プリンセス・ぽち

イラスト:アポロ・M・シバムラ
プリンセス・ぽちは帝國の姫君である。
プリンセス・ぽちは臣民のアイドルである。
プリンセス・ぽちは美少女である。
プリンセス・ぽちは病弱である。
プリンセス・ぽちは帝國の剣と盾が守る御方である。
プリンセス・ぽちは我らが命を賭してその正義を体現するに相応しい御方である。

プリンセス・ぽちについて尋ねれば必ずこう返答がある。それが帝國という国であった。
彼女が守りたいと思う物を助け、彼女に仇なす者があればそれを討ち、彼女が笑う時には共に笑う。それが帝國という国であった。
プリンセス・ぽちがいる、それだけで戦うことが出来るのが帝國という国、だった。

それも全ては過去の話。
今は彼女が道の戦闘に立っている。
歩む道は暗く険しいが、彼女自身が輝きながら後に続くものに道を示している。
守られていた剣と盾を持ち、臣民を守っている。
今やその姿を見てプリンセスと呼ぶ者はいない。

しかし、確かに彼女は姫君だったのだ。故にこの言葉で締め括ろう。

プリンセス・ぽちは、帝國の姫君である。

文章:里樹澪

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最終更新:2014年04月25日 23:31
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