戦闘中の行為

攻撃の命中・回避

戦闘中発生する判定の中でも恐らくもっとも頻繁に行われるだろう判定がこの命中判定です。
また後に続けて行われるダメージ決定の処理も合わせて、一連の流れを解説していきます。
命中判定からダメージ決定までの流れをフローにすると以下の様になります。
順を追って、説明していきます。

■命中判定
攻撃の命中判定の判定値は、近接攻撃と射撃攻撃で異なります。

近接命中・回避判定 =肉体値+クラスにより決定される戦闘修正
射撃命中・回避判定 =技術値+クラスにより決定される戦闘修正

さらにフィートや防具、その他修正により、この数値が変動する場合もあります。
命中判定は、それぞれ攻撃側の命中判定値と回避側の回避判定値の対決勝負です。
対決勝判定の常にのっとり受動側優先ですから、同値の場合回避の成功となります。
命中した場合は、ダメージ決定に移ります。回避した場合は、そこで処理終了となります。
この命中判定で劇的成功が起こった場合、ダメージが上昇します。
具体的には使用している武器の攻撃力のうち、ダイスを2倍にして計算します。
つまり使用している武器の攻撃力が1d + 2なら2d+2になり、2d + 1なら4d+1になります。
命中判定で致命的失敗(自動失敗ではない)が起きた場合は、
こちらが隙を見せ、相手側に“ 機会攻撃” の機会(権利)を与えます。(機会攻撃については後述)
射撃武器の場合は、致命的失敗をした場合、まず確実に矢が破損して再使用できなくなります。
回避側が劇的成功をした場合、回避した側が攻撃したものに” 機会攻撃” する機会を得ます。(近接回避の場合のみ)
回避側が致命的失敗をした場合、鎧などの一切の防護点をダメージから引くことが出来なくなります。

ダメージ決定
ダメージについては、使用している武器によって異なります。
武器のダメージの算出方法は近接武器と射撃武器によって異なります。

近接武器=武器の攻撃力+肉体値
射撃武器=武器の攻撃力+技術値

攻撃が命中した場合、まずこれらのダメージをダイスを振って決定します。
その後、キャラクターのつけている鎧、あるいは生来存在する防護点をダメージから引きます。
この時、武器のダメージは3 種類の属性があり、それによって引ける防護点が異なることに注意してください。
3 つのダメージ属性には以下の特徴があります。

斬属性

刃のついた武器等による斬撃によるダメージです。大きなダメージが出る傾向があります。

叩属性

刃のない武器等による打撃によるダメージで、このダメージに対する防護点は低い傾向があります。

刺属性

刺突可能な武器等によるダメージです。
ダメージは低めですが防護点を抜けたダメージが2 倍になります。

ダメージが確定し、HPからそれを引いたら処理が終了です。
この時、重要なのは武器を使用してのダメージは全て原則的に負傷ダメージであるということです。
必ず負傷ダメージの欄にダメージを記入してください。

このダメージ処理により、負傷ダメージがHP以上になった場合、死亡判定(後述)を行う必要があります。
もし負傷ダメージ単独ではHP以上にならなくても、疲労ダメージと合わせてHP以上になった場合は、
気絶判定(後述)を行う必要があります。

■特殊なダメージ・疲労
ダメージには負傷ダメージと疲労ダメージ(+重疲労)が存在します。
負傷ダメージはいわゆる一般に言う怪我や負傷を指し、治療しにくいダメージです。
武器による攻撃など、特に言及されない限りダメージとは、この負傷ダメージを指します。
このダメージが蓄積するとキャラクターは死亡する事になります。

対して疲労ダメージとは、いわゆる疲れを表すもので、主に極度な運動の結果や、
フィートの使用などによって受けるダメージです。
これが溜まると死亡はせずとも、気絶して危険な状態に陥る可能性があります。
気絶に関しては負傷ダメージと累積して関係してきます。
疲労ダメージは戦闘中にも「呼吸を整える」ことで回復できる他、
戦闘終了後5 分経つと基本的に全回復するものと考えてください。
ただし、疲労ダメージにはさらにもう一種類それらでは回復しない特殊な数値が存在します。
それが「重疲労」です。重疲労は別個に後で解説します。
また叩属性の近接武器攻撃に限ってですが、負傷ダメージを与える代わりに疲労ダメージを与えることも可能です。
これは相手を傷つけずに気絶に追い込もうとする時など便利です。
これを疲労攻撃と呼びます。
死亡、気絶に関しては後の気絶判定、死亡判定を参照してください。

■重疲労
重疲労は、重疲労を負う特定の行動(マラソンなど継続的に過度な運動を行う)をとった場合や
1戦闘における疲労ダメージの合計が5点に達するごとに1点たまります。
これは、1戦闘中に疲労が5点、10点、15点といった5の倍数に達した時に1点重疲労が加算されます。
「呼吸を整える」行動などで疲労が回復し、一旦5点以下、10点以下などになり、再度5点、
10点などに疲労が達しても1戦闘中においては重複して重疲労が課されることはありません。
あくまで1戦闘中に得た最高疲労ダメージに応じて、その戦闘中に得る重疲労の点数は決まります。

重疲労は、「呼吸を整える」行動や、戦闘終了では回復しません。
重疲労を回復するためには、十分な休息をとるか、疲労を回復する魔法などを使用しなければなりません。
十分な休息をとった場合、負傷が1点回復する代わりに、重疲労が1点まず回復します。
十分な休息などによって負傷が回復するのは重疲労が全て回復した後になります。
疲労回復の魔法などを使用した場合、まず通常の疲労が全て回復した後、
まだ魔法による疲労の回復量が残っている場合、
その通常疲労を5点回復できる回復量ごとに重疲労1点回復できます。
重疲労は、その点数が現在の疲労ダメージより高い時のみ、疲労ダメージの代替として扱われます。
例えば重疲労が2点、疲労ダメージが5点の場合、特に重疲労は効果を発揮しません。
しかし、重疲労が8点、疲労ダメージが5点ならば、疲労ダメージが8点あるものとして扱われます。

当然、重疲労が8点あれば、疲労ダメージが戦闘終了後全回復しても、疲労ダメージの扱いは8点のままです。
よって重疲労が残っていると戦闘で気絶する可能性が高くなります。

気絶判定・死亡判定

負傷ダメージと疲労ダメージ(もしくは重疲労の高い方)の合計値がHPの値に達した場合、気絶する可能性があります。
達した時点で、即座に目標値(10+HPを上回った数値)で頑健STを行ってください。
この頑健STに失敗するとPCは気絶します。
この気絶判定時、重疲労と疲労ダメージが両方存在する場合、両値を合計して、HPを上回った数値を算出します。
ただし、気絶判定を行うかどうかの判断自体では両値を合計しないことに注意してください。
疲労ダメージと重疲労はどちらか高い方のみ、疲労ダメージとしての数値を参照し、気絶判定の有無を決定します。

一旦気絶をしてしまったら疲労ダメージが回復するまで気絶し続けます。
戦闘中などに気絶を回復させたい場合、疲労ダメージか負傷ダメージを何らかの手段で回復させる必要があります。
回復によって(負傷ダメージ+疲労ダメージの合計)よりもHPが1以上高くなった場合気絶から即座に回復します。
また、気絶状態にて相手にとどめの一撃をさされた場合、PCは死亡します。
もし重疲労と負傷の合計でHPを超えていた場合、負傷ダメージか重疲労が回復するまで気絶は回復しません。
負傷の値が単独でHPを上回ってしまった場合、PCは死亡する可能性があります。 
この時、まず目標値10で頑健ST判定を行い、失敗すると死亡します。
さらに負傷ダメージがHPを上回っている場合、上回った値分、先の頑健STにペナルティがつきます。
また負傷ダメージがHPを超えた場合、は、頑健STに成功しても気絶します。
負傷ダメージがHPを超えた状態で気絶した場合、放置されて10分ごとに出血により負傷ダメージが1 上昇します。
戦闘終了後すぐに『応急手当』を行えば、出血によるダメージを受けなくて済みます。
負傷ダメージがHPを10上回った場合、自動的に死亡します。
負傷ダメージがHP以上の状態で気絶している場合、気絶から回復することができません。
何らかの手段(自然治癒を含む)を用いて(負傷ダメージ+疲労ダメージの合計)
よりもHPが1以上高くなった場合気絶から即座に回復します。

機会攻撃

機会攻撃とは主にエンゲージエリア内にて隙を見せたキャラクターに対し「近接攻撃」の機会を得る事です。
エンゲージエリア内で機会攻撃を誘発する行動を取ったキャラクターが存在した場合、
まず機会攻撃を誘発したキャラクターを除き、エンゲージエリア内の前衛の数を比較します。
そして誘発する行動をした側の前衛の数が少なかった場合、
その上回った人数分のキャラクターが機会攻撃を誘発したキャラクターに近接攻撃を行う権利を得ることが出来ます。
この近接攻撃を誰が行うかは、行う側が自由に選択します。
当然ですが、近接攻撃なのでエンゲージエリア内のキャラクターのみが行えます。
近接攻撃用であれば、ほとんどのフィートも使用することが可能です。
この近接攻撃は、機会攻撃を誘発した行動の完了よりも先に処理が行われます。
また、機会攻撃は通常1ラウンドに1人1回までしか行えないことに注意してください。
機会攻撃を誘発する行動は主に、戦闘行動の解説にて機会行動を誘発すると記載されているものです。
さらにいえば、機会行動を誘発する要因とは、
エンゲージエリアにて戦闘状態にありながら極端に相手から気をそらすような状態になることです。
魔術や奇跡の使用はそれらの為に意識の集中を戦闘から逸らさなければならず、
急いで立ち上がったり、物を拾ったりする行動も警戒行動や相手からの急な攻撃への対処を難しくします。
そういった相手から注意を逸らして隙を見せたと考えられる行動に対して、
GMは機会攻撃を誘発するとして判断しても構いません。

機会攻撃を受けてダメージを受けた場合、通常行おうとしていた行動は中断され、失敗します。
これは魔術・奇跡の行使や、射撃攻撃においても同様で行おうとした行動がキャンセルされてしまうので、
注意したほうが良いでしょう。

誤射判定

どの位置からであれ、エンゲージエリア(敵前衛と前衛が接触している部分)に射撃武器で攻撃を行う時、
ここでは常に位置が激しく入れ替わっているものと考えるので誤射が起こる可能性があります。これが誤射判定です。

誤射判定は、まずエンゲージエリアにいる人間の人数を割り出し、それをサイコロに割り振って決定します。
二人なら偶数、奇数で決定、3人なら1と2、3と4、5と6にそれぞれ割り振って決定します。
それ以上なら1dの出目ひとつひとつに割り振り、無効な目が出たら振りなおします。

7 人以上の対象が合わせて前衛にいる場合、まず2グループ以上に分けて、
グループに出目を対応させどのグループに当たるか判断します。
この時できる限りグループ間を同じ数に合わせることが重要です。
こうして最終的に6以下にして、1dの出目に対応させましょう。
G M はこの時、できるかぎり敵側、味方側に等分の機会となるように配慮しましょう。

絶対にやってはいけないのは2dなどダイスを増やして出目に割り振る行為です。
ダイスが複数個になると、それぞれの出目の出る確率が異なるので、やってはいけません。
例:2dの場合7が出る確率は、2が出る確率の6倍です。(出目のパターンが6倍あるため)

射線の確保、遮蔽を取る行動

接触しているユニットの後衛から相手の後衛、あるいは他のユニットの前衛、
後衛から他のユニットの後衛に対する射撃攻撃を行うには攻撃する側から攻撃される側に対し、
射線が確保されている必要があります。
このゲーム中は概念的な位置関係を採用している為、この射線の確保も概念的に行います。
この時に射線を確保する為には、「射線の確保」という行動を行う必要があります。
射線の確保を行った時点で、特にペナルティなく射撃攻撃を行うことが可能です。
注意点としては、射線を確保した場合、相手からも同様に射線が通っている状態になるということです。

攻撃される側は「遮蔽を取る」という行動が取れます。
この遮蔽を取るという行動に関しては、2種類の行動をとることが出来ます。
一つは確保された射線を外す、という行為です。前衛のエンゲージエリアが確保されている時に限り、
確保された射線を外すことが可能です。これは確保された射線1個につき1回、遮蔽を取る必要があります。
もう一つは遮蔽物に隠れる、という行為です。戦場に遮蔽物があることが前提になりますが、
これを行うことにより相手の射撃攻撃に対し、回避に+2のアドバンテージを得ることが出来ます。
また遮蔽物に隠れた場合、ST判定にも+2のボーナスを得ます。(相手が視界を阻害される為)
遮蔽に隠れた状態で射撃武器を使用することは可能ですが、命中判定値に-2のペナルティがつきます。
この状態で魔術・奇跡を使うのも同様で、魔法強度に-2のペナルティがかかります。
また、その戦場の状況によっては、射撃にペナルティが入る場合もあります。(特殊な状況、を参照)

魔術と奇跡の使用・抵抗・回避

キャラクターは戦闘や冒険のさなかにおいて頻繁に魔法をかけられる破目に陥るでしょう。
そのような時の処理を解説していきます。

魔術・奇跡が特にキャラクターを対象に発動した時、その効果を発揮するかは、
かけられた対象キャラクターの抵抗(ST判定)次第です。
魔術で作り出された火の玉を回避したり、精神操作に抵抗したり、
肉体の変貌に対して抵抗を試みたりといった行動は全てST判定にて再現されます。

まず魔術・奇跡の発動時には、魔術師・神官はその魔術・奇跡の魔法強度を算出する必要があります。

魔法強度  =魔力又は信仰値+2d+その他の修正

左記のように魔術・奇跡は、使用する度に魔法強度は変動します。
その算出された魔法強度を目標値に、対象となったキャラクターは魔術ごとに指定されたST判定を行います。
ST判定の達成値で目標値以上を出せばST判定は成功です。
ST判定の結果による魔術の効果は魔術ごとの解説にあるので、それに従ってください。
主に肉体に変化をもたらす魔法に対するST判定が頑健ST。
物理的に、そして直感的に避ける事が可能な魔法に対するST判定が直感ST。
精神に働きかける魔法に対するST判定が意思STとなっています。

魔法の中にはST判定に成功して抵抗・回避に成功しても、不完全ながら効果を表すものもあるので注意してください。

射撃攻撃・魔術・奇跡の射程

戦闘中、射撃攻撃のようなエンゲージエリア外からの攻撃と魔術・奇跡はその効果を及ぼせる距離が決まっています。
ゲーム上、射程は3 つに分かれています。近距離、中距離、遠距離の3 つです。
どの距離でどこからどこまで届くのかを解説すると

近距離

前衛→敵前衛 又は 前衛→敵後衛まで

中距離・遠距離

後衛→敵後衛まで

となります。
概念戦闘上において、中距離以上の時点で、お互いのユニットの後衛同士が撃ち合える距離ということで変わりません。

ただし、距離的に届く、ということが必ずしも有効な攻撃を出来るという意味ではありません。
対象1体の魔術であれば、視界が通っていれば問題なく魔術対象に出来ますが、
射撃攻撃に関しては誤射や射線の通らない可能性が出てきます。
また、魔術でも範囲が小円、中円、大円になっている場合は、特定の範囲を巻き込む可能性があります。
さらに射撃攻撃は、エンゲージエリア内では円滑に行うことが出来ません。

円の範囲・エンゲージエリア内の射撃攻撃についての解説を後述します。

円の範囲

魔法を中心とした効果が円範囲となっている場合、陣形において巻き込む範囲は以下の様に規定されます。

小円

小さな範囲を巻き込む円です。
戦闘中においては、選択的に1ユニットの前衛か後衛、どちらかを範囲に収めます。
敵前衛を選択した場合、味方前衛がエンゲージエリアになっていれば、そこに含まれる味方前衛も範囲に含まれます。
数値的な範囲は可変ですが、目安としては直径10mを基準にしてください。

中円

中規模な範囲を巻き込む円です。
戦闘中においては、選択的に1ユニットを範囲に収めます。
味方前衛がエンゲージエリアになっていれば、そこに含まれる味方前衛も範囲に含まれます。
数値的な範囲は可変ですが、目安としては直径30mを基準にしてください。

大円

かなり大規模な範囲を巻き込む円です。
戦闘中においては原則的に戦場に存在する全てのユニットを範囲に含みます。
もし戦場が極端に大きい、ユニット数が多い場合は、含むユニットはGMの判断によります。
数値的な範囲は可変ですが、目安としては直径100mを基準にしてください。

また原則として、これらの範囲を小さく収めるということは不可能です。
これは常に流動的な動きのある戦場を概念的にあらわし、
ピンポイントで範囲を規定することが難しいということを表現している為です。

ラウンドにまたがる行動

いくつかの戦闘行動はアクションを2以上消費し、ラウンドをまたぐ場合があります。
この時、動作的な継続が必要であり、途中で途切れると意味をなさないもの場合、
途中で妨害が入ると行動自体が無効化します。
3 ラウンド以上かかる行動は準備時間の長い魔術や奇跡、射撃準備などです。
道具の使用に関してなら、準備動作に連続して3アクション以上かかり、
かつ中断が出来ないものはラウンドをまたいでの行動となります。
ゲーム中、道具の説明にて3 アクション以上かかると書いてあるか、
またはGMが3 アクション以上かかると判断した行動がそれにあたります。

不意打ち

■不意打ちはどのように発生するのか
戦闘に入るその前、状況は様々です。
忘れられがちではありますが、どのような状況で戦闘に突入するかはとても重要なことです。
お互いが出会い頭で遭遇するなり、戦闘することを双方了解の上遭遇していれば別ですが、
どちらかがどちらかの不意をついて襲い掛かったとすれば襲いかかったほうが明らかに有利なはずです。
その点を表現するのが“ 不意打ち” の処理です。
戦闘において不意打ちが発生する状況は大きく分けて2 種類です。

●技能『潜伏』を用いて伏兵となり、相手が来た時に不意打ちする。
(相手は『危険感知』で『潜伏』を見破る)
●技能『隠密行動』で忍び寄り、相手が気付く前に攻撃する
(相手は直感STで『隠密行動』の相手を発見する)

詳細な判定の処理は技能の項目で見てもらうとして、こういった状況で気付いている方は、
気付いていない方を“ 不意打ち” することが出来ます。
しかし、仲間でまとまって行動している時は全員が『潜伏』や『隠密行動』が得意というわけではないでしょう。
もし集団で行動を行っていた場合、その中の一人でも見つかれば、集団が見つかったことになります。
ですので、集団の発見については達成値がもっとも低いものを基準に判断します。
もし得意なキャラクターが能力を生かそうと思ったら、単独で『潜伏』や『隠密行動』を行う必要があります。
この単独というのが重要で、これらを行った場合、“ 陣形” に影響してきます。
つまり単独で行動していれば戦闘単位であるユニットは別で扱われるような形になるということです。
また逆に気付くほうも全員が全員気付くわけではなく、気付くもの、気付かないものがいるでしょう。
こういった場合、気付かないものだけが、不意打ちの影響を受けます。
敵集団にしろ、PCの集団にしろ、不意打ちの影響を受けるもの、受けないものが集団内に混在します。

■不意打ちの戦闘処理
戦闘開始した時、不意打ちが発生したら、不意打ちを受けたキャラクターはまず最初のラウンドに行動できません。
よって、最初のラウンドは不意打ちを受けているキャラクターは陣形だけを決定し、
イニシアティブ値を決定する必要はないですし、行動も一切取れません。
また機会攻撃なども行うことが出来ません。
次のラウンド開始時にイニシアティブ値を決定して行動を開始してください。
また、まだ行動の開始できていない不意打ち状態のキャラクターは、
そうでないキャラクターに攻撃された時に全ての回避、ST判定に- 2 のペナルティを受けます。
ここで注意して欲しい点は、“ まだ行動できていない” という条件で、第2ラウンド目、
イニシアティブが決定した後でも、まだ行動順が回ってきていない場合も上記のペナルティを受けます。

特殊な場所での戦闘

戦闘が発生する場所は常にえり好みできるとは限りません。
その状況や発生した場所によって行動に制限を受ける場合もあります。
いくつかの状況を例に、どのような制限が起こるのか、みていきましょう。
GMは下記の状況以外の場合でも、状況に相応しいと思った制限を加えることが出来ます。

例1:狭い部屋での戦闘

全員が入るのがやっとの狭い部屋内などでの戦闘です。
前衛、後衛はかろうじて維持できますが、魔術や射撃は全て近距離で後衛まで届く状態です。
範囲型の魔術や奇跡は、中円で全体を巻き込んでしまいます。

例2:狭い通路内での戦闘

4mほどの幅の通路内での戦闘です。
一人が充分な近接戦闘を行うには、おおよそ1.5Mの幅が最低限必要と考え、
GMは前衛に立てる人数の限界を二人までと規定しました。
また通路の後ろからも別の敵が現れた時、後ろにも前と同様に前衛とエンゲージエリアが発生しました。
これはかなり特殊な状況で1ユニット内に前衛が二つに分かれて存在する状態です。
小円の範囲は前の前衛、後ろの前衛、どちらかしか含むことは出来ませんが、
中円であれば1ユニットということで全ての前衛、後衛を範囲に含むことになるでしょう。
もし挟まれているユニットが前衛のみになった場合、そのユニットは前後から挟み撃ち状態となります。
挟み撃ち状態にあるユニットに対しては攻撃に+1のボーナスを得るとしました。
狭い通路上では後衛が相手の後衛へ射線は取ることが出来ないともしました。

例3:崖の通路での戦闘

道幅の狭い崖の迫り出し部分での戦闘です。
幅はおおよそ2m前後で、前衛は一人しか立てません。
また幅が狭すぎて、後衛から敵後衛への射線は通らないものとGMが判断しました。
また、崖側に落とす意図をもって≪足払い≫などを行った場合、
足払いを受けたキャラクターが直感ST目標値12に失敗すると転落すると判断しました。

例4:広い戦場での戦闘

すでにどこもかしこも戦闘状態となっている戦場での戦闘です。
こうなってくると陣形も意味をなさず、敵がランダムに押し寄せ、乱戦状態となります。
全てのPCがエンゲージ状態となり、攻撃を受ける可能性を持ちます。

例5.船上での戦闘

海中からの襲撃で揺れる足場の中、船の上で戦闘になった場合です。
バランスが取りづらく、船の上での戦闘に慣れているもの以外(つまり普通はPC全員)が
戦闘の命中・回避・直感STに-2のペナルティを受けます。
また≪足払い≫を受けたり、近接攻撃の命中や、回避行動において致命的失敗をした場合、
海に落ちるということをGMは宣言しました。

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最終更新:2015年01月12日 17:06
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