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Blood Omen 2 抄訳

当面はストーリーの骨格だけ追っていきます。


項目

オープニング/ウーマ(1)/ファウスタス/ウーマ(2)/セバスチャン(1)/ヴォラドール/マーカス/メリディアン主教/サラファン基地/工業地区/セバスチャン(2)/聖域/予言者シーア/怪物(1)/制作者ビルダー/マグナス/怪物(2)/ヤーノス/ウーマ(3)/サラファンロード(1)/援軍と奇襲/サラファンロード(2)


  • オープニング:題辞


貴族ケインが呪いにかかり、ヴァンパイアとして夜を徘徊するようになってから400年後。

そしてケインが副官ラジエルと共に、荒廃したノスゴスを支配するようになる数世紀前。

彼の征服への道は新たな敵によって妨げられる。

ノスゴスの柱は廃虚と化している。

ヴァンパイアたちは再び大地をさまよい歩く。

そして「ケインの遺産 (Legacy of Kain)」は続く。

※あまり正確ではないので補足しておく。ケインのヴァンパイア化は 0 B/AC。ケイン帝国の樹立は 500 AC。年表1~3ではその間特筆すべき出来事は起こらない。しかし、SR2最後の歴史改変によって年表が4に移った結果、様々な余波が生じる。まず若きケインの征服活動が早まり、次にその覇業が「新たな敵」によって中断させられる。その中断は 200 AC に起こる(本作回想で語られる)。そしてBO2本編は、400 AC に始まり、その「新たな敵」との再戦を描く。


400 AC


  • ウーマ(1)ケインの目覚め


ケイン(独白)

「無秩序な夢の断片から私は甦った。不本意だった。満ちては引く苦痛の潮に投げ出され、それが私を――焼け付くように――目覚めさせた。そして――さらに不愉快なことに――生かしていた」

「その時、私は彼女を初めて見た」

ウーマ

「おはよう。私たちはあなたがこんなに早く目覚めると思っていなかったわ。もうあなたは私たちを驚かせるのね」

ケイン(独白)

「私の記憶は断片的だった。粉々になったガラスのように」

ケイン

「俺はどこにいる?思い出せん・・・」

ウーマ

「ええ、あなたの記憶は長い眠りの影響を受けるだろうと言われていたわ。そのうち治るでしょう。私はウーマ。あなたを助けるためにここにいるの。これは知っておいてね。あなたの名前はケイン。そして、あなたはかつてこの世界の覇者だった」

ケイン

「自分の名前は知っている。しかし過去については・・・断片的にしか覚えていない」

ウーマ

「目覚めたこと自体が奇跡なのよ。私たちがあなたを見つけた時、あなたにはごく僅かな生命の糸しか残っていなかった。私たちはそれを養い、そして今、あなたは再び起き上がり、歩いている」

ケイン

「それで、この場所は何だ?」

ウーマ

「あなたは都市メリディアンにいる。ノスゴスの首都。あなたはかつて、ノスゴスの大地を征服し、支配しようとしたわ。教えて、自分の名前を覚えているのなら、自分の本性(=吸血鬼だということ)も覚えているかしら?」

ケイン

「無論だ」

ウーマ

「では未来について話しましょう。あなたは200年間眠っていたわ。その間に、ノスゴスはこうなった」

「あなたは偉大な将軍で、ヴァンパイア軍を指揮していた。しかしあなたが敵対した勢力は、あなたにとってあまりにも強大過ぎた。あなたは倒され、軍は敗れ、四散し、壊滅した。皆があなたは死んだと思った」

ケイン

「誰が俺を倒したんだ?」

ウーマ

「サラファンよ。世界から全てのヴァンパイアを根絶すると誓った狂信的な人間達の軍勢。ある新しい指導者が彼らをまとめ上げたの。そして彼は、私たちの種族にとって致命的な新種の魔法を駆使して、あなたの軍を壊滅させ、ほとんどのヴァンパイアを殺すことができた。あなたはその指導者サラファンロードとの死闘で敗北したわ。でもこれで話が終わったわけじゃない。ヴァンパイアの脅威から世界を守ったという装いの下で、サラファンは全ノスゴスを掌握した。そして彼らの支配は寛大なものではなかった。200年間、サラファンは人間達を鉄の掟の下に奴隷化し、見つかった全てのヴァンパイアを追い詰めて殺していったの」

ケイン

「しかし、奴らは成し遂げられなかった」

ウーマ

「まだね。そして今、あなたの助けで、サラファンを粉砕し、都市に秩序を取り戻すことが私たちの希望なの」

ケイン

「自然の秩序をか?ヴァンパイアが人間を食い物にするという秩序を?」

ウーマ

「もちろんよ」

ケイン

「お前は『我々の希望』と言ったな。お前達は一体何者だ?」

ウーマ

「結社よ。ヴァンパイアの抵抗組織。私たちはいつもサラファンを弱体化させるために動いている。でも敗れつつあるわ。彼らは、その新しい魔法、グリフ魔術を行使して、私たちを見つけ、殺すことができる。私たちのメンバーは徐々に減っている。助けがなければ、私たちは生き残れないでしょう。私たちにはあなたが必要なのよ、ケイン」

ケイン

「当然、お前達は単なる親切心から俺を甦らせたわけじゃないということだな。代償があるにちがいない」

ウーマ

「あなたに抵抗運動を助けてもらう必要があるの。私たちの顔は知られてしまっているから、見つかればすぐに殺される。でもあなたは古い歴史なのよ。死んで葬られてから久しくね。あなたは私たちが行けないところへ行ける。それが私たちの僅かな強みになる」

ケイン

「おめでたいことだな。どうしてお前達は、俺が手を貸すと思っているんだ?俺の報酬は何だ?お前達の永遠の感謝か?」

ウーマ

「あなたはそんなに変わってしまったの?サラファンロードはあなたを負かしたのよ。彼を殺したくはないの?彼を倒した暁には、あなたは再び覇業を続け、軍を取り戻し、最後には世界を支配できる。あなたはもう復讐と権力への渇望に動かされないの?あなたはそこまで死んでしまったのかしら?」

ケイン

「俺には、かつて自分がポーン(手先)を演じた記憶があるようだ。それはひどい結末を迎えた」

ウーマ

「今度はあなたが勝つわ。私たちは単にあなたの味方で、裏切り者ではない。私たちがあなたに求めることは、率直で分かりやすいものよ。隠れ道なんてない。あなたの成功は、私たち皆の成功でもあるのよ」

ケイン

「お前たちを信頼しろと?」

ウーマ

「私たちは互いに信頼しなければならない。力を合わせれば、サラファンロードを倒せる。彼が死ねば、彼の騎士団も崩壊するわ。考え無しの愚か者たちだから。でもサラファン以外にも乗り越えなければならない危険があるの」

ケイン

「俺はどんな危険だろうと気にせん。奴らが俺を恐れるんだ、分かるか?サラファンロードの居場所を教えろ。1時間で奴を葬ってやる」

ウーマ

「なんて傲慢さかしら!そんなに簡単なことなら、私たちが自分でやってるわよ、ケイン。それにあなたはまだ彼と戦うには弱すぎる。彼は他のヴァンパイアにも守られているわ」

ケイン

「ヴァンパイアがサラファンに仕えているだと?そいつらは気でも狂っているのか?」

ウーマ

「彼らにとっては自分の命が大切なのよ。サラファンロードに仕えている間、彼らは生かされる」

ケイン

「そいつらを倒すのは楽しそうだ」

ウーマ

「彼らと遭遇して生き残るだけでも幸運と言えるわ。あなたがもっと強くなるまではね。でも、もしあなたが勝てば、彼らの特質を吸収して新たな能力を得られるでしょう」

ケイン

「我が種族に対する背信者に出会うのが待ち遠しい。ううう・・・」

ケイン(独白)

「目が回り、体が疼いた・・・弱さが俺を打ちのめした・・・」

ウーマ

「あなたは渇きを感じている。来なさい、ヴァンパイア。食事の時間よ」

ケイン

「ああ・・・」


(ウーマは弱体化しているケインにヴァンパイアとしての訓練を施す。その後、ケインは結社の聖域へと向かうことになる)

 

  • ファウスタス


ファウスタス

「おやおや、我らが主は正しかったか。お前は生きていた。私のことを覚えているか、ケイン?私はお前によく仕えていた」

ケイン(独白)

「ファウスタスだった。我がヴァンパイア軍の兵士の一人。凡庸な戦士だったが、今や我が種族に対する裏切り者だ」

ケイン

「ファウスタス。では真実だったわけだ。俺にはとても信じられなかった。ヴァンパイアが自らの種族に背を向けたとはな」

ファウスタス

「我が種族とは何のことだ?サラファンに仕えていれば、私は保護と力を得られる。それに、ヴァンパイアを捕らえるなら、より強いヴァンパイア以上に適任の者などいないだろう?歴史は勝者によって書かれるんだ、ケイン。それ(=勝者)が私の種族だ」

ケイン

「我らの内、何人がサラファンに殺された?何人が貴様に殺された?」

ファウスタス

「死すべき定めの奴らなどどうでもいい。私は奴らのために嘆きはしないし、貴様のためにも嘆かん」

ケイン

「よく考えてみるがいい、ファウスタス。(俺が甦った)今、貴様の勝利はそれほど確かに思えるか?」

ファウスタス

「些細な妨げに過ぎん。我々の主は貴様の存在に気付いている。彼はかつてお前を倒した。そして今度はお前の息の根を止めるだろう」

ケイン

「しかし、貴様が結末を知ることは決してないぞ、ファウスタス。なぜなら、貴様は真っ先に俺の手で葬られるからだ」


(戦闘後、ファウスタスは死亡する)

 

  • ウーマ(2)ロウワーシティ


ウーマ

「よくやったわ、ケイン。密輸業者の巣との交渉であなたはもう才能を示したわね。やっぱりリーダーはあなたのことを正しく理解していたようね」

ケイン

「ああそうだ、謎のリーダーがいたな。そいつが何者か、今教えてもらいたいものだが?」

ウーマ

「彼の名前を教えることはできないわ。機密事項だから。でも、すぐにあなたたちは出会うことになる。聖域に行きなさい。私たちの本拠地よ。そこであなたは私たちのリーダーを見つけるでしょう」

ケイン

「あっちへ行けこっちへ行け。俺を何だと思っているんだ?お前の使い走りか?」

ウーマ

「今のあなたは将軍じゃないのよ、ケイン。あなたは命令する立場にいないわ。聖域へ行ってそこで私を待ちなさい。私が受けた指令は、都市北部の工業地区を調査することなの。聖域であなたと合流して、私が発見したことを教えるわ」

ケイン

「俺には答えが必要なんだ、小娘。俺はサラファンロードに用がある!」

ウーマ

「みんな同じよ、ケイン。でも、機が熟すのを待たねばならない。そしてあなたも準備を整えなければね」

ケイン

「俺を過小評価するような愚を犯すんじゃない」

ウーマ

「そんなことはしていないわ。あなたは私たちの最後の希望なの。早まった行動であなたを失うわけにはいかない」

ケイン

「ならば、その聖域とやらはどこにある?」

ウーマ

「レッドレヴン・パブの近くよ。バーテンに話しかけて。彼女が何をすべきか教えてくれるわ」

ケイン(独白)

「どうして私は彼女に従ったのだろうか?なぜ私は一時のことにせよ彼女を信じたのか?私はいつも自分自身の道を歩んできた。しかし今回は・・・」

ウーマ

「今日のあなたには感銘を受けたわ、ケイン。すぐに私たちはまた一緒に仕事をすることになるでしょう。そして私たちの世界からこの疫病を取り除くのよ」

 

  • セバスチャン(1)


セバスチャン

「私の食事を邪魔した不運で哀れな奴は誰だ?」

ケイン

「貴様の渇きと呪いを共有する者だ」

セバスチャン

「おお、過去からの声。では噂は本当だったか。ケインが再びノスゴスを徘徊していると」

ケイン

「どうやって俺のことを知った、化け物よ?」

セバスチャン

「どれほど今ここでお前を始末してしまいたいか。しかし他で用があるんだ。おやすみ」

ケイン

「待て!」


(セバスチャンは逃走し、ケインが追いかける。他のヴァンパイアが邪魔に入る)

セバスチャン

「私の作品は気に入ったか?あれはおやすみの餌だ」

ケイン

「杜撰な肉屋だな、ヴァンパイア。貴様は、血の無駄遣いで自分の存在を危険にさらしている」

セバスチャン

「いや、危険にさらされているのは私の存在ではない、ケイン。お前のだ」

ケイン

「それで、貴様はサラファンに仕えているんだな?」

セバスチャン

「私は自分以外の何者にも仕えていない。ああ、忘れていたよ。お前の傲慢な口調がどれほど不快かということを。そいつを永久に黙らすのは愉快だろうな。我々はすぐに再会することになるだろう」

 

  • ヴォラドール結社の聖域


ケイン(独白)

「ヴォラドール!(かつて)テルマゲントの森に潜んでいた、改心したサドの快楽主義者。私は、一族の長になる前の奴と一度会ったことがある。私はまだ奴を信頼すべきでないと分かっていた」

※ケインが初めてヴォラドールと出会ったのは、BO1(0 B/AC)。その時ヴォラドールはテルマゲントの森に潜む「退廃的な老いぼれ(by ケイン)」だった。その後ヴォラドールはモビウスの私兵によって処刑される。年表1~3では、以降の歴史にヴォラドールが登場することはない。しかし、年表4では、どこかの時点(200 AC以前)でヴォラドールが復活する。そして「改心」した彼は、ヴァンパイアの新たな世代の創造主となり、ノスゴス征服に乗り出すケインに協力したのである。ヴォラドールの協力がなければ、ケインが200 AC頃にヴァンパイア軍を結成することはできない(ケインは特殊なヴァンパイア個体であり、仲間を増やすには独自の方法を発見する必要があった。それが実現するのは500 AC)。かくして、年表4においてはケインの覇業が300年早まったわけである。しかしその覇業はサラファンロードによってすぐに頓挫させられることになった。そして今、200年ぶりにケインはヴォラドールと再会したのである。

ケイン

「ああ、なるほど。ヴァンパイアの父以外に抵抗組織を率いるものなどいないだろうな?光栄だよ、ヴォラドール」

ヴォラドール

「偽りの礼儀などいらんぞ、ケイン。我々は必要性から手を結ぶだけだ。ともあれ、聖域に歓迎しよう」

ケイン

「ここには、以前あんたが住んでいた城の壮麗さなど欠片もないな。しかし、いずれそう(=壮麗に)なるに違いない」

ヴォラドール

「役には立っている。しかし時間がない。サラファンの力は日ごとに増している。すぐに我々の避難所は全て破壊されるだろう。我々は再び絶滅に瀕しているのだ」

ケイン

「奴らは以前も我々を倒したと思っていた。しかしあんたは奴らが間違っていたことを証明した。あんたは新たな一族を創造したんだからな。俺には決してできなかったことだ。そしてその一族から俺は自分の軍勢を持った」

ヴォラドール

「今や我々は分裂し、死にかけている」

ケイン

「ならば奮起したらどうだ。もっと我らが種族を創ればいい」

ヴォラドール

「ヴァンパイアを創るには時間と活力が必要だ。私にそんな力はもうない。そうではなく、ウーマがお前に告げたとおり、我々はサラファンロードを殺さねばならんのだ。奴が死ねば、その権力は崩壊する。ケイン、既にお前は遠方からここに至り、我らの最重要な味方であることを示したのだ。我々は襲撃の計画を立てねばならん」


(負傷したヴァンパイアが聖域に飛び込んでくる)

結社のヴァンパイア

「ヴォラドール」

ヴォラドール

「どうした?」

結社のヴァンパイア

「最悪な事態が発生しました。お許し下さい、閣下。ウーマが連れ去られました」

ヴォラドール

「連れ去られた?どういうことだ?」

結社のヴァンパイア

「ウーマはあなたが頼んだ通り、工業地区の主要施設を調査していました。私は外で見張っていました。彼女は、何か重要なものを見つけたと私に(テレパシーで)囁きました」

ヴォラドール

「それは何だ?」

結社のヴァンパイア

「分かりません。私に教える前に、彼女はサラファンの騎士に見つかったのです。私は彼女を助けに向かいましたが、至る所に守衛がいました。彼女の元へ行けませんでした。奴らは、彼女がサラファン基地へ送られることになると話していました。公開処刑のために」

ヴォラドール

「なんだと!」

結社のヴァンパイア

「そして守衛が私の方に迫ってきたため、逃げざるをえませんでした。お許し下さい、ヴォラドール」

ケイン

「我々には彼女の情報が必要だ」

ヴォラドール

「必要なのは彼女の命を守ることだ、ケイン」

ケイン

「ああ、もちろん。それで、俺が彼女を救出すればいいのか、『閣下』?」

ヴォラドール

「我が一族は基地に近付くことができん。我々は即座に発見されるだろうからな。お前には自分の存在を隠す力がある。しかし基地の正面入り口は厳重に守られている。お前はメリディアン主教と話さねばならん」

ケイン

「主教が我々の味方なのか?」

ヴォラドール

「不死にする約束は非常に魅力的だったのだ。主教にとってはな。彼は死後生に対する信仰が・・・欠けている。主教はサラファン基地の秘密の入り口を知っている。アッパーシティで彼を見つけられるだろう。私がお前を送ったと彼に教えてやれば、基地へと手引きしてくれるだろう」

ケイン

「それで、俺がウーマの元へ辿り着いた時に、もう彼女が死んでいたらどうするんだ?」

ヴォラドール

「そうなれば彼女の発見は彼女と共に葬られる。そしてそれと共に我々の希望もな。すぐに行け、ケイン。そして主教を見つけるのだ。ウーマの命はお前にかかっている。我々全員の命もな」

 

  • マーカス/メリディアン主教

 

マーカス

「そうか。噂は本当だった」

ケイン

「マーカスか?我が旧友」

マーカス

「お粗末な言葉選びだな、ケイン。我々は友などではなかった」

ケイン

「昔の恨みでこの再会を白けさせたいのか?確かに、我々はまずい間柄のまま別れることになった」

マーカス

「お前は私を殺そうとしたんだぞ!」

ケイン

「どうやら失敗したようだ」

マーカス

「お前は私が力を増すのを恐れたんだ。お前は私の力がいつの日か自分の力を超えると悟った。だからこそお前は、ノスゴスをかけた戦争で、自分の側につくよう私に懇願したんだろう?」

ケイン

「懇願だと?俺は懇願したことなど一度もない」

マーカス

「お前は傲慢にも、私が死んだと思い込んだ。しかし私はお前が知っていた以上に強かったんだよ。私は住処から這い出し、隠れ家へと逃げ込んだ」

ケイン

「ふん・・・それでこそ俺が記憶しているマーカスだな」

マーカス

「サラファンが勝者であると分かった時、私は自分の運命がサラファンロードと共にあることを悟った。私は勝つ側に自分を売り込んだのさ」

ケイン

「貴様が卑劣で臆病な日和見主義者だということは前々から分かっていた。俺の不首尾が貴様をそれほど苦しめたとは不幸なことだ。今度こそ貴様は完全に死ねるぞ。約束してやる」

マーカス

「いいや、ケイン。お前はまた俺を見くびっている。闇の賜物は我々の間で異なる現れ方をする。お前がいない間、時と共に私の力は非常に高まったのだ。今の私には、あらゆる生物を魅了する力がある。その心を支配し、我が命令に従わせる力がな。お前は私に跪くんだ、ケイン。サラファンロードは我が新しき僕にお喜びになるだろう。私に従え!」


(マーカスはケインに対してチャームを行使する。しかしケインには効かない)


マーカス

「なんだと?ありえん!」

ケイン

「一体どんな生き物で練習してきたんだ?性交とドラッグしか頭にない鈍感な死すべき馬鹿どもか?俺の心は貴様の力にとってあまりにも強大すぎたようだな」

マーカス

「問題ない。私の精神力をもってすればお前の思考を読むことはできる。メリディアン主教を探しているんだろ?奴はお前が求める何らかの情報を持っている」

ケイン

「巧妙な手口だな」

マーカス

「保証してやろう。お前がその情報を手にいることは決してない。」

「お前はご立派な主教を見つけるかもしれんな、ケイン。しかしその時、奴は死んでいる」

ケイン

「俺が先に彼の元へ辿り着けば問題ない」


(メリディアン主教と出会って)

ケイン

「こんにちは、ご老人。メリディアン主教とお見受けしたが?」

主教

「Hssss...」

ケイン

「サラファン基地へ侵入するための情報が欲しい。あんたが内部へ通してくれることになっている。俺はヴォラドールに送られた者だ」

主教

「Grhgh...」

ケイン

「なぜ苦しんでいるんだ?話せ!」

マーカス

「奴は私の命令でしか話さない」

ケイン

「なんだ?」

マーカス

「遅かったな、ケイン。奴は完全に私の支配下にある」

ケイン

「彼を解放しろ。そうすれば貴様の命を助けてやるかもしれんぞ」

マーカス

「今カードを握っているのは私だ、ケイン。降伏しろ。さもなけば奴を殺す」

ケイン

「死すべき人間の命ごときで、俺が何を気にかけると?しかし、貴様を殺すことを考えると、どうにも心惹かれる。言ってみろ、マーカス。貴様は本当に俺を止められると信じているのか?」

マーカス

「下がれ!お前は勝てない。主教は俺の支配下にある間、何もお前に教えんぞ。それにお前は俺を決して捕まえられん!」


(戦闘後、マーカスは死亡し、メリディアン主教は意識を取り戻す)

ケイン

「ご老人?生きているか?」

主教

「私は・・・ああ。生きておる。感謝せねばならんな・・・あの悪鬼を始末してくれたことに。奴は私の心を奪った」

ケイン

「奴は未熟者だった。主教、あんたの助けが必要だ。ヴォラドールが俺を送ったのは、サラファン基地へと侵入するためだ。仲間の一人がそこで囚われている」

主教

「無駄骨じゃぞ。獣の胃袋へ飛び込むなど。しかし分かった。協力しよう。そこへ連れて行き、入り口を教えてやろう」

 

  • サラファン基地


ヴォラドール(声)

「よくやった、ケイン。ついにサラファン基地へと侵入したな」

ケイン

「支障がなかったわけではない。途中でもう一人の旧友に出会った。マーカスだ」

ヴォラドール(声)

「ふむ。では、サラファンロードの護衛がもう一人消えたと考えていいな?」

ケイン

「ああ」

ヴォラドール(声)

「私は我々に加わるよう何度もマーカスを説得しようとした。しかし奴は私のことなど気にも留めようとしなかった」

ケイン

「俺の議論の方が説得力があったわけだ」

ヴォラドール(声)

「私が感知したところ、ウーマは基地の最上部に囚われている。急がねばならん。彼女はすぐにでも処刑されてしまう」

ケイン

「サラファンロードはどこにいる?ここにいるのか?」

ヴォラドール(声)

「分からん。奴の存在は私の感覚から覆い隠されている。しかしお前はまだ奴にかなわないぞ、ケイン。奴と遭遇したら隠れることだ。発見されたら逃げろ」

ケイン

「逃げる?隠れる?ヴォラドール、あんたは俺のことが分かってないな」

ヴォラドール(声)

「お前の任務は速やかにウーマを見つけることだ。何事にも気を取られるな。彼女が工業地区から得た情報があれば、ついにサラファンロードを倒すことができる。早まった行動で唯一のチャンスを失わせるでない」

ケイン(独白)

「安全と注意に関する退屈な忠告にはひどい吐き気がした。どれほど私が真の敵の肉体を引き裂きたいと切望していることか。どれほど奴の生き血をこの口で味わってみたいと願っていることか」

ヴォラドール(声)

「行け、ケイン。急げ。私は見ているぞ」


(ウーマを発見して)

ウーマ

「ケイン。私を救い出そうなんてする人がいるとは思わなかったわ。あなたは勇敢か馬鹿かのどっちかね」

ケイン

「お前は俺の無慈悲さを知ることになる」

※You will find me relentless. どうも脅迫めいて聞こえるのだが、「勇敢でも馬鹿でもなく、無慈悲なんだ」と言いたいだけだろう。冗談の類か。


(ウーマは障壁に閉じ込められている)

ウーマ

「この障壁にエネルギーを与えているグリフが近くにあるはずよ。見つけて停止して」

ケイン

「お前は工業地区で何を知ったんだ?教えろ。お前を解放できなかった場合に備えてな」

ウーマ

「私を解放する前に今教えろですって?あなたが私の立場ならどうする、ケイン?」

ケイン

「俺なら救出者に信頼の証を差し出すだろう」

ウーマ

「あの情報はヴォラドールだけのものよ」

ケイン

「俺はまだお前の信頼を得ていないのか?」

ウーマ

「あなたはまだ私を救出していない」

ケイン

「いいだろう。すぐに戻る」


(ウーマを救出して)

ケイン

「傷ついているな」

ウーマ

「大したことないわ。屋上に行かなくては。この魔法がかけられた壁の外側に出れば、聖域へと転移する呪文が使えるの」


(サラファンロードと遭遇)

ウーマ

「そんな!」

ケイン

「ついに・・・」

サラファンロード

「我が秩序を乱すのはいかなる生者か?我が僕に血を流させるのはいかなる化け物か?」

ケイン(独白)

「奴はあの剣を持っていた!ソウルリーバー、遙か昔に私が勝ち取った戦利品は、奴の汚らわしい手中にあった」

サラファンロード

「なんだこいつは?」

ケイン

「貴様は俺のことを知っている」

サラファンロード

「いいや。お前は完全に破壊されたのだ。実に容易くな。お前の名前など、過ぎ去る時の淀みの中へ消え去った。なんと哀れな化け物よ。再び私に挑戦しようというのか?」

ケイン

「死ね、悪鬼め!」

ウーマ

「だめよ、ケイン」


(ケインはソウルリーバーの力で吹き飛ばされる)

サラファンロード

「お前の死は我が手でもたらされる運命にある。何度その教訓を教えてやればよいのだ?」

ウーマ

「奴はあなたにとって強大すぎるわ、ケイン。奴はソウルリーバーで私たち両方を殺せる。逃げなければならないわ。私たちがもっと強くなってから戦うのよ」

ケイン

「駄目だ、離せ。あの不潔な悪魔は俺の獲物だ!」

サラファンロード

「我はお前の死だ、ケイン。今もこれからも永遠に。どれだけ先延ばしにしようと、いずれお前は私の元へやってくる。終焉を迎えるためにな」


(聖域へ戻り)

ヴォラドール

「ウーマ!生きていたか。無事だな。ケイン、感謝する」

ケイン

「俺も命令に従うことはできるさ。俺に相応しいものならばな。我々はサラファンロードに出会ったぞ」

ヴォラドール

「奴が姿を現したのか?」

ケイン

「奴は俺が予想していたよりも少々強かった。それにソウルリーバーを持っていた。あんたが真っ先にそのことを教えなかったのは不思議だな」

ヴォラドール

「お前はサラファンロードと戦う準備ができていない。そう言ったはずだ」

ウーマ

「逃げられたのもただの幸運よ。ヴォラドール、あなたと話があるの」

ヴォラドール

「我々のための情報であろう。話すがよい」

ウーマ

「私は工業地区にある主要工場の中心部にいた。守衛に発見される前に、ある巨大で中枢となる部屋を見つけたの。そこにはある種の魔術的な転送路が収められていたわ。その転送路からはある・・・場所が見えたわ。これまでに見たことがないような場所だった。そして、その転送路を開いていたのは、魔術的な単一の源泉、台座に据えられた石だった。ヴォラドール、私はあれこそネクサスストーンだと思うわ」

ヴォラドール

「ネクサスストーンだと?なるほどな・・・」

ケイン

「なんだそれは?説明しろ」

ヴォラドール

「ネクサスストーンは強大な力を秘めた物だ。時空を歪め、ノスゴスのあらゆる場所へと至る入口を作り出せる。どうしてサラファンロードが工業地区でそれを用いているのかは分からん。分かっているのは、我々がそれを大いに利用できるということだ」

ケイン

「では何の役に立つと?」

ヴォラドール

「あの石を持つ者は、ソウルリーバーによって傷つけられることがないのだ」

ケイン

「しかしそれはただの伝説じゃないのか?致命的瞬間に誤りであったと明らかになる類のな」

ヴォラドール

「いや、全く伝説などではない。200年前、サラファンロードがお前を倒した時、奴はその石を持っていたのだ」

ケイン

「なんだと?!」

ウーマ

「他にどうやってソウルリーバーの力に対抗できたっていうの?あなたはあの剣の力を使うことが出来ず、だからこそ奴はあなたを倒すことができたのよ」

ケイン

「ならば俺はその石を手に入れ、それを用いて奴を殺そう。しかし承知しておいてくれ。俺が石を見つけた時には、その所有者となるぞ。分かっていると思うがな」

ヴォラドール

「ならばお前はサラファンロードと戦う義務を負うことになるぞ。引き返すことはできん」

ケイン

「あんたが俺を甦らせた時から、それが俺の義務だったんだろ。何にせよ気を変えるつもりはない」

ヴォラドール

「ならばよい。都市北部にある工業地区に向かうには地下道を使わねばならん。町の住民を締め出している門を通り抜ける道を見つけるのだ。しかしおそらく、お前の案に任せてよいのではないかな、ウーマ?」

ウーマ

「工業地区に着いたら、主要工場施設を探して。そこにあの石があるわ」

ケイン

「ネクサスストーンを持って戻ってくる。それとサラファンロードの首もな」

 

  • 工業地区セバスチャン(2)


(ネクサスストーンを発見して)

セバスチャン

「偉大なケインを見よ、今やただの盗人だ」

ケイン(独白)

「私の後をつけていた悪鬼がようやく明るみへと姿を現した。私は奴を知っていた。私の過去から現れたもう一つの顔だった」

ケイン

「セバスチャン!俺をつけていたのは貴様だな」

セバスチャン

「それ(=ネクサスストーン)を見つけるのに随分時間がかかったものだな。主が私を送り込んだのは、お前にこれ以上面倒を起こさせないためだ。つまり、今お前は死なねばならん」

ケイン

「貴様の主は、自分の死が近いと悟っていることだろう。(かつて)俺は仲間に加わるよう貴様に頼み、貴様の命を助けたかもしれん。しかし、俺は200年前にその教訓を学んだ。貴様は伏兵を手配し、我が軍を壊滅させた。貴様は敵に自分を売ったのだ」

セバスチャン

「私が与えた一撃は、お前を敗北へと導いた。名誉なことではないか?非常に多くの者が殺された。非常に手早くな。全ては私の手柄だ」

ケイン

「その理由は決して分からなかった」

セバスチャン

「私が仕えるとでも思ったのか?お前がノスゴスを支配しているのに?(支配するのが)お前であって、私ではないだって?サラファンロードは私の価値が分かっている。私は彼の側に立って支配することになる。そしてお前が決して得られなかったものを手に入れる」

ケイン

「愚か者が。あの殺人鬼が許すと思うのか?お前の利用価値がなくなった後、一瞬でも貴様を生かしておくことを?俺が貴様を失望から救ってやろう、セバスチャン。つまり、今殺してやるぞ」

セバスチャン

「私は、お前をこの手で殺す喜びを200年も待ち望んでいたのだ。お前が眠っている間、私の力が増大した。お前には、私を倒す僅かな見込みすらない」


(戦闘後)

ケイン

「ネクサスストーンについて教えろ。この転送路についてもな。ここにある目的はなんだ?話せ。そうすれば命を助けてやるぞ」

セバスチャン

「おいおい、ケイン。ひどい嘘だな。我々は共にそれが分かっている。お前は俺を殺すつもりでいる」

ケイン

「ならば死ぬ前に、俺のわがままを聞くんだ」

セバスチャン

「教えてやろう。自分が無力で、勝ち目が無く、死が避けられないと分かった時の、お前の顔が見られるようにな。ネクサスストーンの転送路は、ある古代のデバイスへと続いている。それは地下深くにあり、お前の破滅をもたらすことになるんだ、ケイン。ノスゴスで、新たな治世が始まるのだ」

ケイン

「その装置の目的は何だ?それはサラファンロードにとってどう役に立つ?」

セバスチャン

「悲しいかな、それを教えるほど彼は私を信頼していなかった。しかしまもなく、皆が知ることになるだろう。彼の計画は、今も実現へと向かっている」

ケイン

「その装置はどこにある?地中のどこだ?」

セバスチャン

「メリディアンの地下だ。探せ、そうしたいなら。私は、お前のあらゆる努力が無駄だという知識に満足して、死ぬ」

ケイン

「おお、セバスチャン・・・。我々の運命は輝かしいものにもなりえたのだ。世界は我らの手中にあった。歴史は我々の思い通りに書き換えられただろう。しかし、皆が私の展望を共有したわけではなかった。そして今、貴様の時間は終わる。貴様の死は、ただ私を強化するだけだ。その知識が、墓に入る貴様の慰めとなればよいがな」


(ケインはネクサスストーンを入手する。すると爆発が起こり、場面が暗転する)

 

  • 聖域


ウーマ

「おかえりなさい。気分はどう?」

ケイン

「死よりは多少ましだ。俺はどうやってここへ戻ったんだ?」

ヴォラドール

「お前は幸運だった。工場が破壊された時、お前がその屋上から投げ出されるのを我がヴァンパイアの一人が見ていたのだ。サラファンどもはそれどころではなく、お前に気付かなかった。ネクサスストーンを手に入れたようだな」

ケイン

「そしてあんたも、俺が意識を失っている間に、石を奪わない程度には礼儀を知っているようだ。俺はまた別の旧友ヴァンパイアに会ったぞ。石を守っていた。俺が奴を殺す前に、奴は何か・・・不穏なことを言っていた。

奴は地下にある古代のデバイスについて語った。それがサラファンロードに勝利をもたらすらしい。何のことか分かるか、ヴォラドール?」

ヴォラドール

「地下深くで奇妙なものが発見されたという噂を聞いたことがある。古代の伝説によれば、大地の奥深くに巨大な機械があるという。太古の昔に神々が残したものだ。そして私は、この件の真相を語れる者を一人知っている。彼女は予言者シーア、私よりも長命だと言われている。我々にとって幸運なことに、彼女は私に借りがある。彼女の元へ行け、ケイン。そして彼女が知ることを学ぶのだ」

ケイン

「彼女の元へ行け?この都市は閉鎖された要塞だぞ。どうやって外に出ろと言うんだ?」

ヴォラドール

「都市の外へ続く秘密の道があるのだ。それを教えてやろう。渓谷を辿っていけばよい。北にある彼女の住居まで続いているからな。その道は容易いものではない。この都市の外側では、奇怪な化け物がうろつき回り、旅人を餌食にしている。人々はそれを悪魔と呼んでいる」

ケイン

「俺は既にそういう連中と出会ったことがあると思う。あんたのシーアとやらの知識が、そのリスクに見合うものだと祈ろう」

※ケインはBO1で、次元の守護者アジマスが召喚した悪魔たちと遭遇している。一匹どころではない。だから、"one of these" は「そういう連中」と訳しておいた。もしかすると、「ヒルデンに憑依され変態したモータニアス」のことを指しているのかもしれないが、悪魔ではないから、その場合、ケインの誤解になる。 

 

  • 予言者シーア


シーア

「消えなさい。闇の者よ。お前など呼び寄せていないわ」

ケイン

「それでも来てしまった」

シーア

「そのようね。ケイン、崩壊を招く者。触れるもの全てを破壊する、池の中の小石」

ケイン

「俺のことを知っているのか、婦人?」

シーア

「あなたが自分で分かっている以上にね」

ケイン

「では、なぜ俺がここにいるのかも分かっているか?」

シーア

「おそらくね」

ケイン

「俺は情報を求めている。必要なのだ。あんたはデバイスについて何を教えられる?」

シーア

「デバイスですって?

あなたは危険なゲームをしている。夜の狩人に戻りなさい、ヴァンパイア。あなたに残された時間を楽しむといいわ。短いでしょうけど」

ケイン

「俺は血よりも遙かに多くのものを欲している。デバイスはどこにある?答えがもらえるまで出て行くつもりはない」

シーア

「あなたはヴォラドールの犬であることがそんなに楽しいの?」

ケイン

「俺は誰の犬でもない、魔女よ」

シーア

「そうね。今分かったわ。あなたの信念を感じる・・・助けてあげましょう。ノスゴスを回復させたいのなら、デバイスは破壊されなければならない。そしてあなたは、あらゆる者の中でも、それをなしうる唯一の者でしょう。このことは知っておきなさい。デバイスは長年に渡ってメリディアンの地下で休眠状態にあった。しかし今や、サラファンロードはその機械を稼働させ、世界に破滅をもたらせるようにした。デバイスの入口は都市の中央部、貴族達の鼻先にあるわ。あなたはこの印でその建物を見分けられるでしょう」

「あなたはこれを一度ならず見かけることになる。でも最初に目にしたものがデバイスの入口を教えてくれるわ。人間には操作できない。でもヴァンパイアなら可能でしょう」

ケイン

「何をすればいい?」

シーア

「こっちへ来て。

飲んで。私の血を飲むのよ。さあ!」

ケイン

「あんたはどういう生物なんだ?俺が目にしたどんなヴァンパイアとも似ていない」

シーア

「私は誰か、私は何者か。それはあなたが気にすることではない。

時が迫っている」


(爆発が家を揺らす)

シーア

「彼(=サラファンロード)が来たわ。言う通りにして。デバイスを破壊し、ノスゴスを救いたいのなら、飲まなければならない」


(ケインはシーアの血を吸い始める)

シーア

「ああ!いいわ、そう、飲むのよ、我が闇の王子。私の力があなたの血管を流れるのを感じなさい。あなたは純粋な意志の力だけで物体を操作できる。でも、あなたが学んだ通り、その能力は近距離でしか使えない。(しかし)私の血を飲めば、テレキネシスの能力が授けられるわ。(これで)あなたは長距離からでも物体を操作できるようになる。そして、このシンボルを作動させ、デバイスへと入ることもできる」


(一方外では)

サラファンロード

「奴らを火に包め。炎に身悶えし、骨が溶ける中で、自らの行動の無意味さを学ばせるのだ。あのヴァンパイアとそのあらゆる眷属は、地上から拭い去られることになる」

「この世界は我が手で浄化される」

「お前の望む平穏をくれてやるぞ、ケイン。死がお前を手招きしている」


(内部に戻り)

シーア

「彼はあなたを見つけた。あなたの運命はずっと近くまで来ている。デバイスの入口まで転送してあげましょう。そこから新しい能力を使って侵入するのよ」

ケイン

「あんたはどうするんだ、シーア?俺と一緒に逃げろ。俺には味方が必要なんだ」

シーア

「私はあなたの味方なの?私の運命は別の道にある。さようなら、ケイン」

 

  • 怪物(1)


(デバイスへと続く建物を探索して)

ケイン(独白)

「不思議だ。自分の人生が、自分の理解を遙かに超えた影を落としているとは。私はここで、この異様な丸天井の部屋で、あるものを発見した。私の想像を遙かに超えて、そのものの存在は私自身の存在と絡み合っていた」

怪物

「私の邪魔をするのは誰だ?

私を捕縛している者共の一人ではないな・・・。

ケインか・・・?」

ケイン

「俺のことを知っているのか、化け物?今の俺の記憶は不完全だが、それでもお前のような奴のことなら絶対に覚えているはずだ」

怪物

「会ったことはない。(しかし)私はお前のことを知っているのだ、当然な。お前が死から甦ったことは、我々全員に希望をもたらした」

ケイン

「俺は強大な力を秘めた古代のデバイスを探している。俺の前に立ち塞がる者は、誰であろうと殺すつもりだ」

怪物

「私を恐れるな。私はこの奇怪な建物を建てた悪鬼共によって奴隷化されている。我が生命力でこの機械を養うためにな」

ケイン

「ならば我々の利害は一致しているということか。俺がここに来たのはデバイスを破壊するためだ」

怪物

「うむ。よし、ならば私はお前の手伝いができるぞ」

「お前が探しているものは、お前が独力で破壊するには強大すぎる。それは地下深くへと伸び、その大きさはこの都市に匹敵するほどだ。デバイスを破壊するためには、それを創った者を探し出さねばならない」

ケイン

「サラファンロードか?」

怪物

「いやいや、もっと年経た者だ。遙かにな」

「大昔ノスゴスに住んでいた者たちは、滅びる際にいくつかの建造物を残した。デバイスはその一つだ。サラファンはその使い方を発見した。制作者ビルダーのみがデバイスを停止させられる」

ケイン

「お前はその者がまだ生きていると言いたいのか?不可能だ」

怪物

「彼は・・・私の話を聞くのだ。ノスゴスの遙か北には、時が何の意味も持たない場所、時間も年月も永久に凍りついた場所が存在する。永遠の牢獄だ。そこに囚われた哀れな者たちは、永久に自らの罪をあがない続ける。ビルダーはそこにいる」

ケイン

「永遠の牢獄か。そういう場所について聞いたことがある。メリディアンからそれほど近かったとは気付かなかった。どうやってそこまで行けばいいんだ?」

怪物

「この部屋を通って都市の外へと続くトンネルがある。それがお前を牢獄へと導くだろう」

ケイン

「それで、もしビルダーが助力を拒否したら?」

怪物

「彼にデバイスを破壊したいと言うのだ。私を信じろ。彼はお前に手を貸すだろう」

ケイン

「お前が私に言ったことが真実であると願おう。お前のためにな」

怪物

「私を信じてよい。デバイスを破壊すれば・・・私は自由になる・・・ついに。私はお前に借りができることになるな、ケイン」 

 

  • 制作者ビルダー


ケイン

「囚人よ。情報をよこせ」

ビルダー

「お前は・・・看守ではないな。頼む、私を解放してくれ・・・」

ケイン

「まず、答えてもらおう。俺はここである囚人を捜している。ビルダーだ。彼は都市メリディアンの地下にある巨大なデバイスを創造した」

ビルダー

「これ以上捜す必要はない。私がその者だ」

ケイン

「幸運だな。俺はデバイスを破壊するつもりだ。あんただけがその方法を知っていると聞いた」

ビルダー

「私なら本当にお前の手助けができる。しかし、その代わり、私の苦しみを終わらせて欲しい」

ケイン

「デバイスについて教えろ。そうすれば、俺にできることならどんな要求も叶えてやる」

ビルダー

「ああ、分かった・・・。デバイスは武器として作られた。遙か昔、二つの種族がノスゴスの支配をかけて互いに争った時にな。デバイスは古代の生物を取り込んでいる。その生物の精神は、ただの思考するだけであらゆる生者を殺すことができる。デバイスはその生物の精神エネルギーを伝達し、ノスゴスへと向ける予定だった。(また)デバイスはその生物の精神を調整し、我が種族以外の生き物を全て抹殺することになっていた。しかしながら、デバイスが完成する前に、私はここの虜囚となり、我が種族の残りも別の、一層恐るべき領域へと追放された」

※ヴァンパイア-ヒルデン戦争の話。デバイスはヒルデン種族の未完の最終兵器だった。

ケイン

「では、デバイスは完成しなかったのだな。しかしその生物はまだその中で生きているのか?」

ビルダー

「それは『マス』と呼ばれていた。マスは不滅かつ恐るべき存在だが、その精神の伝達路が無ければ無害だ。我々は武器を完成させたわけではなかった。我々には、そのエネルギーをデバイスから取り出し、世界に送り込む方法が必要だった。ひとたびこのネットワークが形成されれば、デバイスはマスの精神エネルギーを伝達し、我らの敵に死をもたらすだろう」

ケイン

「ネットワークと言ったな?都市中に蜘蛛の巣のように張られるわけか?」

ビルダー

「我々はネットワークを完成させられなかった。我々は決してデバイスを使わなかった」

ケイン

「しかしサラファンロードはそうするだろう。グリフだ!奴がグリフを用いているのは、マスを伝達させ、都市から人間とヴァンパイアを共に消し去るため!それが奴の計画に違いない!」

ビルダー

「もしそれが本当に事実なら、お前は素早く行動せねばならん。デバイスを破壊するのは余りにも骨の折れる仕事だ。マスそのものを殺すのだ」

ケイン

「お前はその生物が不滅だと言ったぞ」

ビルダー

「単純な弱点があるのだ。血はマスの身体組織にとって毒のようなもの。ただし、どんな血でもよいわけではない。古き種族の純粋な血でなければならん。(つまり)私の血だ。私の血はあの生物を毒殺させられよう。私から飲むがいい、ヴァンパイアよ。そして我が生き血を使い、私が傲慢さと自負心によって生み出したものを殺してくれ。私を殺せ。そうすればマスは死に、デバイスは破壊されよう!」

ケイン

「お前はここで永遠を苦しんできた、哀れな者よ。俺が牢獄から解放してやろう。そして我が血管の内でお前の血を運び、サラファンロードの計画を奴の目の前で打ち砕いてやる」

 

  • マグナス


狂ったヴァンパイア

「沢山の敵、石と肉!()俺は指一本動かさない!精神力で貴様を破壊する!」

※So many enemies, both stone and flesh! 意味がよく分からないんだが、狂っているのだからよしとしたい。


(戦闘後、ケインが止めを刺そうとすると)

狂ったヴァンパイア

「霧が晴れる・・・

閣下、お待ち下さい・・・」

ケイン

「それは何かの策略か?」

狂ったヴァンパイア

「策略ではありません、閣下。私は前と同じように、あなたの部下です。あなたの闘士です」

ケイン

「哀れな悪党め。俺には・・・

マグナスか?よもや?」

狂ったヴァンパイア

「私です、閣下」

ケイン

「どうしてこんなことに?」

「この呪われし場所に、俺の最も有能な戦士がいたとは。奴の前に立ったサラファンどもは、20人単位で倒れていった。奴と俺が一緒なら無敵だった。ただし」

「マグナス。裏切り者よ。これが、俺をサラファンロードに売り渡して貴様が得た褒美というわけか?」

マグナス

「閣下、私はそんなことは」

ケイン

「貴様は、夜の内に我が野営地を去ったではないか。敵に加わるためにな。他の奴らと同じだ」

マグナス

「閣下、違います。私はあなたの役に立ちたかっただけです。私は自負心から、一撃であの戦争を終わらせようと考えたのです。私は一人でサラファンロードを殺しに行きました。私はあなたの闘士だった」

ケイン

「お前は二度と戻らなかった」

マグナス

「私はあなたの役に立てなかった。奴を殺そうとしました。今ですら、どうやって奴が私を倒したのか思い出せません。私は無力にも、奴の足下に倒れました。それから、奴は邪悪な魔術によって私の精神を奪い、そして私をここへ、この地獄へと転送したのです。しかし、あなたはどうされたのですか、閣下?私はあなたが死んだと聞きました」

ケイン

「それほど死んだわけではない。幾人かが思い込みたがったほどにはな。見ての通り、俺は甦った。マグナス、我が闘士よ、お前は十分に長く苦しんできた。誇りを持って、お前に死を授けよう」

マグナス

「閣下、感謝します・・・」

ケイン

「行くがよい、我が友よ。自由になるがいい。他の者は、生きていようと死んでいようと、決して自由になれないが」

 

 

  • 怪物(2)


怪物

「感じるぞ・・・お前の内部の変化を。ビルダーを見つけたな」

ケイン

「鋭いな。奴は俺への贈り物として自分の血を与えた。俺はその見返りに、奴が最も欲しているものを与えた。死だ」

怪物

「お前はデバイスの元へ向かう準備が整っている。時が迫っている。私の生命が・・・奪われる。デバイスは生きている。お前はそれを破壊せねばならん」

ケイン

「中にいる生物について何か教えられるか」

怪物

「奴隷達はそのもののことを・・・マスと言っていた。それは強大な力を持っている・・・しかし、ただの動物だ。お前の血管を流れる血が・・・奴を殺すだろう」

ケイン

「どうやってデバイスの元へ行けばいい?」

怪物

「この通路が・・・お前をそこへと連れて行ってくれる」

ケイン

「デバイスを破壊したら戻る」

怪物

「待て・・・お前は知らねばならん・・・真の敵についてな。私を捕縛している連中だ。奴らはこの世の者ではない。奴らはグリフ魔術を操り、それによってメリディアンの人々を奴隷化している。奴らは、サラファンを操っている。グリフの製作者を装う一方でな。奴らは・・・ヒルデンと呼ばれし者・・・。そして奴らの指導者こそ、無論」

ケイン

「サラファンロードか」

※これで、サラファンロード=ヒルデンロード (Defiance) だと判明した。

怪物

「奴らは強大な生物だ、ケイン。お前は下で奴らと遭遇するだろう。奴らの魔法に用心することだ。さあ、マスを探し出せ・・・デバイスを破壊するのだ」

ケイン

「お前は日の終わりに我が勝利を祝うことになるだろう。ではその時まで・・・」

 

  • ヤーノス・オードレン


(マスを殺し、帰ってくるが、怪物の姿は無い。その代わり、翼を生やし、青い肌をした人物がいる)

ヤーノス

「さっきまでここにうずくまっていた、哀れで虐げられた怪物が、この私だとは分からないだろう?見よ、私は元に戻った」

ケイン

「お前は何だ?」

ヤーノス

「『何だ』ではないぞ、ケイン。『誰だ』だ。お前は私の顔を知らないが、私の名前は知っている。最も古きヴァンパイアについての物語を聞いたことはあるか?」

ケイン(独白)

「ヤーノス・オードレンだと?古き時代の、伝説的ヴァンパイアだと?どうしてこんな変形が起こりえたのか?」

ケイン

「しかし、ヤーノスは死んでいる。彼の心臓は肉体からもぎ取られた」

ヤーノス

「死んだのではない。この場所に囚われたのだ(※)。私の血は、あのデバイスに力を供給するために、内部のマスを養うために必要だったのだ。血に飢え、生命力を奪われ、私はあの身の毛もよだつ化け物へと退化した。お前がマスを毒殺した瞬間、私は力が戻るのを感じた。神聖なものを完全に消し去ることはできん」

※正確には、一度死んだが(500 BC; SR2)、未来のラジエルによって復活した(0 B/AC; Defiance)。しかしすぐにヒルデンロードに憑依され、それから紆余曲折を経て、ここの虜囚となったのである。BO2制作時点でこのプロットがあったかどうかは不明。

ケイン

「神聖だと?虜囚生活はあんたの精神を損なったようだな、ヤーノス。ヴァンパイア化の呪いには、神聖さの徴表などない」

ヤーノス

「お前は歴史をもっと深く調べねばならんぞ、ケイン。我々が受け継いだ物の真実を知るためにな。遙か昔、私が初めてこの大地を歩き回るよりも遙か前、ヴァンパイアは神の如き存在であり、我らが種族は世界を支配していた。しかし我々は別の種族と対立した。その種族は、力の点で我らと似たようなものだったが、手段と目的が違った。我らの戦争は千年も燃え続けた。しかし最後には我々が勝り、強力な魔法で彼らを地表から追放し、別の次元へと封印したのだ」

ケイン

「この歴史の授業は、目下の俺の任務とどういう関係がある?」

ヤーノス

「我慢しろ、ケイン。ヴァンパイアと戦った種族はヒルデンという。お前が先程遭遇したのはまさにそのヒルデン種族だ。彼らはサラファンを操っている。彼らはヴァンパイアを消し去り、人間を奴隷化し、全ノスゴスを自分たちのものにしようと骨折っている。彼らは再び我々を苦しめる邪悪な存在であり、悪魔やデバイス、その他、世界に脅威をもたらすもの全ての元凶だ。彼らは恐るべき復讐を為すために戻ってきた」

※完全にヴァンパイア目線の話である。宣戦布告したのは古代ヴァンパイアの方であり、それは宗教上の対立が理由だった。公平に言えばどちらが善でも悪でもない。デバイスが「非人道的兵器」であることは間違いないが、ヴァンパイアもヒルデンを根絶しようとしたのだから動機は似たり寄ったりである。

ケイン

「あんたは彼らが追放されたと言ったはずだ」

ヤーノス

「その通りだ、ケイン。しかし数世紀前、ヒルデンの一人が我々の世界に戻ることができた。その時、奴は自分の魔術を使い、他のヒルデンたちも呼び寄せようとした。しかし、完全な侵入を開始するほどの力はまだ持っていなかったのだ。この世界で奴は軍を必要とした。それと、活力を奪える人間達もな。奴はある伝説的な騎士団について学んだ。かつてヴァンパイアを世界から粛正することを目的とした騎士団。奴はこの騎士団を再興し、サラファンが再び生まれたのだ」

ケイン

「サラファンロード。奴が障壁を突破したわけだ。しかし、どうやって?」

ヤーノス

「今、我々はこの物語の中で、お前が関わる部分に至った。お前が調和の柱の破壊を選択した時、お前は世界中に亀裂を作り出したのだ。次元の間を突破するのに十分な亀裂をな」

ケイン(独白)

「では、この戦争を引き起こしたのは私だったということか?いや、私は一歩一歩、この結果に至る道を歩まされていた。全ては、最初からヒルデンの計略だったのではないのか?私の心はその含意に動揺していた」

ヤーノス

「かくしてサラファンロードはこの世界に入ることができたのだ。魔術的な門を建造してな(※)。それはヒルデンゲートだ。その門を閉じるのだ、ケイン。そうすれば、ノスゴスにいる全てのヒルデンは滅びるだろう」

※要するに、悪魔界から物質界に戻るためには、「亀裂」と「門」の二つが必要なのである。門はヒルデン自身の技術力で建造可能だが、亀裂は柱を破壊しなければ発生しない。ケインが関わったのは後者である。

ケイン

「その門が奴らの存在を支えているのか?」

ヤーノス

「その通り。ヒルデンゲートは別の世界とつながる彼らのヘソの緒だ。それが閉ざされれば、彼らは我々の世界で存在できない」

ケイン

「つまり、全てのヒルデンが死ぬ。そしてサラファンロードもその一人として同じように死ぬ、というわけか。なるほど」

ヤーノス

「ゲートを閉じ、サラファンロードを殺すのだ、ケイン。ゲートを閉じ、もう一度この世界からヒルデンを締め出すのだ」

ケイン

「それで、どうすれば成し遂げられる?」

ヤーノス

「聖域へ行こう。ヴォラドールに起こったこと全てを教えなければならない。そうすれば、計画を立てられよう。この件をこれきりで終わらせるために」


(聖域にて)

ウーマ

「私を彼と一緒に送るべきだったのよ」

ヴォラドール

「お前は傷ついていた」

ウーマ

「今ケインがどこに行って、何をしているのか知るすべがないわ。あなたでさえ彼と連絡が取れずにいる」


(突然、ヤーノスとケインがテレポートしてくる)

ヴォラドール

「なんだこれは?

いや、待て。

自分の感覚を信じてよいのか?ヤーノス?我が父?あなたは奴らに殺された・・・」

ヤーノス

「いいや。(殺されるより)遙かに悪い。しかしその話は別の時にしよう」

ケイン

「あるいは我々の誰にもそんな時は訪れないかもしれん。ヴォラドール、我々はあんたと相談する必要がある」

ウーマ

「私たちはあなたがどこにいるのか考えていたのよ」

ケイン

「俺は自分がすると言ったことをしていたまでだ」

ヴォラドール

「ケイン、デバイスは?」

ケイン

「破壊した。しかし、我々は今、かつて無いほどに大きな危機と直面している」

ヴォラドール

「どういうことだ?」

ヤーノス

「古代の歴史についてはしかるべき時に伝えよう。もしも我々の誰かがそのような時に至るほど幸運であるとすればだが。差し当たり、お前たちは私がこれから語ることを信じなければならない。お前達の敵、我々の強大な敵であるサラファンロードは、別の世界からやってきた連中の一人だ。奴の最優先の計画は、その敵種族をこの世界に連れ戻すことだ。我が種族はかつて一度、この世界から彼らを追放した。奴を止めなければならない。さもなければ、我らが種族は全滅する」

ヴォラドール

「父よ、我々がなすべきことは?」

ヤーノス

「奴はこの世界に拠点を作った。海の向こうにあるヒルデンシティだ。そこで奴は、自分の種族を我々の世界に連れてくるため、あるゲートを開いた。私の計画は、我々をヒルデンシティへと転送させ、サラファンロードに最終攻撃を仕掛けるというものだった。しかし今気付いたが、そこには私を妨害するなんらかの魔法の障壁が存在する。奴らと戦うためには、その障壁を破壊しなくてはならない」

ケイン

「ヴォラドール、ヒルデンシティはどこにある?あんたのスパイの誰かがその情報をもたらしたことは?」

ヴォラドール

「ウーマ、この件について何か知っているか?」

ウーマ

「この数ヶ月間、波止場での活動が盛んだったわ。軍艦や貨物船、極秘裏な積み降ろし。そのエリアに侵入して生還した僅かな仲間の報告によると、そうした船は全て港から同じ航路を辿っているらしいわ。でもその目的地は分からない」

ヤーノス

「目的地はヒルデンシティに違いない。今、他にどんな理由でそれほどの関心が払われようか?お前(=ケイン)はすぐに船でその都市へと向かわねばならん。そこで障壁を見つけて停止させるのだ。そうすれば我々はどんな軍勢でも送り込めるようになり、お前の救援に向かえよう。そして、永久にゲートを封印するのだ」

ケイン

「(ヴォラドール、)誰かに波止場までの行き方を説明させてくれ。俺は出航しようとする船の一つに乗り込んで先へ進むつもりだ。障壁を停止させたら、連絡しよう」

ウーマ

「私が彼と一緒に行くわ」

ヴォラドール

「しかし、お前にはここにいてもらいたい」

ウーマ

「閣下、私は波止場を知っています。それに、一人だけでは失敗しても、二人なら成功するかもしれないわ」

ケイン

「俺は背中を守ってもらう必要などない。お前は、俺がこの任務に全く相応しいと知ることになる。保証しよう」

ウーマ

「私たちに一か八かは許されないわ。私たちが勝ち取ろうとしてきた全てがかかっているのよ」

ヤーノス

「君に想像できるよりも多くのことがかかっている。助けが得られる時には受けておけ、ケイン」

ヴォラドール

「決まりだな。私は最終攻撃のための軍勢を準備しよう。

うまくやることだ、我が子よ」

ヤーノス

「うまく事を運べ、二人とも」

ケイン(独白)

「『助けが得られる時には受けておけ』か。しかし私はいつも気付かされてきた。不要な時に申し出られる助けというものは、通常何の助けにもならない」

 

  • ウーマ(3)


ウーマ

「ヴォラドールは軍用ガレー船を見つけ出すよう言っていたわ。南のドックを探してみるべきね」

ケイン

「ここの警備はどんなものだ?」

ウーマ

「サラファンの前哨基地の中で最も厳重よ。奴らはメリディアンに出入りする全ての貿易と旅行を管理している」

ケイン

「サラファンなど、俺が立ち向かい倒してきたものと比べれば取るに足らん」

ウーマ

「傲慢にならないで。彼らの最も優秀な戦士が中で待ち受けているわ。グリフ騎士は脅威よ」

ケイン

「では確かめよう」

ウーマ

「中に入る前に一つ教えて、ケイン。もしあなたがサラファンロードを殺し、ソウルリーバーを取り戻したら、その時どうする?」

ケイン

「お前はその答えを知っているだろう」

ウーマ

「言って」

ケイン

「その時、メリディアンも、全ノスゴスも、俺のものになるだろう」

ウーマ

「それで、ヴァンパイアの抵抗組織は?」

ケイン

「お前達は自分の望み通りにすればいい、当然だ」

ウーマ

「当然ね」


(ウーマは突然ケインの胸からネクサスストーンを奪い取る)

ケイン

「何!」

ウーマ

「私を馬鹿だと思っているの?」

ケイン

「やめろ!」

ウーマ

「ヴォラドールはあなたの話を全て聞かせてくれたわ、ケイン。彼は言っていた。あなたは自分の大きな野心、絶対的権力を手に入れるためなら、何事にも立ち止まらないだろうと。だったら、あなたがノスゴスを支配する時、私たちヴァンパイアが生きて『望み通りにする』ことをあなたが許すなんて、私たちに信じられるかしら?私たちはあなたの障害となりうる唯一の存在なのよ。信じられないわ。あなたは私たちを追い詰めて殺す。そんなの、サラファンロードの支配とどう違うっていうの?」

ケイン

「俺は自分の行いについて、お前に弁護も釈明もする気はない、ウーマ。誰にも、お前にも、俺の邪魔はさせん」

ウーマ

「ありがとう、ケイン。ヒルデンを永久に打ち負かすチャンスを私たちにくれて。でもあなたはもう十分やったわ。サラファンロードを見つけて殺すのは私よ。そしてノスゴスは、再びヴァンパイアたちのものになる」

ケイン

「愚か者が。お前にはそんな戦いに生き残る僅かな可能性すらない。さあ、俺にネクサスストーンを渡せ。さもなければ、俺はお前が死の苦痛にのたうちまわっている間に、その盗人の指から石をもぎ取ることになる」

ウーマ

「ほら、怪物がその本性を露わにしたわ。こんなにも早く。私たちにとって、そうでなければよかったんだけどね、ケイン。ごきげんよう」

(ウーマはテレポートして消える)


(その後、重傷を負ったウーマがサラファン騎士に追い詰められている場面に遭遇。ケインは騎士を倒す)

ケイン

「また会ったな、ウーマ」

ウーマ

「ケイン・・・」

ケイン

「そうだ、ケインだ。俺は、お前がサラファンロードをひざまずかせているものと思っていたんだがな?」

ウーマ

「そのつもりだった・・・」

ケイン

「分かっている」

ウーマ

「どうやら・・・私が間違っていたみたいね。私はこの戦いを続けられなかった・・・一人では」

ケイン

「お前は勇敢にも試みた」

ウーマ

「ケイン・・・私は死にかけている・・・」

ケイン

「ああ。そうだな」

ウーマ

「私にはあなたの血が必要なの・・・お願い・・・あなたは私を助けられる・・・」

ケイン

「分かっている。

(ウーマからネクサスストーンを取り戻す)

教えてくれ、お嬢ちゃん。お前は俺がノスゴスを支配しているのが分かるか?」

ウーマ

「ええ・・・ええ、今は分かるわ・・・」

ケイン

「そして、お前は、ノスゴスが正当に私のものだと思うか?」

ウーマ

「・・・ええ・・・そう思うわ、ケイン。お願い・・・」

ケイン

「ならば死んでいいぞ。真実を知ったのだからな」


(ケインはウーマに止めを刺す)

ケイン

「お前は決して俺を裏切るべきではなかった。お前は我が女王ともなりえたものを」

ウーマ

「ケイン・・・」


(ウーマは死ぬ)

ケイン

「こうしてお前は俺を置き去りにしてしまった」

 

  •  サラファンロード(1)


(ケインがヒルデンシティに到着すると)

ケイン

「ペテン師の皇帝が姿を現したか」

サラファンロード

「故郷から遠く離れたものだな、闇の者よ」

ケイン

「お喋りはいらん、悪魔よ。俺はもう貴様の秘密を知っている。貴様の計画は塵の如く崩れ去った。俺の意志で打倒されたのだ」

サラファンロード

「お前は予想以上に長く足掻いてきた。しかし、何も変わらぬ。お前には目前に迫る自分の死が見えている」

ケイン

「貴様はご自慢のデバイスが破壊されたのを知らないのか?ノスゴスを支配せんとする貴様の望みは瓦解した。この世界は俺のものだ!」

サラファンロード

「お前は何も理解しておらん。お前はある呪われし種族の堕落した生き残りだ。寄生虫として夜を徘徊するよう運命付けられた種族のな。お前の命など、お前が生きるために奪ってきた命と同様、容易く消滅させられる。我が種族は、かつて美しかったものの歪んだ模造品に過ぎん。我々もお前達と同じく、かつての力を取り戻そうと足掻く墜ちた神だ。しかし、我々が勝つ。我々はこの世界からお前の種族を消し去り、新たな栄光ある時代を始めるのだ。死ぬがいい、ケイン」


(サラファンロードはソウルリーバーでケインを攻撃する。しかし、ネクサスストーンによって防がれる)

サラファンロード

「ネクサスストーンだと!」

ケイン

「よく似合っているだろう?貴様が俺を倒すために用いた道具が、今や貴様に牙をむいている。貴様は終わりだ」

サラファンロード

「問題では無い。ゲートは開いたままだ。我々が話している間にも、我が軍が、この軟弱な世界がかつて見たこともないような者たちが、侵入する準備をしている。ノスゴスは依然として我が掌中にある」

(サラファンロードはテレポートして消える)

 

  • 援軍と奇襲


(ケインはヒルデンシティの障壁装置を停止させる)

ヴォラドール(声)

「ケイン、ヒルデンシティの防御に穴が開いたぞ。ヤーノスはもう障壁を感知できない」

ケイン

「俺がやった。奴らの薄汚い魔術を停止させたのだ。少なくとも当分はな」

ヴォラドール(声)

「ならば我々はすぐにお前を助けられる。ヤーノスは今、我々をお前の元へ運ぶ呪文を唱えている」

ケイン

「結構だ」

ヴォラドール

「私はお前に直接礼を言うのを楽しみにしているぞ。ウーマの命を救ってくれたことにな」

ケイン

「・・・ああ、そうだな」


(ヤーノスとヴォラドールが出現する)

ヤーノス

「私はヒルデンゲートの場所を調べよう」

ヴォラドール

「ウーマはどこにいる、ケイン?私には彼女が感じられない」

ケイン

「彼女が我々に参加することはない」

ヴォラドール

「ウーマは死んだのか?お前は間に合わなかったのか?」

ケイン

「いいや。彼女は自分に相応しい最期を迎えた。彼女は俺からネクサスストーンを盗んだのだ」

ヴォラドール

「では、お前は彼女を助けることを拒んだのか?」

ケイン

「俺はあらゆる裏切り者にするのと同じことを彼女にした。つまり、俺が彼女を殺した」

ヴォラドール

「何をしただと?」

ケイン

「俺はあんたがしたであろうことをしたまでだ、ヴォラドール。あんたの意志を冒涜した人間やヴァンパイアに対して、あんたがしたであろうことをな」

ヴォラドール

「けだものめ・・・!」

ケイン

「彼女は自分の最期を選んだんだ。彼女は忠実な副官として振る舞ってきたか?上位者の命令に従ってきたか?(しかし)俺にはどうでもいい。もう済んだことだ」

ヴォラドール

「貴様を信頼するなど、我々は間違っていた」

ケイン

「あんたはそれほど墓に戻りたいのか、古き友よ?あんたは俺にとやかく言える立場にいない」

ヤーノス

「我々には仲違いしている暇はない。ヒルデンゲートが近くにあるのを感じる。私はお前達をそこへ転送できる」

ケイン

「我々は別の機会にこの件の決着をつけよう。今夜、サラファンロードは死ぬ。明日は、そのうち分かるだろう・・・」


(その時、サラファンロードが奇襲し、ヴォラドールとヤーノスがダメージを受ける)

サラファンロード

「今回は私の勝ちだな、闇の者よ」


(サラファンロードはテレポートして消える)

ヤーノス

「私はヴォラドールに付き添わねばならん。我々を置いて先に進め、ケイン。私はお前をゲート付近へ転送できる。しかし、お前は自分自身でゲートを閉じなければならない。ネクサスストーンを使え。それをゲートに投げ込めば、石の魔力がゲートを完全に破壊するだろう」

ケイン

「では呪文をかけてくれ。そして、これを終わらそう」

 

  • サラファンロード(2)決戦


(ゲートでサラファンロードを見つける)

ケイン(独白)

「ついに私は獲物を巣へと追い詰めた。ヒルデンゲートは私の目の前にあった。サラファンロードを装うヒルデンの将軍は、そこから奴の異様な軍勢を持ち込み、我々全てを破壊しようと目論んでいたのだ」

ケイン

「こっちを向け、薄汚い悪魔よ。報いを受ける日が来たのだ」

サラファンロード

「ケインか」

ケイン

「貴様は俺を倒せると思っていたのか?貴様の計画は、貴様の本性と共に全て露見した。向きを変え、自分で作ったゲートに入れ。そして自分の種族と一緒になるがいい。俺がゲートを破壊する前にな。あるいは留まって、ゲートの瓦礫の上で破壊されるがいい」

サラファンロード

「率直に言おう。この、我が計画の心臓部でお前を目にすることになるとは、私も予想していなかった。お前は間違いなく、私がかつて想定しえた以上に有能な敵だ」

ケイン

「その見解をよく考慮することだな。貴様が選択を下す際に。再び追放されるか、死か」

サラファンロード

「お前はゲームが終わったと思っているのか?私と共に終わると?お前は不思議に思ったことがないか?なぜお前の信頼した子分の多くが、幾度となく、私の前に膝をつき、私を自分の主として受け入れ、自分の大義を私の大義と結びつけるのか?」

ケイン

「臆病者や裏切り者は何の再考にも値しない。ただ完全な消滅だけが相応しい」

サラファンロード

「お前の大義ではなく、私の大義こそ、正しい大義かもしれぬと考えたことはないか?正当な大義であると?世界を支配せんとするお前の野心は、強大だが決して十分とは言えぬ力を得た、ケチな貴族が抱く青臭い憧れに過ぎんということだ」

ケイン

「黙れ、悪魔め。貴様が(俺の子分を)買収する必要に迫られていたことはあまりにも明白だ。しかし、貴様が私の側から貴様の目的へと転向させた全ての裏切り者は、お前の最期のスパイであるウーマでさえ、死んだのだ」

サラファンロード

「ウーマ?私にはウーマなどというスパイはいない」

ケイン

「嘘を付け!」


(戦闘になる)

サラファンロード

「お前はまだ自分が勝てると信じているのか?お前がネクサスストーンを持っている限り、私の剣はお前を滅ぼせない。しかし、お前が自分の身を守るために石を携えている限り、お前はそれを使ってゲートを破壊することはできない。ステールメイトだな、ケイン。そして、私の戦術は持久戦だ。私が敗北しない限り、いずれ私が必ず勝つ」

ケイン

「しかし俺はまだ決断を下していない」

(ケインはネクサスストーンをゲートに投げ込む。ゲートはゆっくりと崩壊を始める。再び戦闘になる)


(戦いの結果、サラファンロードはソウルリーバーを取り落とす。そこにヤーノス・オードレンがテレポートしてくる)

サラファンロード

「貴様!」

ヤーノス

「そうだ。お前の囚人だよ。お前は私の血から自分の邪悪な計画を立てた」

サラファンロード

「同じ源から我らの復讐を為し、貴様の自由を奪うこと以上に、素晴らしいことがあるか?苦痛に満ちた拷問の永劫は貴様らの身に余るものだぞ、ヴァンパイア」

ヤーノス

「しかしお前たちには相応しかろう、ヒルデン。よくも追放された後で、この世界に堕落した足を踏み入れようとしたものだ!お前の属する悪魔の次元へと戻るがいい!」

サラファン

「では、呪われし者よ、貴様らはいかなる権利によって我が種族をあの邪悪な場所へと送ったのだ?」

ヤーノス

「お前たちはいかなる権利によって我々に呪いを課したんだ?その呪いのせいで我々は光から追い払われ、人間種族の捕食者となってしまった」

サラファンロード

「我らをこの世界から追放したことに対する当然の報いだ。追放のせいで我ら汚れ無き種族がどうなったか、貴様は分かっている」

ヤーノス

「私に分かるのは、お前がついに真の姿になったということだ」

※この泥沼の舌戦からして、どっちもどっちである。


(二人の戦いになるが、サラファンロードが優位に立つ)

サラファンロード

「では行け。そして、自分がどんな姿になるか知るがいい!」

ヤーノス

「ケイン!剣を」

(ケインはソウルリーバーを拾い上げる)

サラファンロード

「我は貴様に、貴様自身が作り上げた罰を宣告する。囚人となるのだ、永久にな!」

(サラファンロードはヤーノスをゲートに投げ込む)

ヤーノス

「あああああ!ケイン・・・!」

(ヤーノスは消える)

サラファンロード

「さて、今度は貴様の番だ」


(戦闘後)

サラファンロード

「お前はこの戦いに勝った・・・しかし、戦争は・・・お前と私の種族同士の戦争は・・・決して終わることはない。我々の追放は・・・悪魔の次元への追放は・・・我々の不死を確実にもしたのだ・・・。いつの日か・・・我々は戻ってくる・・・」

ケイン

「万一貴様の種族が再び追放されし場所を突破してくることがあれば、俺が待ち受けているぞ」

サラファンロード

「・・・お前はそれほど長く生きたりせん・・・」

ケイン

「貴様を始末する程度には十分長く生きてきたぞ」


(ソウルリーバーでサラファンロードに止めを刺す)

ケイン(独白)

「ウーマ・・・。彼女がネクサスストーンを私から奪ったあの決定的瞬間、彼女が私に言ったことは何だったか。私の支配がサラファンロードの支配とどう違うか?ウーマ、もしお前が生きていたら、その違いを学べただろうに。お前は私を信頼すべきだった」

「戦争は終わった。しかし、まだ争うべきことが一つあった。ノスゴスの残酷な主、サラファンは、今や指導者を失ったが、依然として征討されねばならなかった。再建されねばならぬ都市、回復されねばならぬ秩序があった。そしてその後、新たな支配が、私の支配が始まるだろう。戦利品は勝者のものだ。ついに、ノスゴスは我がものとなるだろう」

 

Blood Omen 2 完