスキュミゼン社にさらに重装甲な戦車の製作を依頼した。
こうして生まれたのが第二紀でも重装甲を誇るトリイ突破戦車である。スキュミゼン社製戦車なのに運転席が装甲で覆われている。
砲塔部分は軽戦車ウエリのものを改良したもので、小さな可愛らしいアクセントとなっている。
第二紀世代
まぁ~~~たウエリテスの主砲か!!いいかげんにしろ!!
乗員 | 18名 |
動力 | カリュードエンジン x2 |
出力 | 210ps x2 |
最大速度 | 14km/h |
装甲(前/横/背) | 70mm/55mm/55mm |
武装 | 7.5fin榴弾砲 3.7fin戦車砲 3.7fin側面砲 モリマ重機関銃 連発銃 |
スキュミゼン社製
メル=パゼル共和国の誇る自走ウドの大木。
キュスク社製の火力支援車両エニチでは帝国の対戦車火器に脆弱であると判断した軍部はお抱え企業のスキュミゼン社にさらにさら~~~に重装甲な戦車の製作を依頼した。
圧倒的重装甲と瞬間火力で、オープントップの帝国戦車は装填もできずに一方的に撃破される…とのことだったが時が経つにつれてこの戦車の戦略的意義は薄れていってしまう。
それでもこの威容はプロパガンダの撮影にはうってつけであった。
古臭い見た目のわりに原始的な無断階変速機(CVT)を備えていたが、最終的に何を思ってかカノッサに投入され破損。自爆されてる。
第三紀世代
乗員 | 6名 |
動力 | カリュードエンジン乙型 |
出力 | 610ps |
最大速度 | 43km/h |
装甲(前/横/背) | 60mm/40mm/40mm |
武装 | 7.5fin長砲身メルパゼン砲 モリマ重機関銃 |
キュスク社製
メル=パゼル共和国陸軍機甲部隊の重戦車。火力支援車両エニチの後継に当たる。
1台しか作られなかった試作車両でありながら、実地試験としてカノッサ湿地帯へ送られたディダラは、
帝国戦車を18両、野砲を15門、甲殻型原生生物3匹を撃破という伝説的な活躍を残す。帝国戦車にはあのゼクセルシエ戦車も6両含まれていた。
帝国軍はひと目見たら忘れられないこの車両を"巨人"とよび恐慌状態に陥ったとされている。
この圧倒的な攻撃力は、空雷艇重ストレルカが搭載していた長砲身メルパゼン砲をそのまま搭載したことによるもの。
▲空雷艇 重ストレルカ
また、本車には初歩的な赤外線暗視装置がついており、これにより夜間においても非常に正確な精密射撃が可能となった。
この暗視装置は当時のパルエではオーパーツと言っても良い代物で、ただでさえ視界の悪いカノッサ湿地帯で夜間戦闘を行うとは誰しもが考えのつかないことだった。
それゆえに夜間は敵味方両方ともに油断しきった、半ば事実上の休戦状態だったことにより安々と撃破された。
ディダラは長砲身戦車の草分け的存在となり、以後の"プレ・カノッサ"世代の戦車のスタンダードとなった。
第三紀後期
乗員 | 6名 |
動力 | マタルギエンジン1型 |
出力 | 750ps |
最大速度 | 52km/h |
装甲(前/横/背) | 90mm/60mm/35mm |
武装 | 9.0fin長砲身メルパゼン砲 キツキ重機関銃 |
キュスク社製
戦後メルパゼル共和国の正式戦車。
大戦時代の戦車とは異なる近代的な設計が特徴。
長砲身と赤外線暗視装置の組み合わせはディダラで得られた戦訓が大いに生かされている。
小柄ながらもバランスよくまとまった風貌は戦車大国を自負していたアーキル武官を驚愕させた。
車体の拡張性は高く、対空型や戦車回収型など多くのバリエーションを生み出した。
エンジンのレスポンスがよい反面、非常に繊細で故障頻度が高めだった。
第三紀世代
共和国アカデミーの叡智の結集である。 This is exactly a mass of Republican's wisdom.
乗員 | N/A |
動力 | 弾頭部バダダハリダエンジン x2 2段目パゼリア8式エンジン 1段目パゼリア8式エンジン |
出力 | 5800ps 4980ps 4980ps |
最大速度 | 150km/h |
稼働限界 | 17時間 |
武装 | 551トン大質量弾(弾頭) 自動煙幕発生装置 |
メルパゼル共和国が開発した多段式巡航爆弾。
多薬室砲の原理で離陸速度を得て、格納された翅を展開。その後歯車式航法装置にあらかじめ入力された座標を目指し、浮遊機関と回転翅で飛行する。発射後
15時間で帝都上空へ到達、分離して自由滑空に移り弾頭である大質量弾を着弾させる。その大きさたるや、航路システム部分だけでも空雷艇ほど。帝都への直接攻撃を見据えて設計されたこの化け物は、最終兵器の威容にふさわしい。それはまるで、共和国版"シヴァ"というものではないだろうか。
航法装置部分は共和国の叡智の結集と行っても良い。各部に備えられた風力計や温度計から得たデータを航路修正と姿勢制御に使うことができる。原始的ではあるが敵戦闘機の接近を察知すると煙幕発生装置を散布し一定時間姿をくらますことができる。(ほとんど意味は無いが、煙幕があったほうがまだマシである)
航法装置は超精密な歯車式計算機を用いているが、早すぎた発想故に誤差は大きい。その誤差を開発者は500トンを超える大型爆弾を持って埋めようとした。
欠点は、そもそも共和国に500トンもの爆薬をこんなシロモノに使う余力がないことである。
691年の、旧兵器と人類の最終決戦である「目覚め作戦」で改良型3発が実戦投入された。
この化け物は後の惑星パルエの宇宙開発史において、始祖鳥と呼ばれることとなるがそれはまた別のお話。