その4-1




☆催促☆


愛宕「提督はもうホワイトデーのお返しは買ったの?」

提督「あー、まだだわ。催促?」

愛宕「まあ欲しくないと言ったら嘘になるけど、
    でも私以外のところで暴動が起きそうだからちゃんと買うのよ?」

提督「え、まじかよ」

愛宕「あと自分から私に行くのよ? わかった?」

提督「そ、それは必要なのか?」

愛宕「必要なの!」



☆お菓子会社の陰謀☆


舞鶴「え? ホワイトデーにあげるものをみんなで作りたい?」

初雪「……だめ、かな?」

舞鶴「いいと思うけど、誰にあげるの?」

初雪「……内緒」

隼鷹「何? チョコ作るの? チョコならチョコレートボンボンみたいなのがいいなぁ」

初雪「……普通のクッキー作るんだけど」



☆ツン:デレ=9:1☆


那珂「那珂ちゃんも電波系アイドルとかになろうかな」

呉「……頼むからこれ以上うざったくなるのは勘弁してくれ」

那珂「そんな如何にも私はあなたのこと鬱陶しく思ってます
    みたいな言い方しても本当は那珂ちゃんのこと好きなの知ってるんだからね」

呉「あー、はいはい。そうだね」

那珂「那珂ちゃんが出るテレビは予約するのに?」

呉「あれはあんたが軍の機密情報なんかを喋ってないかをチェックするのにしてるのよ」



☆ため息☆


愛宕「それで本当のところはどうなの?」

加賀「何がですか?」

愛宕「ホワイトデーよホワイトデー」

加賀「はあ。そういえばそうでしたね」

愛宕「んもう。そういうの本当に無頓着よね」

愛宕「で? で? 本当は期待してるんじゃないの?」

加賀「……期待。……はあ」

愛宕「ため息!?」



☆待機列☆


熊野「さ、佐世保おおおお!!」

佐世保「どうしたんですか?」

熊野「どうしたのこうしたもないですわ!
    鎮守府の外に大量の女の子が列を作ってますの!!」

雷「ああ、それホワイトデーのプレゼント渡すのに並んでる人よ?」

熊野「そ、そうなんですの!?」

佐世保「一番早い人は一昨日くらいからいましたよ」

熊野「……それ食べ物でしたらもうだめんじゃないんですの?」



☆平然を装って☆


熊野「一昨日からだなんて全然気が付きませんでしたわ……」

佐世保「僕も前を通る度に注意をするんですけど……」

佐世保「どうしても一番に渡すって聞いてくれなくて」

熊野「話したんならそこで渡せばいいのに……」

佐世保「そうも言ったんですが、それじゃあ意味がないって」

熊野「なんというか理解しがたい世界ですわね」




熊野(もし列に男性がいたらどうしましょう……!!!)



☆徹夜組達の死闘☆


雷「まあ、一番は私が渡すんだけどね! ふふん、秘書艦の特権よ!」

熊野「わあ、それはなんというかズルじゃないんですの?」

佐世保「うーん、そうですね。雷はさっき作ってましたし、
      やはり一昨日からいる方には失礼ですよね」

雷「何でさっき作ったって知ってるのよ! もう~!」

佐世保「雷、酷なことを言うようですが……やはり」

雷「うぅ……佐世保の馬鹿ー!」ダッ

熊野「ちょ、どこ行くんですの!?」

雷「待機列!!!」



☆ハッピーホワイトデー☆


提督「えー、本日はー、ホワイトデーではありますがー」

提督「そのお返しとして……焼き肉パーティーを開催しますー」

提督「今回につきましてー、バレンタインにー、
    俺にー、くれた者のみ会費は免除とされますー」

提督「張り切ってお腹を空かせるようにー」



愛宕「……何今の館内放送」

加賀「朝から騒々しいと思ったけれど、気分が高揚してきましたね」

愛宕(焼き肉に目が眩んで個別に
    プレゼント受け取りたいという欲求を忘れてる……)



☆愛に深さなど無い☆


鈴谷「ちょっとー! 提督ーー!」

提督「何だよ、うるさいなあ」

鈴谷「焼き肉パーティーって何さ!
    そんなことならあたしだって提督にあげてたよ!?」

提督「つまり君の俺に対する愛はその程度ってことさ。
    俺はこんなにもお前たちのことを愛しているというのに……」

鈴谷「うわぁ」

提督「露骨に嫌そうな顔をするんじゃないよ」



☆YesカレーNo焼き肉☆


鈴谷「あとね!! どうしてカレーじゃなくて焼き肉なの?」

鈴谷「あたしはそこに対して激おこなんだよ!? 分かる?」

提督「いや分かんねえよ」

鈴谷「……ふぅーん、そうなんだ。ふぅーん、じゃあもういいよ。
    他の鎮守府の娘も呼んじゃうから」

提督「……なんかみんな自力で情報得て普通に来そうだな」

鈴谷「だね」



☆ロングスピーチ☆


加賀「提督、パーティー開始の挨拶をお願いします」

提督「えー、今日はお日柄もよく絶好の焼き肉日和でございます」

摩耶「早く食わせろー!」

天龍「引っ込め引っ込めー!」

鈴谷「カレーカレー!」

愛宕「……最後のは何のやじなの?」



☆食と戦☆


電「し、司令官さん、加賀お姉ちゃんが食べる手を止めませんが……いいんですか?」

提督「いいのいいの放っておきなさい」

電「赤城さんと食べ比べを始めました」

提督「それは止めなさい」



☆安売り大量購入☆


赤城「もぐもぐもぐ、参加費ならほら、あそこの人たちも払ってないですよ?」

呉「ほら、今日は私の奢りで提督の奢りよ」

提督「おいおいおいおい何してんの君ら。しかも何意味不明な理論ぶっ立ててるの?
    俺が奢りをするという行為はお前の奢りの中になんで含まれてんの?」

扶桑「お肉……食べたくて」

山城「姉様がこう言ってるんだから別に来たっていいじゃない。けち臭いわね!」

扶桑「でもこれ安いお肉で……噛んでたら顎疲れてきちゃった」

提督「もう帰れよ!!」



☆こっちも☆


隼鷹「んふふ、やっぱりビールが合うね!」

舞鶴「ね!」

提督「ね、じゃなくて!! 何してんすかホント」

舞鶴「焼き肉?」

提督「参加費」

舞鶴「美味しいよ!」

提督「参加費ぃぃぃいいい!!」



☆これぞカオス☆


那珂「うわっ、ちょっと誰ー! 焼き肉のタレにカレー混ぜたの!!」

北上「ちわーっす。出前届けに来たよー?」

摩耶「誰だよ頼んだの!」

赤城「はいはいはい!」

雷「はい、佐世保。あーん」

佐世保「あ、ちょっとま、まだ会費を、もぐもぐもぐ」

天龍「待て、俺はまだ扶桑に何もして、まだっていうか……山城そのパイプ椅子降ろせって」

初雪「……提督、桃鉄やろうよ」

提督「参加費ぃぃいいいい!!」



☆※この光景は最終回ではありません☆


龍驤「誰やさっきからうちの胸に肉置く奴!!しばくぞ!!」

佐世保「雷、先に会費を払ってこなくんぐぅ! もぐもぐもぐ」

隼鷹「んひゅふふふ、お姉ちゃんいい乳してるのう~」

愛宕「やだこの酔っぱらい! やーん! 誰かー!」

熊野「誰ですの、ここでわたパチ焼いてるの!」

加賀「それは私の育てたお肉ですよ!」

呉「焼き肉って戦争なのよ? 知らないの?」

摩耶「や、やべえ! 提督が赤字決定を覚悟した瞬間に幼児退行した!」

提督「ばぶうううううう!!(参加費ぃぃぃいいい!!)」



☆だってパーティ終わらない☆


比叡改二「トラップカードオープン! 残念だが、そのタレは姉様のオリジナルだぜ!」

天龍「す、鈴谷!? 鈴谷が何か食わされて倒れたぞ!!」

山城「姉様! 噛みきれないんですか? ほら、私の手にペッて出していいですから!!」

島風「ちくわ大明神」

那珂「那珂ちゃん、歌いまーっす!」

舞鶴「これって何のパーティなの? もぐもぐもぐ」

摩耶「誰だ今の……?」

金剛「テートク! お肉焼けましたよー!」

初雪「……それ下の炭」

提督「どの死に方が一番楽なんだ」



☆なんとか帰宅した


金剛「テートク~~! むっっちゅぅぅ~」

呉「さっさと起きろ……」

金剛「ハッ! 呉? なんで私のベッドに」

呉「違う。よく見ろ。昨日騒いで混乱に乗じてあの馬鹿のベッドに忍び込んで
   そのまんま熟睡してるのを私が運んだんだよ」

金剛「じゃあここは横須賀じゃないデス!?」

呉「そう」

金剛「……でなんで呉は私のベッドにいるです」

呉「あんたが寝ぼけて入ってきたんだろうが」



☆食い過ぎ注意☆


加賀「……」

愛宕「顔色悪いけど大丈夫?」

加賀「……胃もたれです」

愛宕「しょうがないわねえ」

提督「……」

天龍「顔色悪いけど……大丈夫、なわけないか」



☆正体不明☆


電「ルンバが普通の動きしかしなくなって
  歩いてでも追いかけられるのです」

愛宕「……えっと、何か不満なの?」

電「前のルンバには得体の知れないロマンがあったのです」

愛宕「確かに結局招待は得体の知れないものだったけど」



☆テイクアウト☆


初雪「……何食べてるの?」

隼鷹「昨日の奴タッパーに入れて持って帰ってきたからさー」

初雪「……お腹壊しても知らないよ」

隼鷹「大丈夫大丈夫、焼いてあるから!」

初雪「……貧乏性を通り越して泥棒になってる」

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最終更新:2014年05月03日 18:29