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ケイン・ザ・バンパイア (Blood Omen 1) 抄訳

「ケイン・ザ・バンパイア」などの日本語版には多くの誤訳(ないし文意を損なう意訳)が含まれています。そこで、重要な会話だけでなく、訂正が必要な箇所もなるべく訳出していきます。


項目

オープニング(題辞、500 BC、30 BC)

0 B/AC

オープニング/盗賊への復讐/アリエル(1)/スタインシェンクローの狂人/アリエル(2)/アリエル(3)/オラクルの洞窟/ヴォラドールの館/ヤーノス・オードレンの伝説/アリエル(4)/アヴァナス大聖堂/アリエル(5)/ウィレンドルフ図書館/「希望の軍」敗北

50 BC

ウィリアム王暗殺

0 B/AC

ヴァンパイア狩り/大団円


  • オープニング:題辞

最大限重要な魔術的操作が存在する。すなわち新たなる永劫の創始である。ある言葉(or 命令)が発されるべき時、全世界は血に塗れることになるだろう。

※実在の人物アレイスター・クロウリーの魔術書からそのまま取っているらしい(Aleister Crowley,Magik, Part 3, Chapter 12. "There is a Magical operation..."以下)。


500 BC


  • オープニング:輪の虐殺

(オープニング。ヴァンパイアが処刑されている場面が映り、その光景を柱の守護者たちが水盤を通して見ている。そこにヴォラドールが登場する)

守護者たち

「マレック!」

ヴォラドール

「犬を呼ぶがいい!貴様らの骸を喰らわせてやる!」

(6人の守護者が殺された後、マレックが駆けつけヴォラドールと戦闘になる)

※ここで殺害された守護者たちはゲーム中通して無名。彼らが仕えていた柱は、「調和」「心」「自然」「活力」「次元」「状態」。言い換えれば、「時」「死」「戦い」以外。

 

(場面が変わりマレックが裸で拘束されている。彼の前には空の鎧が置かれている)

モータニアス

「輪を失望させた咎により、サラファンのマレックよ、お前はこれより永劫の罰を受ける!」

(マレックは霊魂のみを鎧に閉じ込められ、肉体は消滅する。)

「お前はもはや肉体の喜びを得ることはない。お前にはたった一つの呪われし目的しかない。我々に仕えるのだ、永遠にな」


30 BC


  • オープニング:アリエル殺害と柱の腐敗

(天秤の前にいる調和の守護者アリエルが何者かに暗殺される)

(柱に亀裂が入り、腐敗する)


0 B/AC


  • オープニング:ケインの死

酒場の主人

「この酒場はもう閉めるところだ。帰ってくれ、だんな」

ケイン

「なんだと、遙々クアハーゲンからやって来た、疲れ果てた旅人に、一杯のエールも飲ませないのか?見返りは十分あるぞ、私は貴族だ」

酒場の主人

「こんな夜更けにやって来る奴のために店を開けてるわけじゃない。夜と共に化け物がやってくる。そんなもの、まともな人間なら歓迎せんよ」

ケイン(独白)

「かくして私は立ち去った。身も心も冷え切って。路上へと、長く辛い夜へと追いやられたのだ」

盗賊

「あいつだ!」

殺し屋

「くたばりやがれ!」

(人間ケイン死亡)

 

(地獄のような景色の中、ケインが2本の柱に縛り付けられている)

ケイン(独白)

「Vae Victus - 征服されし者に災いあれ()。皮肉にも、今苦しんでいるのは私だった。肉体の苦痛など最も平凡なものだ。むしろ、やり場のない怒り、復讐への渇望こそ、残酷な痛みだった。ここが天国だろうと地獄だろうとどうでもよかった。私が望んだのは、あの殺し屋を殺すことだけだった」

※Vae Victus (Victis) - suffering to the conquered. ラテン語とその意味を英語で並列。この文句は元々ブレンヌスという歴史上の人物の逸話からきているようだ

「時に人は望むものを手に入れる。死霊術師モータニアスが私に復讐の機会を申し出たのだ。愚か者のように、その代償を考えることもなく、私は奴の申し出に飛びついた。

ただで手に入るものなど何もない」

「復讐でさえも(ただではない)」

モータニアス

「お前は血を貪ることになるだろう、お前の望む血をな・・・」


  • 盗賊への復讐

(共同墓地の霊廟で復活して)

ケイン(独白)

「新たな生の痛みで目が覚めた。闇と腐敗に満ちた湿っぽい子宮の中で」

(墓地から脱出して)

「空腹も衰弱も、復讐欲を妨げるものではない。殺し屋どもを見つけ出し、私がいた場所に送ってやる」

(盗賊を発見)

盗賊たち

「こりゃどういうペテンだ?」

「奴がいるぞ!殺せ!」

「行くぞ、臆病者め!一度殺ったんだ、また殺ってやる!」

ケイン(独白)

「奴らの嘲りに満ちた顔は、私の脳裏に焼き付いていた。死を乗り越えたのはこの瞬間のため。頭にあったのはただ一つだけだ。殺してやる」

(盗賊を皆殺しにして)

「復讐の達成に勝る解放はない。殺し屋どもは死に、私の旅は終わった」

モータニアス(声)

「終わりではないぞ、ケイン。この愚か者たちはただの手先だ。元凶ではない。飼い主どもを探せ。柱を目指し、心の要塞に至る道を見出すのだ」

(柱を目指す途中)

ケイン(独白)

「あの死霊術師は、復活が意味することについて何も警告しなかった。もっとも、私も気がはやっていて尋ねなかったが。奴の贈り物は呪いなのか?私は答えを求め、柱を探した」

 

 

  • アリエル(1)

(殺し屋への復讐後、ノスゴスの柱にてケインが初めてアリエルと出会ったシーン)

アリエル

「ナプラプター、あなたの狂気は私たちの夢を打ち砕き、あなたを盲目にしてしまった・・・」

ケイン

「近寄るな!さもなければ地獄に送り返してやるぞ、亡霊め!」

アリエル

「私にはもう恐れるものなどないのよ、ヴァンパイア。私はかつての自分・・・9人の輪の調和、アリエルの影に過ぎない。それでも、あなたが求める答えを与えることはできるわ」

ケイン

「私が求めているのは救済だけだ」

アリエル

「死に救済はないわ。あるのは解放だけ。今ノスゴスを毒している魔術を破壊しなさい。その時初めてあなたは安らぎを手に入れるでしょう。9人の希望の保護者たちは、世界を守るために自分の力を使うと誓った。今やこの柱は背信者によって腐敗してしまったわ」

「私がそのけだものに殺されたことで、私の恋人ナプラプターは狂気に陥った。今や彼は、輪の中に苦悩と苦痛を撒き散らし、ノスゴスの根底を崩している。調和を回復させなさい。ノスゴスの柱を元に戻すのよ」

ケイン

「世界の運命など知ったことではない」

アリエル

「ならばケイン、あなた自身のために・・・。語られざる者に気をつけて」

ケイン(独白)

「ナプラプターは、我を忘れた復讐によって全ノスゴスを破壊する恐れがあった。輪の構成員は、自らが仕える柱と結びつけられている。柱は己が奉仕者の精神状態を反映しており、輪の心が堕落し、狂気に陥った時、柱は腐敗した。

柱を回復させるためには、輪の構成員を殺し、彼らと柱を結びつけていた遺物を柱へ戻さねばならなかった。

アリエルによれば、全ての柱が回復した時、初めて私の呪いは消えるとのことだった。かくして私はナプラプターを探し始めた」

 

  • スタインシェンクローの狂人

(地面に座り込み、緑色の液体が入った器をかき回し続けている男)

ケイン(独白)

「この狂人は私に会えて喜んでいた。おそらく彼の狂気が大いなる真実を明らかにするのだろう・・・」

狂人

「スタインシェンクローの馬鹿共は俺を避ける。ノスゴスが奴らを避けるようにな!除け者であるってことがどういうことか俺は知ってるぞ、ヴァンパイアよ。俺はあんたのことを怖がったりしない。でも覚えときな。他にもあんたと話そうとする奴はいる。ただし、あんたが(そういう奴らの)探し方と(自分自身の)見せ方を知ってれば、だけどな」

※「ただし」以降は "as long as you know how to look." の訳。ダジャレなので二つに分けて訳しておいた。後で手に入る変装能力に関連した話である。なおこの狂人は通称 Irmok the Mad(狂人アーモック?)と呼ばれている。

 

  • アリエル(2)

(ナプラプター殺害後)

ケイン(独白)

「心の柱の前にナプラプターの頭を置くと、それは石に変わった。

柱は贈り物を受け取り、回復した。ナプラプターは単なる始まりに過ぎなかった。彼の狂気により、輪は永続的に汚染されており、救いようがなかった。その罪は死によってのみ赦される。彼らは私に救いを見出すだろう。

しかしまずは彼らの羊飼いを倒さねばならなかった。輪の保護者マレックは、バサボンドの遙か北に居を構えていた」

アリエル

「輪の死は、柱に生の息吹を吹き込む。全ての柱には象徴の品があり、それによってのみ柱は回復するでしょう。

しかし、戦士に触れるためには、まずその防具を破らねばなりません。マレックを見つけ、破壊しなさい。その時初めて輪は落ちるでしょう」

 

  • アリエル(3)

(マレックとの決着を先延ばしにして逃げ帰ってきた時)

アリエル

「ああ、閣下が手ぶらでお戻りになられた。あのサラファンはあなたの手に余るかしら?よろしい、マレックの要塞から東へ向かいなさい。オラクル(預言者)が助言を与えてくれるでしょう」

※ノスゴスの預言者オラクルは時の守護者モビウスの偽装である。アリエルすらそのことを知らなかったようだ。

 

  • オラクルの洞窟

モータニアス(声)

おお、小さな吸血鬼よ。ゲームが面白くなってきたぞ。しかし、これほど多くのポーン(手先)を前にして、本当のプレイヤー(真犯人)を見つけ出せるかな?」

 

古代の年代記

不死者の疫病が蔓延していた暗黒時代に、輪はサラファンを誕生させた。彼らは、輪に忠実であるべく、不死者による災いの根絶に専心するべく訓練された。そして高潔な騎士マレックが彼らを多くの勝利へと導いた。彼らは吸血鬼たちを火で浄化し、その魂をより神聖な領域へと解放した。高潔な者たちの怒りほど恐るべき怒りはない。

 

オラクル

「貴族か?知恵を求めて?死がよき教訓となったようだな」

ケイン

「哲学はいらない。私は答えを求めている」

オラクル

「なるほど答えか。私はあらゆる答えを知っている。もしお前が問いを抱えているのならな。さて、これらの答えに対する質問は何だ?」

「ネメシスの軍勢を打ち負かす唯一の希望、オットマー王。王女を心配するあまり無力になったオットマー王。役立たずのオットマー王。さあ、質問は何だ?」

ケイン

「貴様の手品や戯言にはうんざりだ、年寄りめ!答えろ、マレックとは何者だ?どうやったら奴を倒せる?」

オラクル

「全ては時の内にある、若造よ。そう、時だ。時を支配せぬ限り、時はお前を支配しようとするだろう。そして今が答えの時だ」

「マレック、9人(の輪)の保護者にして、サラファンの魔術師神官の生き残り。彼の慢心は、吸血鬼ヴォラドールによる輪の虐殺へと繋がった。その失態により、彼の霊魂は恐るべき魔法の鎧と結合されたのだ。それ以来マレックは、輪の構成員が殺されぬよう守り続けている」

ケイン

「ヴォラドールについては?」

オラクル

「狐火の輝きに従い、テルマゲントの森へ行け」

ケイン

「狐火?」

オラクル

「狐火が照らしているのは地獄へと続く道だ、貴族よ。お前の道だ。

時間だ、ケイン。また次の時に・・・」

 

  • ヴォラドールの館

ケイン(独白)

「ヴォラドールの所有物の中に、古代の年代記を見つけた。・・・昔、ヴァンパイアはその数を増し、輪の注意を引いた。サラファン騎士団、あるいは『光の天使たち』と呼ばれた彼らは、その脅威に対抗する任を受けた。かくして『ヴァンパイア粛正』が始まった

 

(ヴォラドールと会って)

ケイン(独白)

「黒き森の奥深くで、地獄よりも忌まわしいものを見た。私が向かいつつある未来の姿だった・・・」

ヴォラドール

「私は滅多に同族の者と会わない。特にお前のような若く愚かな者とはな。まあいい、飲め。存分に飲んで、お前の賜物を満足させてやれ」

ケイン(独白)

「賜物だと?はっ!ヴォラドールは私の呪いを祝福だと考えていた。我々は神であり、死すべき者たちは犠牲として自らの血を捧げ、それにより我々は超自然的な力を享受できるのだ、と。そして私は新たな自我の奥底で、彼が正しいということを知っていた。死すべき者たちの夢は祈りだった。我々に対する祈り、我々の力を請う祈りだった。

私がこのようなことを考えている間、その退廃的な老いぼれは自分の過去についてべらべら喋った。サラファンのマレックをいかにして倒し、我々を根絶するためにサラファンの聖戦を後援した9人の輪にいかにして復讐したか、ということに関する野卑な説明だった・・・」

ヴォラドール

「私は6人の羊を屠った後、奴らの哀れで小さな羊飼いマレックも倒した。それ以来、我が種族は家畜共に悩まされることはなくなった。食事以外はな。お前も同じようにするがいい」

「人間のすることに干渉しても碌な事にはならん。サラファンの魔女狩りはあまりに退屈であり、気にしていられん。分かったか、ケイン?」

「よし。この指輪を受け取れ。いつか助けが必要になったら、その指輪が私を召喚するだろう。お前は若く傲慢だが、面白い奴だ、ケイン。お前が地獄へと送られるのは惜しい。さあもう行け!」

 

(ヴォラードルと別れて)

ケイン(独白)

「ヴォラドールとの出会いは、私の決意を強めただけだった。奴の力は死すべき者の手に負えるものではないが、奴は別の敵に絡め取られていた。退廃は数多の戦士の命を奪ってきたのだ」

「かくして私は、もし呪いに喰らい尽くされれば自分がどんな怪物になるのかという知識と、将来の味方とを得て、この地を去った」

 

  • ヤーノス・オードレンの伝説

ケイン(独白)

「旅の途中、私はヤーノス・オードレンの伝説について学んだ。ここウーシュテンハイムの美しく牧歌的な村で、かの闇の魔物は生まれた。ヤーノスはこの地の農民達を餌食にしていたが、ついに捕らえられ、処刑されたのだ」

 

  • アリエル(4)

デジュール、ベイン、マレックを撃破してダークエデンから帰還後)

アリエル

「アヴァナスの中心部にいる次元のアジマスを探しなさい。旅を助ける三つの道具があなたを待っています。しかしまずは、上って下りて、その中間に自分の救済を見出さなければならない」

 

  • アヴァナス大聖堂

血塗られた本

そして Hash'ak'gik は人々に語りかけ、それを聞いた者はみな震え上がった。『汝が第一子を我に捧げ、地上の祭壇にその血を流せ。そは我が滋養とならん。疑心無くこれを為せ。さもなければ、汝は永久に我が怒りに苦しめられん』かくてその意志は実現された。

※ヒルデン信仰の教典(?)。Hash'ak'gikの秘密はDefianceで明かされる。

 

(ソウルリーバーについて)

ケイン(独白)

「時は伝説さえも色褪せさせる。ソウルリーバーの起源は遙か昔に忘れ去られた。しかしその目的はかつてと変わらず、貫いた生き物の魂を貪り喰らうことだった。この剣は私の同類なのだ」

 

(時空転移装置について)

ケイン(独白)

「その金属製の表面には奇妙なルーン文字がばらまかれている。この謎めいた装置を持ち歩くには注意が必要だ」

 

  • アリエル(5)

(アヴァナスから帰還後)

アリエル

「よくやりました。モビウスの玩具を見つけたようね。アジマスは悪魔の奴隷を召喚するのに飽きたらず、他の時代からも化け物を集めるために時空転移装置を盗んだのよ。その装置には気をつけなさい、ケイン。それはいずれあなたの役に立つでしょう。

ネメシスの軍勢が、あらゆるものを破壊しつつ北から押し寄せてきている。かつてネメシスは義人ウィリアムとして知られていたわ。国民にとって慈悲深く寛大な擁護者だった。しかし、軍が強大になり、権力が増すにつれて、暴虐のベールが彼を覆い、一つの王国では満足できなくなった。数多の都市と、数多の死者。きっとウィレンドルフも墜ちるでしょう。ネメシスを止めなければ、全てが失われる・・・」

ケイン

「一人でどうやって軍を止めろと?」

アリエル

「ウィレンドルフの軍勢を集めなさい。彼らがノスゴス最後の希望です」

 

  • ウィレンドルフ図書館

ケイン(独白)

「その本は輪の誕生について語っていた。輪は、大地に生命を与える不思議な力の保護者である柱に仕えた。構成員が不測の死に見舞われると、柱が後継者に値する者を選ぶまで、輪はしばらく機能しなくなる。

私は図書館の本の中からもう一冊興味深いものを見つけた。その本は、遙か昔ノスゴスに存在した小さなカルトについて語っていた。彼らが訪れたところには、どこでも人間憑きに関する奇妙な噂がついて回った。彼らに崇拝されていた神についてはほとんど知られていない。」

※後者の内容は、やはりヒルデン信仰に関する話(憑依という単語から推察できる)。具体的にはHash'ak'gikカルトを指す。

 

  • 「希望の軍」敗北

(ケインは紆余曲折あってオットマー王率いる希望の軍の協力を取り付け、ネメシス軍に立ち向かうが・・・)

ケイン(独白)

「オットマー王の死によって形勢は変わった。私の目の前で、希望の軍の生き残りは森へと逃走した。戦いは勝者を決めた。今やノスゴスの命運はネメシスの手に握られていた」


50 BC


  • ウィリアム王暗殺

(過去へのタイムトラベル後)

ケイン(独白)

「すぐに戦場は消え失せた。大地にこびり付いていた血と汚物は、青々と茂る草木に変わった。先程まで混沌に満ちていた場所には、恐るべき静寂が広がっていた。ああ、私はここに取り残されてしまったようだ。私の足下で時間転移装置が粉々になっていたのだ」

「なるほど、私が今いるのは、先程脱出した戦いから50年前の、義人ウィリアムの国のようだ」

「義人ウィリアムの砦だ。今こそ、後にネメシスとなりノスゴスを屈服させることになる者を訪ねるべき時だった」

 

(ウィリアムとモビウスの会話)

ウィリアム

「うむ、お前がくれたこれらの武器は役に立つだろう。教えてくれないか、モビウス。何を企んでいるんだ?」

モビウス

「何も、陛下。あなたが敵を倒す手助けがしたいだけです。それらの武器は我が善意の証に過ぎません」

ウィリアム

「それと情報だったな。ある吸血鬼が私を殺すために放たれたと。お前はどこでその知識を得たのだ?」

モビウス

「それは重要ではありません。陛下のお命を心配しているだけです」

ウィリアム

「ふむふむ・・・ならばよい。もう行くのだな。しかしお前と話したくなったら・・・」

モビウス

「私には分かります、陛下。遅れることなく馳せ参じましょう」

 

(ケインとウィリアムの対面)

ウィリアム

「おおなるほど、吸血鬼だな。モビウスがお前の訪問を教えてくれていたぞ」

 

(ウィリアム殺害後)

ケイン(独白)

「守衛が駆けつけた時には、既に義人ウィリアムの血は私の力を回復させていた。彼の剣が私の血管から奪った生命力の代わりに。哀れな間抜け共め、死せる王を助けに来たか。楽しむとしよう・・・」

 

(時間転移装置を見つけて)

ケイン(独白)

「時間転移装置!妙だな。偶然にしては都合が良すぎるが、運命だと考えることにしよう」


0 B/AC


  • ヴァンパイア狩り

(自分の時代に戻って)

ケイン(独白)

「義人ウィリアムが死んでモビウスの計画は頓挫した。奴のポーンはゲームから取り除かれた」

「私は自分の知るノスゴスに再び戻ってきた。戦場の死体は消え去っていた。しかしどこか不穏だった。遠くから悲鳴が聞こえ、南からは微かにヴァンパイアの血の臭いが風に乗って漂ってきた」

「どうやら軽率だったようだ。私が聖人ウィリアム王を殺したために、その民衆はヴァンパイアを殺そうと躍起になっていた」

「さらに歩き回ると、悲鳴と歓声がはっきり聞こえるようになってきた。南方で何かの集会が開かれていた。歓声のたびに、血の流れる臭いがした」

「私は自分の殺しを正当化するつもりはない。しかし、このヴァンパイアハンターたちは、正義のベールの下に、自らの殺人願望を包み隠している。偽善者どもめ!奴らは自分たちで裁判を開き、判決を下すのだろう。結構だ。奴らが死刑執行人としての私の役割をどれほど気に入っているか、見てやろう」

 

(ヴォラドールの公開処刑後)

ケイン(独白)

「私は欺かれていた。慌てていた私はそのことに気付かなかったのだ。奴の額の印。ノスゴスのオラクルは、実のところ、時の旅人モビウスだった。そして私は奴の助言に従っていたのだ!

私の旅はどれだけ奴の計画の内だったのか?ウィレンドロフ?最後の抵抗戦争?義人ウィリアム?全ては奴が用意した罠だったのか?」

 

(戦いの後)

ケイン

「皮肉だな。時を遡り、過去を改変したことで、お前は義人ウィリアムをネメシスへと変えた」

モビウス

「しかり、私の計画を見たのだな、ヴァンパイア。私がお前の運命を見たように。未来はお前が死ぬと告げているぞ!」

ケイン

「私はもう死んでいる・・・

貴様と同じようにな!」

 

  • 大団円

モータニアス(声)

「よくやった、ケイン。ああ、モビウスは本当にペテン師の役を愛していた。オラクルという偽装は奴の陰謀に大いに役立ったようだ。哀れにも、あらゆる計略をもってしても、お前を陥れるのには失敗したが。

私の元へ来るのだ、アンデッドの息子よ。柱へ急げ。舞台は大団円に向けて整えられている。お前は復讐を果たすだろう」

 

(柱にて)

アナクロス

「我々を裏切ったな、モータニアス!お前はケインを殺させ、怪物へと変えた!そして奴を我々にけしかけた!」

モータニアス

「そうしなければならなかったのだ。ナプラプターの狂気が我々皆の心を蝕んだ。輪は、誓われし義務を果たせなかった。それゆえ破壊されねばならなかったのだ」

アナクロス

「義務を果たせなかっただと?馬鹿が!輪は我々のために存在するのだ、我々が輪のために存在するのではない!我々の力は、我々の気分次第で、ノスゴスを救いもするし、破滅させもする!我々に協力しろ、モータニアス。さもなければ死ぬがいい!」

モータニアス

「ならば私は死を選ぶだろう!」

 

(ケインが姿を現す)

ケイン

「もしサークルが破壊されねばならぬなら、お前も死ぬのだな、死霊術師め。お前の狡猾さには感服するが、運命からは逃れられんぞ」

モータニアス

「否、私は喜んで運命を受け入れる。しかし、私の死はもう一人を道連れにするだろう、幼き王子よ。さあ私を殺せ!」

 

(モータニアスが異形の姿に変身)

語られざる者

「自分が王だとでも思っているのか、ポーンの分際で!お前はよく私に仕えてくれたな、ケイン」

ケイン

「私は誰にも仕えたりしない!」

語られざる者

「やれやれ。視野の狭いことだ。分からないのか?アリエルの殺害も、その計算されし余波も、我が猟奇劇の序幕に過ぎない。お前はその悲劇的な英雄なのだ。

芝居を続けろ、小さなヴァンパイアよ、芝居だ・・・」

ケイン

「征服されし者に災いあれ!」

 

(勝利後)

ケイン(独白)

「私が最後の柱だった。9人の輪の唯一の生き残り。私の気分次第で、世界は回復するか、破滅するだろう。私の気分次第で」

 

(犠牲を拒否して)

ケイン(独白)

「ひとたび力を享受するや、私はヴォラドールが正しかったことに気付いた。我々は神だった。暗黒の神だ。家畜の群れを間引くのは我々の義務なのだ」

 

ケイン・ザ・バンパイア 完