2009-12-24


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377 名前:学生さんは名前がない[sage] 投稿日:2009/12/24(木) 10:06:49 ID:DuQ6n+jZ0
深夜の密会だよぉ…
とある平日。その深夜に目覚めた僕は、いつものように雑務を開始しようとリビングを目指していた。
というのも、あの夏の日の事件(通称:はやてちゃん押し倒し事件)以来、例外を除きはやてちゃんに一切近づけなくなってしまったため、
はやてちゃんが家で活動していない時間帯(日中、深夜)に僕が活動することが多くなり(もちろん食事も別々)、
現状を変えてやる!とか意気込んでいた結果、

はやてちゃん:結構前にお粥を食べさせてくれた
ヴィータちゃん:最近めっきり会ってない(昔は一緒に休日にゲームとかしてたけど…)
シャマルさん:それなりに話したりする
シグナムさん:たぶんまだ怒ってる
ザフィーラさん:ときどき会う
リインちゃん:あれ以来口を利いてくれない

こんな感じでほぼ進展も無くそのまま3,4ヶ月経過してしまい、気が付けば12月を迎えてしまっていた。
深夜と日中の活動が多くなって、もちろん皆と話す機会自体はぐっと減りはしたけれど(それでも諦めたくはない…、
こういう夜には、ときどき誰かがソファに座っていたりして、その誰かが雑務をする僕の話相手になってくれたりするのだ。
リインちゃんヴィータちゃんはやてちゃんは仕事帰りに結構早く寝るので、平日深夜に会うことはないのだけど、
シャマルさんシグナムさんザフィーラさんとは何度かお目にかかったことがある。(シグナムさんに会うと物凄い気まずい空気が流れるのだけど…

と、そんなわけで、今日もまたソファに誰かが座っているのを発見したのだった。
深夜の3時くらいだろうか。リビングは少々肌寒い。もう冬なのだから当然といえば当然か。
「あの、おはようございます…」
とりあえず挨拶してみた。暗いリビングの中、その人は挨拶に気付いてこちらを振り向く。

「ん…、おはよぉ?なんかな?…そか、」

そのおっとりとした可愛い関西弁の声の主の正体は………。

「うぉあっ!はやて、さん…!?」
「誰かと思ったら…。そぉかぁ、君やったんやな。ふふ、ホンマにこないな時間から仕事しとったんやね 笑」

電気が消えているためその顔ははっきりとは見えない。しかしシルエットと声から八神はやてちゃんである判断することができた。

378 名前:学生さんは名前がない[sage] 投稿日:2009/12/24(木) 10:07:06 ID:DuQ6n+jZ0
予想していなかった人物(はやてちゃん)の登場に緊張し始めていた僕は、心の中で、
ああ、ずっと前に行ったシャマルさんと練習の効力はもう無くなってしまったんだなぁ、とか思っていた。

「…せやけど、こないな時間から仕事て、何してるん?笑 雑務の内容についてはシャマルから色々指示されてるんやろうけど…」
「あ、えと…、はい。拭き掃除とか食器洗いとかです…。あっ。あの…音、響いてませんか?深夜だから…」
「ああ、うん。大丈夫やよ。夜は各部屋に防音機能が働くし、非常の際は警報設備がしっかりしとるからなぁ、思念通話もあるし」

な、なるほど。つまり深夜に音を立てても結構大丈夫なのか。道理で前にお皿を割ったとき誰も起きなかったわけだ…。

「そこに立ってるのもあれやし、こっち来て座ってもええんよ?」
「え、ああ、」

”はい”、と返事をしそうになって僕は思いとどまった。
また同じ過ちを繰り返すところだった…。いくらはやてちゃんからの誘いとはいえ、それはしてはならないことだ。
決められたルールをいちいち破っているようでは、ルールを決めた意味が無くなるからね…。だからここは……

「あ、いえ。だ、大丈夫です…、ほら、3メートルのルールがありますから…」
「そないなルール、もぉええんやないの…?」
「い、いや…シグナムさんとの約束ですので、破るわけには…」
「そぉかぁ…」

暗い部屋であるため、はやてちゃんのどういう顔で話しているのかよく見えない。
はやてちゃん相手に、今こうやって僕がペラペラと喋れているのは、きっと暗がりの部屋でこうして目を合わさずにいるからなんだろうな…。
…せっかくだから話せるときに沢山話をしておいてもいいのかもしれない。(ずるいかな…?

「あ、あの……」
「ん…?」
「今日は…こんな時間にどう…したんです…?いつもは寝ているじゃ、ないですか…?」
「ん、うん……」

言葉が返ってこない。僕は何か不味いことを聞いてしまったんだろうか。ただ寝付けなくて起きていたと思ったのだけど……

379 名前:学生さんは名前がない[sage] 投稿日:2009/12/24(木) 10:07:19 ID:DuQ6n+jZ0
「ちょぉな…、この時期になると、色々思い出してもうてな…。ほら、今日ってイヴやんか…?」
「え?いぶ?」
「うん、クリスマスイヴやろぉ?」

ああっ、今日はクリスマスイヴだったか…。早いものだなぁ。いつの間に12月も終わりかけていたとは…。
この家の仕事をするようになってからというもの、日付と曜日の感覚がすっかりなくなってしまっていた。
そうか…もう今年もあと1週間くらいなんだ…。感慨深いというか。

「君は…今日くらいは遊んでええんやない?彼女とかおらへんの?」
「え…?」

急に何を聞くのかと思ったらこの人は……。はやてちゃん…。そんなの…ッ。僕の好きな人は変わらずずっと…ずっと……ッ

「…い、いないですよッ!そ、それに…、今日も明日もッ、僕はこの家でずっと働きますっ!!」
「そぉかぁ…」
「は、はやてさんこそっ……!」
「ん…?」
「今日と明日はどうなんですかっ!か、彼氏とか!いないんですか!!」

その場の勢いで、声を荒げて聞いてしまった。下手をすれば数秒後に後悔しかねないことなのに…。

「ふふっ、そんなんおらへんよぉ…。私も今日も明日も仕事や。…お互い頑張ろなっ」

はやてちゃんの声に優しく激励され、僕は内心ガッツポーズだった。
また、これ以上に無いほど歓喜した。理由は言うまでもない。

「あの、なんか!僕!急に!やる気が!出てきちゃいました!すぐにでも掃除を始めようと思います!!」

単純バカといわれても仕方ないかな…。僕は掃除を始めるためリビングの電気のスイッチに手を触れた。

「あ。ダメや……、あかん…。今…電気…つけたら……」
「え?」

380 名前:学生さんは名前がない[sage] 投稿日:2009/12/24(木) 10:07:36 ID:DuQ6n+jZ0
急にあかんと言われてもスイッチを押した手は止められず、電気の明かりがリビングを照らしていく。
照らされた先には、もちろんはやてちゃんの姿はあった。けれど様子がどうもおかしい。いつもの可愛らしい顔が…、、な、泣いてる……?

「…はぁ。泣き顔見られてもうた笑 あかん言うんが遅かったかな…」
「は、はやて……さん…?あ、す…、ぅぅ…す、すみません…ッ!」
「んーん…、ちゃうんよぉ。イヴになるとな、昔思い出してな……。
 あ、仕事始めるゆーときにこんな話迷惑やろから…私はそろそろ…」

はやてちゃんはソファから立ち上がり、その場から立ち去ろうとする。
僕は泣いている彼女のその後姿を見て、いけないとわかりつつも、とある気持ちで頭の中が満たされていた。

”抱きしめたい。”

ひたすら、”抱きしめたい抱きしめたい抱きしめたい抱きしめたい抱きしめたい抱きしめたい…”

泣いている理由はわからない。だけど無性にこの感情が沸き起こった。変なルール(3Mルール)のせいで余計に…
しかしこれこそ我慢しなくちゃいけない。
ここで抱きしめたら今度こそ一発退場だからだ。

ああ…。はやてちゃんを…どうにか元気付ける方法はないんだろうか……?

381 名前:学生さんは名前がない[] 投稿日:2009/12/24(木) 11:39:30 ID:mZPC3xTDO
まだ続くのかw

382 名前:学生さんは名前がない[] 投稿日:2009/12/24(木) 11:56:54 ID:QMowVEPaO
気持ちいいくらい変態だな

383 名前:学生さんは名前がない[sage] 投稿日:2009/12/24(木) 21:49:30 ID:DuQ6n+jZ0
作るよぉ…
12月24日。その夕方時のこと。
僕は、皆がまだ帰宅してないことをいいことに、八神家の台所を勝手に使用していた。
こんなところで何をしているのかといえば、この季節の定番とも言えるクリスマスケーキ作りがその目的である。
というのも、今日の早朝、泣いているはやてちゃんの姿を見て、元気付けたいと単純に考えた結果、コレを思いついたのだった。
材料なら午前中に既に揃えてあるので大丈夫。はやてちゃんが帰ってくるまでに作らなければならないということで、
とにかく時間は限られてしまっている。
早速作業にとりかからなくては…。まずはパンケーキの元になるものを掻き混ぜて、っと。
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「たっだいまぁー」
製作に取り掛かった矢先のこと、誰かが帰ってきた。この声の主は…

「おお、お前!何してんだ?」
ヴィータちゃんだ。なんだか物凄い久しぶりに会った気がする。

「ああ、うん。ちょっとクリスマスケーキを作ろうって思って…」
「おお!ホントか!?苺を多めに頼むな!うん!」
爛々と目を輝かせるヴィータちゃんは可愛いらしかった。
…おっと、見とれてる場合じゃなかった。焼き時間も考慮して、早めに作らないとね…

数分後、元となる生地が完成する。後はこれを焼いて、その間に生クリームの作成に取り掛かろうか。
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「ただいまでーす」
八神家のでっかいオーブンで焼き始めようとしたところ、またも誰かが帰ってきた。この声は……

「……」
リインちゃんだ。黙って僕のことをじーっと観ている。マイスターにあんなことをした変態さんだ、とでも思ってるんだろうか…。
「……。…何作ってるですか?」
「ぇえッ?あッ、あ…、うん。ケーキを…」
「そですか…」
リインちゃんは去ってく。あの事件以来初めてリインちゃんと会話を交わすことができた…。正直物凄い嬉しい…
しかし、それに浸っている時間は無い。急いで生クリーム作りに取り掛かろう。

384 名前:学生さんは名前がない[sage] 投稿日:2009/12/24(木) 21:49:45 ID:DuQ6n+jZ0
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よし、パンケーキを彩るための生クリームが完成したよ。さぁ、後は焼けた生地にデコレーションするだけだ。
ああ、早く焼けないだろうか…

「たっだいまぁ~♪」
ケーキが焼きあがるのを待っていると、またまた誰かが帰ってきた。この声は…

「あら?いい匂いがしますけどぉ、どうしたんですかぁ?」
シャマルさんだ。シャマルさんと会うのは3日ぶりくらいかな?

「はい、ケーキ作りを!クリスマスケーキです!」
「ふーん、そうやってはやてちゃんのために点数稼ぎですかぁ♪抜け目ないですね♪」
「あ、いや、そんな……つもりは…(いや、事実上そうなるのかな…」
「ふふ、いいんですよいいんですよ♪やっと自分から動く気になってくれたんですね♪頑張ってくださいな♪」

シャマルさんから激励され、俄然僕はやる気が出てきたのだった。

この後、はやてちゃんが帰ってこないまま20分が経過し、やがてケーキが焼きあがる。無事にこんがり焼けているようだ。
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「ようし。ここまではOK。あとは…」

まず焼きあがったパンケーキの横からナイフを入れて半分にする。ここにシロップを塗っていこう。
あとは……。あ、そうだ。
この中身にこっそりメッセージを書いておくというのはどうか…。普段ははやてちゃんに言えないことを。
どうせパンとパンで挟んだら見えないわけだしな…。僕の気持ちの全てを…。ようし…。
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急遽、チョコレートを湯せんして溶かし、文字を入れることにした。
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よし。こんな感じ。あとはそうだ、苺だ苺。冷蔵庫っと…

冷蔵庫から苺を取り出し、戻ってくると、ケーキを前にヴィータちゃんが何かをしていた。
「ん?ヴィータちゃん何してるの?」

385 名前:学生さんは名前がない[sage] 投稿日:2009/12/24(木) 21:49:58 ID:DuQ6n+jZ0
声をかけるとヴィータちゃんは何処かへ逃げていった。
どうしたんだろう…?あッ…
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目を離した隙にヴィータちゃんにイタズラされてしまった……。
でもまぁ、可愛いイタズラなのでこのまま残しておこう…w
じゃあ、あとは苺を挟んで、デコレーションしてっと。さらに午前中に冷やしておいた、特性のチョコプレートを乗せて、と。
ふぅ。完成だ。
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苺の数からして8人分か…。一人分がものすごい細くなってしまったな…。急いだだけに出来もしょうもない。もう少し果物を買っておくべきだったか…
一応、黒いチョコレートははやてちゃんの背中にある羽を表しているのだけど…、まぁみんな気付いてくれないかもな…

「ただいまぁ~」
「ただいま」

そのとき、タイミングよく帰宅の合図が知らされる。聞き覚えのあるこの声は…。
ああ、ついにはやてちゃん(とシグナムさん)が帰ってきたみたいだ。

はやてちゃん…。喜んでくれるだろうか……

(あ、そういや味見してない…
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