278 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [sage]:2011/09/23(金) 17:45:27.56 ID:LR6UoDUX0 1000年前 ゴドリック「……さて。俺が各地を旅して集めた、現代魔法界の四巨匠と言って良いこの面子なわけだけど」 サラザール「……」 ロウェナ「……」 ヘルガ「……」 ゴドリック「とりあえず!!!俺の歌を聴けぇえええええ!!!」ガバッ サラザール「うっさい黙れ……学校を作るための会議だろうが、きさm……」 ゴドリック「お~~~れ~~~~はゴドリ~~~~ック♪ま~~ほう~~~つ~~か~~~い♪グリフィンド~~ルの……」 サラザール「アホ丸出しの歌を歌うな!!!貴様はマグルの下郎と同レベルかばか者!!!!」 ロウェナ「天才たる私なら、リの部分でビブラートを聞かせるわよ、ゴド」 ゴドリック「おぉ?ゴドリィイィイィイィック♪こうか!おお!いいないいな!さすがロウェナ!」 ロウェナ「天才たる家系レイブンクローの中でも一際天才な天才たる私の指導なのだから当然至極だ崇めろ才能無き者よ」フンス サラザール「見下しすぎてのけぞってるぞ貴様……貴様蛇似合いそうだな」 ヘルガ「あの!あの!へr、ヘルガ・ハッフルパs……あぅ、ハッフルパフです!!ああの!一生懸命みなさんにちゅいt、着いていきますからあの!!」 サラザール「いつまで歌っているのだ貴様はぁあ!!スリザリンの屋敷を空けてきているというのに貴様の歌を聞かせて時間を潰させるつもりかさっさと始めろおおお!!!」 ゴドリック「えー、いーじゃん初対面なんだしさー」ブィー ヘルガ「あ、あの!わたしm」 ロウェナ「天才たる私も同意見よ、ここは天才たる私も歌わせるべきで」 サラザール「そんな話はしとらんわ!!……っは!?インスピレーションが湧いてきた!!屋敷で仕上げている私の石像はポーズをこう、おおおいいぞいいぞさぁさっさと始めてさっさと終わらせるぞ!!」 ヘルガ「あ、の。あの、無視しないd、あの」ウルウルウル ゴドリック「じゃあ校章決めようぜ!俺のモチーフライオンな!強くてかっこよくて……」 ヘルガ「無視しないれえええぇぇぇえええええええ!!!!」ギャァァァァァァァン!!!! ゴドリック「!?しまっ」 ロウェナ「!?天才たる私をひるませるほどn」 サラザール「!?さ、さすがはゴドの認めt」 ギャァアアアアァァァァァァァァァアアアアアアァァァァァァ!!!!×3 おわれ 335 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [sage]:2011/09/26(月) 20:10:03.70 ID:yPt/dqLU0 サラザール「ゴドリック……いや、ゴド。私はこの魔法学校建設に当たった当初から、貴様との仲を考えてどうしても言い出し切れなかった文句がある。だが言う、もう限界だ」 ゴドリック「……」 ロウェナ「……」 ヘルガ「……」 サラザール「……資金難なんだよぉおおおおおおお!!!しかも諸有名魔法使いとの話し合いも全然済んでないってどういうことだ貴様はぁっぁあああああ!!!!」ウワァァァァァアァァア!!! ゴドリック「いやーまさかロウェナが家を出てまで協力してくれるとは思わなんで」タハハー ロウェナ「天才たる私の天才たる家系には話が通らん、ざまぁみろ才能無き者め」フフン サラザール「貴様は邪魔したいのかどうなのかなんなんだ貴様見下ろすなやめろ」 ヘルガ「あにょ、あ、あの!ですから!金銭面はハッフルパフ家と眷属からの支援をって!」 サラザール「……や、貴様のような子供に頼るのは私達の名折れ」キョロキョロ ア、イタ ヘルガ「い、いみゃ、今、ちょっと探してませんでしたか」ウルウルウル ロウェナ「天才たる私でも時々見失うほどの小ささあなどれんなお子様め」 ゴドリック「子供……?お前ら何言ってんの?」 ヘルガ「?わたし、あの、皆さんより一回りは年上なんです。ちっちゃくないっですよ!」ピョンピョン サラザール「」 ロウェナ「」 337 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [sage]:2011/09/26(月) 20:25:50.75 ID:yPt/dqLU0 ハッフルパフ「ゴド君も、その。旅してたときに色々助けた人がいますよね?そういう人に頼るのは、あの、どうでしょう」 ゴドリック「んー、そういうのには当てにならないかなー。支援者としては大事だけど、現実問題、っというかお金となるとなー」 サラザール「あぁ、暴れドラゴンを沈めた白馬に跨る剣の騎士」 ロウェナ「ゴドリックの谷の由来、でも騎士」プッ ゴドリック「やぁぁめろよぉぉおお!いっくら魔法使いです!って言っても聞いてくれねーんだもんあの人たちー!!」 ヘルガ「騎士道、あの、ゴド君らしくていいと思います!」 ゴドリック「うぅっ、ありがとうヘルガ……ヘルガは優しい~~♪おねぇさん~~~~♪」 ヘルガ「ふふっ」テレテレ ロウェナ「天才たる私を讃える歌はどうしたゴド」 サラザール「というかあんなお子さまにおねぇさんはどうで……うお!?なんだこのふくろう達は!?!?」 ヘルガ「あ、わた、あの、わたひ、あの私がその勝手なんですが昨日お友達とか親戚に送った手紙にょ返事かとってあ、わわわわあやめふくやめえええええ!!!」バサバサバサキュイッキューーーーケーーーーーバサバサッキュイキュイーーーーッ!!! ゴドリック「わぁ、すっげー。ヘルガがふくろうに沈んでらー」ハハハー サラザール「……金貨がアホほど入っていそうな巾着やらももっているな」 ロウェナ「……昨日送ったばかりと天才たる私には聞こえたがどうした天才たる私の天才たる耳」 ゴドリック「友達いないとこういう時羨ましいよなー。あ!俺の返事もきてるっぽいやったー!あ、こいつまとめて返事持ってやがる。返事書くまでその家居座ってたな?だから遅かったのかもーーー」ハハハー サラザール「……いいし、石像あるし」 ロウェナ「それ自分の像だけだろ。いーし、天才たる私にはここの三人以外にだって天才たる私の会話についてこられる家の者が」 サラザール「貴様家出てきたんだろ戻れないだろ」 ヘルガ「わっぷ、わ、あにょ、だ、誰か、だrかたす、たすけ!たすk」 バサッバサバサバサバサバサキューーーーーーイ!!! ロウェナ「……天才たる私にも、出来ないことがあったとは。っふ、笑うがいいさ。大海を知らぬ、愚かな蛙にすぎなかった、天才たる私を」 ゴドリック「……」 サラザール「……」 ヘルガ「……」 ロウェナ「……どうやったらヘルガみたく上手く出来るの、卵焼き」グスッ ヘルガ「な、慣れ!慣れれば大丈夫ですロウェナさん!」ファイトッ! ゴドリック「学校作る敷地の近くに作った家で4人で暮らし始めたけどさー。屋敷しもべ妖精雇うにはちょーっと手狭だから当番制で飯作るしかないのなー」ハハハー サラザール「焼きながら巻いていくだけだろう、なぜ出来んのだ貴様は」 ロウェナ「うるっさいサリーちゃんめ」ズビッ サラザール「サリー言うな貴様……む?」 ヘルガ「……ロウェナさん?あの、さっきから……上手くいかなくて涙ぐんでる以上ににゃん、なんだかあの。鼻声じゃないですか!?」 ロウェナ「……天才たる私も鼻から声を出すというのはぢょっと」グジュッ サラザール「箱入り娘め違うわバカ者。風邪でもひいて鼻が詰ったのではないかということだ」 ゴドリック「あー」ヤッベ ヘルガ「ろ、ロウェナさんかがんで!かがんでくだひゃ、ください!!お熱はかるます!!」ピョンピョン! ロウェナ「風邪……うむ、天才たる私に限ってバカしか引かんというこの時期の風邪をなぜだそしてヘルガ先ほどから姿が見えないがヘルガこそ平気か存在が減るが……」ボーーーッ ヘルガ「ろ、ロウェナさんが意識朦朧としてる証拠ですぅぅぅ!!変なギャグまれーーー!?!?」ワァァァン! ピョンピョンッ ゴドリック「なぁなぁサラザール、俺まだ風邪引いてねぇ!俺って頭いいのかな!?」クイクイッ サラザール「馬鹿すぎて風邪引いたことにも気づかんだけだろ貴様は離せバカ者」 ゴドリック「なんだよー、いくら俺でも俺に誘われて初めて飛行を体験したのに見栄をはったあげく湖に突っ込んじまったらそりゃぁ風邪の心配くらいs……ハッ!!」 ヘルガ「……ゴド君」ウルウルウル ロウェナ「ちが、ちがうぞ天才たる私は唐突に着衣水泳の授業を織り込むことを検討したくなっただけのあれであれなの」ボーーーッ サラザール「……ゴドリック」ビキビキッ ゴドリック「さ、さーってっとー俺ロウェナの分もちょっくらあの頑張ってくるかななんてハハハ お~れ~はゴドリィイィイィイィック♪仕事が好き~~~~~♪」ピューピュッピュピュー サラザール「クルーシオ苦しめ」 ゴドリック「あがががががgggggggg」ガクガクガクガク ヘルガ「ロウェナさーん、しんしゅつ、しんひ、寝室行きましょーね」ニギッ ロウェナ「うぅぐ、見えない手に引かれる……おぉ、これが書物で呼んだ枕のお化けというやつか?そうなのか?」ワクワク ボーッ 148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/10/10(月) 18:34:26.57 ID:90+/nq5k0 おおおおお!まさか本当に病弱ロウェナが見れるとは……! しかも卵焼き作れなくて涙ぐむところとか、熱で意識朦朧としてる時の台詞とか ロウェナ可愛いよロウェナ                ゴドリックはもっと苦しめ、せめて落ちたときすぐ対策取れよ >>1乙!! 157 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [sage]:2011/10/11(火) 02:46:53.75 ID:s5B0Vjh/0 夜分にどうもです レス返しだけでもしようと思っていたらちょっと色々ありましてこんな時間になtひょんのすけぇぇえええ!! レスありがとうございます励みになるゼヨ >>148 ゴドリック「だいじょぶかーロウェナー?」ヒューッ ストッ ロウェナ「大丈夫?なにがだ?天才たる私は水浴びをしたかっただけだがなんのことだ?」ボタボタボタ ゴドリック「いやいやねーよーびったびたじゃんかー。あー、そーだな。飛行苦手なら後ろ乗れよ~。飛んでるうちに乾くと思うからさ~」 ロウェナ「苦手?それは才能溢れる天才たる私に向かって言っているのかゴドこらキミは今天才たる私に何を言った才能無き者め」ストンッ ゴドリック「そう言いつつ素直に乗るのなー。よっしゃぁぁあ!夜空を駆けるラブハーーーーーッッ!!!!♪」ギュンッ!!! ロウェナ「昼だが。……む。なるほど、なんだか体が火照ってきた。これなら乾きも早そうだ」カァァ フムフム っていう感じでしたアホの子ゴドリック天然タラシです 151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/10/10(月) 19:57:17.39 ID:R6gPdoZU0 おつおつ 今日はかわいそうなロウェナたんをなでなでしようかな はい、つ「天才の天才による天才のための風邪薬」 ゴドリック・・・・・・セクタムセンプラ!! >>151 ロウェナ「正に天才たる私が飲むにふさわしいな」 ゴドリック「出血なんかで俺の熱いハートは止まらねぇぜ!!」 152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/10(月) 21:57:48.92 ID:2BmGqbPDO なんだよちくしょうみんな可愛すぎだろロウェナたんハァハァ 乙! >>152 ロウェナ「ハァハァ?……喘息か?天才たる私が治療法を伝授してやろうまずはだな――」←あれから病気について調べまくった 174 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/11(火) 19:19:21.67 ID:s5B0Vjh/0 みなさまどうもです 遅くなりました。一日が200時間くらいあればいいのに レスありがとうございます励みになります 169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/11(火) 17:44:44.99 ID:Msg691rDO >>167 よし、1,000,000ペリカ出そう >>169 ヘルガ「いちじゅーひゃくせん……ひゃ、ひゃくみゃ、百万もそんなに使ったらダメれすーーーー!」 225 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga sage]:2011/10/12(水) 17:26:51.19 ID:L/aR2RxJ0 ヘルガ「きょ、きょうはフィンチ家の晩餐に招待されたので行ってきましゅ、行ってきます!」ワタワタ ゴドリック「……」 ヘルガ「教科書をお願いしていた荒地の魔女さんからお返事が来たので、お礼を言ってきますね!お世話になったので、直接がいいんです!晩御飯もあちらで食べてきますね」イソイソ サラザール「……」 ヘルガ「今日は、あにょ、あの、お友達がクィアディッチ湿原で面白いことをしてるって誘われたので、観に行ってきますね?ロウェナさんも来ますか……あ、ご、ごめんなさい知らない人には会いたくないですよね」オロオロ ロウェナ「……」 ヘルガ「?今日ですか?今日は特に何もにゃい、あ、な、ないですよ?あ。ここのところ夜私いませんでしたから、ひょっとして皆さん私の存在を見失わないか心配だとか……?」ウルウル ゴドリック「ヘルガ~~~お~~~ヘルガ~~~♪」 ヘルガ「ご、ゴド君!?にゃに!?なに!?!?歌、えぇ!?」テレテレ サラザール「貴様がいたところで晩餐の量に変化は無いがな」ゴトッ ゴトッゴトッ ヘルガ「あ、今日はサラさんの番ってふぇぇこんなご馳走!?きょ、きょうはあにょ何かの日ですか!?!?」 ロウェナ「……」ギュゥゥッ ヘルガ「ろ、ロウェナしゃん?あの、苦ひ、苦しいですあのご飯食べましょうよぉう」ワタワタ ゴドリック「さっささぁ、ヘルガの特製カップに今日はとびっきりの年代物空けちゃおうぜー。フィンチ家にもねーよーなの実家からパクってきたからさー」ハハハー コポコポコポ サラザール「どれだけ作ろうと貴様の作った卵焼き一つにすら勝てんがな、ほら、食え食え」 ロウェナ「天才たる私は定期的に何か小さくて柔らかいものを抱きしめたくなるだけであって丁度そこにキミがいただけだぞ勘違いするでない才能なき者めあぁ小さいあぁ柔らかい」ムギュゥゥゥゥッ ヘルガ「な、なんなんでしゅか今日のみなさんはぁぁ!?!?ねーーーー!今日は何があったんれすかぁぁああ!?!?」 あー、メガネはない感じです。天才なので視力もいいのです 外見に関して。髪の色は公式から ゴド→赤髪 サラ→銀髪? ヘルガ→オレンジ髪 ロウェナ→黒髪 です この物語限定ですが髪型はまだみんな若いので ゴド→起つくらいの短髪(飛ぶとき邪魔だから) サラ→映画のマルフォイパパくらいの長髪(威厳あるっぽいから) ヘルガ→愛され系ふわもてカール(愛されてるから) ロウェナ→腰までくらいの長髪ストレートに銀のティアラ状の髪飾り となります 身長はロウェナが一番高く、ヘルガがみにまむです ……なんだこの妄想。これ以上続けると引かれる事請け合いなので省略です これでも削ったのですが自分でもこれ以上はあれなので、省略です 321 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [sage]:2011/10/14(金) 17:24:44.48 ID:peahZekE0 ゴドリック「……残念だよ、サラザール。お前ならきっと分かってくれるって信じてた……でも、もう決めたんだな」 サラザール「……」 ヘルガ「……」 ロウェナ「……」 ゴドリック「なんでさーーーーー!!!!俺が獅子なら親友のサラザールは虎とかが道理じゃんかーーーーー!!!せめて猫科から選ぶべきじゃんかぁぁぁあああああああ!!」ウワァァァァン!! ヒシッ サラザール「えぇいうるさい!!ゴド!!!!校章に刻むそれぞれのモチーフはそれぞれの守護霊が一番無難だと何度も何度も話し合っただrってか何度目だ貴様はこの問答を何度させる気だぁぁああああああ!!!裾から手を離せぇぇえええええ!!」ブンブンブンブンッ ゴドリック「なんださぁあぁあああああ!!」グワングワングワン サラザール「なんださってなんださぁああああああ!?!?!?」ブンブンブンブンッ!! ヘルガ「あ、あの、あにょ、お二人ともおっついt、落ち着いて、くだs、あの」ウルウルウル ロウェナ「ゴド、今回はキミが悪い。そう何度も同じ議題を蒸し返されていては建設が進まなかろうが才能無き者め」 ゴドリック「だぁぁぁあああってぇえぇええええ」 サラザール「離せこの歌バカがぁぁあぁぁああぁぁああ!!私は蛇語使い<パーセルタング>だし蛇が丁度いいんだよもう何体か蛇を肩にかけて決め顔の石像作ってしまったんだよ離せぇぇええぇぇぇええ」ギリギリギリギリッ ヘルガ「あの、その石像、その、リアルすぎて夜にあの前通れないので、サラさん、自分の部屋に置いて、くりゃ、くれれると、ありがたいれす」 ロウェナ「そうだぞ才能無き者!キミのドヤ顔とあのおぞましい蛇の顔を怖がるせいでこの小さい才能無き者が何度夜中に厠へ立つのを同伴したことk」 ヘルガ「ロウェナしゃぁぁぁあああああん!?!?」ワーーーー!!ワーーーーー!!! ゴドリック「サラザァアァアルは~~♪トラが好き~~~~♪トラトラト~ラ、ト~~ラトラ~~~♪」ヒュンッ バゴーーーーンッ!! サラザール「洗脳ソングやm私の像おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」ウワァァァァァァン!! ゴドリック「いやさヘルガが怖いって言うから」ゴメンネ サラザール「……あぁ、それはいけないが跡形も無く破壊することないのではないか?」 ヘルガ「こわ、怖がってにゃん、なんかないですぅ!わた、私はみなさんよろよりおねぇsわふっ!?!?」ワタワタ ロウェナ「おぉっと発作だあぁ小さいあぁ柔らかい」ギュウウウウウウッ ゴドリック「平和万歳、ってことでサラザール?ホワイトタイガーとかどうよかっけーよ?」チャキッ サラザール「話を戻すな剣を片手に脅すな貴様」 388 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/16(日) 23:40:34.62 ID:LW7mskDh0 サラザール「私は認めない。絶対に認めない。この魔法使いの血にかけて、これだけは譲ることはできん」 ゴドリック「……」 ヘルガ「……」 ロウェナ「……」 サラザール「歌の授業……バカか貴様。必要ない」ハァァァ ゴドリック「えぇえいいじゃんよー!重要じゃんよー!」ブーブー ヘルガ「あの、す、素敵だと思うにょ、の、ですが」 サラザール「ここは片田舎の青空教室か?違うだろう。ゴド、これだけ必須科目候補があって、日数的に厳しいからどうしても絞らんといけないというのに、そんなどうでもいいものについて議論をしている暇は……」 ゴドリック「じゃぁサラザールは東の果てで人を襲いまくっていたレシフォールドを退治して!言葉も通じない人たちと祝杯を上げる時に!!歌以外でどうやって彼らと心を通わすっていうのs」 ロウェナ「?ゴド、翻訳の呪文くらいのものはいくらキミが才能無き者でも容易いと思うが」ハテ ゴドリック「」 サラザール「却下、と」キューーーッ キューーーッ ゴドリック「俺が担任するからぁぁぁあああ!せめて、せめて選択科目に入れてくださいぃぃぃいい!」 ヘルガ「ロウェナさんが作った、あの文字がかけるツルツルした板。便利でしゅね」 ロウェナ「そうだろう、ホワイトボードというのだ」フフン 389 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/17(月) 00:10:22.65 ID:V3lsy1Y50 ゴドリック「お、俺の提案した授業ほとんど没……無くし~たらま~た~取り戻すだけさ~……♪」グスン サラザール「いや剣術とかいらんだろう確実に。貴様、ナイト様呼ばわりされるの嫌なくせになんだこれ」 ヘルガ「うーん、でもゴド君。飛行訓練はいい提案だったと思うますよ?」 ゴドリック「それだって本当は『箒に乗って遊ぶ学』だったのに」グスン ロウェナ「遊ぶが入った学問など許されるわけなかろうこれだから才能無き者は」 サラザール「そういう貴様も貴様だぞなんだこの授業……『常識講座』……?」 ロウェナ「ん、それは必須だろう。この学び舎に来る者の中には私のようにこの、果物とは本来『皮』という部分を剥かなければならないことや、自分でする髪のとかしかたや結い方、果ては着替え方などを知らぬ者もきっと大勢いて……」 サラザール「却下だ」キューッキューーーッ ロウェナ「!?!?な、何故だこの才能無き者!!!」 サラザール「貴様レベルの魔法使いが入学するのは大いにかまわんが、貴様ほどの箱入り世間知らずがいてたまるかバカ者」 ヘルガ「大変でしたです」ハハハ ゴドリック「俺、スコットランド放浪中にレイブンクローの屋敷でロウェナに会った時、『お屋敷の外というのは『泡頭呪文』で頭を覆っていないと病気になってしまうくらい汚れているのだろう!?』って言われて、笑ったっけなー」ハハハー ロウェナ「っ!だ、黙れゴド!天才たる私を辱めるつもりなら、か、体の内側と外側ひっくり返させるぞ!?!?」 ゴドリック「ごめんマジごめんこの通り勘弁してあれめっさ痛い」 サラザール「とりあえず、『数占い』や『ルーン語』その他に関しても、必須より選択科目にしたほうが良さそうだな……『天文学』は必須にしておくか」キュキューッ ヘルガ「ロウェナさんは目もよくって!たくしゃ、たくさん星座も知ってますから晴れた日の夜は天井に透化の魔法かけて一緒に星見するんですよ!」 ロウェナ「あ、いや天才たる私の屋敷で出来る少ない趣味だったから……」 ゴドリック「いいなぁ、いいなぁロウェナの提案通ってさぁ」イジイジ 391 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/17(月) 00:28:05.00 ID:V3lsy1Y50 サラザール「さて、あとは……」チラッ ヘルガ「あ、はひ、はい!私のあの、提案です!」ピョンッ ゴドリック「……『お料理学』」 ヘルガ「はい!おにゃのこもたくさん来るので!」 ゴドリック「……だよなー。教養として必要だよなーサラザール」 サラザール「採用だな」キュキューッ ロウェナ「……『お菓子学』」 ヘルガ「お、お菓子をちゅく、作るのも女の子にとtt」 ロウェナ「学びには適度な糖分が必要なことは言うまでもないな才能無き者?」 サラザール「当然、採用だ」キュキューーーッ サラザール「そして……『お茶淹れ学』」 ヘルガ「あ、あにょちょっとした冗談のつもりで、あの。おか、お菓子までそろったら、なんて」テヘッ サラザール「異議ないな貴様ら」キューーッキュッキュッキュッ ハナマル ロウェナ「異議なんて唱える者には全身からナマコが吹き出る呪いをかけよう天才たる私が」 ゴドリック「さっすがヘルガだぜ!俺達じゃ思いつかないようなことをいとも簡単にやってのける~♪そこにしびれる~♪あこがれる~~♪」 ヘルガ「え、えへへ!いいんでしゅ、いいんですか?ふふっ……あれ?サラザールさん、あの。あといくつか残ってまう、残ってますけど?」 サラザール「うむ?これは議論するまでもなかろう?私の提案の……」 サラザール「『石像学』『帝王学』『反マグル学』『スリザリン学』……」 ゴドリック「はい全却下~~~♪」キューーーーーーーーーーーーーッキューーーーーーーーーーーーーーッ サラザール「何故だぁああああ!?!?!?」 ロウェナ「才能無き者、キミにこそ『常識講座』はふさわしいと思うのだがどうだろう」 サラザール「少なくとも私は一人でミカンの皮くらい剥けるわ」 ヘルガ「サラさん、あにょ、面白いんですけど。ま、真面目に考えましょう?んね?」アセアセ サラザール「大マジだったのに……」シュン ゴドリック「んでぇ、『魔法歌唱学』を必須にしt」 サラザール「貴様は話を蒸し返すのが趣味なのかゴド貴様こら」 576 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/20(木) 23:02:05.75 ID:l+Mf/g+D0 ロウェナ「いくら志を共にしたとはいえ。どれだけ心を通わせたよはいえ。絶対に、キミたちには見せられない姿がある。天才たる私の、誇りにかけて……」 ゴドリック「……」 サラザール「……」 ヘルガ「……」 ロウェナ「はぁぁぁなぁぁぁっせぇぇえぇええゴドぉぉぉぉぉぉおおお!絶対に髪飾りは取らんぞ才能無き者めぇぇえええぇぇぇえええええ」ギリギリギリギリギリッ ボタボタボタ ゴドリック「そーんなこと言ってさー、ちゃんと髪乾かさないでまた風邪ひいちまったらどうすんのさーほらほらー」ググググググググッ サラザール「一人で隠れて練習して、あげくまたも湖に突っ込むとはな」ハァ ヘルガ「びっひょ、びっしょびしょですよぅロウェナさん!ゴド君の言うとおり、それ外してからですね……」ワタワタ ロウェナ「今回はすぐに服も取り替えた!風邪などひかん!とにかく天才たる私は外さないからnやぁぁぁぁめぇぇぇてぇぇぇぇ」 ゴドリック「あ、なんか楽しくなってきt」 サラザール「クルーシオ苦しめ」 ゴドリック「」ドタバタドガドサッ ビクンビクンビクンガタガタガタガタガタ ロウェナ「い、今だ!」シュバッ バタンッ! ヘルガ「た、箪笥の中にかくれちゃいました」 サラザール「猫か貴様は……出て来い、私達は無理に貴様のティアラ?髪飾りか。それを取ろうとはしない」 ゴドリック「」ブクブクブクブク ロウェナ「猫!?誰が猫だ!天才たる私のモチーフは空を駆け地に這う者を見下ろす大鷲だぞ!?」モゴモゴ サラザール「飛べないのならばとんび以下だろうが」 ヘルガ「さ、サラさぁぁん!それを気にしてロウェナしゃんは練習したんじゃないれすかぁぁ!」ワタワタ ロウェナ「」グスン ゴドリック「ぐっへ、うっし、解術、呪文、せいk」ヨロッ フラッ サラザール「~~~結膜炎」 ゴドリック「」ドタバタゴロゴロゴロゴロ 578 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/20(木) 23:30:37.95 ID:l+Mf/g+D0 サラザール「ほら、馬鹿者は抑えておいてあるから安心しろ」 ヘルガ「ろ、ロウェナさぁ~ん、でへ、れt、出ておいで~」チッチッチ ロウェナ「だ、だから猫じゃないと言っておるのに……本当か?ゴドはいないのか?」キィィッ チラッ サラザール「あぁ」 ゴドリック「結膜炎の呪いは初めてだからまだ!抵抗が!できないい!!!目ぇ!俺の目ぇえ!!!」ダンダンダンダンッ サラザール「目下、失明の危機と格闘中だ」 ロウェナ「才能無き者は容赦ないな、そのまま頼む」ギィッ ストンッ ビショビショ ヘルガ「あー、中にしまっていたみんなの外行き用の外套が濡れちゃいましたよぅ?もう、ロウェナしゃん。めーっ」 ロウェナ「す、すまない気が動転して……あ、しま。髪の毛が引っかかった」ワタワタ サラザール「あぁ、私の外套の特製ボタンにからまっているな」 ゴドリック「すっきり爽快!そうさなー、サラザールのやつお手製で滅茶苦茶大きいもんn」 サラザール「白内障」 ゴドリック「なんでさっきから健康面で攻めるn」ドタバタゴロゴロ サラザール「……自然には病気にならなそうだから体感させようと思ってな」 ヘルガ「ロウェナしゃん、なんで髪飾りを取るのをそんなに嫌がるんですか?」 ロウェナ「え、いや。これがないとだな、天才たる私は落ち着かんと言うか……あまりに無様な様子をさらしてしまうんだ」ワタワタ ヘルガ「?髪型が変わるわけれも、ないじゃないですかー」 ロウェナ「いやそうでなく……えぇい取れん!」ワタワタ イライラ 579 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/20(木) 23:45:36.01 ID:l+Mf/g+D0 サラザール「何をしておるのださっきから……貸してみろ。む、こうなって、こうだな。よし、引っ張るぞ」 ロウェナ「さ、才能無き者!もしも一本でも髪の毛をちぎってみろよ!?この天才たる私が生まれてからこれまで込め続けていた魔力がなにを引き起こすか分からんからな!?!?」 サラザール「なんて物騒な頭をしているんだ貴様は」 ヘルガ「その時はあにょ、私が皆を守りまh、守りますよ!」 ゴドリック「~~~っ!俺の目っ!!俺の目っ!!」ドタバタ サラザール「いい場面だったというのにゴド……さって、いくぞ。せー、のっ」 ブンッ!  サラッ!   カランカラーンッ ヘルガ「あ!解けましたねすごいれす、すごいですサラさんテーブルクロス引きみたいれ!あ、あれ……?」 ロウェナ「うむ、全く引っ張られる感触もなかったぞやるではないか才能無き者y」ピタッ サラザール「まぁ手先は器用なのでな……あ。す、すまん」 ヒョイッ サラザール「貴様があれだけ大事にしていた髪飾りが、取れてしまった」 ロウェナ「」 ヘルガ「あ、あの、ロウェナさん?あの、別になにも、やっぱりおかしくないれすよ?」アセアセ サラザール「ん?そ、そうだな!貴様が言っていた様な酷い有様などにはなっておらんぞ!?」アセアセ ロウェナ「……sて」 サラザール「う、うん!?」 ヘルガ「ロウェナ、しゃん?」 ロウェナ「ろうぇなのかみかじゃりかぇしてぇええええええぇぇええええ!!!」ウェェェェェェェェン!!!!!! サラザール・ヘルガ「「泣いたーーーーー!?!?!?!?」」 ゴドリック「なに!?!?なんだよー!!なんか面白いことおきてる気がするよなんだよ俺も混ぜてよーーー!!」 583 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/21(金) 00:06:22.00 ID:ahLu998V0 ヘルガ「あ、あの、あにょ!?ろ、ロウェナs」 ロウェナ「ろうぇなかみかじゃりないとダメなのぉぉおおぅ!てんさいじゃなくなるのぉぉぉおお!!かえs、かえしてよぉぉぅ!!!」ヒシッ サラザール「い、いやあの貴様立てば私より背高いのだから届くだろうが何故なにどうして脚にすがりつくぅぅぅ!?!?」 ロウェナ「おかぁさまがぁぁあ!ろうぇながおにぃさまたちよりいっとうしょうになれたときにくれたのぉぉおお!」ウワァァァァン!! ヘルガ「おち、おちゅ、おちちぃてくださいロウェナさん!?」アタフタアタフタ ロウェナ「ろぇなそれないといっとうしょうなれないのぉぉおお!」アーーーーーーン!!! サラザール「んなアホなことがあるか!?こ、これには何も魔法的要素は見当たらんぞ!?そ、そうだそれはだな貴様の思い込みで、そうだ!褒められた時にもらったからそう思っているだけd」 ロウェナ「かえ、かえしてくれな、い、いじめっこぉぉ!」アーーーン!ビェェェエェエエ11 サラザール「違ううううう!!!私はただああああ!!」ウガァァァァ!! ヘルガ「さ、サラさん!と、とにかくそりぇをあの!ロウェナさんに返してあげてくだしゃい!!!」 ロウェナ「ろうぇなのぉぉおおおお!!ろうぇなのかみかじゃりなのぉぉぅ!!」 サラザール「わ、分かった!分かったほら、これでいいだろう!!!」 スポッ ロウェナ「うぇ、ひっぐ。ひっく」 ヘルガ「おち、落ち着きましたか!?」 ロウェナ「うん……ひっく。うん…………………はっ!?!?て、天才たる、私は、なななな、なにを、な、み、見たな!?!?!?才能無き者どものくくくくせに、今!!!わた、たた、天才たる私の!!!あああ、ああんな、あんなあななななんあはず、恥ずかしいす、姿ををををを」プルプルプル ////// サラザール「いや、すまんすぐに忘れる誰だってそうするだから私もそうする気にするな大丈夫だ後日石像なんかにしたりせんから」 ヘルガ「そ、そんなに恥ずかしがらなくてもあにょ、ロウェナさん可愛かったれすよ?」 ロウェナ「か、かっわ、かわかかかかわわわぁぁぁぁああ!?!?」カァァァァァァァァァァァァァッ!!! サラザール「転移制限解除!!!!」シュバッ!! ヘルガ「建てよ障壁っ!!」キンッ ロウェナ「わた、天才たる私はぁぁああああ!!可愛くなんかないぃぃいいいいいいいい!!!!」ワァァァァン!! ゴドリック「なぁぁ!!仲間はずれやめてよなんnギャァアアあぁあぁぁああ嗚呼あああぁっぁぁっぁ!?!?!?!?」 585 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/21(金) 00:17:08.95 ID:ahLu998V0 後日 ゴドリック「なー、サラザールぅ」 サラザール「なんだ、ゴド。リンゴなら今剥いてやってるだろう」シャリシャリ ゴドリック「いや別にいいけどさー。すっげぇ熱かったりうるさかったりでビビッたけど、腕の骨ひび入ったのとちょっとのかすり傷だったし」ハハー サラザール「学校建設予定位置がまっさらさらっさらに成る程のあれを受けて貴様はまったくなんというか、タフというか馬鹿というか」ハァ シャリシャリ ゴドリック「小鬼たちに手伝ってもらって地均しする手間が省けたよなー!なんであぁなったのか知らないけど」ハハハー サラザール「聞くな……それで?」シャリシャリ ゴドリック「うん。ロウェナの髪飾りは結局なんだったのかなーってさー。あの後ロウェナ、新しい家建てて速攻で引きこもっちゃったし……せーっかく外に出てきたのになー」ハーァ サラザール「あぁ、それか……まぁ、なんだ」シャリシャ……コトッ サラザール「被ると、天才になる。だと」サァクエ ゴドリック「へー……すっげぇ!リンゴが蛇の形に!すねぇぇくーすねーくー♪」ワー サラザール「……取ると天災なのだがな」ボソッ ゴドリック「?」シャクシャク ヘルガ「ロウェナしゃーん、お昼、ですよぉー?」 ロウェナ「もうやだお屋敷帰りたい」シクシクシク 810 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/27(木) 17:14:02.95 ID:cCLINWxI0 ゴドリック「俺達はどうしてこうなってしまったんだろう。あの日あの丘で誓った約束を、どうして忘れることができたんだろう。なんて俺は無力で、なんて愚かなんだ。時も、友情も。大事なものは何一つ、元に戻せない」 ヘルガ「……」 ロウェナ「……」 ゴドリック「……サラザールが変だ」ブイーッ ロウェナ「……いつもよりか?」 ヘルガ「し、しちゅ、失礼ですよぅロウェナしゃん」アセアセ ゴドリック「だってさー?今もさー?前までならサラザールが仕切って話し合いしてる時間じゃんかーこの家に四人そろってる時はさー」イジイジ ロウェナ「あの才能無き者は仕切り屋だからな」 ヘルガ「しっかりさんなんですサラさん、頼りになります」 ゴドリック「なのにさー最近さーボーっとしてるしさー、気づいたらどっかいってるしさー」 ロウェナ「さーが多いぞ」 ヘルガ「落ち込んじゃってますねゴド君……メープル入りのお紅茶いれますにぇ、淹れますね!」トテトテ ゴドリック「こないだ丁度外出てく時に出くわしたからさー、俺も連れてってー!!って言ったらさー、ヒャッホーってさーテンションでさー言ったら……」   『すまん、マジで迷惑』 ゴドリック「……真顔でさー」グスッ ロウェナ「……ほら、ミカンを剥いてやったぞ才能無き者……ゴド。食え」グジュグジュ ゴドリック「ありがとう薄皮もボロボッロになってるけどいただくね」グスッ ヘルガ「ゴド君がにっぽんから持ってきたおミカンは冬に合いますから、ロウェナしゃんも自分で剥けるようになりました」コポコポコポー ゴドリック「ありがとうロウェナ超美味しい」モシャモシャ ロウェナ「天才たる私印だからな」フンス ヘルガ「元気だしてくだし、くださいね、ゴド君」コトッ ゴドリック「うん」コクコク 811 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/27(木) 17:39:54.30 ID:cCLINWxI0 ゴドリック「何してるんだと思う?」チビチビ ロウェナ「この雪で建設作業は一時ストップだと決めたのは才能無き者自身なのだから、その類ではないだろう」チビッ ヘルガ「あー、でもいっつも濡れてビショビショになって帰ってきてますかりゃ、から」チビチビ ゴドリック「……寒中水泳、的な?」ゴクリ ロウェナ「なるほど、飛行の練習をしていて湖に」チビッ ヘルガ「大イカさんと、遊んでたんでしゅかね」ウーン ※ツッコミ不在 ゴドリック「何はともあれさー、なんだか放っておけなくてさー。め、迷惑だ、って言われたけどさー。俺達仲間じゃんか」チビチビ ロウェナ「……まぁ、天才たる私達に隠し事とは褒められたものではないな。志を共にしているというのに」チビッ ヘルガ「本当は、サラさんも一人で悩んでるかもしれませんし……でも、どうしましゅ、どうしましょうか」ウーン チビチビ ゴドリック「……歌でなんとかする」ナンカ ロウェナ「問答で再起不能になるまで説き伏せる、任せろ愚兄達はそれで天才たる私に近寄らなくなった」グッ ヘルガ「お菓子たくさんじゃ、ダメかなぁ」ウーン ※ツッコミ不在 ロウェナ「才能無き者……熱くへ飲めないものはどうすへばよい」ヒリヒリ ヘルガ「ふぇ!?ロウェナさん猫舌でしたか!?ごめんなさい冬だから特別あっかたくしへて!」アセアセ ゴドリック「ロウェナ冷え性だもんなー、手ぇめっちゃ冷たいもんさー」ニギッ ロウェナ「キミは熱いな……はて、天才たる私は顔が熱くなるのはなんでだ?」ン? ヘルガ「すぐに、すぐに淹れなおしましゅね!?」アワアワ ※(ry 815 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/27(木) 18:03:23.23 ID:cCLINWxI0 サラザール「戻った」ガチャッ フウッ 物陰   ゴドリック「よし、ロウェナ。打ち合わせ通りに。大丈夫ロウェナならやれる、できる」ファイトッ   ヘルガ「が、頑張ってくだしぃ、くだしゃ、ください!」ファイトッ!   ロウェナ「うむ」スチャッ ロウェナ「才能無き者!ご苦労だったな!どこをほっつき転んでたかは知らんが!」ピョコッ サラザール「転んどらん転んどらん転がしてたが……おい、貴様その頭に乗せてるふざけたものはなんだ」 ロウェナ「うむ?二人は似合っていると言っていたのだがな。まぁよい……」ピコピコ   ゴドリック「ナイス猫耳!」グッ   ヘルガ「ロウェナしゃん可愛い!」グッ ロウェナ「才能なkコホン。サラ、えーっと……ロウェにゃんに隠し事、ないかにゃん?」 サラザール「……」   ゴドリック「ナイス猫語!」グッ   ヘルガ「ロウェナしゃん可愛い!」グッ サラザール「……『アクシオ、馬鹿』」 ゴ ド リック「よーしこのまま聞き出してっとtっとととなになんだよー引っ張られて?」トトトッ   ヘルガ「あ、ゴド君が物陰から二人の下に」アセアセ サラザール「これをさせたのは貴様か、ゴド」 ゴドリック「あ、お、おっかえりーサラザール!あの、に、似合ってるだr」 サラザール「『抜歯』」 ゴドリック「いtっててたたちあちエあたたタあっぁぁぁっぁあああああああ」ゴロゴロジタバタ ロウェナ「?何故怒っておるのだ才能無き者、あ、サラにゃん」 サラザール「貴様は自分を大事にしろ。頼むから安っぽすぎる安易な発想になるな、分かったか?自分を大事にだ」ヒシッ ロウェナ「肩を掴むな才能無き者め。よく分からないが分からないのは嫌なのでな。分かった」コクン サラザール「それでいい……着替えてくる。その馬鹿は置いておいていいぞ」テクテク   ヘルガ「……私も、ちょっとどーかしてました。ロウェナしゃ、さんに羞恥心がなかったからってあんなかっこさせるなんて」ズーン ゴドリック「いってぇぇぇよおぉおおおおお!!」バタバタバタ 817 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/27(木) 18:21:48.04 ID:cCLINWxI0   ゴドリック「めげずに作戦その二だ!媚びうるのはサラザール的に許せないみたいだから、ヘルガはいつも通りの感じでよろしく!」ファイトッ   ロウェナ「ちょっとまてさっきの格好は媚売っていたのかこの天才たる私がおい才能無き者何をさせたのだ天才たる私にこら」   ヘルガ「い、行ってきます」ゴクリ サラザール「ミカンの皮と汁が大量に放置されたまま……消失呪文くらい眠ってでもできるだろうが奴らはまったく」ハァ ヘルガ「さ、サラしゃん!あの、お片づけは後にして!サラさん寒そうですから、お紅茶であたままりませんか?」カチャカチャ サラザール「……そうだな、もらうとしようか」フッ   ゴドリック「……俺がこないだ紅茶淹れる!っつったら『貴様の淹れた馬鹿みたいな物が飲めるか』って言ったくせに」ブイーッ    ※推定温度二百℃超えのグラグラ沸騰した馬鹿みたいな物   ロウェナ「……天才たる私には『黙って座っておけ』と言ったくせに」ムッ    ※キッチンが酷い有様になるため ヘルガ「サラさん……なにか、お悩みがあるんじゃないですか?」コトッ サラザール「すまんな……悩み、か。どうした突然に」 ヘルガ「ふぇ!?あ、あの、疲れてみえるなー、って思ったんれすよ」アセアセ サラザール「……なに、大したことじゃない。それより貴様の淹れた紅茶は美味いな、自分でやるとどうにも。奴らに淹れてやるときもこのくらいのを出してやりたいのだが、今度教えてもらえるか?いや、今度でいい。明日までは少し忙しいのでな」ズズズッ ヘルガ「は、はい……」ズズッ   ゴドリック「……」   ロウェナ「……」 ヘルガ「ごめんなさい、わたひ、わたしじゃあれ以上は聞けまへんれした」ズーン ゴドリック「紅茶なんて淹れられなくても生きていけるよなロウェナ。むしろ水飲んで茶葉食えば腹の中じゃ紅茶じゃんな」グビグビ ムシャムシャ ヘルガ「ゴドくーーーん!?!?それゴド君のご実家から送られてきた貴重な英国産の茶葉れすぅぅ!!」アワアワアワ ロウェナ「本で読んでも分からない知識とか滅べばいいのに」 ヘルガ「ロウェナしゃぁぁぁああん!?物騒、物騒れすぅ!なにが、何があったんれすかぁあああ!?!?」 818 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/27(木) 18:49:32.62 ID:cCLINWxI0 翌朝 ゴドリック「ダメだ、サラザールすげぇよ俺達三人の知識を合わせもっても本当のことを言わないなんて」クゥッ ロウェナ「あれから一晩中色々試したのだがな。天才たる私も智謀策略のかぎりを尽くしたのに」 ヘルガ「みんなで知恵を出し合うのは、いちゅも、いつものことなんですけどね。なんで上手くいかないんでしょう」ウーン ※まとめ役不在の為 ゴドリック「……こうなったら、最後の手段だ」 ロウェナ「秘策あり、か。やはりゴド、才能無き者とは言えキミは頼れる」フッ ヘルガ「ゴド君、一体どんな凄い手を……」 ゴドリック「ま、見てなって……」ツカツカツカ サラザール「まったくあの三人は昨日の晩から何をしてるんだ一体……あんなフリフリの服まで着せおってあの馬鹿はしかも二人ともにってあの馬鹿は」ブツブツ ジューーーッ ゴドリック「おっはよ、サラザール。なんか今朝の飯、すごく気合入ってね?」 サラザール「あぁゴドリック……それはそうだろう。で、何か用か?」ジャッジャッジャッ ゴドリック「うん、あのさ」 ゴドリック「最近毎日外で何してるんですか!!!!!!」バーーーーン!!! サラザール「……は?」 ロウェナ・ヘルガ「「(普通に言ったーーーーーー!?)」」 ゴドリック「いやね、ぶっちゃけもう飽きた。教えてよ」グイッ サラザール「なんだその身も蓋もない感じは……服を引っ張るな」 ゴドリック「いいじゃんかー!もー俺がどれだけ退屈したと思ってんのさー!いやね、二人のお陰でだいぶ紛れたから良かったんだけどね!そろそろさー!サラザールもさー遊ぼうぜもーせっかく雪降ってんのにさー!!!四人でさー!!!遊んでないじゃんかーーーー!!」グイッグイッグイッ サラザール「さーが多いなんだ貴様子供か貴様は服を引っ張るな服ををををおおお!!!」 ヘルガ「あー……ゴド君、なんだかんだ言って。サラさんに構ってもらえなかったのが寂しかったんでしゅ、ですnわふっ!?」 ロウェナ「うむ、気持ちは分かる。天才だからな」ギューーーーッ サラザール「は、な、っせ!まったく……あー、今日の午後に見せようと思っていたのだが。まぁいい、早めに済ましておくか。こいゴド、外に行くぞ。どうせそのあたりで聞いてるのだろうロウェナとヘルガもな」 ゴドリック「マジでかー!やった!やったよー二人ともー!」ピョンピョンッ ヘルガ「よかったですねゴド君」フフッ ロウェナ「まったく天才たる私、というか私達はゴドに振り回される命運にあるのだろうかな……それで、見せるというのは何だ才能無き者」 サラザール「鋭いな貴様。着いて来い、それほど遠くではない」フッフッフ サラザール「私の、最高傑sおぉっとまだ早いまだ早い」 ゴドリック「あ、ちょっとダメなサラザールだ」ワーイ 819 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/10/27(木) 19:12:40.16 ID:cCLINWxI0 ゴドリック「おーーー!!!」キラキラキラ ロウェナ「これは、すごいな」ハー ヘルガ「わー!わ、わーーーーっ!!」ピョンピョンッ サラザール「っふっふふふ。製作期間半月、私が魂を込めて作った……創設者四人の巨大雪像だぁぁあああああ!!」バーン! 雪像s ドヤッ ゴドリック「うわ、すげ、すっげぇぇえええ!!でけぇぇええええ!!ドラゴンくれぇでけーーー!!剣持ってるー!俺剣持ってるー!」ワーワー! ロウェナ「足元には獅子もいるな。天才たる私の肩には大鷲が」 ヘルガ「わた、わたひアナグマちゃん抱えてます。可愛い!」 サラザール「これをここのところ作っていたのだ。なんとか今日に間に合わせるために、な」ハァァ ゴドリック「すっげ!すっげぇ!……今日?って、何の日だっけ」アレ? ロウェナ「俗世の暦など知らん」 ヘルガ「あーっと、今日はたしk……あぁっ!?だ、だからサラさんあんなご馳走の準備を!?す、すみましぇ、すみません手伝いもしないれ!!!!」アセアセ サラザール「……忘れとったのか貴様ら」ガクッ サラザール「……ま、いい。丁度良いサプライズになったろう……メリー・クリスマス」 ゴドリック「……あー!あーあーあーー!!クリスマス!!!そっか!!旅続きだったせいで忘れてたー!」アハハー サラザール「それにしたって忘れるものか普通は……いや、無駄に悩ませていたのならすまなかったが」 ロウェナ「あぁ、マッチョを驚かすあれか」 サラザール「それはひょっとしてハロウィーンのことを言っているのかマッチョはどこから来たんだ貴様」 ヘルガ「素敵です、とっても嬉しいれす!でも、なんで……なんでこんな、毎日頑張ってまで」ウルウル サラザール「それは、そうだろう。なにせ」フッ サラザール「この中では、私が一番年長者だろう?そんな私から、せめて貴様達に……ん?なんだその顔は」 ゴドリック「あー……」チラッ ロウェナ「学習能力無いな、才能無き者」チラッ ヘルガ「ね、ねん、年長者」プルプル ジワーッ サラザール「…………あ」 ヘルガ「わた、わたひ、わたしのこと、忘れ、忘れちゃってた、んれすか?そ、うれすよね。他の、三つよりにゃん、なんだか、ちっちゃ、私の雪像ちっひゃ、いし」グスッ グスッポロポロ サラザール「ち、違うのだ!貴様はただでさえ小さい上にだな、造型が納得できる仕上がりにできるまで何度もやり直したから!そうしたら当初の予定よりもあの小さめにあの待て待て待て待てーーーーーーーー!!!!」    ゴドリック「ロウェナー、雪って食うとうめーんだぜー?」シャクシャク     ロウェナ「む、本当か……おぉ、この喉ごし」シャクシャク サラザール「待避済みだとぉおおおお!?!?ま、待て貴様らヘルガを止めt」 ヘルガ「無視しちゃぁっぁぁぁああああああああ!!!やぁぁぁぁぁあああれすぅぅううううううううう!!!」ビエェェェェェェッ!!!  カァァァァァァァァァァァァァアアアアアアアアア!!! サラザール「あぁぁぁぁぁアアアアクァwセdrftgyフジコlp;@:zxcvbンm、。・\」 136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/10/31(月) 21:49:41.77 ID:ljmVqJP50 数字に弱い>>1に学校の数学部の人から出された問題を二つ 1+2+3+4+5+6+7+8+9+10×0=? (a-x)(b-x)(c-x)(d-x)(e-x)……(z-x)=? 上の問題は口でいうと、暗算が早い人ほど間違えやすい 下の問題はabc……とアルファベット順に並んでいます。 答えは上が45 下が0 上は×0されるのは10だけ 下は(x-x)=0 わからないならこの「数字に弱い>>1の為の覚え方20選」(ロウェナ著)をあげよう 138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/10/31(月) 22:17:40.72 ID:x7WoaM7E0 おい>>136、題名が間違っているぞ 正しくは「覚えの悪い才能無き者のための才能あふれる覚え方20選」(ロウェナ著)だ 後書きの『いくら読んでもわからない知識は滅べばいい』は名言だよな 149 :鹿児島くン ◆GPcj7MxBSM :2011/11/01(火) 15:08:53.86 ID:qXiJfBjf0 >>138 『覚えの悪い才能無き者のための才能あふれる覚え方20選』 あとがき 『天才たる私は何も生まれもって天才だったというわけではない  幾数幾百幾千幾万幾億冊の書物に学び、師である父に学び、そして志を共にした友と高めあった  今は才能無き者たる諸兄にも、いつかきっと天才たる私の足元の小石程度にはなれよう    思想を止めるな、学習を怠るな、魔法使いたるもの常に己が内に問いかけよ、己は何になるのか、何を目指すのかを  この書がその答えの一端になるのならば、天才たる私が筆を振るった甲斐があろう  最後に一言       いくら読んでもわからない知識は滅べばいい  真っ黒こげになったパンケーキを添えて、我が友人にこの書を捧げる                     ロウェナ・レイブンクロー』 320 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/04(金) 17:22:26.76 ID:lfY8dd7F0 サラザール「このことは私だけが知っている秘密……この中にある物。誰にも知られず、後の世まで……」 ??「」シューーーッ ゴドリック「いーーーーじゃんかーーーー!!ロケットの中身見せてってーーーーー」グイーーーーーッ サラザール「はなっせ、ゴド……!!!絶対に見せん!!!」グググググッ ヘルガ「サラしゃ、サラさんがいっつも首にかけてるロケットの中身が気になって仕方ないみたいです、ゴドくん」 ロウェナ「なんであの才能無き者はこう、人の所持品に一々食いつくのだまったく」ジューーーーーッ ボワッ!!!! ヘルガ「そーですね、私の金のカップも『小せー!けど重いーーー!』ってすっごくはしゃいでtロウェナしゃあああああん!?!?フライパン焦げるとおりこして発火してますよぉぉぉぅううううう!!!」ワーーーー!!ワーーーーー!! ロウェナ「え?才能無き者、キミが焼くと言うから」 ヘルガ「わざとなんれすかああああ!?!?!?」 ゴドリック「わー見ろよサラザール大変だぜーこりゃぁ俺達で消火しなきゃなーだから手ぇ緩めてってばさー」グググッ サラザール「貴様こそ手を離してその無駄に頑丈な身体で身をていして消して来い馬鹿者いいかげんにしろ呪うぞ貴様」ググググッ ヘルガ「ふ、ふたりとも手ぇ貸してくださいはやくぅううう!!」ワタワタ アクアメンディ! ロウェナ「む、これは素晴らしく強力な魔法火が出来た流石天才たる私……『悪霊の火』と名付けよう」ホクホク 322 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/04(金) 17:52:00.26 ID:lfY8dd7F0 シューーーーーッ プスプスプスプス ゴドリック「いやー焼けた焼けた、半焼って感じかー」ハハー シャランッ カチッ サラザール「まったくこの家を何度全壊したり焼け落ちたりさせたりすれば気が済むのだか」ハァ ヘルガ「ロウェナさん、やっぱり火を使うお料理はもっと後からにしましょうよぅ」ウルウル ロウェナ「な、ならぬ!また野菜をちぎるだけのものなど天才たる私は認めないぞ!」 サラザール「そのちぎる過程で家を真っ二つにしておいて貴様」 ロウェナ「しかし才能無き者の剣で消されるようではあの火もまだまだと言うことか、うむ……」 サラザール「十分過ぎるわ馬鹿者、こいつとこの剣でなければ全焼だったやもしれん」 ゴドリック「いやね、ロウェナの火初めて会ったとき散々ぶっ放されたからさー。初見じゃ髪くらい焦げてたよ多分。助かった助かったー♪」 サラザール「いつか研究してやる出鱈目な奴だまったく」 ヘルガ「サラさんもありがとうございました、わたし慌てちゃってて防御けっきゃ、けっき、結界張れなくて」 サラザール「なに、伊達に最年長……から二番目ではない」 ロウェナ「ギリギリだな才能無き者、私も一応観測に夢中で庇われたので礼を言おうか。ところでな、ゴド」 ゴドリック「おー、どしたロウェナー」 ロウェナ「この才能無き者の後ろにいるときにササッとお手軽転移魔法でロケットを強奪したわけだが」ジャラッ サラザール「んなぁあああっ!?!?」バッバッ スカッ 324 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/04(金) 18:03:47.29 ID:lfY8dd7F0 ロウェナ「ふふん、いつかの髪飾りの仕返しさ才能無き者よ。この程度、天才たる私の『果物の皮むき魔法』の応用だ」フフン ヘルガ「ロウェナしゃん、みかん食べたくて魔法開発しちゃいましたもんねー」 ゴドリック「でかしたぜロウェナー!よっし!そんじゃオーーープンザロケットーーー♪」パカッ サラザール「やめろおおおおおおおおお!!!」ウワァァアアアアア!!! サラザールinロケット「」ドヤッ ゴドリック「……」 ロウェナ「……」 ヘルガ「……」 サラザール「……違うんだ」 ゴドリック「……自分の」ヒソヒソ ロウェナ「……決め顔の」ヒソヒソ ヘルガ「……絵、でした」ヒソヒソ サラザール「違う、そうじゃないんだ。石像つくる時に、その、も、モデルに」 ロウェナ「天才たる私の一人勝ちか、才能無き者どもよ」フフン ゴドリック「っちぇー、サラザールにも良い人がいるのかと思ったんだけどさー」ジャラッ ヘルガ「わたひ、私はかじょ、家族かと思ってましたー」アー ジャラッ サラザール「賭けてたのか貴様らちくしょうゴドだけではなかったのかそしてロウェナ貴様失礼にも程があるぞ貴様ちくしょうちくしょうこいつらちくしょう」エグエグ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ゴドリック「せっかくだから、俺達四人の絵に描き直しといたぜ?サラザールー?」コンコンッ ロウェナ「天才たる私の天才たる作品だ、ありがたく思えよ才能無き者」 ヘルガ「ロウェナしゃんの油絵、サラさんの石像に負けないくらい上手ですよー」ニコニコ サラザール「……そこに置いておけ、今執筆中で忙しい」カキカキカキ ゴドリック「!!なになになにさー!何書いてんの!?日記!?日記なら見るーーー!」 サラザール「うるっさい呪うぞ黙らせるぞ貴様ぁああああああ!!」 『ツッコミに疲れた人の為の呪文二十選』 575 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [sage]:2011/11/09(水) 18:16:50.21 ID:osLthHKa0 ロウェナ「知識とは追い求めるものだ。この天才たる私でさえ、『全てを知りえた』と立ち止まることは許されん。才能無き者の中にはそれに気づかず全知を謳い奢り高ぶりそして取り残されていく者がいる。私はそんな知恵者にはならん、天才だからな」 ゴドリック「……」 サラザール「……」 ヘルガ「……」 ロウェナ「……そんな天才たる私の素晴らしい著書が、どうして教科書になれんのだ」ムーッ サラザール「……『物覚えの悪い~~~』なんてタイトルの本をこちらから生徒に出せるか馬鹿者」ハァァ ゴドリック「んー……親父殿から習ったことは全部頭にあるけど、それを教える本ってなるとなー」ウーン ヘルガ「各々の魔法使いで差があった魔法知識の高水準均一化、そのためには質の高い教科書が必須、れしゅ、れすけど」ウーン サラザール「……そもそもが魔法使いの知恵は師から弟子への伝承。教科書になりそうな本がほとんど存在せん」 ゴドリック「血族のやつしか読めない本とか意味ねーしなー」ハハハ ロウェナ「だから、天才たる私が書いてやったのだろうが」バンバンッ サラザール「貴様、その本を何の教科で使えというのだ」 ロウェナ「常識学に決まって……」 サラザール「却下しただろうがまたその話をさせる気か」 ヘルガ「にゃ、なにも私達だけで書くこともないですし……私もお友達に頼んだりしてますから。ヒルデガルトしゃんは薬草と予言についての本を書いてくれるって言ってくれました!」 ゴドリック「あーあの人か……やっぱりヘルガは頼りになるなー♪」 ヘルガ「え、えへへ。あ、みな、みなしゃんそうだ、お師匠さんはどうれすか?私はもう亡くなっちゃってますから無理ですけど……」 ゴドリック「親父殿は俺がこんなんしてんの大反対だしなー。それに今忙しい時期だし、家督を継げってうっせーし」ハハハ ヘルガ「ご、ごめんなしゃい……」 ロウェナ「家出た」 サラザール「殺した」 ヘルガ「ほんとにごめんなしゃ、ごめんなさい」グスッ ゴドリック「んじゃーやっぱさー!サラが書いてるなんかあれでいーじゃーん!な!」 サラザール「……あんな需要の狭いものが、教科書になってたまるか」 ゴドリック「わっかんねーよ?」 ロウェナ「そうだぞ才能無き者、後の世ではキミの書も天才たる私の書の如く大勢から必要とされるやもしれない」 サラザール「そうなったら……不憫だな、後の世の同輩よ」ハァ ヘルガ「な、なんだかサラしゃん疲れてます……あ!ふくろう帰ってきました!きっと教科書頼んでた人からのお返事……わふっ!?わっ、えっ、なんでこんなたくsわあわあわあわわわわわああああ!!」ワタワタワタ バサバサバサーーーッ!!!ケケケーーー!!!  (ry 731 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/15(火) 18:22:32.39 ID:H1L6oZzm0 ヘルガ「みんな一緒が好きでした。みんなと一緒が。あの丘で、あの森で、あの湖で、あの家で。みんなで学校を作って。ううん、ただ、一緒にいられて……そんな時間が、大しゅき、でした」 ゴドリック「……」 ヘルガ「……」 ガチャッ サラザール「……貴様ら、入るなと言ったろうが」 ゴドリック「だってさーーーー!ヘルガが風邪で寝込んでんのに放ってなんかおけないもんさーーー!!」 サラザール「貴様らがいると治るものも治らん。私が一人で看病すると言っとるのだろうが。ほら、粥を食べさせるからそこをどけ」ホカホカ ロウェナ「どれ、天才たる私が天才的看病術を見せよう、貸せ」 サラザール「土鍋ごとひっくり返すオチが見えるから離れろこの家事致命的欠陥者」 ヘルガ「ヘキュチュッ。グズッ、サラしゃん、ありがとう、ごじゃじゃます」グズッ ゴドリック「ヘルガのくしゃみかわいーなー、なーロウェナなー」 ロウェナ「違うぞ、これは天才たる私の持病と、あれだ。才能無く自己管理も出来ないキミの体温を暖めるためにだな」ギューーーッ ヘルガ「ふぇ……ロウェナしゃんあったかいー、やわらかーい」ホワー サラザール「……熱が上がってるな。貴様らが騒ぐせいだぞ」ハァ ゴドリック「えー、あれじゃん、人に伝染したらよくなるって言うしさー」 サラザール「貴様は絶対伝染らないだろうがこの体力バカ」 ヘルガ「ロウェナしゃーん、ゴドくんの手はひんやりしへへ気持ちかったれすけろー、ロウェナしゃんはあったかですー」ポワー ロウェナ「そうか?実を言えば天才たる私もなんだかな……ボーっとな」ボーッ ゴドリック「……サラザールぅ」 サラザール「……ロウェナを部屋に運べ。ヘルガに食わせてからもう一杯作ってくる」ハァ 736 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/15(火) 20:13:05.47 ID:H1L6oZzm0 ゴドリック「まっさかなー、二人とも寝込んじゃうなんてなー」 サラザール「……ロウェナの星座表を見たか?今日は魔女にはあまりよくない配列だ。体調も崩しやすい。ヘルガは昨日遅くまで社交の場にお呼ばれだったから疲れてもいたしな……しかし、急ではあったように思うが」 ゴドリック「……不自然だ、ってこと?」 サラザール「……粥を食べさせていて、薬草の中のいくつかに拒否反応も出た」 ゴドリック「さっすがサラザール、分かってるー♪……俺、森の方行くなー」ガタッ サラザール「私は湖側だ。二人減っている、油断するなよ」ガタッ ゴドリック「とーぜんとーぜん♪」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ サラザール「っとまぁ、貴様らの謀は看破されていた、というわけだ」 魔法使い1「……っか、ふ」ドサッ 魔法使い2「馬鹿な……検知されない、絶対にばれないはずの。毒だったと、いうのに」ヨロッ サラザール「蛇の王の毒さえ扱える私が、貴様如きの浅知恵に遅れをとるわけなかろうが……これで全員か?」 魔法使い3「……残念だったな。湖の方から、は。もっと大勢の、仲間が……」 サラザール「……魔法学校の建設をよく思わんのなら、公でそう抗議すればよいものを。我々を若者だと甘くみて大勢で潰そうとしたか?残念だったな。その手の手合いはこれで何人目になるか……さて、貴様らにはこの敷地の結界を強める人柱になってもらうとしよう……その覚悟はあったろうな?魔法使い同士の決闘だ、命を賭けるは当然だろう?」 魔法使い4「たす、たすけ、たすけt」 サラザール「そうそう。湖側は、もっと大勢……不憫にな。ゴドリックは、私のように貴様らの杖を取り上げ、ゆっくり始末などしない」 ゴドリック「なー、帰ってくんねーかなこのまま」 魔法使い「あg、動け、ない。呪いもかけられて、いないのに。あの、眼が、眼を、みたら」ガタガタガタ 魔法使い5「それになん、だ。あの、歌。奴は、ただの、商家の長男、英雄気取りの、若造なはずなのに」ガタガタガタ 魔法使い6「どうして、呪いが。一つも、効かない」ガタガタガタ ゴドリック「もー十分聴いたろ?俺の歌。分かったろ?あんたたちじゃ俺の前奏も引き出せねーって」 ゴドリック「俺らはさー、何もあんたたちに反抗しようってんじゃねーのに」 ゴドリック「……俺が笑わないとさ、みんなが笑えないんだよ」 ゴドリック「笑えねーのはあんたたちのやったこともだけどさ」 ゴドリック「……二度と来るな。また現れたら――その勇気は認めてやるけど――次は俺も、剣を振るうぞ」シャランッ 魔法使い7「ひ、ひぃぃっ」ビクビク ゴドリック「ただで済むと思うなよ?竜の鱗より硬い防御結界でもねーんなら、あんたたちの身体はその一薙ぎで真っ二つだった、そのことを忘れるな」 ゴドリック「あんたらのお仲間、森の方からだっけ?かわいそうに……サラザールは、俺みてーにあんたらからの呪いを真正面から受けたりしねー」 サラザール「あれは、獅子だ。貴様ら如きでは相手にならん」 ゴドリック「あいつは、蛇だよ。あんたたちじゃ手に負えない」 サラザール「私でなければな」 ゴドリック「俺くらい、だろーなー♪」 738 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/15(火) 20:34:20.66 ID:H1L6oZzm0 ヘルガ「ロウェナしゃん、へーきですかー。おんなじ症状なのでー、看病をしやすくするために一緒のお部屋で寝てまふけど」ゼェゼェ ロウェナ「天才たる私の、診断術だと。どうもキミからの土産のシャンパンを飲んでから……いや、キミを悪く言うつもりはないぞ、才能無き者」ゼェゼェ アセアセ ヘルガ「なんれ、でしょー。マッキノン家の、ご長男さんからいただいたのでー、良いものの、はじゅでしたんれすけどー」 ロウェナ「彼奴らめこんな、時に。どこに行って……キミの、氷嚢。氷が尽きて見えるな。よし、才能無き者よ。ここは一つ、天才たる私の、天才的、看病術を」フラッ ヘルガ「あー。お願い、しましゅー」ボーッ ※ツッコミ不在 ロウェナ「氷、氷だろう……いや、こんにゃにも寒いのに、氷とはいかなることだ?天才たる私は、そんな俗世の手段には任されにゃいのだ」 ヘルガ「あー、しゃしゅがですロウェナさん」 ※ツッコミ不在 ロウェナ「ここはー、あれだ……火、とか。燃やせばあの、あたままるな?」ボーッ ヘルガ「あったかそうれすねー」ホワーッ ※ツkk(ry サラザール「どうだった」 ゴドリック「丁重にお帰りいただいたー……そっちは?」 サラザール「帰ったぞ、色々な意味でな」 ゴドリック「……必要なことだって、分かってっけどさ。あんま、あれな?いい顔しねーからなー俺は」ムッ サラザール「ふん、私はもう貴様の眼光ではすくんだりせんぞ……そもそもだな、貴様がトンデモ過ぎるというか、あの二人も含めた貴様らが飛びぬけているせいで私が声を張り上げることが多いが、本当は私は高貴で上品d」 ボァアアアアアアアアアア!!!! ゴドリック「わー、すげー俺らの家がまた燃えてらー」アハハー サラザール「だからこういうのをやめろと言うんだ貴様らはぁああああああああ!!」ウワァアアアア!! 881 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/21(月) 00:18:33.09 ID:OTmVDhaE0 ゴドリック「……なあ、親父殿。やっぱり俺は間違ってたのかな。俺は、どこで道を違えたんだろう……寂しくはないよ。勇気と知恵と野望と優しさある、いい子供達がいるから。でも、俺の心は……穴があいちまったんだ。三つも、大きな穴が」 サラザール「……奴が居ないと静かだな」ズズズッ ヘルガ「自分のお家にちょびっとだけ帰省中なんですよねー、ゴドくん」ズズッ ロウェナ「才能無き者のことだ、久しぶりの帰省すぎてどこぞとも知らん土地に降り立っていたりしてな」ズッ アツィ サラザール「有り得ん話ではない……まったく、奴が私の屋敷の敷地に突っ込んできた時といったら」ハァ ヘルガ「あー……東の湿原の、サラさんのお屋敷に。あ、ロウェナしゃん、熱すぎました?フーフーしましゅ、しますね?」コトッ フーフー♪ ロウェナ「す、すまん……そういえば、あの才能無き者に集められた天才たる私とキミ達だが。経緯をじっくり話したこともなかったか」 サラザール「悪夢だったからな……そもそもあの結界を越えられる魔法使いがおること自体が信じられなかったのだ……」ハァ ヘルガ「あーにょ、あの、サラさんのお屋敷の結界って、ここのよりも……?」フーフー サラザール「あぁ、強固だ。何せ祖父は一族郎党を、私の闇の魔法使いとしての開眼のための糧にしたのだからな。最期の最期で明かしおったが」ズズズッ ロウェナ「両親の仇は、それまで心酔していた師であった。天才たる私がいつか読んだ、御伽噺のような展開だな」ズズッ コクン ヘルガ「それで、お屋敷で一人ぼっちのサラしゃんだった、んれ、すよn、うぅぅっ」グスッ サラザール「な!?泣くな、なんで泣く。祖父が外道だったのだ……それに今は、貴様らがおろうが」 ヘルガ「う、ぐしゅっ。はい、そうでしゅね!それに、サラさんを助けてくれた、ゴドくんも!」ニコッ サラザール「助けたというか……あれは……やはり悪夢だ。ご大層な説教と理想論をくれて腹が立ってな。三日三晩戦い続けて、殺しあって、結論が『一緒に魔法学校、作らねー!?お前となら、楽しいと思うんだ!』だ。なんだあの化け物は」ハァァァ ヘルガ「あー……」フフッ ロウェナ「ゴドらしい、な」……クスッ サラザール「……まぁ、おかげで今は以前ほど、祖父を恨む気持ちも……無いでもない」ズズズッ 883 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/21(月) 00:53:30.00 ID:OTmVDhaE0 ヘルガ「けっひょ、結局、サラしゃんもここにいるわけですから、やっぱりサラさんはゴドくんに、救われたんですよ。私も、ロウェナしゃ、ロウェナさんもですけどね」 ロウェナ「天才たる私は、才能無き者にたきつけられなくともいつか自分で外に出ると決心していただろうがな。天才だからな」ズズッ サラザール「……奴は、どうやってレイブンクロー家の屋敷に?かなりの秘密主義だろう、貴様の家は」 ヘルガ「あ、ゴドくんは先にわたひ、私と知り合ってましたから、紹介したんです。レイブンクローの方々も、魔法学校ってものに興味を持ったらしくて承諾してくれたんれすよ」 ロウェナ「久方ぶりの来客だと、皆が騒いでいたものだ。私は書斎に篭っていたが」 サラザール「……あー、ヘルガ。貴様自身は、どうやってレイブンクローと知り合いに?」 ヘルガ「あ、はは。ロウェナしゃんのお兄様のお一人は、あにょ……わ、わたひの、その……婚約者候補、に、立候補、してまひて」ハハハ サラザール「……」 ロウェナ「……あのろくでなしうちのどれだ。ちょっと天才たる私が一筆振るってやろう、木の葉の触れ合う音で腰を抜かす程に己が無価値さを分からせてやる」ビキビキッ ヘルガ「お、おちちゅい、落ち着いてください!私のお父様は……長い間そうやって、私の婚約者っていう人を……あの、何人も立てて。ハッフルパフ家にいいように回るよう、動いていたんれす。社交の場にも、小さい時から連れて行かれました」 サラザール「不満は出なかったのか?そんなことをしていて」 ヘルガ「あ、あの……みなさん、優しくて。私にはそんなに……れ、れもやっぱり、私に求婚する権利を得るための決闘大会を、ものすごく高い持参金を持たせて何度も開催したのはちょっと……」 サラザール「……ちょっと待て、頭が痛くなってきた……馬鹿か貴様の父」ハァァァ ロウェナ「これまた、御伽噺のような展開だな」 ヘルガ「そ、それで……私もいたたまれなくなって、お父様にもうやめて、って言いたかった頃……フラッと、ゴドくんがやってきて。『お金はねーけど、一度でも負けたらこの剣をゆずるよ?負けねーけどさー』って、あの剣を……その場に居た商人さんがゴブリン製の最高品質のものだって鑑定してくれて、お父様も二つ返事で参加を許可しまひた」ズズズッ サラザール「奴らしい……あー、それでゴドは。勝ったのか?」 ヘルガ「え、それはまぁ。ゴドくんれすからね」 ロウェナ「……ん?それではゴドは、あの才能無き者は、キミに、求婚を!?」ガタッ ヘルガ「あ、いえいえ……お父様も偉く気に入って、是非にって言ってたんれすけど―そんなことは後にも先にもゴドくんにだけでしたけど―あの、ですね。フラちゃったんれすよ、私。『あんた、心から笑ってねーじゃん!だから俺はこんなんぶっ壊してやろーって思っただけー。そんなことよりさ!もっと面白いことがあんだよ!……一緒に、魔法学校!作ろうぜ!』って」ハハハー サラザール「……殺そう」ウン ロウェナ「帰ってきたら奴の最期だな」ウン ヘルガ「……だ、だからあんまり、言いたくなかったんれすよぅ、おっちゅ、落ち着いてくだひゃいよぅ」ビクビク 890 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/21(月) 01:33:15.91 ID:OTmVDhaE0 サラザール「奴が馬鹿だということは知っていたが、今までの何千倍も大馬鹿者で愚か者でどうしようもない男だとよく、よーーーく分かった」ズズズッ ロウェナ「今日から才能無き者改め、知恵無き者と呼ぶことにする」 ヘルガ「そ、そんなあにょ、知恵無きなんて……ほ、本当にゴドくんがそうなら、ロウェナしゃんもここにはいないですよね?ねっ??」ワタワタ ロウェナ「ふむ……まぁな。天才たる私は、あの頃ではレイブンクローの誰よりも天才だった。師である父はとうに越え、兄達も打ち負かして見下していた……母様が亡くなった後で、天才たる私も少し荒立っていたのだろうな」 サラザール「……奴はまた、とんでもない時期のとんでもない者のところに」ハァ ヘルガ「め、面倒事に頭から突っ込んでいくタイプれすよね、ゴドくん」ハハハ ロウェナ「正にな。屋敷の者が必死に天才たる私に近づけまいと思っていたようだが……『なんかすっげー魔力がこっちにあるっぽかったからさー!俺ワクワクして!お前すっげーな!名前は!?』だと……天才たる私は、家族と使用人以外の人間を見るのも久しぶりだったし、驚いてしまって……ちょっとこう、屋敷全焼レベルの魔法火を」 サラザール「……貴様な、前から言おうと思っていたが。天才と言う割に魔力制御が子供以下なのではないか?」 ロウェナ「本能に根ざした魔力こそ至高、無駄に抑制するから才能無き者には天才たる私の領域に至れないのだ」 ヘルガ「っちょ、あの、そういう論争はやめましょうよぅ……そ、それで、ゴドくんは??」 ロウェナ「……笑っていたな、すげーすげーと言って、天才たる私の渾身の魔法火をいなしながら。それで頭が冷えて、才能無き者の話を聞いてみたわけだ……天才たる私が、少しも知らなかった。無知であることを何よりの恥と思っていた天才たる私が、夢にも思わなかった、外の世界の話を」 サラザール「……実際には、無知なことだらけであった、ということか」 ロウェナ「わ、笑うなっ!!前にも言ったろうが、井の中の蛙だったと!天才たる私は天才だから思いあがりもしたりせんのだ!!」 ヘルガ「ゴドくんのお話は面白いれすもんね、ロウェナしゃんにはすっごく、新鮮だったんれすねー」ッフフ ロウェナ「う、うむ。それで、父が天才たる私に嘘をついて外に出してくれないのだと知って……それでも、な。天才たる私は……少し、怖かった。外に出るのが。母様が生きていたころも、ずっと屋敷の中にいたから……後から聞いた話だが、レイブンクローの女はそうやって生きる仕来りだったそうだ」 サラザール「……で、あの無神経馬鹿は」 ヘルガ「さ、サラしゃんそんな言い方を……ゴドくんは、何て言ってくれたんれすか?」 ロウェナ「……『世界は怖ぇし、悲しいことばっかだし、汚ぇかもしれないけど。でも、面白くて、楽しいことばっかりで、すっごくすっごく綺麗なんだ!ロウェナ、お前のお母さんが褒めてくれたお前の力で、もっともっとそっちを増やしてこうぜ!?一緒なら、できる!俺と魔法学校、作ろう!』だとさ。全く、理論も何もない、お笑い種だった。だけど……私は」 サラザール「あぁ、頷いてしまうんだ……まったくばかげているのにな」クツクツ ヘルガ「ゴドくんのお手紙が届いてすぐ、ご家族を振り切って来てくれた。そうなんれすよね?」ウルウル ロウェナ「あぁ、その価値があると思ったから。レイブンクローの名を捨てることになっても、この知識を使いたい。そう思えるものを、ゴドが教えてくれたから……おかしな男だよ、ゴドリック・グリフィンドールという男は」クスクス 893 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/21(月) 02:01:55.60 ID:OTmVDhaE0 サラザール「……まったくな。黙って生きていれば、陸地の豪商グリフィンドールの資産を全て受け継いでおけたのに。何をどうやって、こんな絵空事を追いかけることになったのやら」 ヘルガ「わた、わたひも後から名前を聞いたのでびっくりしました。私のお家もかなりお世話になっていましたし……魔法使い市場も非魔法使い市場もおさえるすっごい商人さんなんれす、ゴドくんのお父さん」 ロウェナ「……歌を教えてくれた子が、どう、とかな……天才たる私に話した中に……」ズズッ サラザール「ん?なんだ、何か言ったか」ズズズッ ヘルガ「?ロウェナしゃん、あちゅいれすか?もっとフーフーしますか?」アセアセ ロウェナ「いや、何でも。奴は才能無き者の中でも……まぁ割と、マシな方だということだ。キミたちと同じくな」 サラザール「それはそれは光栄で。常識の一つでももっと身につけてからぬかせ、と思わんでもないが」 ヘルガ「ありがとうごじゃ、ございます、ロウェナさん。みんなに会えて、わたひ、私とっても嬉しいです。ゴドくんには助けてもらった以上に感謝しないとれsわふっ!?!?」ワタワタ ロウェナ「……持病だ。そうだな、こんな難病を煩わせたことに文句もいいたいが……感謝してやろう、天才たる私も」ギューーーッ サラザール「……心労は耐えないが。退屈はせん、か。奴のおかげで……私が唯一認める、偉大な魔法使いの」クツクツ 獅子守護霊『っちょ、みんな助けてーーーー!!!俺なんか、よくわかんねー子供ばっかの村来ちゃってさーーーー!!!え、あ、そうなんすか大人でも子供くらいにしか成長ししない?へーすっげー!あっ!いやそれより!!っちょ痛っ!もう俺半日も遊びに付き合わされて、クタクタ、えーー!?!?また!?!?もういじゃんかー俺のドラゴン討伐のお芝居はさーー!!』ウワァァァァン!! サラザール「……いや、やはり……ただの馬鹿、やもしれん」クツクツ ヘルガ「あー……守護霊さんで伝言ってことは、そうとう切羽詰ってましゅ、ますねー」ハハハ ロウェナ「まったく、才能無き者はこれだから……天才たる私たちがついていないとな。ゴドには」クスッ ゴドリック「こ、子供って皆こんななのかー!?俺ちょっと自信なくしてきたよぉうサラザールぅ!ヘルガぁ!ロウェナぁ!みんな助けてー!!!」ワーン!  ワラワラワラ アカイオニイサン オモシロイヒトナノデスー!!     911 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋) [sage]:2011/11/21(月) 17:50:18.44 ID:QQCfKFVA0 俺、創設者組と台所にたって皆で料理するんだ… 912 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方) [sage]:2011/11/21(月) 19:06:55.68 ID:+2Mi0Pgmo >>911 ドラゴンに料理されるんですね。 わかります 908 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/21(月) 10:47:48.48 ID:wh/CkASDO 身内の…か。舞ってるから安心しろ ロウェナたんとみかんでもワコワコ剥きつつ…おこたなんて新鮮に違いないふふふ 915 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東海・関東) [sage]:2011/11/22(火) 16:24:41.07 ID:B9MXAwJAO >>1 休んだ分より濃い内容にしてくれれば大歓迎だよ >>908 なら俺はアイス付きのこたつでロウェナたんと語らう事にしよう。 バニラからコーヒー味まで揃ってるよ~おいで~ 926 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/24(木) 15:53:40.87 ID:V0LYVJZX0 >>908 ロウェナ「……天才たる今私はとても機嫌がいい。違うぞ、みかんが大量にあるからであって、このなんとも知れない天国のような空間を作り出す装置のお陰ではないぞ。とにかくあれなので、貸しなさい。キミに剥いてあげようではないか」ワコワコ グジュグジュ  >>911 ゴドリック「サラザールー、俺もこいつも買出しばっかりじゃなくて調理してーんだけどさー」ムーッ サラザール「客人がおるのに、ゴドリック、貴様の豪快で量だけが取り得の物なぞ出せるか。座ってろ。遠くからご苦労だったな、貴様もそちらにかけているがいい」ジューッジューッ ヘルガ「手が空いてからお紅茶いれますね?そりぇ、それともおコーヒーが良いですか?」ジューーッ ニコニコ ロウェナ「才能無き客人よ、キミはキミに出来ることをすればいいのだ。料理は彼らに任せて、ほら、この『魔法使い的みかんの剥き方~ヒッポグリフ編~』に挑戦しようではないか」ワコワコ >>912 サラザール「あれはされる側だな」 >>915 ロウェナ「……ハッ!いや、寝てなどおらんぞ。アイスで中を冷やしこの装置で温まるあまりの心地よさに眠りかぶってなどおらん。何を言っている、天才たる私が居眠りなどするはず……が……アイス……溶けてる……流石、天才たる私。今急ピッチで『消失・出現呪文』の応用によるアイスの復元魔術理論が出来上がりつつある」ジーーーーーーッ >>922 ロウェナ「む……にゅ……む~……暑い……おこた……弱、に」ネムネム ヒュンッ ボワァアアアアアアッ!!! サラザール「おい、新しいみかん持ってきtおこたぁあああああってかまたかぁあああああ!?!?!?!?」ウワァアアアアア!! 33 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/26(土) 21:56:41.46 ID:bEVHlEO20 組み分け帽子「あぁ、願わくば聞きたまえ」 組み分け帽子「帽子の歌う言の葉を」 組み分け帽子「歴史の残す真実を」 組み分け帽子「かくも固き友情は」 組み分け帽子「四人の結んだ絆の行方は」 組み分け帽子「いつしか綻び崩れ去る」 組み分け帽子「蛇はその身を眩ました」 組み分け帽子「鷹は地に落ち、穴熊は眠る」 組み分け帽子「後に残るは、片腕を欠いた獅子なりしのみ」 組み分け帽子「ホグワーツ校の四寮は」 組み分け帽子「いつか手を取り助け合わん」 組み分け帽子「かつての四人がそうであり」 組み分け帽子「獅子の夢見た学び舎がため……」 組み分け帽子「さてさて始めん 組み分けを!」 ゴドリック「……俺らが生徒取り合うとちょっとあれかなーと思って、こういうの作ってみたけどさー」 組み分け「天才たる私に任せておけば安心さ、何せ天才だ~~から~~~~♪ね」フッフフフーン サラザール「……正直に言っていいか。……ウザイな」 組み分け「ふっふふふ、天才とうものはいつの世にも理解されないものだよね、分かるよ。でも多分天才たる私も千年後には評価されているさ、確実に根」フフフフフ ロウェナ「……天才たる私たちの知恵を込めた結果、がこれというのが癪なのだが」 組み分け「おやおや、さすが天才たる私の知恵の源。キミも天才かね?ふふふ、面白い」 ヘルガ「あにょ、あの。ゴドくんのお喋り帽子を使ってこうなったんれすよね?」 組み分け「おっとっと、天才たる私を差し置いて可愛いさを全面に押し出すとは何様かねキミ、ちょっとでしゃばりがすぎないか?うん?」 ゴドリック「そーそ、サンジェルマンからもらった、メモじゃなくて言葉で覚えてくれるっていう便利な帽子だったから、俺達がどうにかすれば人格をもてるかなー、って思ったんだけどさー」 サラザール「あのエセ伯爵……いや、今回の場合は我々のミスか?……どうやら、私達のあまり褒めらない部分が出てしまっているらしい」ハァ ロウェナ「……天才たる私って。もしかしてかなりイラっとくる呼び名だったのか、そうなのか?なぁ、才能無き者」ギュゥゥゥゥッ  ヘルガ「ふぇ!?そ、そんなことありませんよロウェナしゃん!?!?ロウェナしゃんは可愛いですkあわわわわわわわ」ワタワタ 組み分け「……ちょっとなんだいさっきから……ねー……む、無視はやめたまえよ!!!聞いているのかね!?!無視はやめろってばーーーー!!!!」ワーーーーン!! 34 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/26(土) 22:12:32.19 ID:bEVHlEO20 ゴドリック「とりあえずー、本当に必要だなーって思う時まで黙っておくようにしたのでしたー♪」 サラザール「精神衛生上良くないからな、自分のいやな部分を見せられるのは」 ヘルガ「そ、そうれすかねー?可愛いと思いましたけど」ウーン? ロウェナ「……ダメだ」 ヘルガ「へ?ロウェナしゃんもそう思います?」 ロウェナ「そうではない。天才たr……いや、私は天才だ、間違ってない。天才たる私は天才なのだ。だから、自らの欠点から眼を背けることなど許されん!」ダンッ! ゴドリック「おー!ロウェナ良いこと言うな!そうなー、俺らって結構ダメなとこあるもんなー、サラザールも時々残念サラザールだし」ハハハー サラザール「残念っぱなしな男に言われたくないわ貴様」 ヘルガ「お、おっちゅい、落ち着いてくださいよぅ」ワタワタ ロウェナ「そうだ!いい機会ではないか!才能無き者!キミは文章をまとめるのが比較的得意だったな!」 サラザール「……まぁ、貴様の難解で複雑な専門書の類よりは、誰にでも分かる簡単な本を書くようにしているからな」 ロウェナ「私達四人の人物像を書き綴ってみろ!文字にすることで、欠点と対策が明確になるというものだろう」ウム ゴドリック「あー、それ分かるぜロウェナ!どーしても『サラザール』で韻を踏めなくて迷ってたからさらさらっと紙に書いたr」 サラザール「人の名前を歌詞に入れようとするな 舌からまれ」 ゴドリック「ンぐーーー!!んんなんーーー!!!(校歌作ろうと思っただけなのにーーー!!!)」 ヘルガ「さ、サラしゃん。お、お手柔らかにおにぇ、お願いしますね?」ビクビク サラザール「……本当にやらねばならんのか。……後が怖いな」ハァ サラサラッ カキカキ 35 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/26(土) 22:54:30.83 ID:bEVHlEO20 <不定期投下 創設者シリーズ> 本編の投下が時間的に難しい日に『サクッと1レス』等の名の下に投下される、ホグワーツを作った四人の創設者のお話 組み分けに知識を吹き込んだのが創設者→組み分けは残念→じゃあ創設者って…… という発想の末に生まれたので皆それぞれすごく残念。公式設定はなるべく織り込んでいるけど残念 まじめ台詞がつながるのは今回までです。多分。驚いていただきどうもでした ゴドリック・グリフィンドール ホグワーツ創設者の一人 赤い短髪に赤い目 行動力があるバカ。ノリで英国全土の魔法使いを訪問し、『魔法学校設立』の夢をかなえるための仲間を集める旅に出た。基本アホの子。歌バカ。語尾が延びる。間延びする でも歌で自身を高める等、千年後には残っていないようなとんでもな魔法を使ったりする 謎のタフネスさで、呪いの類が効かないこと多数。本人によると『初見だったり凄く強い相手なら多少食らう』らしい ゴブリンの内乱を鎮めたり暴れドラゴンをしとめたり。各地で英雄的活躍をしまくったせいで、魔法使いというよりは騎士様的に見られていたりなんだったり 普段ニッコニッコしてるのは素の顔が怖いため サラザール・スリザリン ホグワーツ創設者の一人 銀の長髪、背は四人の中で二番目に高い 諸々あって闇の魔法使いとしてこの時代の最高格だったが、ゴドリックとの三日三晩の決闘と喧嘩と殺し合いと説教と理想論の末に、ゴドリックの夢に賛同した 目的のためには人の死さえ利用する狡猾さとか色々あるけれど、マイペースな三人に振り回されっぷりのツッコミ役。いないと大惨事になること請け合い 自分の石像を作るのが趣味。いつでも決め顔と決めポーズが数種類見られる&拡大縮小&視点移動が可能な絵が入ったロケットを常時見につけている。要はナルシー 人に対する呪いの類が得意。ゴドリックの無駄なタフさを使って日夜研究中。ついでにゴドのそういう部分も研究したい ロウェナ・レイブンクロー ホグワーツ創設者の一人 黒く長い長い髪に銀のティアラ状の髪留め。背は四人の中で一番高い 『天才たる私』が一人称なのは奢っているのではなく事実だからそう言っているのだと言い捨てるほどの天才 でも一般常識に欠けまくっていたりした。みかんの皮も満足に剥けませんでした本当にありがとうございました。料理も壊滅的です本当n(ry ゴドリックに「いつまでも屋敷に篭ってないで一緒に外に行こうぜ!」的なフラグ満載台詞の挙句、家を捨てて魔法学校設立に強力することに ティアラを外すと幼児退行する……あれはもう二度とゴメンだ 日々家を使って練習する炎や、動く階段、甲冑など物理現象に干渉する魔法構築が得意 ヘルガ・ハッフルパフ ホグワーツ創設者の一人。みんなのアイドル オレンジ髪のふわふわ愛されカール。背は低い低い。童顔 実は四人の中で一番年上。一回りは年上。誰も聞かない聞きたくない 諸々あったところをゴドリックに『ふられて』救われた後、魔法学校設立の夢に大いに賛同し一族を上げて協力する 社交的で優しく癒されるとあって様々なところにコネがある。ぶっちゃけ学校を作れたのは大半がヘルガのお陰 時々どころか物凄く噛みまくる。あと無視されたりすると悲しさのあまり泣き出して魔力が暴発して大惨事 治癒術や魔法生物の飼育、それとお料理がとても得意 36 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/26(土) 23:11:24.07 ID:bEVHlEO20 サラザール「……」 ゴドリック「……」ジーッ ロウェナ「……」ジーッ ヘルガ「……」ジーッ サラザール「……どう、だろうか」 ゴドリック「……ば、バカバカ、言い過ぎ、じゃね?」グスッ サラザール「日頃から結構言ってるだろ……」 ゴドリック「いや、ほらさ。紙に書かれるとね、結構さ。傷つき、傷、」グスッ グスッ サラザール「……書けといったのは貴様らだろうが」 ロウェナ「……才能無き者に常識が無いとは言われたくないのだが」イラッ サラザール「だから……き、さ、ま、が!!自分達の人となりを長所も短所も隠すことなく書けといったのだろうがと……」 ヘルガ「と、歳……」ウルウルウル サラザール「……あー」 ヘルガ「と、歳、は……短所、れすか?」ウルウルウル グスッ ヒック サラザール「いや、そ、そうじゃないそうじゃないんだ。ほ、ほら見ろ私も自分のこと結構酷く書いてるぞナルシーとか!なっ!?だからな、あ、いやそういうことを言いたいのではなくなその貴様ヘルガのあの年齢を別にあのな!?!?」 ヘルガ「い、いいん、れす。本当は、皆さんみたいな若い人たちの中に、わた、わたひみたいのがいることが、おかひ、おか、ふぇ、うぅ、うあああああああああああああん!!!!!」ビーーーーッ!!! サラザール「ちょ、また、またこうなってしまうのかくっそおいゴド貴様も何とkもういないだtうぁああああああああああああ!!!」 ゴドリック「サラザールの短所、『ツッコミは出来るけど空気は読めない』だよなー」テクテク ロウェナ「しかもヘルガのことばかりでな、あの才能無き者は」トテトテ ゴドリック「ま、いつものことだしお家が全壊するだけだろーからさー。俺らはまた箒で飛んで遊んでおこーぜー?後ろ乗る?ロウェナ」ヒョイッ ロウェナ「む、頼む……これもまた私の欠点か」ヒョイッ ウーム ゴドリック「はっはは、出来る事はやりゃーいい、出来ない事は頼めばいいじゃん。俺ら仲間だろー?ロウェナの欠点は『身体壊しやすいこと』だけだよ」 ロウェナ「そうだな……何故だかまた、顔が熱い。全く不可解だ、これは」ウーム サラザール「待ってくれヘルガ!家はこの際壊していい!!だからその手のひらサイズの私像だけは勘弁してくれぇえええええええ!!!」 46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(北海道) [sage]:2011/11/27(日) 04:29:18.67 ID:HhnbE8aJ0 >>45 こっ……ここに老師がいる………………ッ!! それはさておき ヘルガたんは年齢がどうであれ可愛いじゃなイカ もふもふなでなでしたくなる位可愛いじゃなイカ だから今日もなでなでさせてもらおうじゃなイカ(つ蜂蜜トースト(俺の手作りだァ……) 47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/27(日) 10:04:31.97 ID:+TjDwtSDo 乙!! サラさん一体何体自分の像を作ってるんですかwwwwwww 59 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/27(日) 21:23:06.67 ID:EfsU3w9M0 >>46 ヘルガ「……はちみちゅ、ハチミツ。何処産ですか?」(職人の目) >>47 サラザール「まず一番初めに作ったのは祖父に『己が存在を見定めるため』と言われて作った土人形が始まりだな。まぁそれも私を屋敷の敷地内から逃がさないようにするための道具だったわけだがそれ以来私は己が存在というものを己が手で他の物質で構築することに得も言えぬ楽しみを覚えてしまい祖父に言われるがまま亡くなった一族全員と同じ数の土人形を作り続けまぁこれは二三日で終わったわけだがそのち私はいとも容易く造形できてしまう土くれでは満足できぬようになり木彫りに傾倒するようになったのだこれがまた奥が深く木目を見定めて慎重に杖を振るい仕上げていったわけだがやはり木というものは生き物なのでなどうしても己を映し出すのに躊躇するようになるさてどうしたものかと思っていたその時に屋敷の裏手の山を崩していたら巨石が……」 ゴドリック「残念サラザールだー。これ止まらないなー5時間くらいなー」ハハハー 93 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/28(月) 18:44:23.12 ID:arANt+rm0 バサバサッ フィピーーッ ヘルガ「ハミュハミュ……あ、ロウェナしゃん。お手紙がきたみたいれす、ですよ?」ハミュハミュ サラザール「食べながら喋るでないヘルガ、こぼすぞほら」フキフキ ロウェナ「手紙を受け取るのは天才たる私の役目だ、座っていることだな才能無き者ども」ワクワク ゴドリック「なんかロウェナ的に新鮮らしいんだよなーこれが」 サラザール「全く箱入りめ」 ロウェナ「どれどれどこかr才能無き者、やる」ポイッ ゴドリック「え、なにさロウェナいつもならもうちょっと……あー」ハハハー サラザール「……エセ伯爵か」ハァ ヘルガ「あー……サンジェルマンさん、れすか。ロウェナさん苦手れすもんねー」アー ゴドリック「ははは、頼りになるんだけどなー?俺の旅の途中色々と便利なものくれたし」 サラザール「貴様とはまた違う軽さが嫌だな私としては」 ロウェナ「紀元前のことまでまるで見てきたかのように話す……記憶の譲渡魔法など反則だ実質の不死など」ムーッ ゴドリック「すっげーよなー、ソロモンとかマーリンと話してんだぜー?俺も会いてー、一緒に歌いてー」ウズウズ パラッ サラザール「全部ホラでなければの話だがな」 ロウェナ「いつか暴いてやる、天才たる私をこけにしおって」イライラ ヘルガ「歌いたい、っていうのがゴドくんらしいれす」クスッ ゴドリック「えーっと……『やぁやぁ親愛なるゴドリック、そして諸君。相変わらず密閉空間に男二人女二人という健全とは遠くかけ離れた爛れた生活を送っているのかね?』」 サラザール「殺そう」ウン ヘルガ「じょ、冗談がお好きなだけれすよー」 ロウェナ「……よく分からんが、怒るべきなのかこのいつものお決まりの挨拶は」ウーン? 95 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/11/28(月) 19:14:40.59 ID:arANt+rm0 ゴドリック「まー簡単に要約すると、面白い物が手に入ったから寄っていいかーってさー」ハハハ サラザール「お断りだ」 ロウェナ「断固拒否する。会いたくばゴド、キミだけどこか他所で会え。ここには絶対に連れてくるでない」プイッ ヘルガ「み、みたいれすゴドくん」 ゴドリック「嫌われてんなー」ハハハ サラザール「手紙で毎度あんな挨拶をされていて好かれるわけがなかろうがあの愚か者め」イライラ ゴドリック「まーそーな、俺らそういうんじゃねーしなー」ハハハ ロウェナ「……ヘルガ、ヘルガ。キミは意味が分かるか?いや、天才たる私が分からないということでなく、その、キミがちゃんと分かっているかを確認したく……」ヒソヒソ ヘルガ「ふぇ!?あ、あにょ……わ、わたひたちがその、こ、恋、きょいびとに、っていう感じのあの」ワタワタ ロウェナ「……虚位人?……なにやら哲学的な単語だな」フム サラザール「求婚する権利を得ておいて捨てたバカはいるがな」 ゴドリック「あれ?なんで知ってんのサラザール?まいっか。ヘルガぁ、あの時の試合は面白かったよなー、なー」 ヘルガ「そ、そっちれすか!?あ、そうですねー。ゴドくんの連戦連勝れしたー」テレテレ サラザール「……言っておくがな。ヘルガは貴様のような者にはやらんぞっ!?!?」ギロッ ゴドリック「え、え?なに?サラザール……もしかしてヘルガをそういう?」 ヘルガ「へ、へっ!?!?」/// サラザール「貴様のような夢ばかり追いかけてフラフラして仲間に頼りっぱなしの歌バカにヘルガはもったいないんだ!ヘルガにはな、もっと優しく爽やかで賢くて立派で人格が破綻していない人間的に優れた人間が、私と貴様とは正反対のような絵に描いた真人間こそふさわしくだな!」クドクドクド ゴドリック「……あ、親父、目線かー。ってかこれ残念サラザールだ」ハハハー ヘルガ「お、お二人もとっても優しくていい、人れすけどね?」アセアセ ロウェナ「虚位、つまりは実権の伴わない名目だけの地位。そこに人、あるいは魔法使いが潜在的に意識している己の存在価値を当て嵌めてみよう。そこにあると思っていても実際には……存在、非存在……姿を消し、また現し……」ブツブツブツ ゴドリック「ロウェナはロウェナでなんかはまっちゃったみてーだなー」ハハハー ヘルガ「ま、またお家全焼とかしましぇんよね?」 サラザール「~~~~。~~~~~!」クドクド ロウェナ「~~~~~~~~~~~~~」ブツブツブツ ゴドリック「こうなると二人とも相手がいなくても話し続けてるしさー、俺らはお茶にしとこうぜー♪」 ヘルガ「そうれすね。美味しいお茶いれましゅね~♪」トテトテ…… ゴドリック「……爛れてなんかねーけどさ。四人だと超楽しいぜ?お気遣いどーも♪」ビリビリッ ゴドリック「『その関係がいつまでも続くと思うな』か……余計なお世話~♪」 ゴドリック「分かり合えない部分はある。でも、きっと俺達なら大丈夫」 ゴドリック「俺達、四人なら……絶対に」ニカッ 336 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/05(月) 18:05:21.69 ID:Ao3KyKHg0 ロナン「お美しいお嬢さん。私はロナン。ケンタウルスのロナンです。ロナンとマゴリアンの子の、あのロナンですよ。怪しい者ではありませんのでぜひともその聖域からお見せになっている可愛らしいおみ足の付け根を拝ませていただきたい……ふぅ。いや、とにかく仲良くしようじゃないか」 ヘルガ「ふぇ……ケンタウルスさんは、親御さんからお名前をそのままもらうんれすか」 ベイン「ベインの子だから私もベイン、何も不思議なことはない。今目下をもって不思議とされるのはこの森に突然舞い降りた天使の如き麗しさを持ったキミの素肌のきめ細かさだ是非とも探求したい……ふぅ。キミは、あれだね?先日からこの森の端に住み始めた」 ヘルガ「あ、ひゃい!ご、ゴドくんがあなた達とはお話をつけてるって聞いてはいりゅんですけど、わた、わたひも一度はご挨拶しておこうって!あにょ、ケンタウルスしゃんは知恵者って有名ですから!」 ロナン「……ふふふ、怖がることはないよそんな顔もそそるけれども……ふぅ。それで、キミは本当は何を聞きにきたんだい?」 ヘルガ「へ、へ!?にゃ、なんで知って……?」 ベイン「ケンタウルスにとってヒトの考えることを読むなど取るに足りないことさ。ツンパの色は見せてもらわないとわからないけれど……ふぅ。私達の知恵が役にたつのなら、お貸ししよう。ゴドリック・グリフィンドールの友達となれば、それくらいはしようじゃないか」 ヘルガ「ご、ゴドくん凄い。人には絶対に協力しないはずのケンタウルスさんにここまで……あ、あにょ!でもこれ、と、とっても私個人の小さな悩みにゃん、なんですけど……」 ヘルガ「……どうやったら歳相応の体つきになれりゅ、なれるでしょうか」 ザクッザクッザクッ ロウェナ「まったく才能無き者どもめ!ヘルガを一人こんな森に行かせるとはどういう見解だ!!」プンプン  サラザール「いや貴様一人で行かせるよりは安心だがな。森が全焼する心配もいらんだろうし」 ゴドリック「やー俺もヘルガならここの生き物とは友達になれるだろうし、襲われるほど弱くもねーって思っててさー……ちょびーっとだけ心配なやつらはいるけどー」ッハハー ロウェナ「だったらゴド!キミが付き添ってやらんかまったく才能無き者はこれだかrわっ、っと」ヨロッ ゴドリック「っとあっぶね。ロウェナはこんな森の中歩きなれてねーよなごめんごめん。手握っとくか?そいともおぶってやろうか?」ギュッ ロウェナ「すまないな。手でいい」ギュッ サラザール「ゴド、心配な奴らというのは?」 ゴドリック「あー、ほら。ここな?あれがいんだ。半人半馬の」 ロウェナ「!知恵者ケンタウルスか!?なんと運のいい!人間相手の舌戦は飽きたところだ!ここは人間代表として天才たる私が!」ワクワク グイグイッ ゴドリック「っちょー落ち着けロウェナー。こけるぞまたー」ハハハ ギュッ サラザール「嫌な楽しみだ全く……おい、半人半馬……まさか、あれか?」 ゴドリック「んー?お、ホントだケンタウルスが二頭あっちの開けたとこに……あ、ヘルガいんじゃん」 ロウェナ「!天才たる私は先に気づいていたがな!ヘルガ!探しt……」 ヘルガ「あ、あの、あにょ、本当に、ぬ、脱がないとダメにゃn、なんれすか?ぜ、全部?ふぇ、わか、分かりました」スルッ ロナン「うっひょーちょろいねヒトってのは……ふぅ。そうだ、キミのような子供が背伸びして大人の身体になりたいのならばまずは現段階の身体の発育を確認しないといけn……ふぅ」 ベイン「たまらないよねいじらしいよね悩みがね気にすることないのにねロリはロリで魅力なのにね!……ふぅ。さぁ、早く」 ゴドリック「……」シャラン サラザール「貴様ら、今夜の晩餐は馬肉のステーキでいいな?」ビキビキビキッ ロウェナ「却下だ。跡形も残してたまるか」 451 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/09(金) 16:31:18.73 ID:VYYLwyn50 サラザール「……」ガリッガリッガリッガリッ サラザール「……父上」コトッ サラザール「……」 『あの子の為に皆を殺すのか!?父よ、あなたは悪魔だ!!あの子と共に地獄におちるがいい――――』 サラザール「……」 サラザール「……」ガリッガリガリガリッガリッガリリッ サラザール「……母上」コトッ サラザール「……」 『お義父様、サラザールはそのような力を望みません。夫の死は許します。だから……あぁ、嫌、死ぬのは嫌、どうして、どうして――――』 サラザール「……」 サラザール「……」ガリッガリッガリッガリガリガリガリッ サラザール「……師」コトッ サラザール「……」 『殺せ、サラザール。私はお前の全てを壊した。両親も、親類も、信頼も、喜びも悲しみもおおよそ心の全ても壊しきった。今お前の胸のうちにあるは私への憎しみだけだろう!殺せ!サラザール!それをもって我らが一族の悲願は成る!!!』 サラザール「……どうして、私だけが。こんな目に」 452 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/09(金) 16:48:01.88 ID:VYYLwyn50 ヘルガ「……」 「どうしました?ヘルガ。楽しませることが出来ませんでしたか?」 ヘルガ「あ、いえ!いえいえ!そういうわけでは、ないんれ、ないんです!」 「まったく邪魔者がいるとこれだから。ヘルガ嬢、ここは我々だけで……」 「貴公こそ割り込んできた身で何を言うのか」 ヘルガ「あ、あにょ、あの!喧嘩は……!」 「あぁ、すみませんヘルガ。お見苦しいところを……キミ、この話は後だ」 「そうするとしよう。どちらにせよ我々は、明日には呪文をかけあうことになるのだから」 ヘルガ「……決闘、なんて。やめませんか?あんなものを、しなく、しなくたって。私は、みなさんと仲良く……」 「それはいけない、ヘルガ。もうこの形でしか、あなたとの交際を納得する者はいません」 「ご安心ください、あなたには誰も手荒なことはしません。させもしません」 「その代わり勝者には、あなたの微笑をいただきたいのです」 ヘルガ「……はい」 ヘルガ「わたしのせいで皆さんが傷ついて、杖を向け合って!そのうえに、お、お父様は誰も選ぶなとわたしに!なんで、それではなんで、あんなこと……!」 ヘルガ「ハッフルパフ家の、ため……?わたしは、それでも」 ヘルガ「あんなことは、やめさせたい、れす。辛い、ですから……」 454 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/09(金) 16:56:44.16 ID:VYYLwyn50 ロウェナ「……娘からのただ一つの質問にも満足に答えられないのですか、父上。レイブンクロー家の頭首ともあろう方が」 「……」 ロウェナ「二度と、天才たる私に師匠面をしないでいただきたい。今後はこちらも、あなたを師とは思わない」 「……」コクッ ロウェナ「……叱りもせず、か」 「ロウェナ様荒れてらっしゃるわね」ヒソヒソ 「奥方様が亡くなられてからずっとよ」ヒソヒソ 「だんな様も坊ちゃま方も、手を焼くどころか避けてらっしゃるし」ヒソヒソ 「そりゃそうよ。みなさまプライドがお高いのに、娘や妹からあそこまで言い負かされてしまっては」ヒソヒソ 「どうせ出られないのだから、奥方様のようにお静かにしていただけたらいいのに」ヒソヒソ ロウェナ「……」 ロウェナ「嫌だ、もう。もう……こんな世界は……間違ってる」 ゴドリック「じゃぁ変えればいーじゃん」 455 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/09(金) 17:08:35.44 ID:VYYLwyn50 サラザール「……」 ゴドリック「どうして、って嘆くなら」 ヘルガ「……」 ゴドリック「辛い、って苦しむなら」 ロウェナ「……」 ゴドリック「間違ってるって、思うなら。言おうぜ、世界に。そうしなきゃ、なんにもなんないじゃんか」 ゴドリック「……でも、そーだよな。あんたたちはきっと、ちょっとだけ足りないんだ。勇気が」 ゴドリック「……なら、さ」ニカッ ゴドリック「俺がすぐに、迎えにいくから――――」 サラザール「!」ガバッ ヘルガ「ふぇ!?」ガバッ ロウェナ「!!!!」ガバッ サラザール「……あぁ、居間で……眠ってしまっていた、のか」 ロウェナ「……変な夢をみた」 ヘルガ「あ、ロウェナしゃんもですか!?わたしもなんです!あにょ、あの、昔のことと!それで……」 サラザール「……ゴドリックだろう?」 ロウェナ「あぁ……キミもか、才能無き者。珍しいな、泣きそうな顔をしている」 サラザール「……お互い様だ。何を言われたのやら」 ヘルガ「ふ、ふぇ……っふふ、あの、お茶淹れますね。あったまりましょう?」グシグシ ガタッ ロウェナ「うむ……今日は天才たる私も、少し熱めで頼むよ、ヘルガ」 サラザール「夜は長いからな……ゴドリックが帰るまで、待っててやろう」 ヘルガ「無事会えましたかね、あの方に」コポコポコポ 456 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/09(金) 17:45:12.26 ID:VYYLwyn50 ゴドリック「……今夜襲撃がある?」 「あぁ、そういう話をそこかしこで聞いた」 ゴドリック「あー、騙された、のかな?俺」ハハハ 「騙してなどいないさ。私は何度も何度も何度も警告した。キミ達のやろうとしていることは徒労だ。長く根付いた魔法使いのあり方は早々変わらない。そして、無理にもそれを押し通そうとすれば反対する魔法使いや種族は山ほどいる、とな」 ゴドリック「……んで、なんで俺をそのタイミングであそこから離させたわけ?サンジェルマン」 サンジェルマン「そりゃーね、キミはまだまだ私の楽しい人生においての素晴らしいスパイスでいてもらわないと困る。あんなつまらない連中に殺されて終わりだなんて、それこそ最高につまらない。まぁキミの亡骸には曝笑できそうだけど」 ゴドリック「っはは、よくわかんねーのお前って。それじゃなんで俺が学校作るのは楽しいと思わないのさ」ガタッ サンジェルマン「キミのは無謀だ。娯楽に伴う危険は非常に美味だが、負けこむことが分かっていて賭けたりはしないよ。それで、今から戻るのかい?キミ抜きで彼らが無事とも思えないけどね」 ゴドリック「っははは……あんまり見くびっちゃ困るよ、俺らを」 サンジェルマン「……何ができる、キミらのような若造に」 ゴドリック「え?……なんでも」 サンジェルマン「……っはぁぁ、このバカは。なんでもときた」 ゴドリック「そーそ、なんでも出来るよ。俺、そう思うんだ本気で。俺達四人はさー」 ゴドリック「俺はヘルガの強さを知ってる。受け入れる優しさ、誰からも好かれる暖かさを」 ゴドリック「俺はロウェナの強さを知ってる。押さえつけないあるがままの魔力と、それを支えるだけの知識、素直じゃないけど綺麗な心を」 ゴドリック「俺はサラザールの強さを知ってる。死の力を扱う覚悟を、誰よりも狡猾な信念を」 ゴドリック「んで、俺は……俺は、生きる力にしかすがれないし、頭も良くねーし、優しさなんて本当はよく分からない。けど、俺は思うんだ」 ゴドリック「誰かが泣いて、誰かが悲しんで、誰かが苦しんで誰かが犠牲になって。それで上手く回ってる世界なんて」 ゴドリック「そんな世界は間違ってる。怖くても、俺は言ってやる。俺には勇気しかねーから」 ゴドリック「こんな世界、俺が変える。俺と、皆で。だからなんでもできるんだよ。そうだろ?だって世界変えちゃうんだぜ?俺達」ニッ サンジェルマン「……あー、負けた。負けたよ……ほら、行け。表に繋いである私の天馬を貸してやる。とっとと彼らのもとに戻ってな……それでも私は、まだ思うけどね。キミのやろうとしていることは、無駄に終わると」 ゴドリック「そっか。んじゃ、さ」 ガチャッ ゴドリック「いいぜ。その幻想、俺がいつかぶち殺してやるよ」ニッ 459 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/09(金) 18:05:18.53 ID:VYYLwyn50 ゴドリック「ありゃー、なーんだやっぱみんな余裕じゃんさっすがー♪」バサッバサッ ザザァァッストンッ サラザール「何を優雅に到着しておいてさっすがーだ貴様。余裕であることは違いないがな」 ロウェナ「そうだぞゴド。この才能無き者どもは全くヘルガのお茶をひっくり返させおって」イライライラ ヘルガ「おかえりなさいゴドくん。あにょ、ロウェナしゃん?あれはあの、あまりの熱さにびっくりしたロウェナしゃんが自分で……」 ロウェナ「細かいことだ。ゴド、とにかくまだこやつらは敷地に跨がせてもおらん」 サラザール「校門でゴドを出迎えるためにここで応戦することを提案したのは貴様だろ」 ゴドリック「おーそなー校門出来たんだもんなー!っと、あんまお気楽すぎたっか」 「また増えた!グリフィンドールだ!」    「何してんだ一気に片付けようぜ!」 「目、目を見るなよ!絶対に目をあわすなよ!?!?」 ゴドリック「……っはぁあ」 サラザール「……野暮なことは聞かない。貴様らが学校建設に反対して、それで手を組んでる。そんなことは分かってる」 ヘルガ「で、でしゅ、ですがあなたたちの中に詳しい説明を聞いてくれた人、いますか?それでもまだ納得されていないなら、何も言えませんけど……」 ロウェナ「いいや。だからといってこの大人数で殺意をまとってけしかけていい理由にはならん。才能無き者どもめ」 ゴドリック「……残念だよ。俺ももう、本気で守らないといけないんだ、ここ」シャラン ゴドリック「これは校門。そ。もうここは俺達にとって大切な場所なんだ」 ゴドリック「……通すわけないし、俺たちは一人も倒れない。俺たちは」 ゴドリック「ホグワーツ魔法・魔術学校の、先生なんだから!!!!」 471 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/10(土) 00:32:41.83 ID:ZXYVzLoG0 ヘルガちゃんぺろぺろ 472 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/10(土) 01:00:09.73 ID:wc954OVG0 >>471 させると思ったのか? 473 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/10(土) 01:16:31.85 ID:0UEZFMpDO それじゃロウェナたんはもらって行きますね 可愛いよロウェナたん校門前でお出迎えとか天才可愛いよハァハァ 474 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/10(土) 01:43:16.21 ID:MEhpNRz50 ヘルガちゃんなでなで(つ最高級はちみつ「神の雫」 475 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/10(土) 01:56:26.97 ID:gx9XspCQ0 >>472 ヘルガ「さ、サラしゃんおっつい、落ち着いてくだしゃい平気ですから」 >>473 シャラン >>474 ヘルガ「わーー!わーーーー!!!!インドのきじょく、貴族さんたちが愛用してたっていう、神の!雫!こ、こんにゃ高価なものいただいていいんれすか!?!?い、いいんですか!?わー、わーーー!!」ピョンピョンピョン サラザール「物で釣るとはな……しかしヘルガが喜んでいるので許すしかないか」クゥ 81 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/24(土) 03:15:15.85 ID:hwHhldKu0 ゴドリック「俺らってさー」 サラザール「……なんだ」 ゴドリック「千年後、とかー。どんな風に語られんのかなー、って。思うんだよなー最近」 ヘルガ「千年後、れすか?ゴドくん」 ゴドリック「ん。俺らはさー、魔法界の色んな部分をぶっ壊していくじゃん?それに、俺はそれをここの卒業生にも求めていくしさー」 ロウェナ「うむ、そうだな。才能無き者どもがキミに感化され少しでも才能を伸ばせば、きっと世界は変わっていくだろう」 ゴドリック「ってことはさー、きっと俺らはその……歴史に残るんじゃないかなー、ってさー。思うんだよなー」ニカニカ サラザール「……始まる前から成功したことの妄想か貴様。まだ門しか出来ていないというに」ハァァァ ロウェナ「根拠の無い自信は才能無き者のいつものことだ」フフッ ヘルガ「ゴドくんの前向きなところはいいことれすよ」クスクス ゴドリック「根拠ならあるさー。一番最初に言ったろ?ここに集まった四人は、現代魔法界で最高の巨匠たちだって。俺は本気でそう思うんだけどなー」 ロウェナ「確かに、天才たる私がいれば容易いことだろう」フフン サラザール「軽く言ってくれる……まぁ、そうだな。あの時の勝負はまだ決着ついていないが」 ヘルガ「そう、れすね。この四人なら、きっとなんでも出来ちゃう。私もそう思いますよ、ゴドくん」 ゴドリック「っだろー!?……ってことでさー!」 ドサッ ゴドリック「俺達のー、人となりとかをこう歌にしてみたんだよ残せるようにさー♪」 サラザール「……前ので懲りてなかったのか、貴様」ハァァ 82 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/24(土) 03:42:33.74 ID:hwHhldKu0 『創設者』シリーズ 本編投下が出来ないときに数レス短編として投下される閑話手段 ホグワーツ魔法・魔術学校を創った創設者四人の残念でグダグダで時々真面目なほのぼのストーリー 爆発オチが多いのは四人がそれだけ凄いからなんだよ……なんだよ! ゴドリック・グリフィンドール 創設者四人を集めた中心的人物 『勇気溢れる騎士道の寮』と称される寮風の通り、各地で伝説が残るような行いをしてきた でもほんとのところは考えるより先に行動することが多い『行動力のあるバカ』なだけだったりする 呪いの大半を退けることができるチート体質。ある程度の強さをもった相手の呪いや全くの初見の魔法なら少しはくらう、らしい ゴブリンの内乱を鎮めた時にもらった剣がトレードマーク。たまにマイク代わりにして歌う歌バカ やるときはやる、けどあんまやりたくない。目ぇ怖いって言われるの悲しいもんさー サラザール・スリザリン ホグワーツの創設者の一人 『狡猾で野心家な者の進む寮』と称される通り、周到で強かな蛇のような人物 おかげで四人の中で唯一ツッコミに回されrそれは関係なくないかどうなのか。不在の時はボケが流れっぱなしなので大概大惨事 自分の石像を作るのが趣味。色々と理由はあるんだけどもうやめられない止まらない。ようはナルシー 首から常にぶらさげたロケットがトレードマーク。中身はベストアングルの自分 ヘルガ・ハッフルパフ ホグワーツの創設者の一人 『心優しく勤勉な寮』と言われるように、優しく生真面目な魔女 おかげでアイドルやらなんやらマスコットみたいな扱い。なぜって見た目ロリっ娘だからね。一番年上だけどね よく噛むけどもうなんだか開き直ってきた。もともとは誤字だったんだけどねただの 家から独立すると決めた時に知り合いの職人さんが『全ての予約を断って作った』と渡された純金のカップがお気に入り ロウェナ・レイブンクロー 『賢明公正で機知に溢れる寮』と言う寮風のように、賢く気高い魔女 賢すぎて一人称は『天才たる私』でも一般常識に欠けすぎていたひきこもりだったから 最近はゴドを伴って散歩するのが楽しくてしかたない。外というものは未知にあふれているのだな! 銀製のティアラ状の髪飾りがトレードマーク。被ると天才になる、というのはちょっとだけ語弊があるけどもうやらない 83 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/24(土) 03:43:57.77 ID:hwHhldKu0 ロウェナちょっとミス ロウェナ・レイブンクロー ホグワーツ創設者の一人 『賢明公正で機知に溢れる寮』と言う寮風のように、賢く気高い魔女 賢すぎて一人称は『天才たる私』でも一般常識に欠けすぎていたひきこもりだったから 最近はゴドを伴って散歩するのが楽しくてしかたない。外というものは未知にあふれているのだな! 銀製のティアラ状の髪飾りがトレードマーク。被ると天才になる、というのはちょっとだけ語弊があるけどもうやらない 84 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/24(土) 04:00:35.26 ID:hwHhldKu0 ゴドリック「~~~~~♪って、感じ!どうよどうよサラザール!」ウキウキ サラザール「……まあ、分かりやすい。それで、貴様これをどうしたい?」 ゴドリック「よくぞ聞いてくれた!校歌n」 サラザール「却下だ」 ゴドリック「即答!?!?」 ヘルガ「あーの、わた、わたひもその校歌に自分のことが入っているとその、はj、恥ずかしいれすよぅ」 ロウェナ「これなら天才たる私が考えたほうがいい、作詞は天才たる私に……」 サラザール「というか校歌なんぞそもそもいらんだろうが」 ゴドリック「そっから否定すんの!?えーーーなんださーサラザールーーー」ブイーッ サラザール「なんださってなんださ貴様」 ヘルガ「こ、校歌自体は作ってもその、いいんじゃないですか!?せ、生徒しゃん、さんと歌うの!楽しそうdわふっ!?」 ロウェナ「才能無き者、ヘルガがこう言っているが。いやぁそれにしても天才たる私のこの定期的に小さくて柔らかいものを抱きしめたくなる病はいつなおるやら」ギューーーッ サラザール「……なら、そうするか」キューッ カキカキ 『今日の議題 校歌について』 ゴドリック「さっすがヘルガ、分かってる~♪」 ヘルガ「わ、い、いいんれすか私なんかの意見でそんな」テレテレ サラザール「というかその時点で我々の総意だからな」ウン ロウェナ「違いない。して、作詞だg」 サラザール「とりあえず貴様には任せんぞ。楽譜読めんだろ」 ロウェナ「」 ゴドリック「あー、ロウェナ頑張ったんだけどなー。なんかそういうセンスがそのー、なー」 ヘルガ「あ、あ、ロウェナしゃん泣かないれください!が、楽譜なんてその!あの、大丈夫れすロウェナしゃん!あの、リズムとかその……そうれす!」グッ ヘルガ「歌詞だけ決めて、みんなが好きな風に歌ってもらう!それが、……あの、私達の学校っぽいというかその、ホグワーツの……ほ、ホグホグワツワツホグ~ツ♪って感じれ、あの……ど、どうで、しょうk」 サラザール「採用」カキカキ『リズム:自由 ホグホグワツワツホグワーツ』 ゴドリック「ヘルガの作詞力やべぇなー」 ロウェナ「流石だな才能無き者の中でもキミは流石だなヘルガ」ギュゥゥゥゥッ ヘルガ「え、えぇえ!?そ、そんなあの、もっと!もっと考えてあにょ、こんな適当なのでいいんれすか!?ほんとに!?いいんれすかぁあああ!?!?!?」オロオロ 87 :ホグワーツ校歌 [sage]:2011/12/24(土) 09:10:04.57 ID:+tT4006j0 ホグワーツ ホグワーツ  ホグホグ ワツワツ ホグワーツ 教えて どうぞ 僕たちに  老いても ハゲても 青二才でも 頭にゃなんとか詰め込める    ←↓ おもしろいものを詰め込める   ←ヘルガ、一番まともなので 今はからっぽ 空気詰め      ←↓ 死んだハエやら がらくた詰め   ←ギリギリサラっぽいと思う部分 教えて 価値のあるものを     ←↓ 教えて 忘れてしまったものを   ←ロウェナ? ベストをつくせば あとはお任せ  学べよ 脳みそ 腐るまで ……うん、いろんないみでひでぇwwwwww 88 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/24(土) 09:30:35.18 ID:OvpoRMaIO マルフォーイ マルフォーイ マルマル フォイフォイ マルフォーイ ヘタレて どうぞ マザコンに 砂皿も ゴーグルも 心理定規でも 取り巻きがなんとかしてくれる フォイフォイ手助けしてくれる 今は一人でショタフォイフォイ 道も何だか分からない! 教えてカリスマ復権を 教えて常識は通用しねぇ! マルフォイ尽くせばあとはフォイフォイ マルフォイ フォイフォイ フォイフォイフォーイ! 245 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/27(火) 02:40:10.09 ID:MW0K9MKe0 クリスマスが近いある日 ロウェナ「……二人に相談がある」 ヘルガ「へ……?どうしたんれすかロウェナしゃん。あー、おりょーりですか?」コポコポ サラザール「諦めろ。貴様には向いてない」パラッ ロウェナ「ふざけろ天才たる私に諦めという概念はない!いつか必ず成功するっ!って、そういう話ではない」 ヘルガ「えっと、私達らけ、だけでいいんですか?ゴドくんは今がいしゅちゅ、がいす、……がいしゅちゅ中ですし」コポコポ ロウェナ「……(可愛い)」 サラザール「……(絶対嫁にやれんなこれ)」 ロウェナ「や、あの才能無き者ではダメというか、ゴドがいては意味がないのだ……実はな。ゴドへのプレゼントだけ、まだ決めかねているんだ」ウーン ヘルガ「あー、クリスマスプレゼントのことですか!今年は、皆で送りあいましょーって決めたんれすよね!」ニコニコ コポコポポ……カタッカタッ サラザール「真剣な顔で何を言い出すのかと思ったら。天才の貴様らしくないな、この程度で悩むとは」ックック ロウェナ「うるさい才能無き者!……前にキミたちと話した時によく分かったんだ、天才たる私はあの才能無き者……ゴドに救われた、部分が多々ある、と!だから……悩んでるんだ」ウーン ヘルガ「ゴドくんのために悩むロウェナしゃんかわいい!お茶どーぞ♪」カタッ ロウェナ「た、ためにと言うな違うぞ半端なものを渡してはまた箱入りだからどうのと言い出すだろう!あー、キミたちの分を適当に決めたわけではないの。ただ、ゴドって何を欲しがるのか検討が……」ウーン サラザール「確かにな……ちなみに私は奴には『雄たけびをあげる獅子の石像』をやるぞ」 ヘルガ「あー、サラさんはこういう時いいれすよね器用れすし」 ロウェナ「自分の趣味ではないか」 サラザール「いいんだ渾身の出来だから」 246 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/27(火) 02:47:46.06 ID:MW0K9MKe0 ヘルガ「わたひ、私はお菓子にしますよ。ロウェナさんも一緒に作ります?頑張ってみまひょーよ!」 サラザール「聖夜前にまた立て直させるつもりかこの家を」 ロウェナ「どういうつもりだ才能無き者こら。うむ……しかしそれも、ヘルガらしい贈り物だしな。真似はよくない天才たる私もそれらしいものを……」 ヘルガ「ロウェナしゃんらしいもの……ご、ご本とか!」 サラザール「奴にロウェナの書いた書を読む気力が続くと思うか」 ロウェナ「……料r」 サラザール「さっき言ったばかりだろうが諦めろって言っただろうが貴様」 ※ツッコミ在宅 ロウェナ「むっ……才能無き者も否定ばかりでなく何か案をだしてみろ、さぁ」 サラザール「私がか?……正直、奴なら私達からもらったものならなんでも喜びそうではあるのだがな」ウーム ヘルガ「うーん、だからこそ悩むっていうのもありますね」ウーン ロウェナ「……」ウーン バーーーンッ! 「話は大体聞かせてもらったよ!!!」 サラザール「!?誰d」 サンジェルマン「困った時の何でも屋!私さっ!」bビッ! サラザール「帰れ」 ロウェナ「消えろ」 ヘルガ「あー……しゅみませんサンジェルマンさん、今取り込み中れして」 サンジェルマン「……へ、ヘルガまで?」グスッ 247 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/27(火) 03:09:47.54 ID:MW0K9MKe0 サラザール「というか貴様どうやってここ入ったんだ、門が出来てからこの敷地内には私達の許可無くは……まさか」 サンジェルマン「そのまさかさっ!道すがらゴドリックと会ってね!『キミんとこ行っていいか?』って聞いたら『いいぜー?俺ちょっといないけどみんなによろしくなー♪』って」 サラザール「……あのバカ」ハァ ロウェナ「帰れ、さっさと帰れホラ吹き才能無きホラ吹き」ガタッガタガタッ サンジェルマン「はっはは機知に溢れるレイブンクローの才女様、そんなに椅子を離すことないじゃない仲良くしようさ……それで、サラザールは男一人のこの空間に両手で持ちきれないくらいの花を抱えてナニをさせようt」 サラザール「殺すぞ」ビッ サンジェルマン「はっはは目が笑ってないよきみぃ冗談を言う時はそんな風に相手を射殺すような目じゃだめさハハハハハハハ」 ロウェナ「……?ヘルガ、ヘルガ。サラザールは何に対してあんなに怒り出した?いや、分からないということでなく確認だが」クイクイッ ヘルガ「へっ!?な、ナニってえっと、その!!」シドロモドロ サンジェルマン「まーまーそんなに邪険にせずとも……本当のところ、私は役立つと思うが?私はキミたちよりもゴドリックと知り合ってからの年月だけは長いし、何でも屋を自称するだけあって色々と便利な物も持っている。当然、『贈り物』なんかにもうってつけのものを、ねっ」パチンッ☆ サラザール「……何より貴様に借りを作るというのがいやなのだが、確かにそうかもしれんな」 ロウェナ「……」ムムーッ ヘルガ「ろ、ロウェナしゃんお手伝いいただけるならそうしてもらいましょうよぅ。あ、今お茶いれますね!」カタカタ サンジェルマン「……今まで出す準備さえされていなかったことが悲しい」グスッ ロウェナ「やむを得ない、か。時期が時期だ……才能無きホラ吹き、今回はキミに頼ってやるとする」 サンジェルマン「ありがたき幸せで、レイブンクローの才女様。でもまぁ、もう解決策は思いついているのだけどね実は」ゴソゴソ サラザール「早いな、ありがたい。さっさと知恵を授けて帰れ貴様がこの家に来た事実だけで立て直したくなるんだから」イライラ サンジェルマン「ほんと酷いねスリザリンの……っさ、これだ。この包みにゴドリックがキミからもらって一番喜ぶものと、それの渡し方の指示が書いてあるよ。この二人には見せないようにな」サッ ロウェナ「……本当だろうな」パシッ サラザール「なんでそこまで用意できてるのだ貴様」 サンジェルマン「言ったじゃないか、大体聞いてたってやだなぁ」 ヘルガ「サンジェルマンさんは、道具は確かれすもんね。きっと大丈夫れすよロウェナしゃん!あ、お茶れす♪」 サンジェルマン「やぁやぁありがとうヘルガ嬢……道具、は!?!?」 ロウェナ「……」 ガサゴソ ロウェナ「……?」 ロウェナ「(……なんだ、この……服?と、いうには……)」ウーン? 248 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/27(火) 03:30:02.67 ID:MW0K9MKe0 そしてクリスマスイブ ゴドリック「っやー!楽しかったー!今年はみんなで色々飾りつけとかもできてよかったよなー♪」 サラザール「去年はすっかり忘れていたからな、貴様らが」クックク ゴドリック「おーっとサラザールの機嫌がいーよーっへへー!かっけぇ獅子ありがとなー大事に飾るー♪」 ヘルガ「わたひにも可愛いアナグマちゃんありがとうございましたサラさん!」ニコニコ ロウェナ「天才たる私のごとく凛々しい鷹もな、サラ」ッフフ サラザール「いい出来だろう、そうだろう。貴様らから貰ったものも大事にするぞ……と、こんな風にまたお礼を言いあっていたら終わらないだろう、そろそろ休むぞ」 ゴドリック「おー、だなー!……なー、ロウェナー?」 ロウェナ「ん。なんだ、ゴド」 ゴドリック「……どぉぉぉぉしても、ロウェナから俺のは、明日じゃないといけねーのーーー??」グスッ ロウェナ「……すまない、そうなんだ」 サラザール「ロウェナにも事情があるのだろう、察してやれ」 ヘルガ「そ、そーれすよーゴドくん!ロウェナさん一生懸命考えてたんですから!一日遅れでも絶対絶対素敵れすよ!」 ゴドリック「そーなん?っじゃー……明日!楽しみにしてんな、ロウェナ!」ニカッ ロウェナ「あぁ、そうしていてほしい。天才たる私も頑張ろう、よく分からないが」 ゴドリック「おー……おー?」ウン? サラザール「(……頑張る?)」ウン? ヘルガ「(……分からない、れすか?)」ウーン? ロウェナ「ともかく、おやすみ。みな、また明日」 ゴドリック「んー、良い夜だったなー」ノビーッ ゴドリック「ロウェナからの、が滅茶苦茶気になるけどさー。ま、明日までの我慢!ってか寝てればすぐじゃんかー!よっし寝よ寝よー♪」ボフッ ゴドリック「んでー、明日は朝からみんなで雪合戦すんだー♪」ニヨニヨ コンコンッ ゴドリック「っお?なんだー?誰ー?」  ロウェナ「天才たる私だ。ちょっといいか」 ゴドリック「おーロウェナ。いいぜーどしたー?」 ガチャッ ロウェナ「うん、実はな……今は深夜、つまりさっきから見て『明日』、だろう。プレゼントをな、えっと。渡しにきた?と言えばいいの、か?」スルッ ゴドリック「っ。そ、の。か、かっこ、は……?」 ※現代で言うところのネグリジェ的なもの ロウェナ「へ、変だろう!?天才たる私も分かる、んだがちょっと待ってくれ。あれを言うまで待っていてくれ」テクテク ゴドリック「あれ?言う?え?っちょ、ロウェナ、こっちに来て、なにを」 ロウェナ「聖夜に。天才たる私を好きにしていいぞ、ゴドリック」 ゴドリック「」 ゴドリック「……じゃあ」 ガバッ 249 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/27(火) 03:49:24.88 ID:MW0K9MKe0 とあるパブ的な場所 サンジェルマン「っやー今日は気分がいい!ここの人たちの飲み分は私がぜーんぶ払おう飲みなよ歌いなよ食べたまえー!!」 ヒャッホォオオオ!! サスガダンナァアアア!! 「今日は随分機嫌がよろしいですね、サンジェルの旦那」 サンジェルマン「まーね!まーーーーね!!!日頃世話になってる友人に良いことしたものでさっ!悪いことかもしれんけど!!!っはははは!どっちに転んでも面白いこと間違いなしだし!ははははははっはははは!!あんな不健全空間どもぶっ壊れればいいんだ!!!!」 「……機嫌が良いのかと思ったら青筋たてて……分からんなぁこの人は」 サンジェルマン「分からなくって結構さ!あのバカの如く私も今夜ばかりは素でいよう!!っさぁさぁ!!この不死身に最も近い男と飲み比べをする勇気ある者はどなたかなーーー!?!?!?」 ゴドリック「あ、じゃぁ俺とかどーよ」 サンジェルマン「おっいいねぇそこのk」 ゴドリック「おーっす、メリクリ」 「お、グリフィンドールの……うっ」タジッ サンジェルマン「あ、っははは、ははあははあははあははっこ今晩わゴドリック、素敵な夕べだね」ダラダラダラ ゴドリック「んー、そーだな。こんなに星が綺麗な夜なら、魂も上って明るく光れるんじゃねー?」シャラン 「み、んなっ!逃げろ!散れっ!はやく!!はやく!!!」ドタドタドタドタ サンジェルマン「な、なんあなあああなーんで剣を抜くのかなーこここ困っちゃうなー私困っちゃうなーあのそのえーっと」ダラダラダラ ゴドリック「……おふざけはいーよ、サンジェルマン」 ゴドリック「本気で守れ。あんたの千年の歴史が終わっちまってもいーの?ま、全部ぶった斬ってやるけど」 ゴドリック「……俺の仲間の綺麗な心につけこんで、あんなことさせて」 ゴドリック「ただで済むと思うなよ?」 サンジェルマン「あ……もうだめだ……これ」 四人の家 ロウェナ「~~~♪」スタスタ ガチャッ ヘルガ「ふみゅ……おトイレ……れ、ロウェナしゃん?」ショボショボ ロウェナ「む、ヘルガ。よい晩だな」 ヘルガ「え、はいそーでしゅねさっきまで一緒れしたけど……あれ?ロウェナしゃんなんだか髪、かわいいれすね!」 ロウェナ「ふふっ、ゴドにプレゼントを渡すつもりが、逆に貰ったような風になってしまった。前から天才たる私の髪を結ってみたかったそうだ」フフフッ ヘルガ「へー、いいれすね!あれ?そのマントもゴドくんのれすか?」 ロウェナ「うん、寒そうだからと貸してくれた……や、すまないキミは厠だろう?早く……ついていくか?」フフッ ヘルガ「もー!もう前みたいなことはないれすからー!……れも、今日はお願いします♪」ニコニコ ロウェナ「ん、そうしよう」フフフッ サラザール「……墓石、って。こんな深夜に奴はなんてものを注文してくるのやら」ハァ ペラッ 258 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 12:45:16.72 ID:MU4BvCy0o これ、ゴドリックはマントかけて髪結ってあげただけだよね?で、誰に唆されたのか問いただしたわけだよね? …何処ぞのオガクズさんも見習わないとだよね? 263 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 15:13:05.07 ID:mgJwAE5J0 「私を好きにしていい」の意味が分かっていないロウェナたんマジ乙女 264 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 15:27:12.32 ID:M5f6xpPDO もしかして、ロウェナ嬢に 「私たちへの最高の褒美は、あなた様の一糸纏わぬ姿です」 って言ったら、何の疑問を持つことなく脱ぐんじゃね? よし!俺ちょっと試してくる!!!! εεεεεε(へ´Д`)へ 265 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/27(火) 15:27:22.95 ID:MW0K9MKe0 >>258 ゴドリック「やー、ロウェナの髪は思ったとおり手触りいーなー。俺、手触りストだからさー。超嬉しー♪」サラサラ ロウェナ「そうか。でもいいのか?こんなことで……と言っても、天才たる私も何をされるのかは知らなかttキミが何をするかは検討がつかなかったのだけどな!」フンフン ゴドリック「そかー。その服はあれなー?サンジェルマンがー?」アミアミ ロウェナ「うん、あとあの台詞とかも奴から教わった」 ゴドリック「……そかー」アミアミ ロウェナ「キミが喜んでくれているならそれでいい……時に、ゴドリック?」 ゴドリック「んー?あ、それだけじゃ寒いか?もっとなんかやろうか?」アミアミ ロウェナ「いや、平気さ。キミのマント、暖かい……あのね」 ゴドリック「んー?」アミアミ ロウェナ「やけに手つきが、慣れているように思うが」 ゴドリック「……んー」アミアミ ロウェナ「……深くは聞かないでいよう。とりあえず今夜は、目の前の天才たる私だけを見ている、そうだろう?」フフッ ゴドリック「……そりゃ、もちろん」アミアミ ロウェナ「なら、いいんだ。ヘルガくらいかわいく頼む」 ゴドリック「……任せろよー!とびっきりかぁわいくしてやっかんなー♪」アミアミ ロウェナ「~~~♪」 ゴドリック「(……誰に聞かなくてもこれだもんなー)」アミアミ こんな感じです。あー。ゴドリックもげればいいのに >>263 ロウェナ「……握手とかか?」ウーム とか考えてたことでしょう >>264 ヘルガ「……軽蔑しましゅ」 334 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/28(水) 17:57:20.75 ID:qJibDMk30 ある朝 ヘルガ「……」ボーッ ニコニコ ガチャッ サラザール「……わっ!?いたのか、何の気配もしなかったからまだ誰も起きておらんものかと思ったぞ……あぁいや!決して貴様が小さくて目に入らなかったとかそういうことではなくな!?」 ヘルガ「あぁ……サラしゃんおはようございます」フフッ ボーッ サラザール「え?あ、あぁ、おはよう」 ヘルガ「……」ボーッ ニコニコ サラザール「……?まぁ、早朝から家が全壊するよりマシか……今日は早いな。森に行ってきたか?」ツカツカツカ ヘルガ「あ、はい……エヘヘ、そうなんですよ」ニコニコ サラザール「すまんな、あの森にいる魔法生物の種の確認なんてものを任せてしまって。だが私では逃げてしまうものが多いし、あのバカも大声で歌いだすから同じ……自称天才にはもう迷子になったあげく火事を起こさせるわけにいかんからな」ハァ ヘルガ「そうれすねー……」ボーッ サラザール「……(心ここにあらずという感じか?)」 ヘルガ「……」ボーッ ニコニコ サラザール「……(決めた、今日は最高のハニートーストにしよう)」ムッ ヘルガ「……」ニコニコ ハァ サラザール「ん?」 ヘルガ「明日は……会えるかなぁ。彼に」ハウゥ サラザール「!?!?!?!?!?」 335 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/28(水) 18:01:01.69 ID:qJibDMk30 数日後 ヘルガ不在 サラザール「……と、いうのが事件の全容だ」バンッ ゴドリック「ロウェナ、簡単に言うとヘルガが誰かと会いたくてたまらなくなってるってことな」 ロウェナ「おぉ、なるh分かっておるそのくらい!ふむ、そうなると我々としては……」 サラザール「どこぞの何者なのか徹底的に調べ上げて場合によっては跡形も無い存在にしなくてはならんな」ゴゴゴゴゴゴ ゴドリック「おいおい、サラザールぅ」ハハハ サラザール「……なんだ」 ゴドリック「……それじゃ、足りないだろー」ビキビキビキッ サラザール「そうだったな、すまん。存在など残してはいかんな」ゴゴゴゴゴゴ ロウェナ「ヘルガをかどわかすとはなんと愚かなまったく!まったく!!」 サラザール「その通りだ……しかしその後は貴様らが起きてきたからな。本人からは『彼』とやらの情報を聞き出せなかった」 ゴドリック「んー……そだ、ロウェナ。あれだ、『恋バナ』!ヘルガとしてみろよー!女子好きだろそーいうの!そしたらヘルガもさー!」 ロウェナ「……?」 サラザール「……ゴド」 ゴドリック「うん、ごめん何でもないぜー気にすんなロウェナー」ハハハー ロウェナ「ちょっと待てなにか失礼な空気が流れてはしないか?なんだ、ゴド。『こいばな』?なんだそれは。バナ……果物か?『濃いバナ』?なんだそれは美味しいのか?」クイクイッ ゴドリック「どーやって聞きだそーなー」ウーン ロウェナ「無視をするな!無視をするな才能無き者!教えrいや別に知らないわけじゃないのだけど無視はするな!」グイグイッ サラザール「後を追う……しかしなにか後ろめたい気もする。やはり本人から直接聞きたいものだな」ウーン ゴドリック「ってかー、ヘルガ森に行ってんだろー?もしかして今、も……あっはは俺ちょっくら箒でかっ飛んでこようかなー。ロウェナ後ろ乗るかー?」スクッ グイーッ ロウェナ「!いいのか?じゃぁそうしてやろう」フフッ  テクテクつ/ サラザール「裾掴んだまま……今回こそは家の崩壊前に私だけ逃れようと思ったのに」チッ ゴドリック「何を見計らってんのさーサラザールぅ」 その頃 ヘルガ「はわぁあ、今日は会えましたぁ!」 ヘルガ「アナグマちゃんの、赤ちゃん!!」ニコニコ アナグマ「?」スンスン ヘルガ「かぁわいぃれすよぉう。こないだ会った時は寝床を覚えてなかったれしゅけどもう大丈夫!今度ロウェナしゃんも連れてきましゅねー!」ナデナデ アナグマ「?」ペロペロ ヘルガ「ひゃぅ!?ふふっ、くすぐったいれすよぅ」ニコニコ 338 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 18:36:25.64 ID:NHkdRYkC0 アナグマは悪くない。アナグマは悪くない さてどうやって三人を止めるか ウーン 356 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2011/12/29(木) 02:14:27.34 ID:3g5R/bcv0 >>338 ヘルガ「アナグマしゃーん、ロウェナしゃんとサラさんとゴドくんれすよー」 アナグマ「?」スンスン ロウェナ「か、噛まないか!?ヘルガ、こ、この知恵無き生き物は噛まないのか!?大丈夫か!?!?」 サラザール「……可愛いな」 ゴドリック「あー、そーなー」 サラザール「あれならヘルガがほれ込むのも……うーむ」 ゴドリック「……あ?そっち?」 サラザール「?アナグマの他になにがある」 ゴドリック「やー?べっつにー?」 なんとかアナグマ惨殺にはなりませんでした。何故って?『アナグマ 赤ちゃん』で検索するとよかろうよ。生まれたてはちょっとあれだけど毛が生え揃ったやつとかたまらんよ 859 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/01/09(月) 16:41:23.96 ID:3+lXdaun0 ロウェナ「天才たる私が朝食を作ると言っているのに!何故を邪魔する!サラ!」 サラザール「貴様がいること自体が邪魔だと言っているんだ、何度この家を建て直させるつもりだ」ジューーーーッ  ヘルガ「ロウェナしゃん、あの、どうせ今日はサラさんの当番でしゅから」アセアセ ゴドリック「腹減ったなー」 ロウェナ「この才能無き者は、ここのところ天才たる私が当番の日はわざわざ早く起きてまで天才たる私が調理するのを阻止しているんだ!もう我慢がならん!そこを明け渡せ!!」 サラザール「そんな台詞は卵焼き一つでも成功させてからぬかすのだな」ジャッジャッジャッ ゴドリック「……」ウーン ロウェナ「だからそれも場数を踏まねばならぬだろう!才能無き者はそれも理解できんのか!」 サラザール「料理やら常識の才能だけは貴様よりはあるつもりだがな」ザーーーーッ ヘルガ「あ、あにょ。け、喧嘩は……」ウルウル ゴドリック「……前から思ってたけどさー」 ロウェナ「なんだ、ゴド」 サラザール「飯ならあと少しだから黙って待っていろ」カチャカチャ ゴドリック「サラザールとロウェナって、もしかして……仲悪ぃ?」ウーン ロウェナ「うん?」 サラザール「は?」 ヘルガ「ご、ゴドくんしーっ!!しーーーーーーっ!!!!」アセアセ ロウェナ「えっ」 サラザール「えっ」 861 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/01/09(月) 17:13:00.85 ID:3+lXdaun0 ゴドリック「だってなんかさー……二人って結構言い合ってばっかじゃないかなー、って」 ヘルガ「ゴドくん!二人とも鈍感でそういうのに気づいてなさそうだから今まで何とかなってたかもしれにゃいのに!」ワー!ワー! ロウェナ「ヘルガ何を……いや、おいておこう。ふむ、確かにこの才能無き者と私は、二人に比べても言い合うことが多いかもしれん」ウーム サラザール「まぁな」 ゴドリック「や、俺は全然思ってなかったんだけどさー。こないだサンジェルマンに言われたんだよねーそういうことをさー」 ヘルガ「お二人は仲が悪いんじゃないかー、ってでしゅか?」 サラザール「……何とまぁ短絡的思考の愚か者だな、あのエセ伯爵は」 ロウェナ「全くだ。天才たる私は、別にサラを嫌ってはない」 ヘルガ「そう、れしゅか?」 ロウェナ「うん。この者が止めるおかげで、天才たる私がやりすぎて起こる大惨事が防がれている、ということくらいは天才たる私が天才なれば理解してるし、感謝もしてる」 サラザール「私も日頃ロウェナの非常識につっかかってはいるが、魔法使いの腕は認めるし尊敬もしているからな。まぁ、なんというか。その腕に見合った人間としての成長をしてほしいんだ、貴様には」 ロウェナ「任せろ、天才たる私は常識面でも天才になってやる。目標は卵焼きをみなに食べさせることだ」 サラザール「せいぜい励め……貴様が、自分一人でなんとかする、という意地を張るのをやめるのなら、教えてやらんこともない。貴様はまったく、最初の頃以来は料理の指導を聞こうとしなくなったからな」ハァ ゴドリック「あー、それでサラザールずっとゆずらなかったのなー」 ヘルガ「よ、良かったれす……あの、実は私前からあのお二人のこと心配してて……や、その、お二人のこと信じへはいたんれすけど、喧嘩してるの見てたら、悲しくtわふっ!?」ワタワタ ロウェナ「いらぬ心配をしていたようだな、才能無き者はこれだから。だから私の持病も中々治らないあーやわらかい」ギューーーッ ゴドリック「俺も信じてるけどなー。俺らは仲間、別つことなんてないって、っさー。なーサラザールぅ」 サラザール「……そうだな、ゴドリック。何はともあれ……こんないらぬ話をさせた、あの愚か者には何か……」 ガチャッ サンジェルマン「呼んだかーーーーい!?」 サラザール「呼んどらんわ敷居を跨ぐな何時から聞いていた貴様ぁあああああああ!!」 ロウェナ「帰れ才能無きホラ吹きめ帰れクリプレの世話になった借りは今度ので無しだまったくゴドにあんなことを言わせおって才能無きホラ吹きめ!!!」 ヘルガ「……ゴドくん、なんだか私分かりまひた」クスッ ゴドリック「なー、ヘルガ。似たもの同士なのな、この二人」ハハハ 93 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/01/13(金) 17:09:21.06 ID:eMzHUF5Y0 ゴドリック「学校建設が俺達の夢!実際俺達四人はそれを実現できる力がある!でもな!俺はみんなにはすこーしだけ足りないものがある!そう思ったわけさー!」 サラザール「……」 ヘルガ「……」 ロウェナ「……」 とある村 ゴドリック「ってことでー、ゴドリックお兄さんが友達連れて遊びにきたぜお前たちー!」バーン! ワーーーー!ワーーー!! アカイオニイサンナンデスーー!! ワラワラワラワラ ヘルガ「い、いつかゴドくんが迷ってたどり着いたって行ってた村にゃのですよね?」 サラザール「な、んだ。この子供の数は」 ゴドリック「や、や。見た目みーんな子供だけどさ、結構俺らと同じくらいーってのもいるんだよこれがー。おーっす元気だったか?」 「また来てくれて嬉しいのですー!こんにちはおにーさんたち、おねーさんたち!」ヘヘヘー ヘルガ「お、おねぇしゃん……!」ジーンッ ロウェナ「う、うむ。なんだ、ち、小さいのがこんなにいると、その、こ、壊してしまいそうで怖いな」オズオズ ゴドリック「やっぱなー。俺はさ、村でガキンチョ連中の相手をよくしてたから慣れてるけど。三人とも子供相手は全然だなー!や、俺もここまでの数には流石にあの日へばったけどね」ハハハー サラザール「それが初めてな私達はどうするのだ貴様こr髪を引っ張るな!!!!」イテテテテテテ 「おにーさん、なんで男の人なのに髪の毛長いんですー?」 サラザール「魔力との兼ね合いだ!あと石像作るとき色々と躍動感だせて楽しいから!」イテテテテテテテ 「?よくわかんないんですー」 「遊んで欲しいのですよー!おねぇーさーん!」ヘヘー グイグイッ ヘルガ「わ、わたひですか!?うん、遊びましょう!」フフフッ 「おねぇさんは名前なんていうです?」 ヘルガ「ヘルガれすよー」ニコニコ 「ヘルガちゃん!私達の秘密基地にあんないしちゃうんですー!大人には内緒ですよー?」トテトテトテ ヘルガ「っふふ、はいはーい。わたひは特別ってことなんれすねー」ニコニコ トテトテ ゴドリック「ヘルガ懐かれてんなー……ってかあれは」 サラザール「……子供同士だと思われているな、確実に」 94 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/01/13(金) 17:23:02.11 ID:eMzHUF5Y0 サラザール「ってててててえ!!離さんかこ、こんのぉおお」バッ グリンッ! 「っふぇええ!?さ、逆さづりにされっちゃったのですー!?」 サラザール「さぁ、さっき私の髪を散々引っ張ったのはあとどいつだ!?順番に逆さに吊るしてやろう。その後はとっても苦いけど害はない罰ゲームにはうってつけな薬の煎じ方を教えてやろうではないか、ここに来るまでに周辺の薬草は確認済みだからな」ツカツカツカ! 「に、逃げろですー!」キャーキャー! ゴドリック「うんうん。サラなりに遊んでやれてるなー、ちょっと怖いけどサラ髪サラサラだしなー……うーん」 ロウェナ「……」オロオロ 「おねーさん、冠かわいいのですー」 ロウェナ「む、あ、ありがとう」 ゴドリック「……」ジーッ 「お姫様みたいですねー、わたしもつけてみたいのですよー」 ロウェナ「これは貸せんぞ!?こ、これは天才たる私が母上からもらった、大事nあぁ、ご、ごめん」オロオロ ゴドリック「……(がんばれ、ロウェナ)」ジーッ 「そう、ですかー」ショボーン ロウェナ「あぅ、あの……あー……ぁ」 ロウェナ「か、髪飾りは、貸せんが。お、お姫様の住むような城は、どうだ?」 「ふぇ?」 ロウェナ「積み木は、たくさんあるか?得意なのだ、天才たる私は……一緒に作ろう」フフッ 「!はいなんですー!おねぇさん!」ヘヘヘー ロウェナ「うむ。ロウェナでいいぞ、年端も無き子」 「ロウェナおねーさん!ロウェナおねーさん綺麗なのですー!」 ロウェナ「な、あ。天才たる私は天才であって、あのnい、いいから持ってきなさい積み木を」 ゴドリック「……綺麗だよなー」ハハハッ 「?なにがですかー、赤いお兄さん」 ゴドリック「んー?この世界はー、ってなー。前に約束したんだよー俺、綺麗で楽しい世界を作るって。な、みんな俺の作る学校、来てくれるんだよな?」 「もちろんなんですー!お兄さんたちみたいな楽しい人たちなら、きっとがっこうというのも楽しいに違いないのです!」 ゴドリック「っはは、ありがと。っさてそんじゃー!『ゴドリックおにーさんとマーリンの弟子』のお話、始めちゃっていーかなー!?」 ハーーーイ! 95 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/01/13(金) 17:42:51.81 ID:eMzHUF5Y0 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 帰り道 サラザール「絶対に、確実に、明日は筋肉痛だ」ウー ゴドリック「湿布薬つくりゃいーじゃん」ハハハー ヘルガ「秘密基地ステキれした!木の上で眺めがよくって!でもロウェナしゃんが子供達と作ったお城ももっともっとステキれしたよ!」フフッ ロウェナ「ありがとう……想像力を養うのに大事だから、と。師の父に昔勧められてからやりこんでいたのだ」 サラザール「しかしまぁ、あそこまで精巧に作るとはな。小ぶりだが塔まであったし、劇場付きとは……雨どいにガーゴイルの石像をおいておきたいところだったな」ウーム ゴドリック「また今度行ってつくってやろーぜサラザールぅ。あの積み木、崩れないように魔法かけたんだろ?ロウェナ」 ロウェナ「うん、劇場にもな。キミの今日の話の続きをまたあすこでやるといい」フフッ ヘルガ「ステキなお話れした、ゴドくん!マーリンさんのそんな若いお弟子さんが残ってたなんて!」 ゴドリック「まー色々なー。あいつ元気してるかなー」 サラザール「各々感想はそれくらいにするぞ……早く帰ろう、クタクタだ」ハァァ ヘルガ「っふふ、帰ったらお土産の牛乳をあたためへ皆でのみましょうね」トテトテトテ ロウェナ「天才たる私にはぬるめでたのむ、ヘルガ」スタスタスタ ゴドリック「……なぁ、サラザール」 サラザール「……なんだ。まぁ言いたいことは分かるがな。今日はこんな機会を設けてくれて、感謝してるぞ。子供なんてものには、今まで……」 ゴドリック「や、それもそーなんだけど……ちょーっと気づいたんだけどさー」ウーン サラザール「歯切れ悪いな貴様にしては。なんだ、と言って……」 ゴドリック「この半日で、しかも積み木だけであんなすごいお城の形作れるってことはさー……四人がかりなこの数年かけてもまだ城作れてないのって、いったい……?」ダラー サラザール「……考えないことにしよう」 ゴドリック「だ、っだなー、アハハハハハー」 ヘルガ「ところでロウェナしゃーん、大広間の柱に使う材料の木はどうれしたー?」トテトテ ロウェナ「全くダメだな、やはり天才たる私の実家、スコットランドあたりから持ってこんと。しかしそれは難儀だろう……ふふっ、まだまだかかって、しまいそうだな」クスクスッ 353 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/01/20(金) 18:23:03.78 ID:vg3BWGnv0 ゴドリック「ロウェナー、ロウェナん家に手紙出したからー」 ロウェナ「……は?」 サラザール「貴様言っておったろうが。建築のための木材は自分の地元で採ったものがよい、しかし自分が家をでた以上レイブンクロー家はそれに協力しないだろう、とな」 ヘルガ「な、なにょで私が……あの、勝手なんれすけど、ロウェナしゃんのお家にお手紙を出しました……あ、や、やっぱり一言相談するべきれしたよね!?ごめんなさい!!」 ロウェナ「……(しまったな。天才たる私らしくもない、そうもなろうさ)」フゥ ロウェナ「や、気にしなくてもよい。むしろ天才たる私が筆を取らねばならんところなのに手間をかけさせた」 ヘルガ「いえ、それは別に。偶にお手紙書かせてもらってるので、そのついでなのれ」 ゴドリック「ヘルガよく手紙書いてるもんなー色んなとこに」 サラザール「しかしレイブンクローの頭首にまでとは。交友関係の広さにも程がある」 ヘルガ「いえいえ、あにょ、ご頭首様、つまりはロウェナしゃんのお父様とではなくてー、ですね……」 ロウェナ「……まさか」 ヘルガ「あー、はいあの、その……おにいしゃま、t」 ロウェナ「それは無駄に紙とインクを使わせてしまった本当にすまないな今すぐ天才たる私が一筆添えて紙とインクをキミと出会ってから今までの分送らせようあの愚かな才能無き愚兄めよくも」イライラ ヘルガ「あーやっぱり!やっぱりそうにゃるんですね!?お、おっついてくださいロウェナさぁん!!」 ゴドリック「サラザールぅ、今度からレイブンクローの大鷲がヘルガに届け物ん時は追っ払ってやろーぜー」 サラザール「愚問だな」 ヘルガ「お、お二人まれ!?だめれすよ!!!大事なお話の時もあるんれすから今回みたいな……あ!」 シューーーッ バサァッ ヘルガ「噂をすればれすね!らめですよ!!!大鷲ちゃんは何もしてないんれすからいじわるしちゃめーっですからnわふっ!?!?」ササッ ロウェナ「分かった。しかし持病が出たからとりあえずキミを抱きしめておこうか」ギューッ サラザール「大鷲は保護動物な」ウン ゴドリック「だよなー」ハハハー 354 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/01/20(金) 18:25:18.67 ID:vg3BWGnv0 ガサガサッ ヘルガ「えーっと、お手紙読みましゅね?えと……『――もちろんあなた方の頼みならば、断る理由がありません。ですが父上はロウェナが我が門を出たことをひどく嘆いております……』」ツラツラ ロウェナ「見ているのは天才たる私の才能と、子を授かる肉体だけであろうが。コウノトリくらい自分で呼ばんか才能無き者め」イライラ ゴドリック「……サラザールぅ」 サラザール「突っ込まんぞ、突っ込むもんか」 ヘルガ「『――つきましては父上の意思は、ロウェナに戻って欲しい――という話ではなく。一度だけ、顔を見せて欲しいのです。グリフィンドールのご子息とも数度しかお会いしていないので是非に、お仲間である貴女やスリザリン卿も歓迎したく思います。今度の土曜、我が屋敷で諸魔法使いを招いてパーティを催そうとしていたところです。あなた方四人が集まるとなれば話題にもなりましょう。学校の件をさらに広める場にもならせてもらえるのではないでしょうか……』だ、そうれすよ?」 ロウェナ「いかんぞ、天才たる私は」フイッ ゴドリック「まーまーロウェナー。木をもらうにはそうするしかないってんだから、行こうぜー?な?」 サラザール「社交パーティ、ということか。四人でまとまって行くのは久しぶりか?」 ヘルガ「れすね!ですね!ロウェナしゃん行きましょうよぅ!わたひ、ロウェナさんとロウェナしゃんのお家行きたいです!」 ロウェナ「う、っぐ……て、天才たる私は一切喋らん!キミたちだけで話をつけろ!そ、それでいいか!?いいなら、行ってやらんこともない」 ゴドリック「よーし、そんじゃーみんなでレイブンクローの屋敷、だなー!」 ゴドリック「四人の歌、ばっちり完成させないとなー♪」 サラザール「社交パーティが公開処刑場になるから絶対にやめろ」 355 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/01/20(金) 18:28:27.40 ID:vg3BWGnv0 翌週土曜 朝 ゴドリック「ロウェナの家は北だし寒いんだよなー。ロウェナ、そんだけで平気か?マンと貸すか?」 ロウェナ「前のような薄着ではない、大丈夫。天才たる私は天才だから寒さに強いのだ。でもありがとう」フフッ サラザール「ドレスやらダンスローブにはあちらに行ってから着替えるとして、移動はレイブンクロー家の者が来る、という話だったが」 ヘルガ「はい、あの……あにょ、ロウェナさんのおにいしゃま、が。天馬の馬車で、と」 ロウェナ「!?き、聞いておらんぞ!?いや、丁度よい、か。あの才能無き者め、ヘルガの婚約者だったとかいうふざけた過去と手紙を書かせていたふざけた手間の分とっちめてくれる」 ゴドリック「意外だよなー、子息自ら出向いてくれるなんてさー」 サラザール「こやつが戻るというのはそれだけあちらにとっても重要なことなのだろう……む」 シュッーーーッ ザザッ パカラッパカラッ…… ザザザァッ ヘルガ「ふぁ、り、立派な天馬さんたちれすね!」ワー キラキラ ガタッ キィィィッ 「これは、これは。お待たせしてしまったようで、申し訳ありません」サッ ゴドリック「……ゴドリック・グリフィンドールだ。貴殿の責任じゃない、気にしないでくれ。膝もつかなくていい」 「お噂はかねがね、グリフィンドールの若き獅子殿。ですがこれは礼儀ですのでどうかお気になさらず……スリザリン卿、おめぐり叶い恐悦至極です」 サラザール「こちらこそ、招いていただき感謝しよう」 「もったいなきお言葉です。ハッフルパフ嬢、日頃の懇意大変感謝いたします」 ヘルガ「いえ、レイブンクロー家は我が門とは切ってもきれません。そのような他人行儀な言葉で飾らなくとも」 「まことにありがたき話です。そして……」 ロウェナ「……久しいな」 「迎えに来ましたよ、ロウェナ」 執事「お嬢様ぁぁああああああああ!!!」フカブカァアアアアアズザァアアアアア!!! ゴドリック「……へ?」 サラザール「は?」 ヘルガ「わわっ!?!?」 ロウェナ「まだくたばっておらんかったのか、才能無き者」 執事「この、この執事なんという幸せでしょうロウェナお嬢様が再びレイブンクローの門を潜るその日に立ち会うことができますとはなんと!!なんというあぁその呼び名なつかしゅうございます!!!!なんと、なんとぉおおおお!!!!!」フカブカッ!! ホロホロ 356 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/01/20(金) 18:30:42.12 ID:vg3BWGnv0 ゴドリック「え、あ、あれ?この人、ロウェナの兄さんじゃねーの?」 ロウェナ「何を言っている、こやつは父上と同じくらいの歳だぞ。母上が嫁いだ時に母上の家からレイブンクローに移った執事ではあるが」 サラザール「見た目は我々とそう変わらんのだが……こんなものばかりか」ハァ 執事「レイブンクロー家の執事たるもの、歳などに屈してどうします?」フカブカッ ヘルガ「凄いれすねー……で、でもあにょ、地面冷たいれしょうしあの、顔と体上げてくらさいぃ」オロオロ ゴドリック「えーっと、そんじゃ兄さんどこさ、ロウェナぁ」 ロウェナ「そもそもあの愚兄が天才たる私の前にこんなにも堂々と立てるわけが無かろうが」 サラザール「いやこの五体投地状態を堂々と呼ぶのかは微妙だが」 ロウェナ「あそこだ、ほら。馬車の縁から顔の半分だけ覗かせている……愚兄!!!ローワン!!!!天才たる私の前で恥をかかせるな!!!!!」 ローワン「ひぇ!?ロウェ、ロ、ロウェナちゃん久しぶり、だね。ふふ、あの、お仲間のみnへへへヘルガちゃん!!!!こん、こここんばんにちあの、あのね!?」アセアセオドオドキョロキョロ ヘルガ「こんにちはれす、ローワンさん」ニコッ ゴドリック「……顔似てるなー、けど似てねーなー」ハハハー サラザール「あぁ……せっかくの真面目に対面状態が崩れてしまったか」ハァ 執事「して、ロウェナお嬢様。その髪はなんとすばらしい!お母上の髪飾りも喜んでおいでです!そのような技も見に付けられておいでとは、この執事、細々と生きながらえた甲斐と言うものが」ックゥゥ ロウェナ「む、そうか?よいだろう、天才たる私がしたのではないが、な」フフッ つづく 388 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 18:19:42.30 ID:+mbPaN2D0 前回までのあらすじ ヘルガ「お城を作るのに、ロウェナしゃんのお家の近くにある樹木が一番いいんれす、ってことで、ロウェナしゃんにナイショでお兄様に手紙を出したんです」 ロウェナ「(木云々は嘘だったのだがな)パーティーに招かれるなどという、いらぬ事態になってしまった……天才たる私は、家に戻りたくない」フイッ ゴドリック「まー俺らもついてくからー、ってことで。四人でロウェナの屋敷へ!」 サラザール「何が待っているやら……まぁ、名家のレイブンクローだ。そうおかしなことh」 執事「お嬢様ぁあああああああああ!!会えてうれしゅうございますうううううう!!!」ドザァァアアアア!!! ローワン「え、えへへ、久しぶりだねろうぇ、ロウェナちゃん。ローワン兄さんd」ビクビク ゴドリック「……サラザールぅ、なんか言ったか?」 サラザール「……もうやだこの連中」ハァァ 389 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 18:24:36.97 ID:+mbPaN2D0 レイブンクローの屋敷 サラザール「正装は久々だな」シュルル サラザール「しかし、泊まりではない我々一人ひとりにまで部屋を用意するとは……帰さぬ気ではないだろうな?」 サラザール「まぁいい……部屋同士で繋がっている隣がゴドの部屋。ゴドリック、着替えたか?」コンコンッ  ゴドリック「おー、あーっと、サラか?いいぜ、入れよー」 ガチャッ サラザール「……いつも思うが、貴様も正装すれば馬鹿さ加減がなりをひそめるな」ホゥ ゴドリック「い、いきなり酷い。どうかな?変じゃねーかな?」クルクル サラザール「なんだ貴様は、仮にも名家なのだからこのくらいの格好にはなれているだろう」 ゴドリック「いやーそーいうんじゃなくて……本当に平気か?いや、お前がそう言うなら完璧なんだろうけどさ」ウーン サラザール「なんだ貴様……緊張でもしているのか?らしくない」クツクツ ゴドリック「うぉう、笑ってる。あのサラザール・スリザリンが」オー サラザール「うん?珍しくもないだろう……誰かのせいでだが。剣は置いていくのか?」 ゴドリック「あー、そうなる。社交の場だしさ……杖はどうする?」 サラザール「置いていくのが懸命だろうな」 ゴドリック「ん、そか。そいじゃサラもみんなも、杖は部屋にーってことでー!」コトッ サラザール「心もとないが、ロウェナの家だ。危険は無いだろう」コトッ ゴドリック「そんじゃ、二人の部屋行くかー。えっと、むかいだったよなー?」ガチャッ サラザール「違う、向こうの廊下だろう貴様はまったく……頭首の前では真面目にするのだぞ貴様」ガチャッ ゴドリック「おーまかせろー!俺はグリフィンドール♪ってなー!」 サラザール「いやそれはいらんやめろ」 バタンッ ??「……」コソッ ??「……剣と、杖」 ??「……」サッ  391 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 18:39:31.07 ID:+mbPaN2D0 サラザール「まぁなんだ、馬子にも衣装というやつだ」ウン ロウェナ「才能無き者が天才たる私に向かって馬子とはなんという言い方だ」ムッ ヘルガ「サラしゃんの褒め言葉は素直じゃないれすね」フフッ ゴドリック「馬子にも衣装?何言ってんのさーサラ。俺知ってるぜ?二人は元々きれーじゃんかー」ハハハ ヘルガ「っ、だ、だからってあの、ゴドくんのは率直すぎますよぅ!あ、ありがとう」 ロウェナ「うむ、それでいい。綺麗などではないがな」 サラザール「貴様、よく考えたら髪は来る前から結ってあったのだな」 ヘルガ「ゴドくんが、こちらについたら着替えるので時間ギリギリだろうからーって話だったんれすよね!ロウェナしゃん可愛い!」グッ ゴドリック「ん、そーな。似合ってるぞロウェナぁ、かーわいいかわいい」ハハ サラザール「!?」 ヘルガ「!?」 ロウェナ「可愛くなどはない!だが似合っているのは確かだろうな、キミがしてくれたのだから。ところでここの部分が馬車で移動している間に崩れてしまったのだが、直せるか?」 ゴドリック「んー?別に気ならねーしいーんじゃねーか?十分可愛いと思うぜー?」 ロウェナ「だ、から!才能無き者は何度言えばいいのだ、天才たる私は天才であって、そういうくだらぬ評価など……」 ヘルガ「……さ、サラしゃん、今日のゴドくんはどうしちゃったんれしょう。いつもはあんなこと」ヒソヒソ サラザール「……あぁ、多分あれだ。ゴドは」 ゴドリック「いやー、ロウェナの親父さんかー……ははー、怒ってねーかなー……」ダラダラ ロウェナ「?天才たる私の愚かな父が怒っていようといまいと、キミの気にするところではない。そう言っておいたろう?」 サラザール「……さっきは冗談で言ったが、緊張してるな、あれは」 ヘルガ「あー……慌ててるゴドくんなんて珍しいれす」クスッ 392 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 18:56:19.17 ID:+mbPaN2D0 ガヤガヤ ガヤガヤ サラザール「かなりの大人数だな」 ヘルガ「れすね、あ、お料理美味しそう!」 ロウェナ「老いぼれ執事が腕を振るったのだろう、味は保障するぞ。奴は才能無き者だが、そういうところは役立つ」 サラザール「貴様と違ってか」 ロウェナ「老いぼれさせるぞ才能無き者」 ゴドリック「まーま、二人とも抑えろ抑えろってー。どうも皆さん、ホグワーツの者ですよー」ハハハ ガヤガヤ ザワッ オーー、グリフィンドール ザワザワガヤガヤ サンジェルマン「っややー、やーっときたかね諸君!私は待ちくたびれてここに眠る年代物を全て呼び起こすところだったじゃないかー!」プッハー! サラザール「貴様はシレッとなんでいるんだ」イラッ ロウェナ「この家などもはやどうでもいいが、どうでもいいのだが才能無き者の中でも下郎の下郎が敷居を跨ぐのは許されていいのか疑問だな」イラッ ヘルガ「さ、サンジェルマンさん?招待状無しにまた潜入したんれすか?」オロオロ サンジェルマン「……ひどいや」 ゴドリック「日頃の行いだろー?」 サンジェルマン「やや、人聞きの悪いことを言うね。今宵はキチンとローワン君のご招待なのだよ私も。それに今、キミらの志をここにいる連中に聞かせているところだったというのに」 「聞きましたよグリフィンドール、本当に実現させるとこまできていたとは」 「あなたは何か底知れぬと思っていましたが、まさか本当に」 「本当に……」 ザワザワ  ゴドリック「いやー、はh」 「本当に、馬鹿なんだなぁ」ワー 「うん、普通は思いつきませんよねそれに実行なんてもう」 「馬鹿にしかできませんよ、しかもこれだけの魔法使いを揃えられるなんて」 「相容れないことが予想できすぎて、手をつけませんよね、普通」 「馬鹿だからおもいきれるんだなー」 ゴドリック「……ば、馬鹿馬鹿言い過ぎじゃね?」グスッ サラザール「まぁ、その通りだろう。実際私達は殺しあったろうが最初」ポンッ ゴドリック「えー……?それは美談じゃね?馬鹿とか言われるようなことじゃなくねー?」アレー? 393 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 19:03:46.48 ID:+mbPaN2D0 サンジェルマン「そうさね!キミの馬鹿全開っぷり紹介しようと思って、私、こんなものを用意したのさ!おーい、おいでー!」パンパンッ ササッゾロゾロゾロ サラザール「なんだ、この仮面をつけた怪しいのは。仮面をつけなくても怪しすぎるエセ伯爵はいるが」 サンジェルマン「酷い。やーね、私がパトロンになっている劇団の者たちさ!大丈夫だよレイブンクローの才女さん、ご頭首様には兄上を通して許可をとってある」ニッ ロウェナ「天才たる私には関係ない」フンッ サンジェルマン「そりゃ失礼。さぁさぁお集まりの皆さん!ここにいる気高き若者の成したこと、これから成そうとしていること!馬鹿だ馬鹿だと言われてもそれでも立ち向かうこの若き獅子殿に敬意を評し、ここにその逸話の一つを紹介いたしましょう!」 ガヤガヤガヤガヤ パチパチパチパチパチ!!!! サンジェルマン「今日の演目は『ゴドリック・グリフィンドールと不死の商人』!主演はこっちの獅子の面の彼、そして特別主演は私さ!」ビシッ 獅子面「」ペコッ サラザール「ちゃっかり自分が目立つ話をする気満々か貴様、貴様だけ素顔でいて自分主演て」 394 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 19:15:42.05 ID:+mbPaN2D0 ヘルガ「わー、赤毛がゴドくんそっくりれすねー」 ゴドリック「だなー、仮面すげー」 ロウェナ「天才たる私はすぐに偽物だと分かるがな」フンッ サンジェルマン「そりゃそーでしょーね、えぇえぇ。それじゃ、私は私でこちらを盛り上げよう。キミらはご頭首に挨拶でもしてきなよ」サッ サラザール「そうだったな、ここに着いてからすぐに部屋に案内されたのだった」 ヘルガ「パーティーは始まってたんれすもんね。えーっと……あ、ローワンさん」 ローワン「や、やぁ。ロウェナちゃん、みなさん。今宵は来ていただきありがとう、父に代わって先にお礼を言わせていただきます」 ロウェナ「……戻りたくなどなかったがな」ムスッ ローワン「ひっ」ビクッ ブルブル サラザール「……威嚇するな」 ロウェナ「普通に接しただけだ、この兄などまだいいぞ。他の愚兄どもは天才たる私の姿を見ただけでひきつけを起こす」フンッ ヘルガ「だ、だからいらっしゃらないんれすか……ローワンさん、お礼を言わせていただくのはこちらです」 ゴドリック「そうだな。こちらこそぶしつけな要求をしておいて、レイブンクローの門にお招きいただけて改めて感謝する。それで、ご頭首様は?」 ローワン「あちらで待っています、ご案内しましょう。ろ、ロウェナちゃん?父上は会えるのを凄く楽しみにしてたよ?」オドオド ロウェナ「天才たる私は一切喋らんがな」フンッ 395 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 19:32:00.45 ID:+mbPaN2D0 レイブンクロー「これはこれは。久しいかなグリフィンドール殿」 ゴドリック「お元気そうで、レイブンクロー卿……本来ならばもっと早くに謝罪に伺うべきところを、およびたてさせてしまい申し訳ありません」 レイブンクロー「謝罪……ロウェナのことか。なに、もういいのだ」 ロウェナ「……」ピクッ サラザール「……いいとは、少し薄情に感じるが」 レイブンクロー「いいや、スリザリン殿。どうでもと言いたいわけではない。それならば最初から招いてなどおらぬさ。いいというのは……取り戻させてもらったのだから謝ることなどない、ということだ」パチンッ ザザザザザザザッ!!!! ロウェナ「!?レイブンクロー卿!!!なんのつもりか!!!!」 レイブンクロー「なんの、とは。杖を向けられるこの状況は明白だろう、天才のお前ならよくわかるはずだが?」 ローワン「……う、ごかないでね、ヘルガ、ちゃん」プルプル ヘルガ「……ローワンさん」 サンジェルマン「おぉー若き獅子、キミに何が……おやおやぁ?どうしてお客人はあちらに注目してしまったのかな?」 獅子面「……」 レイブンクロー「……やはりあなたには通じないか。サンジェルマン卿、余興は終わりだ。これよりもっと滑稽なものをみせよう……あなたの言っていた愚かな夢の持ち主達の、哀れな最期を」 サンジェルマン「そーかい、それじゃぁ見物させてもらおうか……キミ、せっかく精巧な剣まで用意したのに振るう場面まで行けず残念だったねぇ?」 獅子面「……」コクコク 396 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 19:46:26.46 ID:+mbPaN2D0 ゴドリック「あいつ……いや、協力してくれるような奴じゃねーや。それより、ホールのみんなまで俺らに……でも、目がおかしい。サラ?」 サラザール「……食事に何か魔法薬を入れていたか?レイブンクローの歓迎のしきたりは趣味が悪い」ジリッ ゴドリック「……最初から、このつもりで俺らを?聞くまでもねーけどさ」ジリッ レイブンクロー「迂闊な動きはするな、杖ももたずに何ができる?」 ゴドリック「……さーてね。あんたの返答次第かも、な。何がしてーのさ?俺馬鹿だもんでさ、わからねーんだ。あんた、やっぱりロウェナが大事だった、そういうことか?やっかんでだくせに、家出されて大事さに気づいたのか?どんな手段を使ってでも娘を取り返したかった、それでこんなまねを?」 レイブンクロー「……娘がどうの、大事だかどうか、などと。これだから知恵無き者は……それは、レイブンクローの知恵だ。私が磨き上げた伝統あるレイブンクロー家の知恵を、これまで貸してやっただけでも感謝してほしいところだがな」 ゴドリック「……もういいよ。サラ、二人を頼む!」 ギュルンッ!  レイブンクロー「!?獅子に変身、っ!!!」ザッ 獅子「グワァアオオオオオオォオオオオオオオ!!!!」 397 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 19:59:50.59 ID:+mbPaN2D0 サラザール「走れ!」グイッ ヘルガ「で、ですけどゴドくn」 ローワン「う、動かないでくれ!ロウェナちゃん、ヘルガちゃんサラザールさん!」ブルブル 眷属1「杖も剣も、あなたたちの部屋にはない!!!」 眷属2「逃げても、無駄です!!」 サラザール「っ!?貴様、ら。どこまで!」 レイブンクロー「知恵者の戦いとはこういうものだ、スリザリンの若造!!」 獅子「ッガアアアアアアア!!!」バタバタ  サラザール「!ゴドリック!っく!!」ガクッ ヘルガ「あ、あぁ。がんじがらめにされて、ゴドくん……あっ!」ドサッ ロウェナ「!サラザール、ヘルガ!やめろ、二人に、乱暴を……レイブンクロー!!!! レイブンクロー「貴様達は私がもはや敵意がないと油断しきった!!娘が家を出てからの歳月で私が貴様らを許したものと勘違いした!!!あぁ、知恵無きものならば娘にあんな真似をさせたふざけ腐った貴様らをすぐさま攻撃するところだろう!だが私は、貴様らの力を甘く見たりしない!!!機会を待った、一切口も出さず連絡もせず!!!貴様らのほうから私に歩み寄るまで!ゴドリック・グリフィンドール、キミは紳士だ、騎士的だ!私は、必ずやいつか、ロウェナを連れてノコノコとこの門をくぐり、こう言うのだとみこしていた!『本来ならばもっと早くに謝罪に伺うべきところを、およびたてさせてしまい申し訳ありません』!どうだ、今、貴様は自らの騎士道によってその醜態をさらしているのだぞ!!杖も持たず、剣も奪われ、畜生の姿で!!!!!」 ゴドリック「ッグゥルルルルルル」ジタバタ ロウェナ「……ゴドリック・グリフィンドールを侮辱するな。才能無き者め」ザッ レイブンクロー「……そこをどけ、ロウェナ」 ロウェナ「あなたに指図される筋合いはない、師匠面はするなと言ったはずだ」 レイブンクロー「……私が本当に、お前に遅れをとっていたと思うのか。そう思わせておけばお前が大人しくなるだろう、と考えたのだがな。杖も持たぬお前など、ひとたまりもないぞ?」 ロウェナ「……」 サンジェルマン「おやおやぁ、娘もろとも廃人にするのかな?建設的とは言えないねぇ」 レイブンクロー「生きてさえいれば、知識を取り出す術はある。ロウェナ、さぁ。貴様は役目に戻るのだ……我らの知恵として、この屋敷に!!!!生ける限りな!!!!!」 ロウェナ「っっ!!」ギュッ 「……大丈夫だ、ロウェナ」シャランッ ロウェナ「……え?」 パキィン!!!シュパァアアアアアアア! 398 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 20:02:12.84 ID:+mbPaN2D0 レイブンクロー「……!?ば、かな。私の放った、呪いが……なんだ、その剣、は。ただの、芝居用の物、では!?」 ロウェナ「……獅子の、面?」 獅子面「言ったろ、一緒に世界を変えるんだ。こんな汚い魔力で、キミを汚させない」 レイブンクロー「!?なぜ、なぜだ!?手のものが、その剣はすでに……!?」 獅子面「怖い想いなんて絶対にさせない」 レイブンクロー「貴様、貴様何者だ!一体、どこの!!」 獅子面「悲しいことなんて、俺が笑って忘れさせてやる」 ロウェナ「ゴ……ド……?」 サンジェルマン「さてさて魂の抜けたお客様、私の余興はこれにて閉幕。まーもっとも、さっきからだーれも聞いてやいないけど。これよりもっと、面白いものをご覧に入れましょう」 サンジェルマン「滑稽と言ったかい?レイブンクロー卿?あぁそうだねえらく滑稽さ」 サンジェルマン「っぶ、っはははは!!!!あははははははは!たしかに!!!だが、それはその若者たちのことじゃない!!!あんたの……っは、っははあははははは!!!!!」 サンジェルマン「楽しいねぇ!!馬鹿に出し抜かれる知恵者をみるのは!!!!!!」 獅子面「レイブンクロー卿、あんたの世界は間違ってる。娘を壊して守る知恵なんて、それで手に入れる英知なんて、そんなものに頼らなきゃいけない家なんて、絶対に間違ってる」 獅子面「いいぜ。あんたがどうしても、それにすがりつくのを止めないっていうんなら」スッ  ゴドリック「その幻想、俺がぶち殺してやるよ!!!!!!!」 403 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 22:13:34.29 ID:+mbPaN2D0 ・ ・ ・ ・ ・ ・ レイブンクロー「すびばぜんでした」ドゲザッ ボロッボロ 眷属s「「「「「「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」」」」」」」ドゲザッ ズタボロ サラザール「ゴドが私達の杖まで持っていたのだ、貴様らが何百人集まろうと太刀打ちできるわけなかろうが」フンッ ヘルガ「はぁ、ふぅ。お、お屋敷を壊さないように加減するのは、む、むじゅかしかったれす」ハァァ ゴドリック「っははー、ヘルガえらいなー……俺うっかり、屋敷全体バッサリやっちった」タハハー ロウェナ「それでいいんだ、こんな屋敷などもういらん……で。愚兄、何故貴様もゴドに守られている?」ギロッ ローワン「ひっ!あ、あのね、あの」オロオロ ゴドリック「そう睨むなってーロウェナぁ。ローワンは最初から俺らの味方だよ。サンジェルマンが言ってたろ、劇団を入れるのを取り次いだのはローワンだって」 ロウェナ「……」 サラザール「そっちの、獅子はなんだったんだ?」 獅子「グルルルッ」 ギュワンッ 鼠「チッチチ、チチッ」スルッ トテトテ サラザール「……鼠に変わった?馬鹿な、動物もどきは……」 ヘルガ「あ……あ!そうれす、ゴドくんの、お友達!歴史上唯一、複数の動物への変身が可能だった、マーリンさんの!最後の、お弟子さん!!」 鼠「チッチ」 ギュワン 「ご紹介どうも、お嬢さん。まったく人使いがあらいよゴドリック」コキコキ ゴドリック「っはは、さんきゅーなーバルサザールぅ」 バルサザール「まったくだよってば。あーーぁ、もう緊張しっぱなしだったんですからね!す、スリザリンさんが部屋に入ってきた時なんかバックバクでしたよ心臓が!!」 サラザール「あぁ……それで貴様、どこかおかしくないかとあんなにしつこく」ハァ ゴドリック「はは、ごめんなーみんな。敵を欺くにはなんとやらー、ってやつ?」 サンジェルマン「天才たる私はすぐに偽物だと分かるがな」キリッ ブッッハプルプル ロウェナ「……うるさいぞ才能無き者」 406 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 22:27:09.98 ID:+mbPaN2D0 バルサザール「あっはは、仕方がありませんよロウェナさん。僕の術は師匠の術、伝説を前にして勝るおつもりがおありです?」 サラザール「術者がそれに伴っていないようだがな、私は気づいていたっていっているだろう部屋の時点で」 ロウェナ「天才たる私もだ、貴様のが偽物だと分かったといいたかったのだあれは才能無き者どもめ」 バルサザール「……えー。今の文句でしり込みしない人初めてだ困る。あ、ゴドリックもでしたか」 ゴドリック「お前もあのころはヘタレだったなー……ま、ま。二人ともあれだろ?俺が色々たくらんでるのを見越してくれたんだろー?だって、ほら。はは、お前ら杖なくても結構色々できんじゃん、特にロウェナなんてさー」ハハハ サラザール「……それだ」フイッ ロウェナ「……当然だろう」キョドキョド バルサザール「……言ってもいいと思いますよー、雰囲気に流されたって」 サンジェルマン「ふっふふー、負けず嫌いな似たもの同士だねぇ。まったく見ていて疲れるよ」 ヘルガ「サンジェルマンさんには負けると思いましゅ」 サンジェルマン「……あのさね、ヘルガ嬢。前々から思ってたけどちょびーと私に対する態度が硬い気が……私はキミになにかしたのかな?」 ヘルガ「してないんですか」 サンジェルマン「……あー」 サラザール「」スッ ロウェナ「」ビキッ ゴドリック「」シャラン サンジェルマン「……心当たりがないではないけど、今ここで話すとただじゃすまなさそうだからやめにするよハハハハハ」 407 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 22:43:28.67 ID:+mbPaN2D0 ゴドリック「さってと、俺らの話はこれくらいにして……ローワン、締めはあんたに任せるよ」チャキッ ローワン「は、はい……父上、観念なさってください」 レイブンクロー「……きさ、貴様、どういうつもりだ?最初から、その下郎どもと与していたのだな?え?」 サンジェルマン「なればこそ、さ。流石の私も、貴方様の魔法薬に対抗なんてできなかったでしょうねぇえぇ、っぷ、っくく、いやはやレイブンクローの才女さん?きみの愚兄は中々にやる男さ、あぁ」クツクツクツ ロウェナ「……ローワン、どういうことだ」 ローワン「僕、僕は……ロウェナちゃん。キミに、この家に戻って欲しく、なかった」 ロウェナ「……嫌われたものだな、なるほど?」フンッ ヘルガ「ろ、ロウェナしゃん。話を……」 ロウェナ「いや、聞かずともだ。天才たる私がもしもレイブンクローに戻れば、自らの地位が、後継の座が……そういったところだろう?取り越し苦労だったようだがな」 レイブンクロー「っ!何故わからんどいつもこいつも!いくらその娘が強い魔力を持っていても!所詮は女!優れているのは我々で、家督も……!」 ローワン「そうじゃない!!~~~っ!聞け!!!父上も、ロウェナも!!!」 ロウェナ「!」 レイブンクロー「!?」 ローワン「僕は、僕は、母様が死んでからのロウェナちゃんを見るのが、辛かった……兄達もだ!!!僕たちに当たって少しでも強くあろうとするロウェナちゃんが、僕達は……母様の死より、なにより、悲しかった」 ロウェナ「……」 ローワン「僕達はロウェナちゃんを恐れるようになってしまったし、父上、あなたはロウェナちゃんが望んだ『叱る』ことすらしなかった……思えばあなたは、あの頃からすでにロウェナちゃんを『自らの娘』としてみていませんでしたね?……僕ら兄弟は、でも、弱かった。哀れんでいても、悲しんでいても、もうロウェナちゃんときちんと話すこともできなかった。僕達は……とてもとても、弱い兄だった」 レイブンクロー「……」 ローワン「でも、彼が。彼が来てから全てが変わった。ゴドリック・グリフィンドールが、ロウェナちゃんを救ってくれた……あなたは何を見ていましたか、父よ。彼が訪れたあとの、ロウェナちゃんの魔力を感じなかったのですか。凍った草木が芽吹くような、身を切る冬の寒さが去り暖かな春が訪れたかのような、綺麗な魔力を……」 ゴドリック「……最初からそうだったさ、あんたたちが気づいてないだけで」ボソッ ローワン「ロウェナちゃんが屋敷から抜け出す時、父よ。あなたに色々と邪魔が入りそれを止められませんでしたね?……僕達は、弱かった。ただ、あなたほどじゃない。あなたに悟られぬよう動くことは、僕達にとってはもう容易いことだった……今宵のように」 レイブンクロー「きさ、貴様!!貴様たちは!!!父を、師をどこまで、愚弄すれば気が済むn」 ローワン「……隠居なさってください、父よ。此度のことは不問にします……不問にしてほしくば、と。言わせないでいただきたい」 レイブンクロー「!?!?」 408 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 22:59:03.50 ID:+mbPaN2D0 ゴドリック「あんたは事を済ませたあと、俺らの抜け殻を前にみんなにあることないこと吹き込むつもりだったんだろー?余計なことしたなー?俺らだけ呼んで済まそうとしときゃよかったのに」 サンジェルマン「ちょびっとばっかり記憶力がよろしくてね、私はさ。それを取り出して有効な証拠にすることだってわけないのだよ」 バルサザール「あなたの姿はばっちり覚えましたからね。ただでさえ地に落ちるであろう評判を、もっと落として差し上げてもいいんですよ?」 サラザール「気付け薬など眠っていても出来る。記憶の回復もな。こんなエセ伯爵に頼る必要もない、客たちも意識が飛んでいたあいだのことを思い出させることができるだろう」 ヘルガ「……ハッフルパフ家、そして我が門の全ての眷属は、あなたが頭首である限り一切の親交を断ちます。お家のことをお考えになるなら、どうするべきかはお分かりですよね?」 レイブンクロー「……」ガクッ ゴドリック「……師ってのは、親父ってのは、あんたみたいな人を言うんじゃない。確かにロウェナの魔力を育てたのはあんたかもしれない。でもそれは、あんたのもんじゃない。ロウェナのものだ。ロウェナだけの、ロウェナだけが定めを決めて良いものだ……そんなことも分からないんじゃ、あんたは天才だなんて言えないよ」 ローワン「……弱い僕らをお許しください、グリフィンドール。ロウェナちゃん……キミを遠ざけることでしかキミを守れない僕らを、どうか憎んで欲しい。嫌ってほしい。許しは乞わない……自由に、生きてくれ」 ロウェナ「……」 ローワン「そう、僕ら、は……僕らはキミが、大事で。本当に、大事、だったから」プルプルプル ロウェナ「ローワン……いや……」 バターンバターンバーンッ!!!! ゴドリック「っ!って、あれ?ロウェナに似てる男の……」 サラザール「広間の入り口を固めていたのか、レイブンクロー卿が後詰を用意していた時のために」 ヘルガ「ふぇ、あ、おひさしぶり、れす」 ローワン「僕達、兄弟は」ワナワナワナワナ ロウェナ「もう、いい……兄さn」 ロウェナ兄s「「「「「ドが付くMでシスコンなんだーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」」」」 ロウェナ「」ピシッ ゴドリック「」 サラザール「」 ヘルガ「」 バルサザール「……うわぁ」 サンジェルマン「っ!!!っっ!!!!」ダンダンダンダンッ! 410 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 23:08:13.36 ID:+mbPaN2D0 「たまんないよな!!たまんないよなロウェナの暴言はな!!!」 「我々プライド高いからそんなことで喜んでいると思われたくなくて遠巻きにしてたけどな!!」 「お互い相談も出来なかったから他の兄どもはただ単に怖がってるだけかと思ったら!!!」 ローワン「いやあのね、最近までは僕は怖がってたんだけどね本当に。でも、あの、それが勘違いで……」 執事「ぼっちゃんたちはそういったご感情に不慣れでしたので。僭越ながらこの執事が教え込ませていただきましたよ、ロウェナお嬢様」シュタッ フフフ ゴドリック「……おっさん」 ロウェナ「」ワナワナワナワナ サンジェルマン「っ!!!ッツッゲホッ、ウゲホッ、、ッ!!!」バンバンバンバン!! 執事「いやぁしかしぼっちゃん方も話が分かる!この執事感激いたします」フカブカッ 「なーに、天才なればこの程度の領域にいたるのも容易いことだ!」 「家督とかいらんから、末のローワンかってに継いでおけ。我ら兄はロウェナ達を支援するために自由に生きる!」 「手始めに、ほらロウェナ!木が欲しかったんだろう!兄達で刈り取ってきたのだ!さぁ!」 ローワン「ず、ずるいです兄上たち!ロウェナちゃんあのね、あの、ぼ、僕が色々と計画たてたりゴドリックさんと打ち合わせて、だから、だからn」 ロウェナ「死ねぇええええええええええっぇえぇっぇぇぇえええええええええ!!!!!!!!!!才能無き変態どもがああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」 アリガトウゴザイマーーーーーーーース!!!!! 412 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 23:25:41.23 ID:+mbPaN2D0 レイブンクロー「」コソーッ ゴドリック「なーにやってんのかな」ガシッ レイブンクロー「……これを見ればわかるだろう、もうあれを我が家に戻すしか再興の道はなかったのだ……いや更生か。分かってくれよぅ、私お家のために頑張ったんだよぅ」グスン ゴドリック「知らねーよ、ってかそれもあんたの思い違いだよ。ロウェナのことでこんなに一丸になれるあいつらなら、きっとこの先も大丈夫。それよりもあんたみたいなロウェナのことが二の次の奴に興味ねーっての。まーさ?隠居の家は親父殿に頼んで立派なの用意してあげっから」ハハハー レイブンクロー「給仕係は美人をつけろよ下郎め」 ゴドリック「調子のんな、茶なんて茶葉食ってお湯飲めば一緒だってのー」 レイブンクロー「これだから下郎は、くそぅ、くそぉう私が何したってんだよ貴様によぉ!あまり、あまり私を、杖がなくとも、私だって!私を、舐めr」 ゴドリック「……見苦しいぞ、レイブンクロー卿。これ以上あなたが守ってきた門に泥を塗るつもりか」 レイブンクロー「」 ゴドリック「……笑えない顔にさせんなよなー、キャラじゃねーキャラじゃねー」ハハハー 413 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 23:34:13.76 ID:+mbPaN2D0 サラザール「そっちの馬鹿は捕まえたか、まったく鷹のくせに蛇のようにコソコソと」 ゴドリック「おー、サラザールぅ。薬早めにやっちゃってな?」 サラザール「……そうだな、貴様は私をサラとは呼ばないのだ、うん」 ゴドリック「?」 バルサザール「あれ?そうですっけ?あちゃー、ほーんと僕もまだまだだったんですね観察が」アー ゴドリック「おー、あんがとなお前も。助かった助かったー」 サンジェルマン「かっは、ごっは、も、もうむ、無理、500年ぶりにどツボにはま、っむ、し、死ぬ」ヒーヒー ゴドリック「っはは、そんな風にも笑えんのなお前って」 サンジェルマン「ふ、っふふ、ゴドリック、最高の舞台だったよまったくお前は面白い、っぷ、っく、っくくく、また何かあったら頼りたまえよ、喜んで、協力、っくっはははは!!!!あぁ、人生っておもしれー!!!!」ゲラゲラゲラゲラ ヨロヨロッ バルサザール「あー、フラフラですねサンジェルさん。僕送っていきますんでこれで、また会いましょうゴドリック。今度は学校ってのにお邪魔させてくださいね」 ゴドリック「ん。ってかそのうち本格的に先生の勧誘に行くかんなー」ハハハ サラザール「あぁ、貴様ほどの適任はおらんだろう。『変身術』の」 バルサザール「それは、光栄です……それじゃ」 ヘルガ「ろ、ロウェナしゃんだめーーー!!それ以上はダメれすみなさんがダメnなんで喜んで受け入れ態勢なんですかみなしゃんもぉおおおお!!!」ワァアアアアアン!! バルサザール「……事後処理、頑張って」グッ サラザール「……とりあえず、客どもをこのホールから移動させるか」ハァァ ゴドリック「色々あって倒壊寸前だもんなー、そろそろ決定打かもだけど」ハハハー 414 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 23:43:07.49 ID:+mbPaN2D0 ローワン「まーたねー!ロウェナちゃーん!」フリフリ 「いつでも帰ってこいよー!」 「兄さんたちは待ってるぞーーー!!」 「吼えメールとかガンガン送れよーーー!!」 ロウェナ「うるっさい才能無き馬鹿兄ども!!!馬鹿ども!!!!」ズンズンズンッ ゴドリック「いやー、ロウェナん家が酷いことになっちまったから馬車も出せないんで、帰りは箒だなんてなー。飛び立つのに良い広い場所まで歩きかー。待てよぅロウェナぁ」ハハハー サラザール「長くてうるさいぞ」スタスタ ヘルガ「箒も、ほかの方々に回したので二本しかないれすね」クスッ 執事「グリフィンドール様たちには改めてお礼を言わねばなりません。ロウェナお嬢様がこんなにも感情表現も豊かになっていて、大変うれしゅうございます。よもや最大限に声を荒げて『死ね』とは……この執事、齢ゲフン年にして悟りをえました」フッ サラザール「」サッ ヘルガ「なん?なんれしゅかサラさんなんでわたひの耳ふさぐんれすか??」 サラザール「腐るからだ。もう黙れ貴様」 執事「レイブンクローの執事たるもの、あらゆる属性に対応できずどうします?」 サラザール「だから黙れと言っておろうが」 ゴドリック「っと、おー、良い感じに開けた場所だなー。ロウェナ、行こうぜー?」サッ ヘルガ「あ、そうですね。ここなら助走も……さ、どうぞサラしゃん?」ニコッ サッ サラザール「……屈辱だ、貴様のような見た目子供に……屈辱だ」 ヘルガ「お、おねぇさんなんですよぅ?」ウルウル サラザール「いやそれは分かってる、分かってるが……」クソゥ サッ 415 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/16(木) 23:57:50.91 ID:+mbPaN2D0 ゴドリック「ヘルガのが箒の運転上手ぇもんなー……ロウェナ?どした?」 ロウェナ「ん……少し、待ってくれ」 ゴドリック「……りょーかい」ハハハ ロウェナ「老いぼれ。今度、材木を運びに何人かこちらに来るのだろう。どうせあの馬鹿を言っていた兄どもが」 執事「えぇ、何せ大量ですので」 ロウェナ「……母様は、料理が下手だったな」 執事「?えぇ、おかげで気まぐれをおこされると厨房は戦場、跡地のように」 ロウェナ「……だから私にとっての故郷の味、というのは……どうやらキミの作った料理になるらしい。それを、今日食べ損ねた」 執事「……任せて、いただけるのですか?お嬢様方の並ぶ席の……食事を?」 ロウェナ「察しが悪い、これだから才能無き者は。だからこそ、だ。十数年ぶりの、兄達との会食は……あの時のものを食べたい。母様がいた、兄様たちと一緒にいた……そのころのものを。出来るな、じいや?」クスッ 執事「……おおせの通りに」フカブカッ ロウェナ「……待たせた。出してくれ」サッ ゴドリック「んー、いいのかーそんだけで」 ロウェナ「いい、だから早く」 ゴドリック「……素直になんのは恥ずかしいな、ロウェナぁ」ハハハー ロウェナ「うる、さい!才能無き者は飛ぶのが能だろう!!さぁ!!」 ゴドリック「んー、精一杯飛んできますよーってな。そんじゃなーじーさん!親父殿は、夕刻にも見えると思うからー!」フワァッ ヘルガ「ありがとうございました、執事しゃん!お料理するときはわたひも手伝いますからね!」フワァッ サラザール「馬鹿が面倒をかけたな」ギュッ ザッ!!  シューーーーーーッ!! 執事「……奥方様。お嬢様は立派に、おなりですよ」グスッ 執事「……っささ、こうしてはいられない」パンパンッ 執事「グリフィンドール家のご頭首様がいられるというのに、屋敷がこの有様では……」ジャラッ 執事「……四刻半、といったところですか。上等上等」パチンッ 執事「レイブンクロー家一の天才、ロウェナお嬢様のじいやたるもの。この程度の修復が出来ずにどうします?」クスッ 418 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/17(金) 00:09:06.07 ID:0VmDEIRw0 上空 ヘルガ「あの、サラしゃん」フワーーッ サラザール「どうした」 ヘルガ「もう少ししっかり掴まっていてもわわないと、あにょ。落っこちたら大変れすよ?」 サラザール「……貴様、私の尊厳とかそういうの全く省みないな」ハァァァ ギュッ ヘルガ「っふふ、それでいーれす。……ゴドくんは、結局。お部屋を出た時からすでに、バルサザールさんと入れ替わっていたんれすよね?」 サラザール「あぁ、そういうことだ。私達が移動した後、レイブンクロー卿の手の物が私達の杖やあいつの剣を盗む前に模造品と取替え、あのエセ伯爵の劇団に紛れた……馬鹿のくせに、無茶なことをする」ハァ ヘルガ「サラしゃんは気づいてたんれすよねー?」クスッ サラザール「……当然だろう、私は奴の親友だぞこれでも」フンッ ヘルガ「そういうことにしときましゅ……あの、バルサザールさんはゴドくんに、何を喋るかもきっと指示されていたんれすよね?少なくとも、レイブンクローさんとの問答になったら、のは」 サラザール「だろうな、そこでぼろが出たら元も子もない。レイブンクロー卿は以前に奴と面識があったのだから」 ヘルガ「……ゴドくんは、もしもロウェナしゃんのお父さんが……ロウェナしゃんが大事だから。大好きだからお家に連れ戻したんだ、そう答えたら、どうしたんれしょう。なにより、こんなことをしようともしなかった、ら」 サラザール「……そうだな」 ゴド「~~~~?~~~、~!」 ロウェナ「~~~~、~~?」 サラザール「……」 ヘルガ「……」 サラザール「娘さんをください、くらいは言っていた、のじゃないか?」 ヘルガ「……」 サラザール「ないな、あいつに限って」ハッハッハッハ ヘルガ「で、でしゅよねー!?も、もー!ビックリしましたよもーー!!」 ヘルガ「……でもそのくらいの、甲斐性はあるみたいで。見直しました、ゴドくん」クスッ サラザール「素直にならないのはあいつも同じだろうに、な」クククッ 419 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/17(金) 00:45:18.52 ID:0VmDEIRw0 ゴドリック「なー、ロウェナ」フワァッ ロウェナ「なんだ、ゴドリック」ギュッ ゴドリック「良かったなー、兄さんたちと仲直りできてさー♪」 ロウェナ「……キミは最初から、こうなることが分かっていたのか?」 ゴドリック「んー?どーだろ、とにかくロウェナのお父さんとは、絶対にいつか話し合おうとは思ってた。それに、兄さんたちとも絶対に、って。仲直りできるかはわかんねーけど、さ。……親父さんは、残念だったな」 ロウェナ「……父も、あれで被害者なのだ。長い伝統の中で、レイブンクロー家の重荷を背負って……今は、そう思える」 ゴドリック「……」 ロウェナ「天才たる私は、思うんだ。子供の頃、兄様たちと一緒になって父から教わった魔法の数々。それは、本当に父が娘を道具としたいがために授けたのか。あの時、一等賞の証を母様から貰って、見せに行った時の笑顔は嘘だったのか……嘘だったのかもしれない。それとも、何かがあの人の心を壊したのかもしれない」 ゴドリック「……母さんの?」 ロウェナ「……。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」 ロウェナ「どちらにせよ、今はまだ天才たる私はあの人を許せないけど。それでも、今までのようにただ憎むだけじゃない。こういう風に、あの人にはあの人なりの誇りがあったのだろうと、推測することができる。今、それができるんだ……思考を止めなくて良い。考えることができる。天才たる私は天才なんだ……いつかきっと答えも見つけられる」 ゴドリック「……そか。良かったよ、ロウェナたちを引き合わせたのが正解だったみたいで、さ」ハハ ゴドリック「……俺は初めてキミの家に行った時から、随分とお互いに避けあってるってのが分かった。キミだけじゃなく親父さんも兄さんたちも。それじゃぁさ、絶対に分かり合えないんだよ……毎日顔を合わせてる人同士でも、どんなに近くにいる人同士でも、言葉にしない想いだってあるんだから」 ロウェナ「……言葉にしない、想い?」 ゴドリック「そうそう、ロウェナの兄さんたちはロウェナのことを大事に想ってたんだって。今日やっと言えただろう?キミはずっと、怖がられているって勘違いしてたけど」 ロウェナ「……うん」 ゴドリック「……な?ロウェナ。世界って結構、汚く見えてもさ……潜ってみたら、綺麗だったりするんだよ。この」 サーッ! パッ!!! ゴドリック「雲で覆われた、空みてーに!」ニカッ ロウェナ「……」 ゴドリック「……あ、あれ。今のはちょびーっと笑って欲しいくらいの台詞だったんだけどなー、ロウェナぁ?」 ロウェナ「……ゴドリック。少し辛いとは思うが……この服、見られるか?」 ゴドリック「んー?平気平気……うん、ドレスローブだよな?さっきはあんまりじっくり見られなかったけど」ジーッ ロウェナ「……どうだ?感想を言ってみろ」 ゴドリック「……似合ってる」 ロウェナ「他には」 ゴドリック「……ロウェナらしい、いい色合いだなぁ」 ロウェナ「……っふふ、そうだ。キミは、それでいい。それでこそゴドなんだ……」 ゴドリック「??よく分かんねーけど」 ロウェナ「いいんだ。天才たる私が分かっていれば、それでいい……そうそう、箒の練習をいつかちゃんとすると言ったな?あれ、やめだ」 ゴドリック「え?なんでさー、こーんな気持ち良いのに」 ロウェナ「……私が飛びたい空は。鷲らしくないかもしれないが、自分の翼で飛ぶものではないらしい」 ロウェナ「サラザールと、ヘルガと。そして……キミと支えあって飛べれば。それでいいの」 ロウェナ「……この綺麗な世界を。キミが教えてくれた、そしてこれから作っていく、大好きな世界を」 ロウェナ「……守ってくれるのだろう?」クスッ ゴドリック「……あぁ、もちろん」 ロウェナ「……」ギュッ ロウェナ「今日のキミは、とてもステキだな。ゴドリック・グリフィンドール」 469 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/02/19(日) 00:11:14.93 ID:GxnqFhKw0 ロウェナ「……むー」ブンブン パチパチッ 「どうしました、ロウェナ」 ロウェナ「!ははさま!まほうびがうまくできなくて、ろえな、ひとりでれんしゅうしていたの」ブンブン 「そう……父上に教えてもらったのですか?」 ロウェナ「はい!だからろえな、すぐにできるようになりたいです!」ブンブン 「そう……兄様たちに聞いてはどうです?皆、上手に火を操れますよ。きっと……」 ロウェナ「……にいさまたちのおべんきょうをじゃましたくないから、ろえな、ひとりでやっているの。ろえな、へたくそだから。にいさまたちみたいに、じょーずじゃないから」シュン 「……ロウェナ?自分を卑下するのはおやめなさい」 ロウェナ「?おひげですか?とうさまのおひげはくすぐったいのでろえないやです!」 「そうじゃなくて。あなたはとても優秀な魔女ですよ?もっと自信をお持ちなさい。母に見せてくれた七色の噴水はとても美しかった。あなたの綺麗な魔力は、磨けばもっともっと光ります。七色などではおさまらない、光となって」 ロウェナ「……ははさまは、ろえながそうなればもっとうれしいですか?」 「えぇ。ですから自信をお持ちなさい。魔法界において天から才を授かる大鷲として名高い、レイブンクローの子として。母もあなたを誇りますよ?」 ロウェナ「……はい!えと、じしんというのは、どういうふうにもてばいいの?」 「そうですね……日頃から、自分を才能溢れる者であるという自負を。天才たる自分をイメージしているといいでしょう」 ロウェナ「ろえなが、てんさいですか?」 「えぇ。ロウェナがその気持ちを忘れずに、自分自身を磨き続けていれば。自然とそれに相応しい人間となりますよ?」ニコッ ロウェナ「はい、ははさま!」 ロウェナ「ろえな……あ!てんさいたるわたしは!ははさまのためにがんばります!てんさいですので!!」ニコニコ 「……」 ロウェナ「?ははさま?」 「……そうですね。頑張ったらご褒美に、母がケーキを焼きましょう」 ロウェナ「ははさま、じいやがしんろうでたおれますので、てんさいたるわたしはそれにははんたいしたいです!」 これを機にロウェナはグングン成長して名実自他共に認める天才となるのですが 母様はすこーしだけ、やっちゃったなー、と、思いましたとさ おわり 66 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/03/14(水) 18:04:04.88 ID:qDcTIPNo0 ありし日の ハッフルパフ家 ガヤガヤ ガヤ ヘルガ「ようこそおいでくだし、くだしゃ、くだささました。はっふるぱふけのちょうじょ、ヘルガれす」ペコッ 「まぁ、これはこれは」 「ご頭首様、聡明なお子ですなぁ」 ヘルガ父「いやぁよく言われますよ」ハッハッハ 「おいくつですか?ヘルガ様」 ヘルガ「ここのつです」ニコッ 「とてもそうは見えませんね。大人じみていますよ」 「まっこと、早熟ですねぇ……色々な意味で」フフ ヘルガ「ありがとうごj、ございます!じゃくはいれすが、おとうさまのおともとしてはじないようにがんばるむ、がんばりましゅ、ます!」 「それはお頼もしい……ハッフルパフ家にとっても、ですか?これほどの気立てのお嬢様がおいでなら、今後も貴殿の門は安泰のようで?」 ヘルガ父「えぇ、ええ。ヘルガには色々と期待していますとも。それで伯爵、ついては先日のお話ですがね……」 ヘルガ「……」 とある令嬢「……」 「見て見て、あそこのご令嬢。北の有力者のとこに嫁ぐんですって」ヒソヒソ 「あー、あの醜悪な……お可哀想に、お家のために身を売ったわけですのね?」ヒソヒソ ヘルガ「……(わたひ、わたしもいつか、そうなるんれしょうか)」 ヘルガ「……(おとなって、たいへんなんれすね)」 ヘルガ「……(このままでいれたら、いいのになぁ)」 ヘルガ「ってー、思ったことがあって。結局その後ああいうことにはなるわけなんれすが、なんでだか背の方は大きくなれなかったんれすよ」ハハ、ハ ゴドリック「へー、不思議だよなー」ヘー サラザール「……なんで、というか」 ロウェナ「……『願望に伴う魔力による身体的成長の抑制・増幅』についての研究書でも書くか、天才たる私とキミで」 サラザール「乗った」 ゴドリック「?難しい話してんなー二人とも」 ヘルガ「そんな、いくら魔法ちゅかいでも無理がありますよぅ」フフッ サラザール「実例が何か言ってるぞ」 ヘルガ「とにかく、れすからね?みなしゃん、わたしのことを子供だって言ったりするんれすけど、昔はわたひも『大人っぽい』って言われててたんれすよ?だからね?おねえさんとして、もっとわたひのことを頼ってmわふっ!?」 ロウェナ「そうだな、私の持病はとりあえずキミしか治せないしあぁ柔らかいああ小さい」ギューッ サラザール「自業自得だろう、老いを捨てたのは貴様自信の魔力だ」 ゴドリック「分かっちゃいるんだけど、ヘルガの見た目じゃなぁ」ハハハ ヘルガ「な、なんれれすかもー!わたひはおねぇさんなんれすってばもー!ロウェナしゃん!ろうぇ、っふふ、ロウェナしゃんあったかーい」ニコニコ 695 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/04/06(金) 19:15:02.79 ID:YvWtZzKk0 サラザール「バレンタイン、というのを知っているか、ゴド」ズズズ ゴドリック「んー?あー、あれっしょ?800年前くらいの、バレンティンさん?」ズズズッ サラザール「バレンティヌスな」 ゴドリック「そーそ、その人。えっと?兵士の結婚が禁止されてた時代に、隠れて婚姻の儀式をしてあげた人、だったよな?その人の命日にちなんでー」 サラザール「現代では恋人たちの記念日になっている、という、あれだ……興味がなさそうだな?」 ゴドリック「……んー」ズズズッ サラザール「意外だな?貴様、こういう祭りごとは好きだろう?学校の一大イベントに加えておこう、と言い出すのでないかと思っていたが」 ゴドリック「いやー、さぁ。俺、あーんまりこの日にいい思い出がねーんだよね、実は」 サラザール「うん?そうか、騎士様はモテモテで、毎年修羅場だったか?」 ゴドリック「そんなんじゃねーって……えっと、物心ついたのはどのくれーかな?まぁ覚えてることから話すけど、一番最初はさ。親父殿の大事な帳簿に火、点けちゃったんだよ」 サラザール「……は?」 ゴドリック「そんで倉庫に三日閉じ込められて……んで、その次の年は、剣の稽古中に頭打っちゃってさぁ。これまた三日寝込んで……」 サラザール「……」 ゴドリック「その次は何があったんだっけなー?……あ、そうそう!滅茶苦茶に暴れまわる野生の天馬が村に、しかも大量に下りてきちゃってさぁ!殺すわけにもいかねーし、あんまり人前で魔法もバカスカ使えねーしで、三日かかって……」 サラザール「……毎年、そんな感じなのか?」 ゴドリック「うん。あとは近くの抗争の先陣まかされちゃったり、親父殿に頼まれた馬車を走らせてたら谷底に落ちたり……俺」ホロリ サラザール「……去年は何があった?」 ゴドリック「んー?……あ、そうだよ!サラザールと出合ったのその日だぜ?」 サラザール「……三日三晩決闘か」ハァァ ゴドリック「おもしれーよなー、ここまでくると」ハハハハハ サラザール「貴様の強さが分かった気がする」 696 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/04/06(金) 19:38:20.23 ID:YvWtZzKk0 ゴドリック「んー、考えてみれば記念日ってもんを落ち着いて過ごしたことねーかも」ウーン サラザール「クリスマスも最終的には家が爆発だったりしたしな」 ゴドリック「そーそー。まだ冬本番でもない時期に暴れドラゴンにでくわしたことあってさー。ぶっ倒して、こっちもぶっ倒れて、目ぇ覚まして介抱してくれた人に話し聞いたら、年明けてたもんなー」 サラザール「……まさかとは思うが、貴様の各地にのこる英雄談というのは」 ゴドリック「んー、なんか俺が行くと騒ぎが起こるから、俺としては大事な日を普通にすごしてーから頑張るだけなんだけど、結果解決しちゃう、みたいな」 サラザール「……なんというか」 ゴドリック「ん?そういやサラザールだけじゃなくて……ヘルガと会った日は親父殿の誕生日だから、何かいいもん買って送ってやろうと思っておっきい街によったような?買い忘れたけど。あとロウェナは……れ?そうだ、命日で、歌のことでなんか聞けねーかと思ったんだよな……」 サラザール「不幸だな、貴様」 ゴドリック「はっははー、でもそれでみんなに会えたならいんじゃねー?幸運幸運……でも、さ。サラザール?」 サラザール「うん?なんだ?」イソイソ ゴドリック「えーっと、急に今日こんな話、バレンタインの話なんてのを、俺にふった、のは、さ?」 サラザール「……あぁ、そうだな」ガタッ モクモクモクモク ボンッ!! シューーーーーーーッボコボコッ ゴドリック「……キッチンから漂ってくる、この世のものとは思えない眩暈のする激臭と、なにか関係あんのかな」ダラダラダラ サラザール「原因というか、因果はよくわかった。とりあえず、私は三日ほど留守をするからな。それじゃ、幸運になるといいな」ガチャッ ゴドリック「っちょ、サラザールまって、待って!!!!せめてお前がいれば負担がすこしh待ってぇえええええええええええ!!!」ウワァアアアアアアン!!! ヘルガ「ロウェナしゃぁん……チョコにトリカブトはダメすぎれすよぉ」 ロウェナ「む?何を言うか、ヘルガ。このカカオなどという苦い物は毒に違いない、だから毒をもって毒を制すんだ、天才たる私の勘がそう言っている」ダバダバ ヘルガ「い、いつもは細かい理論まで気にして魔法構築するのに、ろうしておりょーりだけは勘頼みなんれすかあああああ!?」 273 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/06/16(土) 17:49:01.72 ID:xlNX4HpO0 ゴドリック「サラザール!今日こそリベンジだ!」シャランッ サラザール「……」 ヘルガ「ふぇ……あの、ご、ゴドくん落ち着いて……あにょ、あの、そんなもの片手に、あぶにゃ、あぶぬ、危ないですから」オロオロ ロウェナ「ふむ……朝から穏やかではないな、ゴド?」 ゴドリック「とめないでくれ二人とも!これは俺とサラザールの問題なんだ!今日こそ!今日こそ……」 ゴドリック「俺の淹れた紅茶で、お前を唸らせてやるっ!!」シュンシュンシュンシュン サラザール「……とりあえず言いたいのは、ヤカンを取り出す音が紛らわしすぎるぞ貴様」 ヘルガ「ご、ゴドくぅん!熱いおヤカン振り回したら危ないれすぅ!」 ロウェナ「持った瞬間即沸騰とは、ゴドリックらしいな」 サラザール「無駄に熱いからな、無駄に。他にも無駄が多すぎるが」ハァァ 274 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/06/16(土) 18:05:16.69 ID:xlNX4HpO0 ヘルガ「サラザールしゃんに、紅茶を認めてもらおうと一生懸命なんれすよね、ゴドくん」クスッ サラザール「連日濃すぎたり熱すぎたりなのを飲まされて、胸焼けがしそうなのだが」 ロウェナ「ゴド、少量の酒を入れるのもいいと天才たる私は聞いたぞ。これはどうだろう」スッ ゴドリック「お、マジでロウェナ……なにその紫色の瓶」 ロウェナ「あの才能無き嘘つきから送られてきた。分からないことはないが、毒見を……」 サラザール「おい、そこの家事才能皆無人間はなんの助言の足しにもならんから話を聞くなゴド。あとこっちにも聞こえているぞこら中身も分からんものを私に飲ませようとするなこらっっ!!!」 ロウェナ「分からなくなどないっ!天才たる私に分からないものはないと言うておろうが!ただその……」 サラザール「ならば飲めばいいだろうが!」 ギャーーギャーー! ゴドリック「あーなんかまた言い合いに……とにかく淹れておこう、普通に。えっとぉ、回すようにお湯を、注ぐ~」 ヘルガ「ゴドくん、ゴドくんが回る必要はないれすよ……えっとれすね、温度は、このくらいがいいと思います」スッ ゴドリック「おー?あ、ヘルガのカップなサンキュー……このカップ、いつでもなんか入ってるよなー?」 ヘルガ「えへへ、職人さんの特製れして。一度注いだものなら、いつでも温度も味もそのままのものをまた再現できちゃう『液状記憶』っていうかけるのがとーっても複雑で工程長い魔法がれすね……」 ゴドリック「っへー?すっげぇなぁそれ超便利……あ、じゃぁさこの酒?超美味いやつなら空になってもいつでもまた飲めるってことかー?」 ヘルガ「うん。ロウェナさんがもうすぐ『供給無制限』の魔法が出来そうって言ってましたけど、まだ実現してませんもんね」 ゴドリック「んじゃさ、ヘルガちょっとこの紅茶もらうな?……っぷはっ!美味い!ヘルガの紅茶はすげー美味いなうん!俺もこれをこえねーとなー」 ヘルガ「え、あ、どうぞ……なにを?」 ゴドリック「なーんか二人はもめてるけどさー、飲んでみねーとわからねーわけだから、っと。はいヘルガどーぞー♪」トクトクトクッ ヘルガ「へ!?い、いいんれすかねロウェナしゃんに送られたものなのに……」 275 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/06/16(土) 18:17:30.52 ID:xlNX4HpO0 ゴドリック「いんじゃねー?この中でお酒のこと一番よくわかんの、ヘルガだろ?」 ヘルガ「そ、そうれすけど……サラさんはワイン以外飲みませんし」 ゴドリック「ロウェナは、飲むと……」 ヘルガ「……」 ゴドリック「……忘れよう」 ヘルガ「れすね……えーっと、私は今まで色んな席でおしゃけ飲んでますから、うん。すこーしは詳しいれすけど」 ゴドリック「だろー?俺も、親父殿の商品で物は見てるし何度か試し飲みとかはしてっけどさー、どれがうめーとかわっかんねーし。その点、ヘルガは年の功があるし、なっ?」 ヘルガ「年の……えへへ、おねえさんでしゅからね、わたしっ!」 ゴドリック「そういうこと、んじゃどーぞどーぞ♪」 ヘルガ「はいっ、それじゃ……あ、とってもいい香りれすね。どこ産なんれしょう……んっく」 ゴドリック「……どうだー?美味ぇ?紅茶がダメだったら、それだせばサラも納得すっかなー?」 ヘルガ「……ゴドくん」 ゴドリック「うん?」 ヘルガ「この部屋、あちゅく、ないれsか?」スルスルッ ゴドリック「!?っちょ、ヘルガ!?待て待て待て待て!え!?なんであの酒豪なヘルガが一口d『眠れっ!!』」ビッ! ヘルガ「んっ……ふみゅ」コテン ゴドリック「あ、あっぶねー……」 サラザール「おい」 ロウェナ「…………ゴドリック・グリフィンドール?」 ゴドリック「」 276 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/06/16(土) 18:28:34.84 ID:xlNX4HpO0 サラザール「……」 ロウェナ「……」 ヘルガ「ふみゅ……」Zzz ゴドリック「……すいませんでした」ボロボロッ セイザッ サラザール「中身が分からないものを、人に飲ませるバカがどこにいるんだこのバカ、バカ赤」 ロウェナ「そうだ、少なくとも才能無き者、キミは中身が分かっていなかったろうこの才能無き赤」 ゴドリック「その、おっしゃるとおりで……い、色で呼ぶのはやめて」 サラザール「ただの酒に……まぁ、そういう薬の類、かおりを誤魔化す作用の魔法、その他もろもろというところか」クンクン ロウェナ「?そういう、とはどういう薬dいや分からないと言っているんじゃない、キミの答え合わせをだな、してやろうと」 ゴドリック「簡単に言うと、めっちゃ酔う薬だよロウェナ」 ロウェナ「なるほどな?それを飲ませてヘルガも赤色にということか?才能がないと発想が違うな才能なき赤?」 ゴドリック「ち、っちが、だから色で呼ぶのはやめてよ」 サラザール「ロウェナ、お前はヘルガを部屋につれて介抱しておけ。あとで酔い覚ましをもっていってやる」 ロウェナ「任されよう、ヘルガ?立てるか?」 ヘルガ「ふにゃ……ろうぇなしゃん、あのね、ぴんくいろのね、ゆにこーんさんがね」エヘヘヘヘ ロウェナ「……うん、いるな、可愛いなあれは」スタスタ 278 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/06/16(土) 18:44:56.19 ID:xlNX4HpO0 サラザール「さて、ゴドリック」 ゴドリック「悪かったよ……見た目美味そうだったからほんと……あ、名前だやった」 サラザール「ならば貴様が飲めばよかったろうが、という説教はもうこれくらいにしてやろう。ほら」ポイッ ゴドリック「ありがたいです……あ、剣。ロウェナが宙に回せて俺の喉元を的確に狙ってきた俺の剣……こわかったひさびさに死ぬかと思った」 サラザール「最近呪いの効きが悪くなってきたからな、貴様どうなってるんだ……おいておいて。それをもって、さっさといけ」 ゴドリック「行く?どこにだ?」 サラザール「忘れたか?あの瓶は、もともとは誰宛だったのか」 ゴドリック「……」 サラザール「あのエセ伯爵は、あれをロウェナに飲ませて……ここでどうなることを期待したのだろうな?」 ゴドリック「サラザール、千年生きた生き血入りワインとか使えそう?」 サラザール「そこまで悪趣味じゃない、まぁ何かに使えそうだからとってこい」 ゴドリック「了解。サンジェルめ、あいつ……バカの顔も三度までだかんな……」 バタンッ サラザール「……」 サラザール「……正直本音を言えば、あれで貴様とロウェナがなんとかなってもらった方が今後楽だったのかもしれんがな」ハァァ サラザール「……酔い覚め作るか」スタスタスタスタ ヘルガ「ろえなしゃぁん、いっしょにねましょーよ、えへへ、ひんやりしててきもちーですー」ギューーーッ ロウェナ「そ、そうか?ヘルガは温かいな……ヘルガ?天才たる私はその、キミほどないから、そんなところにひっついてもあまり心地よくはないと……」 115 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/07/26(木) 23:20:21.02 ID:IN4YEjEl0 ゴドリック「学校さー。よーやく、色々と出来てきたよなー」 サラザール「全くだ。貴様の家からの木材諸々が届いてからは、いやに進行が早かったのではないのか?」 ロウェナ「天才たる私の生まれ故郷の木は、天才たる私の魔力との兼ね合いが素晴らしくてな」 サラザール「……そういうことに、しておいてやろう」 ヘルガ「すてひ、素敵なお城に、なりましたよね!えへへ……でも、ロウェナしゃん。大広間のこと、良かったんれすか?」 ロウェナ「うん?天才たる私に文句か、ヘルガと言えども論破される覚悟はいいだろうな?」 ヘルガ「も、文句なんかないれすよう!でも、ロウェナさん。最後までにゃや、悩んでたじゃないですか。大広間の、天井」 ゴドリック「あー、あれなー。外の空が、そのまま映し出されるーってやつー。すっげぇよなーあんな大規模に永続なのをさー」 ヘルガ「そう、それなんれす……ロウェナさん。いつでも綺麗な空を映すべきか、とっても悩んでまひたよね?私も、その方が素敵じゃないのかなぁって思ってたんれすけど……はわっ!?も、文句じゃないれすよ!?でも、なんでかなー、って」 サラザール「至極当然と言えば当然だな。それで、何か回答はあるのか?知恵者の誉れ高い才女様は」 ロウェナ「……回答、な。もちろんだ、天才たる私に何たる愚問か……」 ロウェナ「『なんとなく』よ、ヘルガ」 ヘルガ「……へ?」 サラザール「うん?」 ゴドリック「……へぇ?」 ロウェナ「こんな漠然とした答えは、天才たる私らしくはない。凡そ理性の働く回答と行動で示せば、もちろんいつでも青空が覗く天井が良いに決まっている。雨で陰鬱な天気の日に、室内でまでその様を見せなくともよいだろう、とな」 ロウェナ「それでも、天才たる私は思うの」 ロウェナ「……キミたちといれば、どんな空でも、って。そう思ったら、『真実』を覆う都合の良い『まやかし』の空はたとえ綺麗でもなんでもない、って」 ロウェナ「……私らしくないと、笑うか?」クスッ ヘルガ「ロウェナしゃん……ふふっ、いいえ!今のロウェナしゃんの方が、とっても素敵れす!」クスクス サラザール「……単にこいつの能天気さがうつっただけではないだろうな」 ゴドリック「いーじゃんかー、ロウェナは真面目だったかんなー。それくらいでいいんだよ、それくらいで。なんとなーくでさー」アハハー 117 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/07/26(木) 23:32:47.67 ID:IN4YEjEl0 ヘルガ「でも、ロウェナしゃんのなんとなくは、なんとにゃく、なく、なくなく……?ないと思いますよ!ゴドくん!」 ゴドリック「おー、……おー?どっち?」 サラザール「貴様のように本当にノリと勢いで決めたわけじゃないだろう、ということだろうが。ふむ、動く階段も甲冑たちも、ようやく貴様の『天才』っぷりが拝見できたと喜んでやろうか?ロウェナ」 ロウェナ「キミはこの学校建設の間でどの目を開いておったのか理解に苦しむな、才能無き者め」 ヘルガ「け、喧嘩しないでくらさいー。えっとね、ロウェナしゃん!お風呂!泡々がたっくさんのお風呂も作ってくれてありがとうございます!」 ロウェナ「キミの要望だからな。天才たる私たちのもの以外でも、監督生が使用できるものもその作りにしておいた」 ゴドリック「監督生なー。必要かなーほんとにさー」 サラザール「貴様のやりたい放題っぷりを生徒の方からも監視するためにな」 ゴドリック「そこなの!?」 118 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/07/26(木) 23:50:15.04 ID:IN4YEjEl0 ヘルガ「他にも、色々素敵なところ!たっくさんたくさん、ロウェナしゃんが作ってくれて!素敵な、図書館とか!」 ロウェナ「天才たる私の実邸の書斎をモデルにしたから、厳密には書斎なのだが」 サラザール「あんな大きなものを書斎と呼べるか」 ゴドリック「なんで仮眠室はつけてくんなかったのさー、ロウェナー」 ロウェナ「寝る場所ならば他にあろうが、ゴドリック。キミにはキミの寮が」 ヘルガ「あ……そう、そうれす!寮!あれも、素敵な場所に……作って、もらって……」 ロウェナ「? ヘルガ、どうかしたか?」 サラザール「ゴドリック、謝れ」 ゴドリック「俺なんもしてねーよ!?へ、ヘルガ?どうしたさ、そんな突然涙目になっちゃって。歌、歌歌う!?俺が元気出る歌歌おうかー!?」 ヘルガ「……あっ、ご、ごめんなしゃい!ごめんね、ゴドくん、あの……なんだか、当たり前だし、分かっていたこと、なんだけどね?」 ヘルガ「……学校が、始まったら。四人で一緒の、このお家でー、ってわけに……いかないんらなぁ、って」 ゴドリック「……あー」 サラザール「……」 ロウェナ「……ヘルガ、それは」 ヘルガ「あっ、うん!分かってるの、分かってるんです!私たち、先生に、えへへ。先生になるの!だから、自分の寮の子たちと一緒に、面倒をみるにはその寮で、って……れも、ですね。でも、ね?」 ヘルガ「私……ダメだなぁ。ダメれすよね、一番、おねーさんなのに……みんなと一緒にいる、このお家が。とってもとっても、大好きになっちゃって」 ヘルガ「だから。改めて、そのことを……わふっ!?」 ロウェナ「持病だ。あー柔らかい、あー小さい」ギューーーーッ ヘルガ「ろ、ロウェナしゃ、あったかいですけろあの!あのくるしゅ、くるs」ワタワタワタ ゴドリック「ヘルガはさー、たまーに変に真面目なー。考えすぎだ、って。俺らはさー、おんなじ城でおんなじ気持ちで一緒にいんだぜ?そりゃ、今のこの家よりは遠いかもしんねーけど。変わんねーよ、なんにも」 サラザール「その通りだ、ヘルガ……それに」 バンッ! サラザール「……規則について、まだこれだけ懸案事項があるんだ……いやでも、まだ一時はこの屋根の下、議論をしてもらうことになっているからな」 ヘルガ「……ふふっ。うん、ゴドくん!サラさん!」ニコニコ 120 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/07/27(金) 00:12:33.52 ID:HYaT/IPR0 ゴドリック「制服を作ろう!」 サラザール「……またそうやって懸案事項を増やす」ハァァ ゴドリック「え、だってサラザールが何か他にないかどんどん出せって言ったんじゃんかー」 ロウェナ「制服?」 ヘルガ「えぇっと、指定された礼服なんかのことれすよね。同じ仲間ですよーっていうのを示したりとか」 ゴドリック「うん。親父の商売仲間とかが、他んとことの話し合いの時に揃いのローブ着てんのを見てさー。いいなーって」 ロウェナ「……ふむ。同じ衣服を着ることで集団内の連携、そして帰属意識を強める効果を、か」 ヘルガ「素敵れすね!サラしゃん、いいんじゃないれすか!?」 サラザール「なるほど……しかし、な。『制服』という概念がない学校は多くあるし、それで上手くやっていけている現状がある。今更、それらを無視してでもその手配をしろ、と。ゴドリック、お前はそう言うのか?貴様は私をどれだけ不眠不休させる気だ??」 ゴドリック「わ、悪かったよ俺も手伝うよ……でも、うん。こればっかは譲れねーかも」 サラザール「……理由を聞こう?」 ゴドリック「ありがと。俺はさ、この学校にこそ、制服は必要だと思うんだ。サラザール」 ゴドリック「俺な。やっぱり、魔力を示した子はどんな生まれだろうと、平等に教えてやるべきなんだと思う。そう、信じてる」 121 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/07/27(金) 00:27:10.08 ID:HYaT/IPR0 サラザール「……」 ロウェナ「……」 ヘルガ「……」 ゴドリック「でも、さ。俺がどんだけ言っても、サラザールが分かってくれねーみたいに。これは、俺とサラザールのどうしても分かりあえない違いなんだ」 ゴドリック「俺達があの子供達の村に行った時、みんな同じみてぇにちっこくて元気でも、みんなみんな違ってたろ?俺の話を聞こうとしてくれた子も、サラザールと追いかけっこしてた子も、ヘルガを誘ってくれた子も、ロウェナに懐いた子供達も。みんな違ってた」 ゴドリック「それは優劣なんてないことだから別にいいんだけど。じゃぁ、他のことでやっぱりそういう違いが出てしまったら?例えばそれが見た目のこと、例えば持ち物のこと、例えば、着るもののこと」 ゴドリック「みんな一緒だ、って教えても、絶対に最初は、相手との違いを意識しない子なんていないって思うんだ」 ゴドリック「俺は、そんなことがみんなの間の壁になんて、なってほしくない」 ゴドリック「……サラザールのさ。純血の魔法使いとしての誇りってのは、すげぇって思う。でもさ、ここで学ぶ子達は、みんな最初の一歩は同じはずなんだよ」 ゴドリック「みんなみんな、自分の魔法を上手く扱えないまだまだ子供で、魔法なんて関係ないところじゃ遊びたい気持ちで一杯のガキたちで」 ゴドリック「『制服』っていう、形から入るのも。悪くないだろ?みんな一緒で、平等なんだってさ。俺みたいなバカは、それくらい分かりやすいことしかおもいつかないけど」 ゴドリック「俺達先生から、みんなに教えてやれる。もっともっと仲良くなるための最初の魔法なんじゃねーのかな、って。思うんだけどさ」 サラザール「……」 ロウェナ「……」 ヘルガ「……」 ゴドリック「……どうだろう?」 ヘルガ「素敵だと思います、ゴドくん」ニコッ ロウェナ「良いと思うぞ、ゴドリック。天才たる私はな。キミはどうだ?」 サラザール「……好きにすればいいさ、服くらいは」 122 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/07/27(金) 00:54:31.85 ID:HYaT/IPR0 ゴドリック「そっか!あんがとな!」 ゴドリック「でもよ、サラザール!俺いつか、そのままお前の幻想も!ぜーんぶ全部ひっくり返すくらいの世の中を作るつもりだからなー!」 サラザール「……」 ゴドリック「っへへ、反対した方がよかったー、っつっても遅いぜー♪」 サラザール「……ほざけ」ッフ ゴドリック「おー!何度でも言うよ、サラザール!」 ゴドリック「俺は絶対、お前といつか分かり合える。この学校で、そんな幻想を本物に変えてやるんだ……俺達で!!」 サラザール「……全くお前は、どこまで行っても変わらんな」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ サラザール「そしてそんな『幻想』は」 サラザール「『真実』にはならんのだ」 サラザール「皮肉なことに、『幻想』こそが、奴の目指した『真実』をうち壊す」 サラザール「世は、奴に『幻想』を抱く。奴に『理想』を『希望』を、己が『夢』を、世の『象徴』としての『英雄像』を」 サラザール「世は、奴に求めるのだ。自分達の願いをかなえることを。敵を打ち砕くことを。正しきが過ちを挫くのを」 サラザール「敵とは誰か、過ちとは何か」 サラザール「私だろう。私こそが、奴の敵となるのだろう。私の思想が、いつかの世で過ちとされるのだろう」 サラザール「奴は私を否定しないが、庇うこともできない」 サラザール「なぜなら世は、奴にその過ちとの統合を求めないのだから」 サラザール「それならば、私に出来ることは何か」 サラザール「……なってやろうではないか、敵に、過ちに」 サラザール「元は一人屋敷の中で朽ちて死に行く魂だったのだ。奴に突き動かされ、回りだした人生なのだ」 サラザール「どこまでも過ち、どこまでも敵し、どこまでも憎まれよう。そのためにならば何者も犠牲にしよう」 サラザール「……私のこの選択は、果たして貴様への友情を示す行動と呼べるのだろうかな」 サラザール「……我が生涯の、唯一の友。ゴドリック・グリフィンドールよ」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ゴドリック「そんじゃさー、制服はとびっきり可愛いのにしようぜー。あ、男子は剣標準装備なー」 ロウェナ「女子にはゴブリン製の純銀ティアラもだな、天才たる私のごとくなれるよう」 サラザール「アホか、予算諸々そこだけで終わらせるつもりかバカバカなのか貴様らは! ところで、校門前にゴブリン鋳造の純金像をたてる話だが……」 ヘルガ「予算のことはとりあえずわたひを通してほしいれす、サラさん……あ、ところでサンジェルマンさんから荷物が届いてましゅよ?『腐ったハーポ』のこんな古い書物なんへ、どうするんれすか?」 サラザール「……さぁな」 724 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/08/12(日) 12:36:23.65 ID:hqQV17uT0 <中略> 上条「……最後、ここ。蛇の絵、描かれてる、な」 一方通行「……おォ」 上条「……」 一方通行「……」 一方通行「『現れろ』」シューッ、シューッ スゥゥゥゥッ 『――私は、全てを諦めた』 727 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/08/12(日) 13:00:35.51 ID:hqQV17uT0 一方通行「……」 『私達は、指導者としては一流だったのかもしれん』 『この城から。ホグワーツ魔法・魔術学校から巣立った生徒たちは、いずれも多大なる可能性を開花させていった』 『混沌とした魔法界を、マグル社会の影で点点としていた魔法使い達を、一挙にまとめさせるだけの力ある者たちを輩出していった』 『だが、しかし。私たちは、教師としては一流とは程遠かったのだ』 『私達の姿を見れば、理解するものと高を括っていた』 『私達の心には、いつも。私のロケットの中にあると同じ、四人のあの日の姿があったのに』 『私の教え子たちは。純血であることの誇りを、他者を貶める邪心に変えていった』 『マグル生まれを排する主張、糾弾する者たち。気づけば、私の寮はそんな者ばかりになっていた』 『奴の教え子たちは。奴の騎士道を、自らの行いを正当化する盾としていった』 『奴の目指した『全て魔法使いが等しくなる世』、それを成し遂げ、守ろうとするあまりに』 『私達の教えは、対立するものではなかったはずだ』 『そうではないと、私達は身を持って示していたはずだった』 『だが、世はそんな私達の『姿』など気にしないらしい』 『これも全て、私達が教師として足り得なかった部分だろう』 『奴を理想の社会の体現者として持ち上げる者たち』 『私を、真の魔法使いとして崇拝する者たち』 『私は、諦めることにした』 『それで奴の目指す、理想の社会が本当に、訪れるのならば』 731 :鹿児島くン ◆q96FT5l1ZULn [saga]:2012/08/12(日) 13:26:53.84 ID:hqQV17uT0 『私は私の主義を変えられない』 『私の魔法使いとしての血があってこその、一族全ての命を背負わされたこの力なのだ』 『誇りあれ、魔法使い。受け継がれた力は、死をも凌駕する』 『奴は、奴の信念を曲げられない』 『奴は目の前で、自らの半身とも呼べる存在を世に焼かれた。ただ一度、抑え切れなかった魔力が暴走してしまっただけなのに』 『目を覚ませ、魔法使い。「こんな世界は間違ってる」それが奴の口癖だった』 『間違いを正すのが奴の役目なのだ』 『私はその間違いとなろう』 『後の世に認められなくとも、たとえ私の誇りとは違う形で伝えられようとも』 『私と馴れ合い、奴とロウェナとヘルガまでもが「間違っていた」とされるより、ずっといい』 『ホグワーツが、この先千年もの間、魔法使いの名門となるために』 『近く、私は私の崇拝者と共に行動を起こすだろう』 『諦めは、覚悟と呼んでいい。私は既に、このロケットの中身を置いていく覚悟を決めた』 『偉大なる魔法使いは、ホグワーツを追放された闇の魔法使いとして名を残すことだろう』 『バジリスクはこの地下深くに眠らせておくことにする』 『後世で再び、私の姿を追い、力を求めた者のために』 『それでも、私の力が魔法界を覆うことは絶対にないだろう』 『なぜなら』 『ゴドリック・グリフィンドールの継承者が、必ず、私の力を殺してくれるのだから』 ここまで