The New"times"Exercise Book.
Diary School
Name Masataka,Taketsuru
Clss In Elgin April 1919



The Longmorn Glenlivet
Distilleries Limited

Longmorn
(Maray shine)

The manger
J.R.Grant

Exicer of Costom
E.S.Homershorn.


The distillery manager
R.B.Nicol



Diarly of the trip to Highland.
Masataka, Taketsuru,
From 17th april 1919
to 〃 1919
17th April 1919. Thusday Cloudy
朝になって突然Elginに行って見る氣になりました。
然し學校宛てなっておるGlasgow Herald記者
が通知してくれる筈になっておる工場の事もある
ので一先汽車に乗って學校まで行って見まし
た所が記者からの返事は相憎都合のよい工
場が見付からなかっとの事でしたから早速
Bucanan St stationに行ってCaledonian
Railwayをとって愈々北部のElginに出
発しました。丁度十二時出発の汽車で一等
往復£3.7シリングで平時の五割増かるとな
っております。二時?半の後にperthと云ふ
所につきまして停車場のRestaurantに?入
って昼食をすませまして又汽車に乗換へまし
た汽車の会社はNorth Highland Rail

Wayと申しまして一等には私一人であった為めに
寂しう御座いましたが、後程には謡をどなる
や●ら春さめを鼻歌ふやらして呑氣に時々移
しました。段々と北に進むに従って寒さが増して
まりいまして四方の山々に白雪の残っているのが
見受けられます 丁度汽車が海抜1470尺
の所を進んでいる時には而も隧道一つもない
立地を走っておるのですから時々霧が湖水
の上をかすめて何とも云へぬ物凄い様を
生じそのあたりを鹿や羊の群がさまよう
ている有様は眞にScotlandの繪にある通
りでありました
 日も段々と暮れてまいりまして、丁度
八時にForresと云う終点につきました
こヽで再び乗り換えて九時に目的の
Elginに到着いたしました Elgin Station
Hotelの案内者が居ったのでこのHotelに
とまる事にいたしました。勿論Nettleton君
からの指図もありましたから。

18th April 1919. Friday Fine weather.
午前中にDuff avenueのFlorida villaと
云う大きな大きな別荘のついた名前のある所に行
きました これは所謂有名なNettleton君の
住所で同君はThe Manufacture of
whisky and plain spiritの著者です
チポッケな家にvillaの名前はおかしく思
ひました 其の上いくらBellををおしても答が
ないので春の様なのどかな空に雲雀のなく
聲をきヽつヽGlasgowでは見る事の出来
なかった開花をながめながら帰ってきまし
た。昼食後、市中を見物しておるとほどなく
町はづれにんる程小さな村ですけれども村はず
れの景氣のよい事と云ったら小さな子供の可
愛いらしい??してsmileをするのと一所で
日本にでも帰った??がいたしました
Nettleton君も妻君も仲々慾の皮の厚
い夫婦です 此場所で同君が嗤って云っ
た事はあまり慾深過ぎる様に思はれます

1.private instruction pay
for J A Nettleton.
1 1/2 to 2 houes daily
5 PM to 7 pm
first month 20 guines
second afterwards 15 guines

2.practical work in distillery
Commission for the manager
about £20

その話はまずこうなのです
仲々ウ井スキー工場で実習する事は困難であるから
どうしても支配人に£20.位な謝礼をして置
かぬと許可してくれないと思ふ そしてその上で私が
頼んでみます、当私の授業料は毎日午後の
五時から六時半乃至七時迄ウ井スキーに関す
る指項をthecnicalに又practicalに教へて
あげます それからですなーー先ずそーですなーー
一ヶ月初めの月謝礼を£20.其の次の月から
一ヶ月£15.そして月の初めのに現金で差
出して下さい、それで明日から私の家にお出
まなりますか。
そこで私は云ひました
一寸まって下さい、あなたのお勘定はそれで結
構でしょうけれども私としては貧乏留学生でも
あるしそれに不拘月々£20~£30の経費が
かヽております 其の上あなたの月謝を£20.それ
からManagerとやらの袖の下やらでポケットに
£20等と思ひがけぬ経費はとてもやり切れ

ませぬ この???は御免を蒙りましょう。
午後の三時から幸田君のwhisky distillery
所在地図があったので、Rothes地方に?
行ってdistilleryをたどて来ました、最初に
見付かったのがLongmornと云う村にある
 The Longmorn Glenlivet Distillery
でありました。最初支工場に行きました所が
閉塞してありまして鉄道?たよで本工場に
まいりました。工場支配人が居りました その男
が私の伝?に応しで工場を?案内
くれる事になりました 私は嬉しく思って工場
にはいりかけると、そこにやって来たのが税務
官で名をE.S.Homershornと云ひ
ました。この男が又仲々の親切男で工場
支配人に代って説明をしてくれました
後Whiskyの査定中で35 underproof
のものを作るためにMeterをとったあとで割水
をしておりました。Whiskyは二度目に蒸餾した
ものを査定するので?色ですけれども水を加へると多少

1.Exciseの月給はMr Homershorn
はone year £300
新参者では〃£80
2.普通の職工で一週間 5 day and half
で一日十時間で2 pound 10 shilling
であります 職工長は 1 week 5 pounds
3.Cooperはone week £2.10sです

白濁を生じますそして今迄予想しておった程悪臭のあるもの
ではありません最初の蒸餾のものをlow wineと云ひ
feintsの又この時に蒸餾されるものを云ふのです
今日は午後選り行きましたのであまり時間なくお茶
を税務官の宅で受けて六時五十分の汽車でヱルギンに帰りました

19th April Saturday Fine weather.

Longmornで實習するとして見るとElgin,station
Hotelでそんなに不経済に且つ不便な宿を撰
ぶより田舎の方がよいと思って朝早く宿の勘定を
すませて海岸のLousiemouth村に行きました。
漁業が甚だ盛んで北極洋の物凄さは
何とも云へませんでした。寫眞をとりかけると大嵐
が吹いて来てぬれ鼠となりました、別に見る所もないの
で?再びElginに帰り午後よりLongmorn,
南方でウ井スキー場集合せるRothes村に行きまし
た。あるともあるとも至る所にWhisky工場で
實に驚きました、土曜日は昼から休●みで只機
関場に工夫が一人残っておるのみでした

Spent mashはsheepその他の家畜
に最も適する食料として当sweety
なり 1 bushelの相場 1 shilling

その職工に少しポケットの中に金を入れてやるとどこもこヽもの??
に案内してくれるので凡五六ヶ工場も見ましたが、その工場
の種類は只maltを製造するのにpneumatic system
を用ふるかfloorで?りるかと云ふ二種類あるのみで
其外の構造ばかり迄一致するものかと驚いた程同
じsystemにしかも工場の配置迄が同じ事
なので大抵をみてよしました。大きな工場はglen
ground DistilleryとGlen Rothes distillery
とでありました、Rothes townにHotelを三?
たづねたのですけれども小さい村でその上おはらいひを
喰ひました・仲々大変外国人を恐れている様な表
情をしたものもありましたので又Elginに帰り
Hotelで一週間4gunieで約束し三
階の狭い室におし込まれました
20th April 1919. Sunday finewather
Scotlandに到着して以来kirkintilloch
のMorison church に欠した事なく行って居り
ましたが初めてElginに一日中居てChurch
に暮しました。うらヽかな郊外を散歩して羊

の子と戯れている所を寫眞にとりました北の?
予想以外に海流の関係か暖かです Hotel
では新婚旅行の幾組もが愉快なdance
をしたり歌を歌ったりして楽んでおりますので一人
ものはあまりよい氣持はしませんぬが同じtable
のpartnerで五十才位のEngineerが丁度
distilleryの設計でElginに来たとの事で色
々distilleryに付聞きました この先生も?妻?
一風変った人ですけれども話を聞いて見ると
仲々しっかり人だと思ひました。


21th April. Monday
支配人に拾円?けのCigersと税務官に拾円?
流りの香水(妻君へ)を買って送りました。支配人
は留守でした。丁度私が工場に入った時は
糖化が終って醗酵室に送っておる時で
二度ほどmashに水をそヽいで洗ふのだそう
です。糖度は日本と異りBrass製のSaccharo
Meterを使用するのです。醗酵は甚だ盛んで
とても近くにもよれません。又泡立つので

??Scotland draff
Spent grain(mash?malt??)
1 bushelの相場 1 shilling

spent wash(liguid ? distill?の液)
Asidを含まず故肥料として農
夫?み取る無代との事なり
wash back(Fermenting tub)
volume 6600 gls.~40000
(但し40000gals入りgrain
distillery patent stillを使用す)

常に上面に回転せるscrewにて泡を消して
おります。醗酵桶の容積は6600gal入?
165石入であります。一回の糖化で一週間に
一度の割合です。桶は満量でなくとも四個
使用するのです。一週間に五日と半日の作
業で実際呑氣なものです。三日目に蒸餾
を始めるのです。税務官が来て技?の様なもの
で温度と糖度を見ます。そして糖度に依って
醗酵の状態を定めるのでMicroscope
などは一回も使った事がないととんだ自慢らしい
事を云っておりました。醗酵中攪拌は一度も
しないのです。只mashをポンプで送る時は日本
と違って上部からでなく下部から圧の力を以て
送る様にしますから醗酵しつつも又自然と
攪拌が行はれる事になります。ポンプは大抵
タービンを使用しておりますが日本の如く醪が
濃厚ではturbineは無理だと思ひます。
税務官の子で今は兵隊から帰った男が居っ
たので親の礼にHotelに夕食と活動寫眞を奢ってやりました

Castom duty whisky
proof gallon 80/-
(50% whisky 2升5合が15円の税金)
En?op 1919
April へthe duty increased to
£2.10 per 1 gallon

22nd April 1919. Tuesday cloudy
支配人に會ひました。Mr Grantと云ひま
して仲々親切な男です??実習を許して
くれましてその上色々Whiskyに付説明を
も加えてくれました。多分Cigerのきヽめだと思ひます。
彼れの話す所はこうなのです。我々はWhiskyの度数
をpercentageでは現はさずproofなる言葉
を以てするのですがこれはHundred proof
と云ひますと50%のpure alcohol に50%
の水を加へた50%alcohol whiskyの事
を云ふのです。?? over proofとはその上
??だけoverしたので??underproof
を以て下段のものを示しております。
Whiskyを製造するのはMaltが尤も大
切でそのmaltはkilnに於て操作が大関係をします御存じ
の通りあまりburnが過ぎるとbeer製造の如くなりま
すので我々はpeatと云うものをcoalの代りに使用し
Cokesと共用します。peatは大変よい香氣をWhisky
に興へるもので今から二三十年???

peat piece

百年以前にCider?外の草木が土に埋れたものです
Scotlandの山にはどこにもあります無代怎labour
賃がかヽるのであります。?siln,start.,90°F
?初めて順次100~130~最高で140°Fと致します
そしてCrush machineに送るのであります。
mashing tempは142°Fで我々はmaltose
を造ります。147°FにするとDextroseが出来ます

23rd April Wednesday fineweather
職工長Niccolと云ふ男に6シリングのTabaccoと
職工全部に8ペニーのCigerを奢ってやりましたそして工
場内の寫眞を数十●枚とりましたが内部の??機
は光線が少ないので失敗に終りました。


24th April Thusday Cloudy
Longmornのdistillery実習はおしてRothes
の諸工場を撮影に出掛けました。Rothesに行く
時は三等切符を買ったので帰りにCraigellachie
から一等に乗って帰っておるとRothesのStation master
がとがめて失敗したのはおかしく思ひました。三等行ったら
帰りも三等にしなければならぬのですか、この?では

問答
私がLongmorn glenlivet distilleriesの
gactorial managerに尋問した??とその
Mr Nicolが返答した事を記して見ます
1. 酵母は培養しますか?
   酵母は培養しないで主としてStout beerの
   工場からbeer?醸造上のyeastを求
   めて居ります。Irland dublin townか
   ら来ます。brown color,? pasteで
   2~3backで20貫目位を使用します
2. Scotlandに顕微鏡を使用している醸造場
   がありますか?
   先つ先づないと云ってよござんしょー
3. 醗酵のtempは?
   F79°から、97°までであります。
4. 水は、井戸ですか
   3哩も山の中に噴泉があって、そこからぱいを引
   いてあの小山のtankに移しております
5. 分析した事がありますか?

Rothesに降りると目につくものはdistilleryばかりです
位置のよい所と光線の強い時を待って撮影するのです
からその困難と云ったら一?ではありませんでした。?んだ家
の立派な庭園に迷い込んで主人に道を尋ねたり
した事もありました。今日は全部で拾哩歩いた
と思ひます。Rothesで?して少し南に行ったら又あろー
と思ってDandaleithに行きましたが駄目でした
それからCraigellachieで二三枚とって
そこで立派な橋がありましたからそれもとりましたこヽ?
は川の?所の為めに立派なStation Holetがありました
思はぬ立派な所でこんな立派なHotelは日本の
田舎ではとても見出せませぬ。teaを飲んでで六時
いくらの汽車で帰りました。Hotelではdance
が初まっておりました。
25h April Friday Cloudy
今日は最後の実習ですから色々の事を尋ねた
?から皆んな????とりました。質問に答えてくれたのは
distilleries managerのNicol君でその後に
Exciserと一所にwarehouseを見せて

   未だ嘗てありません
6. 何故Scotchwhiskyは有名ですか
   この水です。雪水の多くの砂に濾過せられて
   流れ流れたこの水です。そしてpeatも又
   Scotlandの特有のものです。風味に?って
   力あります
7. CaskはScotlandのOakですか
   いやCanadaのoakでScotland
   のoakは香氣は思はしくありません、然し
   Whiskyの本当の風味はSherry Cask
   に限ります
8. Caskの相場は?
   plain caskで2 poundsから2 pounds
   ten shilling、Sherry caskはfour pounds
9. Whiskyの相場は
   1 gallon 戦争以前は3シリングでしたが今は
   10シリングとなっております
10.Barleyの相場は
   8 bushels(1 quater)が71シリングですが以前は30シリング

くれました。私はwarehouseはdampではいけないか
らConeliteにしなければならぬと云った所がwhisky
のstorageはdampとcoolに限ると云って
そまヽならべております。一番長いは21年もので
その味と云ふたらお話になりません初年のdiminish
は5%でその後一年に2%平均?減する
のだそーです。Managerが内緒で12
年のものと先日蒸餾したwhiskyを見本施して
くれました。Whiskyは決して二三年であんなに色
のつくものではない為Caramel着色です?
sherry Caskの?のplain Caskでは幾年
へても着色しないそーです。賣出す時は幾通の
ものを混じて出すので税金はwarehouseに
ある時はFreeですscotlandの南方に
??のwarehouseがありましてそこに皆集
めて賣買をするのです。そしてdistilleryを出る
時しでもそのwarehouseに行く時はduty
はFreeです。とにかくdistilleryとdutyとは

11.peatの相場は(malt kiln用として)
   これはbank of hillに存在しておるので20~30
   years oldのものです。無代ですけれどもlabourがヽ
   かりますかそれで戦前は3シリング6ペンスper cubic yard
   でしたけれども?今では7シリングper cubic yard
12.Coalの相場は(boiler用として)
   戦前は21shilling per ton.でしたが
   今は2 pounds per ton.となっております
   凡そ16 cwtのcoalから100gallons
   のwhiskyが??されます(distillation)
   (5銭六厘の石炭で50%のウスキー一升を得)
13.醗酵中saccharomerの減少は如何です
   Mashingをしますと第一回で送らるヽmash
   のSacchrometer degeesは80°第二回
   のMash washing washは25°第三
   回は7degrceであります。凡そ二日?
   で醗酵を終りますが最後Meter
   は2°まで下ります。

全く無関係で云はばExciserを自分の事務員?
?っている様なものです。warehouse中の
whiskyの欠減は決して逐次がへたす事がしないの
です。それですから十年も二十年もすると殆んど
caskの底に少し残っておる事になります。これ?の
Whiskyの含有量し定めるにはRatter slide
secle がありまして簡単に分る様になっております
そして日本で申しますとDip ????のさし尺があり
まして、これをDip rodと云って居りますがこれをCask
の中に入れて中味を知る様になって居ります。
午後になって職工全部を支配人税務吏
等を撮影いたしましてお別れをなしElgin
Hotelに帰りました
この夜Hotelでは或る人の結婚式が
あって大変な騒ぎに夜分遅くまでdanceを
して居りました。その楽しい音楽の調●にそって
天女の聲の様な歌を歌っているのが私一人
悲しい喫煙室のstoneの前に立って
色々の事を考えているのとよい対照でした

26th April 1919. Saturday Fine
Elginを9時20分発の汽車に乗って
十日間実習そして利益の多かったHighland
を去る事と致しました。Elginは??の寒くも
ありませんでしたが段々と山の中に入るにつれて
凛然として吹雪は烈しい事と云ったらありませ
んでした。AberdeenはHighlandでは
第一の都会で40万人口と云ふていましたが北
??にありまして景色は絶好です。二時間
市中を見物いたしましてCaredonian Rail
wayをとってperthを通過しGlasgow
には夕方到着いたしました。矢張煙は多く
て騒がしいでも都は都でありましてGlasgow
は何となくなつかしく思はれます。これから又
しばらくは本の上の研究に移ります。

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最終更新:2012年12月24日 17:17