小ネタ置き場

 

小ネタ置き場です。
設定メモ、あるいは設定の卵といったものでしょうか
設定は考えたけどどこにかけばいいかわからない、というときにはここを使ってください

 

・タイトルは見出し3を使用する
・小ネタ同士は水平線で区切る

 


インターネットと端末で紐解くパルエイズム概論

蒼衣わっふる著

パルエにおけるインターネットの原型は早くも第二紀世代後期に作られたラオデギアタワーが原型にある。
だがアーキルによる同タワーの運用はずさんで、システムを2割ほどしか活用できていなかったといえる。
通信端末を用いた最初の”網目”の登場は第三紀を待たねばならない。

南北の大陸戦争とパンノニア動乱が落ち着いた第三紀後期において、パルエ大陸の文明水準は大いに発展したが
それは技術発展というよりも、多数の連鎖的な発明が原動力だった。 この世界は段階的な技術発展の系譜とはそもそも無縁であったし、発掘技術同士のイノベーションがモノを言ったのある。

とくに、小さなランプを直線上に並べた細長い棒を高速回転させて発光パターンをずらすことによる、強引な”ブラウン管もどき”
パルエ人の独創的な技術活用を物語っている。 話を戻そう。 パルエの初期のインターネットは、回転画面式端末と、また別の意味で強引な印字画面式端末の二強となった。

回転画面式は反映速度と表現性に優れ、その都度画面をタイプする印字画面式は視認性と保存性に優れた。
ご想像の通り前者は細かい文字をずらりと並べることはできなかったし、後者は途方も無い時間と紙を無駄にした。
結局、互いの長所を活かした場所に端末は与えられ統合改善案は後回しにされた。

シグモダン工業が大馬力エンジンと多棒式回転画面式の大型スクリーンを開発するなど時間と資源を無駄にする中、印字式は思わぬ発展技術をもたらした。
当時の印字式端末はテキストベースによる対話式の操作が必要だったが、この自動対話システムがパルエにおけるプログラミングの始祖となったのだ。

端末がさきに出来、プログラムの概念が後にきた。 まさにパルエ式の技術系譜にとらわれない異様な発展メソッドである。
パルエ人のこの絶妙な天性のナンセンスさが彼らを宇宙時代まで導き、新たな時代を築き上げることとなったのだ。


アイハブユアシックス

トム著

とある帝国単座戦闘機パイロットの話。
​超能力で後ろからの攻撃が分かり、神がかり的な操艦で回避するといわれるパイロット。
​名前は「シックス」、本名ではない。
​「背中は任せろ(I have your six.)」という言葉を僚機パイロットに話すことが特徴的である。

​いつも隊の殿を買って出ているので被撃墜もそれなりにあったが、ここ最近は被撃墜されておらず、操艦も神がかり的なものへと進化している。
​殿であるのに背中の敵機が見えているかのような機動は部隊内でも注目の的であり、「背中が見えてる(You have your six.)」と茶化されながらも尊敬されている。
​また、彼の操艦が第六感(SIX' sense)的であるということも踏まえて「シックス」と呼ばれるようになった。

実は、彼は第六感に目覚めていた。

​被撃墜ののちに新しい戦闘機を受領した際、その戦闘機は不良部品の混じるロットから製造されていた。
​スカイバードの「思考器官」の剥離が不完全なもので、ともすれば暴走即墜落という結果になっていたのかもしれない。
​しかし、彼は「彼女」との波長と適合したのか、イメージング的なアレコレで「彼女」と和解、人馬一体の一騎となった。
​彼は戦闘機を操り、「彼女」は彼に広い視界と機動性を与える。
​それが彼の、第六感の正体だった。

​「彼女」は彼に、"I have your six"と語りかける。
​"I have your six,I have (your) SIX'."
​「恩着せがましい相棒ですこと」
​"you have (your) SIX'?"
​「はいはいわかりましたよお嬢様」
​"y e S, ave 'n ave."
「敵を歓迎されても困るよ」
​"u o, your S"
「"hitting on me?"」
​"you 've hIt ou."
​「そりゃどうも」
"I hIt you, 've hIt?"
​「お前のは俺に必中するけど、それ以外に被弾(アタ)ることはないよ」
​"hIt uu e ou e uu o r e"
​「お前なら躱せるだろ?」
"y e S, uu y SIX."

​言葉遊びがめんどいのとパルエ時間との齟齬のために没。


有翼教信仰者過激派集団「翼の会」

トム著

第一紀からアーキル連邦で活動している集団。
浮遊機関が噂に出始めたと時を同じくして結成され、神聖ミテルヴィアの連邦への併合による混乱に乗じて、有翼教信仰者の増加とともに組織を拡大する。
通常の有翼信仰とは違い、スカイバードのメッセンジャーとしての有翼人ではなく、神は有翼人のみであるという排他的な思想を持つ。
また、有翼人は不死身であり、生涯を終えてセレネに行ったというのは身勝手な作り話であるとする声明を出している。

彼らの第一目標は浮遊機関を無秩序に破壊することである。
手段としては、移送中の浮遊機関を襲撃し、強奪ないし破壊する事例を挙げることができる。
他方で、違法な手段で入手した浮遊機関を「儀式」と称して破壊する集会を不定期的に開催しているとも言及されている。
取り締まりを強化するが、警官にも影響を受けたものがいるため、儀式の現場を抑えることに成功した回数は少ない。

「翼の会」の教義では、有翼人の神通力である浮遊力は、浮遊機関に幽閉されていると固く信じられている。
傲慢な人々が有翼人を騙し、空を飛ぶ力を強奪したために、有翼人は現在空を飛んでいないのだと主張する。
その証拠として、地下には浮遊機関と呼ばれる超常的なものがあることと結び付け、主張がまったくの真実であることを強調し、信者を増やす傾向にある。

ラドゥ教と対立する立場にあるはずだが、「翼の会」は浮遊機関の破壊工作に専念しているため、ラドゥ教と表立って対立することはないとしている。
ただし、「翼の会」はアーキル国内での計画的な小規模工作組織を前身としており、先進的な施設にのみ襲撃、略奪、破壊行為をすることで知られていた。
手段としてはごく一般的な、金目のものを狙った突発的強盗行為であるが、その資金源を辿ると、ごく一部には神聖ミテルヴィアの影響が「あった」ことが判明している。
考察では、無秩序な行動が増加していることから、神聖ミテルヴィアのアーキル編入に伴って援助を喪失し、組織として暴走している状態であると結論付けられている。

「我々の目的は、傲慢な人々に騙されて神通力を奪われ、取り戻すために地下に潜られている有翼神を手伝い、囚われた神通力を開放することである」
「神の怒りに触れ、恐れて地下に逃げた傲慢な人々は、ことごとくが滅ぼされた。だが、彼らは卑怯にも神通力を器に閉じ込めて至る所に隠すということをした」
「神は地下に潜られ、力を取り戻すために永い旅を強制されているために、人々のもとから」
「私利私欲のために傲慢な人々と同じ道をたどろうとしている者たちから、力の器を取り返し、神通力を神にお返しすることは、人類共通の責務であり、我々の確固たる正義である」
「力を取り戻された神は再び空へと舞い上がり、悪しきものを滅ぼし、人々を正しい方向へ導くだろう」
「一刻も早く神通力を開放し、神の御許に帰依すること。それこそ、神の国へ至る道であり、次の滅びを回避する唯一の手段である」


 

最終更新:2018年05月16日 19:11