代名詞

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※2014/09/02 ダイアクリティカルマークがある文字が文章の場合、括弧の中にx-sistemo表記を併記する。例:ĉu(cxu)


今日は代名詞についてやりましょう。
エスペラントの代名詞の体系は英語に似ているわ。
youが単複同形だったり、heとsheが複数になるとtheyになって男女の区別を失うとかね。
まぁ、下の表を見てみて。

単数 複数
mi(私) ni(私たち)
vi(あなた) vi(あなたたち)
li(彼) ili(彼ら)
ŝi(sxi)(彼女) ili(彼女たち)
ĝi(gxi)(それ) ili(それら)

再帰代名詞 si(自身)
一般人称、総称 oni(人々) 

●viの代わりにci(お前)ということもある。


miは英語のIのことよね。じゃあmyやmeに当たるものはなんていうの?


「~の」は語尾にaを付けて表すの。
miaで「私の」、via katoで「あなたの猫」よ。つまり代名詞にaを付けて形容詞にするということね。
一方、「~を」は語尾にnを付けて表すの。
minで「私を」、vinで「あなたを」。
Mi amas vinで「私はあなたを愛しています」という意味よ。


なお、nはふつうの名詞にも付くぞ。目的語には必ずnが付くのだ。
例えばMi amas katojnで「私は猫が好き」という意味だ。Mi amas katoとしないようにな。


なるほど。ところで、再帰代名詞と一般人称って何かな。


再帰代名詞siは英語の~selfと同じだ。
He likes himselfはLi amas sinとなる。sinはsiにnを付けたものだ。日本語にするとナルシスト乙ともいう。
他方、oniは英語の"they say~"のtheyのような「一般の人々」を示す代名詞だ。不特定多数の人々を表す。
oni diras tielで「人々はそのように言っている」という意味だ。日本語だと「そのように言われている」としたほうが自然だろうな。


では問題。
「彼は私の兄だ」は何ていうでしょう。


えぇと、"Li estas mia frato"かな。


正解。じゃあお兄さんが何人かいたら?


「彼」が「彼ら」になって、fratoが複数形fratojになるから、"Ili estas mia fratoj"でしょ。


ところがそうはならないのよ。
名詞が複数形のときは形容詞も複数形になるの。
この場合、miaにも複数形のjをつけて、miajとしなければならないの。
「青い花」はblua floroだけど、「青い花々」はbluaj florojとなるのよ。


しかも「彼女は青い花々を持っている」のように「青い花々」が目的語になると、目的語を示すnが「青い」にも「花々」にも付く。
つまりŝi havas bluajn florojnとなる。ŝi havas blua florojnというのがよくある間違いだ。


なんだか……ここは英語のほうが簡単だね……(´-ω-`)
とにかく、名詞が複数なら形容詞にもjを、名詞が目的語なら形容詞にもnを付けるのね。
「彼は自分の妹たちを愛している」はLi amas siajn fratinojnとなるのね。
siajnの部分が「自分+所有代名詞のa+複数形のj+目的語のn」になっていて、激しく挫折ポイントだわ……orz


まぁまぁ。ここを乗り越えればあとはだいぶ楽よ(^-^;
次はまた簡単な文法に戻りましょうね。

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最終更新:2014年09月02日 10:18