レガシー・オブ・ケイン 基礎知識

このページでは、シリーズに共通する特徴や用語、背景等を簡単に説明していきます。なるべく一般的な説明に留めるつもりです。(現状思いつくままに書いてますが、項目が増えたら整理します)


目次


ノスゴス(Nosgoth)

(画像:BO1の付録より)

  シリーズ共通の舞台となる世界。見ての通り、南方以外は全て山脈によって閉ざされている。またBO2で明らかになるが、南方には海が広がっている。そしてこのマップの外側がどうなっているのかは全く分かっていない。これで全世界なのか、世界の一部なのかすら不明である。いずれにせよ、Legacy of Kain シリーズにおいてノスゴスと言えば、このマップ全体のことを意味する。

  もっとも上記の地図はBO1のものであり、ノスゴスの歴史は、ゲーム中で示されるだけでも少なくとも5500年以上のスパンがある。BO1以後に2000年、BO1以前に少なくとも3500年以上である。それゆえ、時代によって地形が変化していることは十分ありうる。遠い過去に関しては不明だが、この時代を境に未来に向かうほど樹木が枯れるなど荒廃していくことは確定している。しかし、物語の舞台が山脈を越えて広がるということはない。

 

ノスゴスの柱(Pillars of Nosgoth)

(画像: SR2より)

  ノスゴス南西に位置する最も重要な建造物であり、物語の根幹に関わっている。ここではBO1における表面的な説明に留めておこう。

  ノスゴスの柱は、ノスゴスにおいて根源的とされる9つの要素(調和、心、戦い etc.)を象徴する9つの柱から成り立っている。これらの柱はノスゴスのあり方と密接に結びついており、柱の維持はノスゴスの秩序を守るために必須とされている。それゆえ、各柱は、自分を守り維持させるため、新たに生まれた者の中から自らの守護者を選ぶ。かくして選ばれた9人の柱の守護者たちは、9人の輪(Circle of Nine)を結成し、終生割り当てられた柱に仕えることを誓う。守護者が死ぬと、その後継者として新たな守護者が選ばれることになる。なお守護者の堕落は柱の腐敗であり、世界の荒廃へと直結する。
 

3つの次元

  ノスゴスでは、同じ空間内に異なる次元ないし領域が重なり合っている。物質界、精神界、悪魔界の3つである。

(画像:左からSR1, SR1, Defianceより)

  物質界(Material Realm)には通常の物理的存在(人間、動物、ヴァンパイア等)が住んでおり、その性質も我々の現実世界と同じである。ノスゴスの歴史は、そのほとんどがこの次元で起こった出来事から構成されている。

  精神界(Spectral Realm)には幽霊や亡霊が住んでいる。その景観は青みを帯び、多少歪んだ物質界の写しであるが、精神界に住む者がそれらに物理的干渉を加えることはできない。また水は空気並に希薄であり、時間の流れも物質界と対応していない。生物が死ぬとその魂は精神界に墜ちることになる。BO1のオープニングで暗殺されたケインが向かった地獄のような場所も、描写は異なるものの精神界だと考えられている。魂を食らう者として甦ったラジエルは精神界と相性が良いが、エルダーゴッドに用意された特定の抜け道を通るか (SR1,2)、生物の死体に取り憑くかして (Defiance)、物質界に姿を現すことができる。

  悪魔界(Demon Realm)は赤みを帯びた特殊な領域であり、ゲーム内での登場も説明も少ない。実際に我々が目にすることになるのは最終作Defianceを待つことになる。しかし、歴史上、かなり重要な意味を持つ領域である。そこの原住民はもちろん悪魔。彼らは条件が整うと物質界にやってきて暴れる上、そのまま精神界への移動も可能という厄介な連中である。なお、悪魔界に墜ちた者は、徐々に心身を蝕まれ異形の存在へと変貌する。

 

ヴァンパイア(Vampire; 吸血鬼)

  フィクションによって吸血鬼の設定は大きく異なるため、ノスゴスに生息するヴァンパイアの特徴を簡単に説明しておこう。どちからかと言えば、古典的な吸血鬼像(それこそドラキュラ伯爵)を思い描いてもらえばよい。不死、不妊、吸血という特徴を持ち、太陽や水に弱い(概して太陽光は弱体化、水は破壊をもたらす)。また作中では方法が明確に描かれていないが、他の人間をヴァンパイアへと変えることができる。個体によって(ケインなど)は蝙蝠や狼や霧に変身することも可能。

  独自の設定としては、年経るごとに元の姿から異形の姿へと変わっていくことが挙げられる。例えば指は強力な爪を備えた3本指となる。容姿も人間離れしたものとなる。また、蛹化を通した進化によって独自の能力が得られることもあるようだ。そして別のヴァンパイア個体の血を吸うことで、その能力を自らのものとすることができる。

 

先史時代

(画像:Defianceより)

  「ノスゴス」の項でも指摘したが、ノスゴスには5500年以上の歴史が存在する。だが、ゲーム中で主人公達の目撃や回想を通して直接描かれるのは、せいぜい後半2500年程度の期間だけだ。前半3000年以上の歴史は、極めて長寿な人物の昔話や、古代の壁画等を通して示唆されるのみである。しかし、そうした先史時代の出来事は、遙か未来の出来事、さらに言えば主人公の運命と密接に結びついている。それゆえ、主人公達の旅の目的には、こうした先史時代の出来事を知るということも含まれている。そういうわけで、本作のストーリーを十全に理解するためには、断片的に得られる過去の情報をつなぎ合わせ、それが現在進行中の出来事とどう関わっているのかを確認していく必要がある。これが話を複雑にしている一つの原因である。

 

タイムトラベルと歴史改変

  ノスゴスにはタイムトラベルを可能にする装置が存在し、主人公達は知識を得るためだけでなく、歴史を改変するためにも、過去と未来を往復することになる。これがまたストーリーや歴史の理解を混乱させる元。まず、現在旅しているのがどの時代なのかを確認し、それからその時代に生じていた出来事が何であったのかを把握していないと、何が何やらさっぱり分からなくなる。

  また、ノスゴスには時や歴史にまつわる特有のロジックが存在しており、それを理解しないことには、歴史改変が生じる(生じた)場合と生じない(生じなかった)場合の違いが判然としなくなる。しかし一度そのロジックを把握してしまうと、ほぼ全てが整合的に理解できるようになる。

 

ソウルリーバー(Soul Reaver)

(画像:BO1より)

  「ソウルリーバー」というのは魂を狩る者ラジエルの異名でもあるが、元々はBO1においてケインが手に入れた、魂を貪る剣の名前である(一撃で敵を木っ端微塵にするほど強力な反面、使い勝手が異様に悪いためあまり使われないという不憫な武器だった)。しかしその後、ケインが愛用する伝説の武器としての地位を獲得し、さらに、少々形を変えてラジエルの武器にもなり、その上、ストーリーにとっても極めて重要な意味を持つキーアイテムとなっていく。出世街道まっしぐらである。

  実際、SR1以降のLegacy of Kainシリーズは、ある意味でソウルリーバーの物語と言ってもよいほどである。物語が進むにつれて、単なる武器に留まらない特性、それが作り出された歴史や目的などが徐々に明らかにされていく。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

最終更新:2012年10月07日 08:57