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ノスゴスの歴史 第三部:結果

本ページでは、SR2の歴史改変(ケイン生存・ラジエル虜囚化延期)がもたらす直接的結果、すなわちDefianceの物語を追っていこう。生き延びた彼らは運命にどう立ち向かうのか。年表はで固定。

  Defiance では、ケインとラジエルを交互に操作していくことになる。ケインが行動を開始するのはSR2ラストの数年後(約500 BC)、ラジエルは500年後(0 B/AC)である。そして終盤、ケインはラジエルを追って 0 B/ACへとタイムトラベルすることになる。ここではゲームと同じように交互に彼らの行動を記述していくので、各々の連続した流れを追いたい場合は年表を見ていただければよい。

※本ページ画像は全てDefianceより。


目次

ケイン

ラジエル

500 BC

(1) サラファン砦

0 B/AC

(1) 地下世界

(2) サラファン砦

(2) 共同墓地

(3) ノスゴスの柱

(3) ノスゴスの柱

(4) ヴァンパイア要塞

(4) ヴォラドールの館

(5) ヴァンパイア要塞

(5) アヴァナス大聖堂

0 B/AC

(6) アヴァナス大聖堂

(6) ヴォラドールの館

~ヴァンパイア要塞

(7) 悪魔界

~ヴァンパイア要塞

 


ケイン・1(500 BC)

 

  • サラファン砦への侵入

  SR2の最後、ケインは物体のリーバーに囚われかけていたラジエルを救出したものの、力尽きたラジエルは精神界へと消えてしまった。おそらく「ヤーノスを甦らせるな」という自分の声も届いてはいなかっただろう。しかし歴史改変と共に書き込まれたケインの新しい記憶は、「ヤーノスを甦らせることは、物質界への復帰を狙うヒルデン種族の罠だ」と彼に告げていた(詳細は本ページ後半および第四部)。

  しかしそれから数年間、ラジエルは精神界に消えたまま姿を現さない。そこでケインは、ラジエルの居場所を知っているであろうモビウスを問いただすため、リーバーを携えて再びサラファン砦に侵入する。

 

☆古代ヴァンパイアに起源がある「調和の紋章(Balance Emblem)」の中心部分「調和の断片」を入手。各断片はノスゴスの柱と密接に繋がっており、物体のリーバーに特定の属性を与え、その属性に対応した扉の封印を解除できるようにする。

 

  • モビウスの示唆(サラファン砦)

  ケインは扉の封印を解除しつつ、モビウスのいる地下室へと辿り着く。モビウスは何者か(※エルダーゴッド)と会話している(「分かりました・・・うまく行くでしょう・・・舞台は整っています・・・」)。ケインはラジエルの居場所を聞き出すために脅そうとするが、モビウスの杖の力が発動すると、胸を押さえて倒れる。ケインも他のヴァンパイアと同様、モビウスの杖の前には為す術が無かったのである。

  優位に立ったモビウスはラジエルに関して次のように警告する。ケインは、自分が神話的な「調和の子孫」であり、その運命を果たす鍵はラジエルが握っている、と信じている。しかしその救世主的妄想のせいでラジエルの真の本性が見えなくなっている、と。そして自分で真実を学ぶよう告げて、モビウスは立ち去る。ケインは力が戻ると、モビウスの後を追いかける。

※モビウスはどうやら、「調和の子孫」など虚構であり、ラジエルは「ヴァンパイアの闘士」ではなく「ヒルデンの闘士」である、と示唆しているようだ(第一部「救世主の予言」参照)。モビウスの狙いはやはり一貫してケインを消すことであり、そのためにラジエルと戦わせようとしている。それには、ケインを欺き、「ケイン=ヴァンパイアの闘士」「ラジエル=ヒルデンの闘士」という構図を信じさせる必要があるわけだ。


ラジエル・1(0 B/AC)

 

  • 地下世界からの脱出

  SR2の最後で精神界に墜ちたラジエルは、その後、エルダーゴッドの棲まう地下世界に留まり、空腹に苦しんでいた。魂を食らえば、エルダーゴッドを満足させることになる。かといって物質界に戻れば、再びリーバーに取り込まれる恐れがある。エルダーゴッドとの論争の中で、ラジエルはついに決心する。運命から逃げ続けるよりは、運命に立ち向かった方がましだ、と。そこで、屈服したふりをして魂を食らい、エルダーゴッドの隙を突いて地下から脱出する。

  ラジエルは地上で物質界への通路を発見する。しかし、そうした通路は全てエルダーゴッドによって提供されていたものであり、直ちに封鎖されてしまう。そこでラジエルは別の手段を求めて精神界を彷徨うことになる。


ケイン・2(500 BC)

 

☆「炎(戦い)の断片」を入手。ケインの念動力も強化される。

 

  • モビウスとの再会(サラファン砦・塔)

  ケインは塔にてモビウスを再び見つける。今度は予め念動力で杖を奪い、優位に立って会話を進める。しかし、モビウスは同じことを繰り返す。ケインは、ヴァンパイアの愚かな予言を実現しようとする妄想のせいで、判断を誤っている。ラジエルはケインが考えているような者ではない、と。そこでケインは、ラジエルの自由意志を強調して反論する。それこそがモビウスの恐れるものであろうと。しかしモビウスは宣告する。ケインがラジエルを救出した結果、ラジエルがいかなる道を歩もうとも、彼がケインを殺すことは決まっている、と。

  ケインが重ねてラジエルの居場所を問うと、モビウスはようやく答える。ラジエルは封印されているが、じきに解放してもよくなるだろう、彼の運命(※剣の虜囚)が完了されるまでラジエルは想像以上に危険な存在なのだ、と。ケインがその証拠を要求すると、モビウスはノスゴスの西に向かえと言う。ケインは訝しみつつも、まずは柱へと向かうことになる。


ラジエル・2(0 B/AC)

 

  • 共同墓地にて物質界へ

  ラジエルは共同墓地の霊廟にて、物質界へ戻る方法を発見する。それは、死体に乗り移って受肉するというものだった。その後、物質界の共同墓地を探索していると、モビウスのヴァンパイアハンターと遭遇する。ここでラジエルは、自分が精神界でぐずぐずしている間に、物質界では500年が過ぎ去っていたということに気付く。また、柱に幽霊が出没しているという噂を聞き、アリエルとの再会を期待する。

※共同墓地はノスゴス南西部にある。なお柱への扉は光と闇の属性による封印がなされている。

 

  • 甦る死体(地下聖堂)

  道を探している間、ラジエルは地下聖堂で甦った死体の群れに襲撃される。彼らは目を緑色に輝かせ、ラジエルを「堕落した英雄」「反逆者」「裏切者」と罵った。明らかにその死体たちは、ラジエルがしたのと同じように、何者かに乗り移られていた。しかしその何者かがどこから現れたのか、ラジエルには知るよしもなかった。

※もちろん彼らはヒルデンである。次元の亀裂から死体に憑依したものと思われる。
 

  • ヴァンパイア要塞:闇の炉

  ラジエルは古代の転送装置から、ヴァンパイア文明の廃墟へと飛ばされる。ラジエルはそこでいくつかの壁画を見つける。最大の疑問は、本当にラジエルが「予言されし英雄(Prophesied hero)」であるなら、なぜその人物の武器とされるリーバーは自分を虜囚にするのか、であった。

※この疑問は物語の核心に繋がっている。予言の「ヴァンパイアの闘士」「ヒルデンの闘士」「調和の子孫」と主人公たちとの対応関係は、登場人物の誰一人として正確に理解していない(古代ヴァンパイアであるヤーノスでさえも)。真相は物語のラストになってようやく判明する。我々はそれまでに、様々に異なる解釈に右往左往させられる。

※ヴァンパイア要塞(Vampire Citadel、別名「守護者の要塞」)は、古代の「ヴァンパイアーヒルデン戦争」におけるヴァンパイアの拠点である。各区画は独立しており、ラジエルは転送装置によってそれぞれの区画を探索することになる。
 

☆「ダークリーバー(Dark Reaver)」入手:霊体ソウルリーバーに闇の属性を付与。なおSR2での強化はなかったことになっている。おそらく精神界に閉じ込められている内に失われたのだろう。また本作における属性付きのリーバーは永続的なもので、いつでも選択可能。

 

  • ヴァンパイア要塞:光の炉

  ラジエルが共同墓地へ戻ると、人間ケインの霊廟に出くわす。偶然の一致を訝しみつつも、再び別の転送装置からヴァンパイア要塞へ。血の呪いに関する壁画を発見。

 

☆「ライトリーバー(Light Reaver)」入手。

 

これでノスゴスの柱への道が開かれた。


ケイン・3(500 BC)

 

  • ノスゴスの柱

  まだ腐敗も崩壊もしていない柱を眺め、ケインは感慨にふける。500年後には自らの手で崩壊させることになる柱。いつかは、正しい知識と行動によって元に戻すことができるだろうか。

 

☆「次元の断片」入手。

 

そしてケインは柱の西に、ヴァンパイア要塞を発見する。


ラジエル・3(0 B/AC)

 

  • ヴァンパイア要塞:火の炉

  ラジエルは柱へ向かう道中、再び転送装置を見つけ、ヴァンパイア要塞へ。壁画により、ヴォラドールがリーバーを鍛造したことを知る。自分の運命の手掛かりを得るため、ヴォラドールとの再会を期待する。

  また要塞にて、最初の守護者だった古代ヴァンパイアの亡霊と遭遇する。ラジエルは、亡霊となった自然の守護者と戦いの守護者を倒し、火の炉(二人の守護者の魂からなる)を活性化させる。
 

☆「ファイアリーバー(Fire Reaver)」入手。

 

  • アリエルの亡霊(ノスゴスの柱)

  ラジエルは柱にて再びアリエルと出会う。ラジエルは助言を求めるが、彼女は拒否。というのも彼女は、ラジエルが「語られざる者(the Unspoken)」つまりアリエルを暗殺した者の眷属だと思ったからである。しかしラジエルは食い下がり、ヴァンパイア・ヴォラドールの居場所を聞き出す(東にあるテルマゲントの森の中心部)。

※アリエルが「語られざる者」についてどこまで知っているかは不明。少なくとも古代のヒルデン種族であるとは認識していない。それは柱の真の意義につながる知識であり、ほとんどの人間には忘れ去られている。

  また、この時代(年表4:0 B/AC)のアリエルはラジエルのことを知らない。ラジエルが前にアリエルと出会ったのは、この時代よりも未来、2000 AC(年表2)および 100 AC(年表3)だったからだ。なお、2000 ACのアリエルはラジエルのことを全く知らない様子だった。確かに年表2では、ラジエルが剣の虜囚となることが確定しており、0 B/ACにアリエルと出会うことは不可能である。しかし、100 ACに会うことは可能であったはずで、そうすると2000 ACのアリエルがラジエルのことを覚えていないのは不思議。単に忘れてしまっていたということか。
 

  • ヴァンパイア要塞:空気の炉

  ラジエルはヴォラドールの館があるというテルマゲントの森へ向かう道中、再びヴァンパイア要塞へ立ち寄る。そこで彼は、古代の予言に関する壁画を見つけるが、そこには二人の敵対する英雄が描かれていた。一人はリーバーを手にしたヴァンパイアだが、もう一人の方は壁画の傷みのせいで、燃えさかる剣を持っていること以外分からない。

  その後、前回と同様、心と次元のヴァンパイア守護者たちの亡霊を倒し、空気の炉を活性化させる。

※ラジエルはここで初めて、予言された人物が一人だけではなかったということを知る。ヤーノスから聞いたのは、ヴァンパイアの救世主だけであり、ヤーノスはラジエルこそ救世主だと考えていた。
 

☆「エアリーバー(Air Reaver)」入手。

 

そしてテルマゲントの森へ。


ケイン・4(500 BC)

 

  • ヴァンパイア要塞

  モビウスの示唆した場所は古代のヴァンパイアの要塞だった。ここにラジエルの本性を示す証拠があるという。ケインはラジエルだけでなく自分自身(調和の子孫)の役割も探ろうとする。しかしケインが発見したのは、二人の闘士が戦っている壁画だった。一人はリーバーを振るうヴァンパイアの闘士であり、もう一人は燃えさかる剣を振るうヒルデンの闘士である。しかもそこではヴァンパイアの闘士が敗北していた。

※ケインはここで初めて、ヒルデンの闘士も予言されていたことを知る。
 

☆「稲妻(活力)の断片」入手。

 

引き続きヴァンパイア要塞を探索。


ラジエル・4(0 B/AC)

 

  • ヴァンパイア要塞:水の炉

  ヴォラドールの館に到着したラジエルは、内部で再び転送装置を発見し、ヴァンパイア要塞へ。そこでラジエルは再び二人の英雄が戦っている壁画を発見する。今度はヴァンパイアの敵もはっきりと見えた。輝く目に燃えさかる剣。ラジエルは自分自身との類似性に愕然とする。だとすれば結局、物体のソウルリーバーを振るうケインこそヴァンパイアの英雄であり、霊体のソウルリーバーを振るう自分はヴァンパイアの敵だったのか。ならばモビウスが言っていた通り、ラジエルは常にケインと戦い、破壊するか破壊される運命にあったということになる。自由意志が関わる余地などないのか。

  そしていつも通り、死と状態の守護者の亡霊を倒し、水の炉を活性化する。

※ラジエルは自分で発見しただけに、壁画の意味を素直に受け取ってしまう。しかし、類似性で言えば、ラジエルの青い皮膚は間違いなくヴァンパイアの闘士との共通点である。
 

☆「ウォーターリーバー(Water Reaver)」入手。

 

  • ヴォラドールとの再会、ヤーノスの亡骸

  ラジエルはヴォラドールと再会する。しかしヴォラドールには警戒の色が窺えた。ラジエルは、リーバーを鍛造した目的、そして自分の正体についてヴォラドールに尋ねる。しかしヴォラドールは何も知らないと言う。リーバーはヤーノスの指示で鍛造したものであるし、ヴァンパイアが絶滅しかけている今、予言など無意味だと。ラジエルは食い下がり、ヤーノスが「リーバーはラジエルのために鍛造された」と言ったことを指摘し、「それは自分の武器としてか牢獄としてか」と尋ねる。するとヴォラドールはこう答えた。「本人に聞け」と。

  ヴォラドールは、500年前に殺害された主人ヤーノス・オードレンの亡骸を安置していた。その体は一切の腐敗から免れていた。それは彼の心臓が未だに脈打っている証拠であり、もし心臓が元に戻されればヤーノスは甦る可能性がある。しかし、ヴォラドールがいくら探しても心臓は見つからなかった。人間は「暗黒の心臓」をアヴァナス大聖堂へ届け、ヴァンパイアの手に渡らぬよう隠したのである。ヴォラドールはラジエルこそ最後の希望かもしれぬと言い、彼をアヴァナス大聖堂へと送り出す。ただし、そこに潜む「古の悪」に注意せよと言う。それこそ9人の輪に蔓延する腐敗の根源であり、ラジエルはその影響力に耐えねばならない、と。

※ヴォラドールはかなり慎重に状況を判断しているように見える。ラジエルを警戒しつつも最後の希望と考え、またラジエル自身の選択に言及している。つまり、ラジエルはヴァンパイアの闘士にもヒルデンの闘士にもなりうる、と考えているわけだ。またケインについても、自分で認識している以上の重荷を背負い込んでしまったのではないかと危ぶんでいる。


ケイン・5(500 BC→0 B/AC)

 

  • ヴァンパイア要塞

  新たな壁画にて、ケインは、古代ヴァンパイアに対する守護者の反乱を率いたのが、他ならぬモビウスとモータニアスであったことを知る。モビウスにとって、ケインはそれ以来初めてのヴァンパイア守護者であり、おそらくはその意味も理解したことだろう。それがため、異常なほどケインを憎んでいるのである。

  またもう一枚の壁画は、ヴァンパイアの闘士とヒルデンの闘士が戦っているものだった。しかしそこには二つの結果が示されていた。いずれも勝ちうる、と。

 

☆「時の断片」入手。これで「調和の紋章」完成。

 

  • 古の預言者

  ケインは、要塞の奥深く、厳重に封印された一室で謎めいた水盤を見つける。そして姿無き声が聞こえてくる。声はケインのことを調和の子孫、ノスゴスの救世主と呼び、自らは古代ヴァンパイアの預言者(Oracle)であると言う(※実際にはエルダーゴッド)。訝るケインだが、預言者は水面にケインが探していたラジエルを映し出す。ラジエルはヤーノスの死体を発見し、暗黒の心臓を求めてアヴァナス大聖堂へと旅をしている。預言者は、まだ彼を止める余地があると言う。しかし、アヴァナス大聖堂が炎で包まれるのは、柱が腐敗した後であり、それはラジエルが今より500年先にいることを意味していた。預言者は助力を申し出て、池を時空転送路へと変える。ケインは自称預言者を信用していなかったが、結局他に選択肢はないと諦め、転送路に入る。

  次の瞬間、ケインは確かに時間を移動していた。預言者は忠告する。ラジエルを止める方法はただ一つだと(※リーバーで吸収)。ケインは、ラジエルは自分の敵ではないと反論するが、預言者は、ラジエルにとってケインは敵だと指摘する。そして外に出てみると、はたしてアヴァナス大聖堂は炎に包まれていた。ケインは無事500年後のノスゴスに到着したのである。

※ケインはエルダーゴッドのことを知らないので単に怪しむだけである。エルダーゴッドの目的は無論モビウスと共通している。ラジエルと戦わせること。そしてケインが死ぬことである。


ラジエル・5(0 B/AC)

 

  • ヴァンパイア要塞:大地の炉

  ラジエルはアヴァナス大聖堂を探索し、転送路からヴァンパイア要塞へ。運命の車輪に関する壁画を発見し、古代ヴァンパイが崇拝していた神がまさにエルダーゴッドであったことを知る。敵の呪いによって不死になったヴァンパイアたちは、神に見捨てられ、狂気と自殺に追いやられた。しかしその姿を見たことのあるラジエルに言わせれば、エルダーゴッドは神などではない。古代ヴァンパイア達は奴に騙されていたのだ。

  活力と時のヴァンパイア守護者の亡霊を倒し、大地の炉を活性化させる。

 

☆「アースリーバー(Earth Reaver)」入手。

 

  • アヴァナス地下埋葬所

  ラジエルは大聖堂の中で、秘匿されし地下埋葬所を発見する。そこで古代の戦争に関する壁画を見つけるが、それはヴァンパイアの敵の視点から描かれていた。戦争を始めたのはヴァンパイアだった。彼らの敵は、ヴァンパイアの奉ずる神と運命の車輪を拒絶したために、宣戦布告され、そして追放されたのである。運命の車輪に抵抗しているラジエルの姿がその敵と似ているのは、もはや偶然ではなかった。

  ラジエルは敵の種族の英雄に関する壁画も見つける。その英雄は、敵の種族を抑圧から解放し、ヴァンパイアが奉ずる暴虐の神の軛を破壊するものと考えられていた。その時、エルダーゴッドの声が響いた。今や明らかなように、ラジエルはヴァンパイアの救世主ではなく、ヒルデン種族に属する者である。ケインがこのことに気付けば、彼はどうするだろうか、と。

 

  • Hash'ak'gik カルトとトゥレル

  ラジエルは地下埋葬所の奥で、Hash'ak'gikという神を崇拝する集団を発見する。その指導者は死の守護者モータニアス。謎めいた神への捧げ物は血だった。これがヴォラドールの示唆した腐敗の源泉なのか。そしてその神こそ恐るべき「語られざる者」なのか。

  ラジエルはモータニアス達が祈りを捧げている方向に巨大な穴を発見し、覗き込む。その時、目に見えない力に捉えられ、穴の底に落とされる。そこでラジエルは、羽根のない蝙蝠のような巨大な化け物と遭遇する。しかし驚くべきことに、化け物はラジエルを知っているようだった。「アビスへ落ちたはずだ」と。そして、ラジエルが元兄弟達を殺したことも知っていた(※SR1の話)。その化け物はラジエルの元兄弟、ヴァンパイア・トゥレルだった。そして彼こそカルト集団が崇拝する神 Hash'ak'gik だったのである。しかしトゥレルは遙か未来の存在である。その点を問いただすと、彼はここに召喚され、それ以来閉じ込められていると言う。

  突然、トゥレルは苦しみ始め、その目が緑色に輝く。何者か(※複数のヒルデン)に憑依されたようだった。トゥレルの口から複数の声が聞こえてくる。彼らはトゥレルの声を使い、人間の信奉者達に捧げ物(血)を要求し、宿主を生かしていたのだ。その声はラジエルに勧告する。敵の闘士(ケイン)が近付いている、勝て、と。トゥレルは意識を取り戻し、血を求めて、狂ったようにラジエルに戦いを挑む。トゥレルは倒れるが、自由になったことに満足して死ぬ。そして彼の魂は、ヒルデンのエネルギーと共にラジエルへ流れ込む。ラジエルの目は一瞬緑色に輝くが、やがて元に戻る。

※トゥレルは戦闘中、強力な念動力を使うが、死後、その魂と共にラジエルへと受け継がれている。また制作者によれば、トゥレルを召喚したのは次元の守護者アジマスらしい。彼女はモビウスから時空転移装置を盗んでいるため、この装置と自分の能力を使えば、遠い未来からトゥレルを連れてくることも可能なようだ。
 

  • モータニアス

  モータニアスはテレパシーで何者かと会話をしていた(「柱へ急げ、舞台は大団円へ向けて整えられている」※BO1ラスト、若きケインに対して)。そこでラジエルが話しかけると、モータニアスはその姿を見て「戒めは本当に弱まっているに違いない」と言う。彼は、ラジエルがヒルデンの闘士だと思ったのである。しかし余裕を崩さず、もう遅い、私(※人間、ヴァンパイア側)の勝ちだと宣言する。ラジエルは人違いだと主張するが、モータニアスは耳を貸そうとはしない。

  その時、モータニアスは苦しみ、何者かに取り憑かれる。憑依の主(※ヒルデンロード)は、確かにラジエルは来るのが遅かったが、もはや関係ない、我々(※ヒルデン側)が勝つだろう、と言う。ラジエルはこの声の主こそ9人の輪に巣くう「語られざる者」だと認識する。声の主は、「この器(モータニアス)」にはもう憑依に耐える力が残されていないと言い、引き下がる。

  再び意識を取り戻したモータニアスに対し、ラジエルは「暗黒の心臓」のありかを尋ねる。モータニアスは「ようやくそのことに思い当たったか」と意味深なことを言いつつ、暗黒の心臓は、予言されしヴァンパイアの英雄を作るために使ったと告げる。その者はお前を破壊する、調和の子孫はノスゴスを救うだろう、そして柱は再びヴァンパイアの保護下に戻り、お前の種族(※ヒルデン)は永遠に封印される、と。ラジエルは英雄とはケインだと理解する。モータニアスは、モビウスと共に古代ヴァンパイアを裏切ったことを後悔しており、ケインを作ったことがその償いになるだろうと述懐する。ラジエルは重ねて暗黒の心臓が今どこにあるかを尋ねる。そして衝撃の事実が判明する。暗黒の心臓――ヤーノスの心臓――は、ヴァンパイア・ケインの胸の内で脈打っていたのだ

  そこで再びモータニアスは憑依され、「我々はじきにもっと強力な器を手に入れるだろう、解放は近い」と言う。すぐにモータニアスは意識を取り戻し、柱へとテレポートする(※ケインと戦い、死ぬため)。

※非常にややこしい場面なので補足を多めに入れておいた。ついさっきまでヒルデンを讃える儀式をしていたモータニアスだが、それはただの見せかけである。彼はすでにヒルデン信仰を捨て、古代ヴァンパイアの側についている。そして、ケイン=「調和の子孫」=「ヴァンパイアの闘士」、ラジエル=「ヒルデンの闘士」だという前提の元で話をしている。そして彼に憑依しているのは、ヒルデン種族のリーダーであるヒルデンロード。彼は別に予言の人物ではないが、今後非常に重要な敵となる。

  また暗黒の心臓についての意味深な発言からして、モータニアスは、ヒルデンにとって有効な心臓の使い方を知っているようだ。そしてその使い方は、実にラジエルのそれと一致している。これこそ、ケインが主張していた「ヒルデンの罠」である。


ケイン・6(0 B/AC)

 

  • アヴァナスの決闘

 

  ケインはアヴァナス大聖堂に到着し、ついにラジエルと再会する。「コインはまだ回り続けている。ヤーノスを甦らせてはならない」と改めて説得するが、ラジエルは聞き入れない。仮に自分が自由意志を持っているにしても、これまで他人の策略に翻弄され続けてきた。ラジエルが心から頼れるのは、もはやヤーノスだけだった。そして彼の心臓は、今もケインの体内で脈打っている。どうせ予言でも自分はヒルデンの闘士、ケインはヴァンパイアの闘士。戦って何が悪い。

  ラジエルは、ケインとの決闘を選択する。彼の目は時折、緑色に明滅していた。ケインは初め戦おうとしなかったが、ラジエルの執拗な挑発の前についにリーバーを抜く。そしてケインは自分が優位に立った時、再び説得を試みる。ヤーノスを甦らせれば、途轍もない害悪が招き寄せられる。ラジエルには真の自由意志がある。自分でそれを回避することができるのだ、と。

  しかし、やはりラジエルは聞き入れなかった。彼の目は今や緑の輝きに満ちている。再び戦いとなり、今度はラジエルが優位に立った。霊体ソウルリーバーの一閃で、ケインの胸に傷を負わせたのだ。ケインはラジエルの右腕をつかみ次の攻撃を押しとどめようとする。その時、ラジエルの魂がその体から流れ出し、ケインを通って物体のリーバーへと流れ込もうとする。リーバーがラジエルを吸収しようとしているのだ。ラジエルは苦痛にもだえながら、そこにケインの害意を読み取る。怒りにまかせ、左手をケインの胸に突き刺し、心臓をえぐり出した。そして念動力をケインに放ち、別の次元へと消し去る

  ケインとの戦いに勝利したものの、ラジエルは正気に戻り愕然としていた。明らかに自分の怒りは何者か(※ヒルデン)に増幅されていた。自分たちは再び敵の罠にかかったのだ。ケインは本当に自分を破壊しようとしたのだろうか。しかしもはや手遅れだった。左手にはケインの――元々はヤーノスの――心臓が握られていた。

※ラジエルがおかしくなっていたのは、トゥレル戦の最後にヒルデンのエネルギーを吸い込んだせいである。このエネルギーはまた、念動力でケインを次元の向こう(悪魔界)へ消し去ることも可能にした。


ラジエル・6(0 B/AC)

 

  • モビウスとの再会(ヴォラドールの館)

  ラジエルがヴォラドールの館に戻ると、既にそこはモビウスの私兵に侵略されていた。ヴォラドールも連れ去られたようだった。モビウスはラジエルに祝辞を述べた。よくぞケインを殺した、と。そして、ケインが死んだ今、もはやラジエルがヴァンパイアの救世主であろうとなかろうと関係ないと言い捨てる。ラジエルはやはり自分が敵の陰謀通りに動いてしまったことを悟る。自由意志など幻想だった。だが、モビウスはあざ笑うかのように言う。「選択権を持つ者を強いて、我々が望む通りのことをさせる。これ以上に偉大な勝利はない」と。そして部下をラジエルにけしかけつつ、ヴォラドールの処刑を監督するために立ち去る。

 

  • ヤーノスの復活

  ラジエルは闇の心臓をヤーノスの体に戻し、無事彼を甦らせる。そして、自分はヤーノスが考えているような救世主ではないこと、答えを求めていることを告げる。しかしヤーノスの信念は揺るがなかった。多くの者が君を欺こうとしている、それでも君の到来は間違いなくヴァンパイア種族の救済を予示している、と。そこでラジエルは、それならばなぜリーバーは私を取り込もうとするのか、と核心を突く。さらに、霊体のソウルリーバーを見せる。自分はヒルデンの闘士そのものではないか、と示したのだ。

  ヤーノスは「救い主と破壊者」と呟き、思案にふける。自分の想像上に、ラジエルの運命は複雑だったのである。そしてラジエルの求める答えがある場所、ヴァンパイア要塞へとラジエルを連れて行く。
 

  • ヴァンパイア要塞

  ヤーノスは要塞から腐敗したノスゴスの柱を眺め、予言の時は近いと言う。また、ヴァンパイアが一人でも生きている間は希望がある、柱はヴァンパイアの手に戻されねばならない、と。ヤーノスは質問に答えつつ、ラジエルには立ち向かわねばならぬ試練があると言う。失敗すれば戻れないだろう、と。そしてラジエルを要塞の地下にある精神の炉(Spirit Forge)へと送り出す。

 

  • 精神の炉、エルダーゴッド、アリエル

  ラジエルは精神の炉が収められた部屋で、エルダーゴッドと再会する。彼はケインが死んだことに喜び、ラジエルの運命など些細なものだと言う。ラジエルはそこで「調和の子孫」を描いた壁画を発見する。ソウルリーバーを携えたその救世主は、明らかにケインそのものだった。エルダーゴッドは、最初からケインの運命だけが問題だった、と告げる。しかし、彼の触手は何かを隠していた。ラジエルはリーバーで触手を払いのけ、これまでに手に入れてきた全ての属性を使い、ついに精神の炉を解放する。

  ラジエルの前に、アリエルが姿を現わす。彼女の顔からは醜い傷が消え去っていた。アリエルによれば、精神の炉は、最後の目的のために、歴代の調和の守護者の精神すべてを召喚した。そして彼女の精神は、前任者たちの魂と結合し、ラジエルの霊体ソウルリーバーに最後の洗礼を与えるため、ここに引き寄せられたのだ。調和を取り戻すため、剣は精神によって浄化されねばならない。そして彼女はラジエルに、自分たちを解放するよう求める。

  ラジエルがアリエルの方へ左手を伸ばすと、彼女のエネルギーは、ラジエルの体を通り、右手の霊体ソウルリーバーへと流れ込む。今や声だけとなったアリエルが告げる。あなたにはもう一つ耐えねばならぬ試練がある、離れたものを一つにしなくてはならないその時初めて調和の子孫は自分の目的にかなう武器を手に入れるでしょう、と。

  ラジエルは浄化の炎に包まれた剣を見つめつつも、アリエルの言葉を理解できずにいた。この剣が調和の子孫のために与えられたものだとしても、当のケインは既に死んでいる。一体いかなる希望があるというのか。答えを求め、ヤーノスを探す。
 

  • ヒルデンロード

  ラジエルが元いた部屋に戻ると、ヤーノスはノスゴスの柱を眺めていた。「崩壊が近い、全てが失われる」。ヤーノスはラジエルに向き直り、希望があるとすれば、それは調和の子孫だけだと告げる。しかし次の瞬間、閃光と共に柱は砕け散る。ヤーノスは衝撃でうずくまり、立ち上がった彼の身には異変が生じていた。その目は緑色に輝いていた。かつてモータニアスを操り、今やヤーノスに憑依したヒルデンロードだった。ヤーノスは抵抗するが、ヒルデンロードはその器の力強さに満足するだけだった。「次の一手には頑丈な宿主が必要なのだ」と。ラジエルはヤーノスを甦らせることで、それを提供してしまったのである。柱の腐敗も崩壊も、すべてはこの瞬間のための序章に過ぎなかった。

  ヤーノスは一時的に意識を取り戻し、ラジエルに自分を殺すよう告げるが、すぐにまた体を奪われる。ラジエルは霊体のソウルリーバーを召喚し、ヒルデンロードに立ち向かう。ラジエルは勝利し、ヤーノスに体を取り戻させる。ヤーノスは早く止めを刺すよう迫る。しかしラジエルは躊躇う。次の瞬間、ヒルデンロードが再びヤーノスに憑依し、ラジエルに致命的な攻撃を加える。ヒルデンロードは「次の一手」を遂行するために飛び去り、ラジエルは精神界へと墜ちる。

  ラジエルが気付いた時には、彼は精神の炉の部屋に閉じ込められており、目の前には勝ち誇るエルダーゴッドがいた。ラジエルは霊体ソウルリーバーで何度も切りつけるが、いかに強化されていようと、霊体の剣でエルダーゴッドを傷つけることは出来なかった。そして逃げ道もなかった。無抵抗なラジエルを尻目に、エルダーゴッドはモビウスに語りかけ、彼をこの場に呼び寄せようとしていた。

※別にヒルデンとエルダーゴッドが共謀していたわけではない。ラジエルは両方と敵対しているため、結果的にそのような形になっただけである。

  またモビウスはこの時点で死んでいるはずである。柱が崩壊しているということは、若きケインは既に自分以外の守護者を全員殺してるからだ。つまり、エルダーゴッドは一度死んだモビウスを甦らせようとしているのである。


ケイン・7(0 B/AC)

 

  • 悪魔界での復活(アヴァナス)

  ケインは見慣れぬ荒涼とした部屋で目を覚ます。心臓は失われたままだったが、彼はまだ生きていた。状況が理解できぬ彼を嘲笑う声が聞こえる。「まだまともな形をしているな、ヴァンパイアよ」「ここにいればお前は醜くなる」「狂う」「我らは忘れ去られた」「しかしすぐに自由になれる」。悪魔界に追放されたヒルデン達の声だった。彼らは悪魔をけしかける。ケインはリーバーで悪魔たちを始末し、次元の亀裂へと入る。そして物質界へと戻り、アヴァナス地下埋葬所の深い穴(トゥレルがいた場所)に姿を現す。ケインは胸騒ぎから、ヴァンパイア要塞へと急行する。

※なぜケインは心臓が無くても生きているのか。制作者によれば、それが予言されし「調和の子孫」の運命なのだそうな。
 

  • モビウスは二度死ぬ(ヴァンパイア要塞)

  ケインがヴァンパイア要塞の奥、精神の炉の部屋に辿り着くと、この時点で既に死んでいるはずのモビウスがいた。彼は何者か(※エルダーゴッド)と会話をしている。「ヒルデンはただ一つの不都合な結果に過ぎません。早晩対処できるでしょう。ケインの死に比べれば小さな代償です」。そこでケインが声を掛け、モビウスは驚愕する。モビウスは杖の力を発動するが、もはやケインには何の影響も及ぼさなかった。どうやら杖の効力は、今や失われた彼の心臓にしか及んでいなかったようだった。そしてケインは、甦ったばかりのモビウスをリーバーで刺し殺す。

  モビウスの霊魂はすぐに精神界に出現する。姿無き主に、再生を懇願する。次の瞬間、モビウスは再び剣に貫かれる。ラジエルである。彼自身は意識していなかったが、霊体ソウルリーバーは浄化の力によってモビウスの視界から覆いを取り去った。今やモビウスは自分が仕えていた「神」、エルダーゴッドの姿を目にしていた。恐るべき怪物。彼の声から恐怖のうめき声が聞こえる。ラジエルは、モビウスが初めて自分の神の実態を把握したのだと悟る。そしてモビウスの魂を食らい、エルダーゴッドの元へと送った。
 

  • 離れたものを一つに

   エルダーゴッドは要塞を崩し、ラジエル共々、ケインを生き埋めにしようと画策する。しかしラジエルの内では、新たに得られた知識が鼓動していた。「救い主と破壊者(ヤーノス)」。モビウスは視界を浄化されて初めて主を目にした。古代ヴァンパイアですら自分たちの崇拝対象が何であるか分かっていなかった。「離れたものを一つに(アリエル)」。あらゆる紛争や憎しみは、運命の車輪を回し続けるために利用されていた。あらゆる魂はその無意味な車輪の虜囚だった。「コインはまだ回り続けている(ケイン)」。しかし、いかなる希望があったか?人は、見えざる存在と戦うことはできない。「その時初めて調和の子孫は自分の目的にかなう武器を手に入れるでしょう」。ラジエルは今自分がするべきことを悟った。

  ラジエルは物質界にあるモビウスの死体へと乗り移り、ケインに話しかける。ケインはすかさずリーバーでモビウスを貫く。しかしモビウスの体はすぐにラジエルのものへと変わり、リーバーはラジエルの魂を吸収し始める。驚愕し、リーバーを引き抜こうとするケインだったが、ラジエルに押しとどめられる。「あらゆる腐敗から浄化されたソウルリーバー。これがこの剣の目的だった。そしてそれこそが私の目的だった」。ラジエルは右手をケインの傷ついた胸に差し伸べ、霊体ソウルリーバーに宿る浄化エネルギーをケインへと送る。胸の傷も、心の腐敗も、全てが浄化されていく。「二つが一つに・・・二つのソウルリーバーが一つに・・・そして調和の子孫は癒される。私は・・・あなたの敵ではない・・・あなたの破壊者ではない・・・私は、かつてと同じように、あなたの右腕だ。あなたの剣だ」「今やあなたにも見えるだろう・・・真の敵が・・・」。ラジエルの魂は全てリーバーへと吸収され、ソウルリーバーが完成した。

※ここでは二つのことが同時に生じている。まず、ラジエルの魂はリーバーへと吸収されソウルリーバーを完成させる。そして浄化された霊体ソウルリーバーはケインの腐敗を癒すために用いられている。

※結局、ラジエルは「ヴァンパイアの闘士(救い主)」であり、かつ「ヒルデンの闘士(破壊者)」でもあったことになる。自由意志によってどちらにもなりえた、ということもあるが、実際の結果からしてもそうだ。つまり、「ヴァンパイアの闘士」として調和の子孫ケインの運命を取り戻させた一方、「ヒルデンの闘士」としてヤーノスを復活させてしまったのである。
 

  • 真の敵

  そしてケインは見た。ラジエルの言う真の敵、エルダーゴッドの姿を。それこそ古代ヴァンパイアが信仰した運命の車輪の正体だった。エルダーゴッドは、永遠にこの地に閉じ込めてやろうと宣告する。ケインがソウルリーバーでその触手を傷つけると、エルダーゴッドは明らかにダメージを受けていた。ケインは「偽りの神」に戦いを挑む。

  ついにケインは勝利を収める。エルダーゴッドは完全に破壊されたわけではなかったが、もはやケインを止める力もなかった。脱出したケインは、崩壊した柱を眺め、ラジエルが残した最後の贈り物――希望――の最初の苦みをかみしめていた。
 

 

以上で、Defiance は終了である。結局、ラジエルはリーバーに吸収され、ソウルリーバーの一部となってしまった。この点は歴史改変が無かったとしても全く同じである。しかし大きな違いとして、未来のケインは柱の腐敗から完全に免れたということが挙げられる。従って、このケインは、これから調和の子孫としての運命を取り戻すことができるかもしれない。これはエルダーゴッドを倒すだけではもちろん十分ではない。世界に調和と秩序を取り戻すのは、まだ先の話である。

  なお、この時代の若きケインはもちろん腐敗を免れていない。裏で未来のケインとラジエルが起こした一つの奇跡にも気付いていない。そして彼は、この未来人たちが起こした奇跡のある好ましからざる余波に直面することになる。そう、ヒルデンロードである。ヤーノスの体で実行される「次の一手」とは一体何だったのか?それを描いたのが、BO2である。

 

第四部につづく)