助動詞と前置詞

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※2014/09/02 ダイアクリティカルマークがある文字が文章の場合、括弧の中にx-sistemo表記を併記する。例:ĉu(cxu)


なんだかずっと喋ってたら喉が渇いてきたなぁ。
「私は水を飲みたい」ってなんていうの?


Mi volas trinki akvonよ。
volasは現在形の動詞で、「~しよう」という意思を示すの。
実際のところ、deziras(~したい)とよく混同されるわ。


volasは英語でいうwillで、dezirasはwant toみたいなものかな。
じゃあ、これらは助動詞なの?


エスペラントに助動詞はないの。
volas trinkiを見てちょうだい。動詞が連続しているでしょう?
volasは現在形で、trinkiは不定詞よね。
こういうのを複合動詞というのだけど、エスペラントでは助動詞にあたるものを複合動詞で示すの。


ほかにpovi(~できる), devi(~しなければならない), rajti(~してもよい)などを覚えておくといい。

 Mi povas naĝi(nagxi). 私は泳げます。
 Ĝis morgaŭ(Gxis morgaux) li devas fini lian taskon. 明日までに彼は仕事を終えねばならない。
 Vi rajtas manĝi(mangxi) la kukon. あなたはそのケーキを食べてもよい。


これは覚えておくと便利そうだね。
ところで、Ĝis morgaŭ(Gxis morgaux)で「明日までに」って意味なの?


えぇ、このĝis(gxis)というのは「~までに」という前置詞よ。
Ĝis(Gxis)!だけで「またね」という挨拶語にもなるわ。


前置詞にはほかにどんなのがあるの?


「~に」を表すal、「~の」を表すde、「~の量」を表すdaなど、色々あるわ。
代表的なのを挙げておくわね。

 Li donis al mi du librojn. 彼は私に本を2冊くれた。(英語の第4文型にあたるものはないので、Li donis min du librojnは不可)
 Letero de Vincento ヴィンセントの手紙
 Li trinkis tason da teo. 彼はお茶を一杯飲んだ。(tasonで「一杯」を表す)
 Ŝi sidis en la ĉambro(cxambro). 彼女は部屋の中で座っていた。(enは「~の中で」)
 Ni laboris por la ideo. 私たちは理想のために働いた。(porは「~のために」)
 La letero estas sur la tablo. その手紙は机の上にある。(surは「~の上に」)
 Li staras antaŭ(antaux) la pordo. 彼は門の前で立っている。(antaŭ(antaux)は「~の前に」)


最後に、意味が決まっていない前置詞jeを教えておこう。
jeはどの前置詞を使ったらいいか迷うときに使うことができる。
だが実際には意味がないわけではなく、時間や数量、動詞や形容詞の補語を示す。
1. 時間
Mi revenis je la deka horo. 私は10時に戻った。
2. 数量
Li estas pli alta ol mi je 5 cm. 彼は私より5cm背が高い。(比較参照)
3. 動詞の補語
Mi malsaniĝis(malsanigxis) je la stomako. 私は胃を壊した。
4. 形容詞の補語
Li estas riĉa(ricxa) je sperto. 彼は経験に富んでいる。


今回は理解するより覚えることが中心みたいね。
enはinで、porはforに似てるから、英語から覚えたほうがよさそうね。surはフランス語をやってればわかるわ。
フランス語といえば、助動詞はほとんどフランス語由来のようね。voliはvouloirから、poviはpouvoirから、deviはdevoirからでしょうね。

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最終更新:2014年09月02日 10:30