幻想交流時系列表

幻想交流時系列表:

●希望世界ーエルス
■幻想交流世界 ←NEFCOのある世界。


●希望世界ーエルス

かつて女神だった巨人、小さな子供達(市民達)がせがむのでともに歌う技を教える

自分は全能であると、歌を覚えた子供達が勘違いした上での暴走により、大規模絶技戦が発生する。

大地が削られ、山が隆起し、丸い穴が穿たれ、平野部は海に飲まれた。

-------------------------------------------------------------------

山が隆起したのは、戦闘中に牽制として使われた絶技の1つにより、地面が隆起した事が原因。
(根拠)戦闘中に牽制として使われた絶技1つで地面が隆起して、今に見られる山が完成。【第八話】

掃討作戦が行われて、多数の戦闘騎が放たれた。何年にも渡り、戦闘騎が動き続け人や妖精は死に続けた。【第八話】

-------------------------------------------------------------------

惑星規模の絶技が使われ、黒い雨が降った。

惑星規模絶技の中心部で何が起きたのかは誰も知らない。何もかもが消滅し、月軌道は大きく動いた。

かつて女神だった巨人、黒い雨に打たれながら歌を歌うが、再生の絶技すらも顕現せず、心まで黒く濡らしていた。

黒い雨は何百日も続いた。

不意に雨が止み、太陽を見て、生き残った人や巨人や妖精は、喜んだ。

長く明けない冬が来て、生き残った少数の市民がばたばた死んだ。市は存在せず、ただの民になり、数少ない土地
数少ない食糧を奪い合い、また数を減らし、民は何が良くて、何が良かったのかも忘れて生きた。

かつて女神だった巨人。透明な雨に打たれながら歌を歌っているが、絶技が戻ることはなかった。

不意に寒さが和らぎ、民は春の帰還を喜んだ。

かつて女神だった美しい巨人、もういつだったか分からない頃の稲の歌を歌う。

絶技が使えぬ「地べたすり」が骨を片付けたし、どうにか水路を引き直す。

かつて女神だった美しい巨人、足元を猫が歩いているのに気付く。雇って、長い髪を束ねる係にする。
古いトーガを巻いて、猫の歌を歌う。 窓が開く。

かつて女神だった美しい巨人、猫の歌を歌いながら、異世の土地を見て回る。
やがて、後悔に打ちひしがれ、窓を閉じる。 

そのまま50年経過する。


■幻想交流世界

1968年 東名高速道路工事中で、巨人の幽霊が出現する。【第五話】
伊藤(当時24歳)が目撃している。東京から偉い先生(戦争中は戦闘機の設計をしていた)が来て
幽霊は、遠くの映像で、大気の揺らぎであんな風に見えていると説明していた。

1969年 盛り土により東名高速道路で巨人の幽霊の姿が消える。【第四話】
(根拠)しかし、東名高速道路でもあの幽霊出ていたのか。しかし1969年にはすっかり姿を隠してしまっている。【第四話】

1968年 彼らのいる世界(巨人のいる世界)を政府は希望世界と名付けた。【第五話】

(根拠)彼らの住む世界は希望世界と、政府はつけています。まあ、41年も前の話ですが。【第五話抜粋】
第五話で岩井が2009年から41年前ー1968年の段階でそう名付けているという。

1970年(?)大阪万博での公募で巨人のいる世界を希望世界と名付けた。が1968年の段階ですでに決まっていた。

(根拠)大阪万博で公募して名付けられたという話になってますが、まあ、出来レースだったみたいで【第五話抜粋】
1968年の段階ではすでに決まっていた。

※大阪万博は、現実世界では、1970年3月14日から9月13日までの183日間開催。


●希望世界ーエルス

ナガシノが生まれた土地で過去に起きた戦い。

海が前進し、なにものかもが大津波に呑まれた後、かつて陸地だった場所に現れた戦列艦。
その上に立った絶技使い達が準備砲撃を行い、山がちだった地形を一変させた
爆発でえぐられ、月面のようになった土地。
それでは、不十分と、上陸用船艇が続々故意に浅瀬に座礁して、戦闘騎と絶技使いを
上陸させる。

直後、潰されていたと思われていた砦や陣地から強烈な反撃が始まる。
血で血を洗うような戦いが三日三晩行われ、勝敗が定めぬままに終わった。

人間が数名生きていたことが奇跡で、数が少なすぎ、他の地域のように再び増えるだけの人数がなかった。
それからわずか三世代で、幼い子供一人を残し全滅した

残る幼子は、一頭の戦闘騎によって拾われ育てられる。
戦闘機は、主なきまま、守るものを探していたところだった。
互いを必要とし、一人と一頭は姉妹として育った。(第十八話)


●希望世界ーエルス

かつて女神だった美しい巨人、50年後、猫の歌を歌って、窓を開け、異世界を見て歩く。
珍しい鳥が飛んでいるのに目を奪われ、うろうろしている。

かつて女神だった美しい巨人、霧が薄れていることに気づく。2つの世界の距離が近づいている。
向こうが滅びに向かっているのかこちらが復活をはじめたのか。


■幻想交流世界

2009年
荒木和歌、NEXCO中日本から新しい合弁会社「NEFCO」に出向する。【第一話】

NEFCOで艦橋と出会い、同日、長篠設楽原PAで巨人を目撃する。
同日、荒木和歌、NEFCOオフィスにて、NEXCO中日本時代の元上司 木林から企画部 新部長に任命される。【第二話】

荒木和歌、調査部 岩井と出会い、巨人の幽霊、エルスについての話を聞く。【第四、五話】

荒木和歌、長篠設楽原PA工事現場にて、土を盛って、巨人が消えるから実験するが消えなかった。【第六話】

荒木和歌、「巨人を振り向かせてみようプロジェクト」を企画する。【第六話】
長篠設楽原PAに見学台を設置する資金が出る。【第六話】

2010年
見学台の工事の着工開始。 【第六話】

コスプレ衣装の作る会社から協力を得て、お立ち台の上で巨人と話すための服装を作る。【第六話】

木林の協力で、いくつかの大学を回って比較言語学の知見を借りることに成功する。【第六話】

荒木和歌、自腹でダンススクールに通い始める。【第六話】

2011年冬に巨人との交渉を予定。【第六話】

2010年末 巨人との交渉を開始し、巨人との交渉成功 【第七話】


●希望世界ーエルス

かつて女神だった美しい巨人、荒木と交渉する。【第七話】


■幻想交流世界

交渉の結果、あまりおしゃべりが好きではない巨人から以下の事が知らされる。

過去に第三次世界大戦級の戦争が起きたこと。

大規模破壊魔法でインフラが徹底破壊され、人的損害は集計が不可能な状態であること。

自律兵器が大量に放出され、50年以上経った今も動き続けていること。

何故なら文字通り、手の届かない異世界のことだった為、政府も、民間も、NPOも誰も手助け出来なかった。(第十二話)

岩井公平 猛烈に働き出す。 

岩井公平、「希望世界支援プロジェクト」企画書を調査部 香取に提出する。(第十二話)


■幻想交流世界

荒木和歌、飲み会にかこつけて、本社に戻るように内々の連絡を受け、帰って本社に戻れそうと
妻に報告して家の中で二次会をやる。

荒木和歌、朝起きれず午前半休を取り「NEFCOを改編し、異世界への支援機構とする。」
NEFCO調査部が打ち出した企画が取締役会で決議されることになった旨の通達を受ける。

艦橋、眼鏡をやめる。

荒木和歌、一人で車を駆り、長篠の工事現場で画像鮮明化眼鏡を付け巨人の幽霊と対話。
対話後、心の中で妻に謝り、希望世界支援を決意する。 (第十三話)


■幻想交流世界

NEFCOの取締役会で会議が行われ、結果、NEFCOは、異世界復興を支援する組織となる。

荒木和歌、岩井公平と会話する。

ドワンゴ、NEFCOをコンテンツとする。

ニコニコ動画で情勢と鮮明化した幽霊を流し始める。 超会議で情勢を説明するブースを作る。
その動きにニコニコ動画 ユーザーが動き出す。

ニコニコ動画に、絵師が希望世界関連の、描いてみたの動画を投稿。
歌ってみたの動画が和太鼓で叩いて見たの動画が投稿され、PVを押し上げ始め、世論が動き始める。

愛知県、静岡県の有名絵師が協力を申し出、それが引き鉄となり、援軍「義勇社員」が現れる。

義勇社員の登場により、収益はNEFCOの維持と異世界復興に使われる事となり、エコシステムが完成する。

荒木和歌、NEXCO中日本との折衝を繰り返し、第二東名の観光資源として利用する一方、宣伝事業
として打ち出し、SA、PAのマスコットキャラクターとしてのグッズ収益でNEFCOを賄う事業を再構築する。

2013年 元日。 NEFCO社員234名 義勇社員 1800名 合計 2034名。

かつて女神だった巨人と会い、異世界復興支援を宣言する。(第十四話)


●希望世界ーエルス

2013年 長篠設楽原PA建設予定地に新たに〈窓〉が作られ、幼子と戦闘騎が発見される。
幼い娘が一人だけいるのを一際人情に厚いこの地の人々は、遺憾に思い、長篠地域の老人達は立ち上がった。
連日、老人達が工事現場に向かい、長篠設楽原PA完成後は、ぷらっとパーク利用して
窓を見ては、ナガシノと呼ばれることになった幼子を支えだした。

ナガシノには友も親もいなかったが、遠い地の爺、婆は沢山おり、彼らが
戦国時代の知識を教え始めた。 戦国時代の大激戦区だった土地柄もあり、
保存会や語り継ぎによる継承がよく行われていたのである。 爺の年金が山程使われ
日本の有名どころの武術師範達が招かれ、集められ、少女には武芸十八般が徹底して教えこまれた。

婆達は、食料の加工の仕方、生活の技を叩き込み、日本という長い歴史から生み出された、生きるための知恵を
授けた。 沢を見つけるコツ、ガスがなくても煮炊きする技、山から山菜を採り、必要であればどんぐりの
灰汁を抜き、あらゆる環境で生き延びられる知恵を授けた。

こうして遠い彼方の地でメイド・イン・ジャパンが3年の時を経て作り上げられた。
希望世界に、メイド・イン・ジャパンが生まれたのである。(第十八話)


■幻想交流世界

2013年以降 【第7話】以降は2013年以降の話。 
(根拠)それが、3年前の話になる 【第七話】


2016年以降? 2013年に 長篠PAに新しい窓が出来て、そこから3年の時を経て、メイドインジャパン ナガシノが生まれた為(第十八話)

↓ ↓ ↓

●希望世界ーエルス

 

崖の街にて、ある少女が、長老から戦闘騎が跋扈する地上を抜けて、安息の地を探す調査隊に任命される。
標霊(一宮管制)の声が少女に聴こえるようになる。【第八話】


■幻想交流世界

荒木和歌、艦橋とともに、伊藤さんと会う予定。

 

標霊こと、NEXCO管制センターの藤前啓介が、崖の街の少女と会話し、少女は泣き止み、行く決心がつく。【第九話】


●希望世界ーエルス

少女の旅立ち前夜

標霊こと、NEXCO管制センターの藤前啓介が、夜勤で、崖の街の少女と会話し寝やすいように音楽を流す。【第十話】


●希望世界ーエルス

少女の旅立ち

藤前が少女の名前をハママツさんと命名。 崖の街の頂上に上りそこから、谷間に折り、山沿いに進む。海を左手に見てまっすぐの方向へ向かう。

少女のが行く経路は、藤前のいる世界では、浜松SAから長篠を経由して、愛知県の岡崎に向かう経路である。 【第十一話】


●希望世界ーエルス

ハママツさん、昔、絶技で隆起した山を進む。

藤前、前日から寝ていなくて、ここで少しだけ眠るがハママツさんに起こされる。

ハママツさんと藤前口喧嘩になる。

ハママツさん、夜遅くになり、満月がでている中を進む。【第十五話】


●希望世界ーエルス

幻想交流世界で、時刻は昼過ぎ。(希望世界でも昼過ぎかは不明)

ハママツさん、崖の街から出発し、およそ 15kmほど歩く。

藤前、ハママツさんの限界を感じ、ハママツさんに休憩を取ることを話す。

ハママツさん就寝。 (第十六話)


●幻想交流世界

艦橋、ハママツさん就寝後、藤前と交代する。

藤前、愛犬が見慣れた可愛らしい女の子の手の骨をくわえてくる夢を見て起きる。(就寝時間一時間ほど)

艦橋、藤前と交代。(第十六話)


●希望世界ーエルス

ハママツさん、戦闘騎と遭遇。とっさに距離を取る。

戦闘騎、簡単な歌を使い、自身の顔をハママツさんの死んだ母親の顔に变化させ誘う。

ハママツさん、藤前の指示に従い、鞄を捨てて、お気に入りの弦楽器を抱えて逃げる。(第十六話)

 


●幻想交流世界

ハママツさん 戦闘騎より 逃亡中。
藤前の隣にいた艦橋が、長篠設楽原PAへ スイッチを切り替える。

「コード101。セット! アゴーン!」 実行 (第十六話)


●希望世界ーエルス

ハママツさん 戦闘騎より逃亡中。 もう一体の戦闘騎が現れる。 矢が地面に刺さる。

ハママツさん、フジマエの声で正気に戻り100歩ほど先に移動。 白い戦闘騎に乗った少女が登場する。

白い戦闘騎(ナガシノさん曰く姉)、獣の顔で絶技: 地から伸びる光の牙 を使用し、戦闘騎を一体撃破。

続いて、光の矢の絶技を使い、戦闘騎を一体撃破。

ナガシノさん、ハママツさんの側に飛び降り、布に巻いた武器を並べ、戦闘騎を攻撃する。

火縄のついた鉄の筒(火縄銃)で戦闘騎の眉間を吹き飛ばす。
地面に並べた火縄のついた鉄の筒を続々持ち替えながらぶっ放す。
2方向同時攻撃に槍と短筒で応える。

最後に小太刀を抜いて構える。 (第十七話)


●希望世界ーエルス

ナガシノ、戦闘機に襲いかかられる瞬間に、目潰しをかける、懐に飛び込んで急所に小太刀を突き立てる。

早合の口を切って、玉を込め、敵と突撃を破砕する。

続く一太刀で喉笛を切る。

戦闘騎が撤退。 ナガシノ、追撃はせず。

ナガシノ、ハママツを救出する。 (第十八話)


●希望世界ーエルス

ナガシノ、ハママツ、シタラガハラ かつての戦いで隆起した山の頂上付近で会話。

フジマエのハママツへの会話は、通信であり、声を出さなくても考えれば送信できる事が判明。

シタラガハラ、ハママツさんを眠らせ、ナガシノとともに砦に向かう。(第十九話)


●幻想交流世界

藤前、前回(第十九話)13時間後に起床。
退勤して玄関までたどりついたことまではかろうじて覚えている。
その後気を失う。
その後服を着替えて出勤。食事はコンビニで購入。
出社後、24時間の休みをもらっていたのを思い出す。
藤前、出社後艦橋と会い、休むように言われる。次は12時間勤務との事。

その後、家に帰って寝ようとするが、全力で会社に戻って
上司の香取に勤務がしたいと言うが、労基法がある為断る。

家に帰って、寝るがこんな時に限って寝られない。(第二十話)


●希望世界ーエルス

ハママツさん、フジマエを思う存分ポカポカする夢を見る。

見知らぬ古い建物の中で目を覚ます。建物の中にまで蔦が伸びている。

ハママツ、楽器と長靴を抱いて、海に出る。

艦橋、ハママツさんと初めて会話する。
現在、ハママツさんがいる場所は、幻想交流世界では、長篠設楽原PAとほぼ同一の座標である。

藤前、艦橋と交代する。
ここから12時間は、藤前が担当することになる。

ハママツ、身支度整える。

ハママツ、海岸で刀を振っているナガシノと会う。

先の戦闘騎戦闘では、
計画では、この古い建物のある場所から10km地点まで進出する予定だったらしい。

ハママツ、ナガシノと友達になる。(第二十一話)


●希望世界ーエルス

ハママツ、ナガシノやシタラと会話。
崖の街の話とか、集団生活の話とか、繁殖の話とか。

ハママツ、初めて魚を食べる。
魚は絶技で調理される。

シタラ、尻尾でナガシノの頭をはたきながら、注意する。
シタラ、空中に魚を放り投げ一呑みしている。身体のサイズがそもそも違う。

ハママツ、ナガシノと鳥鍋の話をする。

ハママツ、ナガシノがニホンの誰と連絡しているか聞く。(第二十二話)


●希望世界ーエルス

ハママツさん、ナガシノさんに案内され、砦内の井戸の水を飲む。
水面に、日本のお年寄り達が映る。

ハママツさん、お年寄り達と会話。

藤前、男が少ない事に疑問を抱く。(第二十三話)


●希望世界ーエルス

ハママツ、ナガシノさんのいる砦で夜中に目を覚ます。
冷たくもない青く輝く雪が降る中、月と青い雪に照らされて、波の音を聞く。

ハママツさん、藤前と一日喧嘩しない事を約束する。

次のルートは、藤前曰く、岡崎でありそこで巨人と会う。 その後は、東へ向かい駿河湾沼津を目指すらしい。(第二十四話)


●幻想交流世界

ここ数日、管制室が騒がしい。
理由は、藤前がばたばた暴れたり、ばったり倒れたりするからである。
その状態を見かねて、香取が動く。

香取が藤前と話をする。
香取、藤前におまえ絶対失恋するからという。
藤前、それを拒否。
結果的に、藤前折れず、香取目をそらす。(第二十五話)


●幻想交流世界

藤前と名鳥が昼から居酒屋で飲んでいる。
技術部:名鳥初登場

名鳥、藤前の話を聞きながら、皿やビールが増えていくのを気にかける。
最後にビールを飲もうとして藤前の首をしめる。(第二十六話)


●幻想交流世界

藤前、酒を飲んで寝て起きたら、財布の中身が315円になっていた。ちなみに貯金はない。

藤前、それで覚醒した。正確には覚醒したような気分になって冴えたような気がした。

藤前、大股で出勤し、管制室に入った。
香取を睨みつけ、艦橋の後ろに座って一時間。悠然と交替。
怒りを抑えて、涼しい顔をしてヘッドセットをつける。

希望世界のハママツさん、体操をしている。

ハママツさん、鼻息で藤前に変わったことが分かる。

ハママツさん、藤前喧嘩になりかける。
藤前の後ろで香取が盛大な咳払い。

藤前、またハママツさんと喧嘩になりかける。
後ろで香取が咳払い。

藤前、ハママツさんここから24時間喧嘩をしないと約束。

藤前、怒らないように無難な会話をしようとする。
背後で香取が机の前で水泳大会をしている。

お互い緊張しながら次の話へ。(第二十七話)


●希望世界ーエルス

ハママツさん、朝に海辺で歌を歌う。湖面をイメージして歌を歌う。

藤前、ハママツさんの歌についてノーコメント。

秘密が嫌いなハママツさん、藤前の対応に怒り、315円の歌を歌う。
これに藤前が怒る。

旅に出るように藤前が言うが、ハママツさん反抗し体育座りをして、絶対動かないという。
その後耳も塞いで、ぎゃーという藤前の声が聞こえた。

その後、シタラがハママツさんの頭を尻尾で撫でる。
それを見たナガシノが、シタラの尻尾を捕まえる。

色々話し合いの結果、可能性の変動が起きる。

藤前の声が、ハママツさんには現在聴こえず、ナガシノさんに聞こえているということである。(第二十八話)


●幻想交流世界

NEFCO管制室

ハママツさんを表示している映像、音声が消える。
藤前、呼びかけを続ける。

艦橋、通信途絶を報告。

香取、他のチャンネルを確認。
定点ポイント、長篠設楽原
定点ポイント、浜松
定点ポイント、岡崎
定点ポイント、駿河湾沼津
予備の定点ポイント、もっくる 健在。

ハママツとの個人通信が途切れたと判明する。
艦橋、気の毒そうに藤前を見た後、何も言わず作業。
艦橋、名鳥と原因について話をする。途中で、香取も加わる。
名鳥、現在、ハママツさんとの可能性に大きな変動が起きたというか、可能性が減ったのではないか考える。

藤前、失敗したと顔を青くする。
藤前、香取に詫びに行く。
藤前、香取と口論。 結果説教。
説教中、名鳥が、香取に提案。
名鳥、今は窓が別の人に映っている事を示唆。
ナガシノさんはそんなに可能性を持っていない。
岡崎に移動すれば通信途絶されることが予想されると示唆。対応策は現状ないとのこと。
名鳥と香取は同時に横目で藤前を見る。
藤前は死にそうな顔をしている。

そっと背後のドアが開いて、小さく手を振って、岩井が姿を見せる。
岩井が少し笑って、藤前を睨んだ後、横を通りすぎて艦橋の横に立った。
「通信を代わってくれないか。こういうのは経験こそ物を言う」(第二十九話)


●幻想交流世界

岩井、ヘッドセットをつけながら、他人が見たことがないような静謐に満ちた顔をした。
岩井、ナガシノさんと会話。

岩井、ナガシノさんにハママツさんを抱きしめるように頼む。

ナガシノさん、姉にやっているようにハママツを抱きしめる。

岩井、ヘッドセットを取って、冷たい目で藤前を見て、すぐに目線を外し、
自らの横の席に座る艦橋を見る

岩井、艦橋にロードパンサーの設定を元に戻させる。

艦橋がロードパンサーに指示を与える間に岩井は再度藤前を見る。

背後のモニターで画像が復活する。
顔を真っ赤にしたナガシノが目を回した上に顔を赤くしたハママツさんに抱き着いている。

岩井、ヘッドセットを置いて、藤前の横を通り過ぎる。
「娘っ子ってのは上から落ちてくる綺麗な鳥の羽みたいに扱うもんだ。君の、扱いは雑過ぎる」

岩井、そう言って、難しい顔をした香取の肩を軽く叩いて岩井は去ろうとした。
香取、首を横に曲げて、岩井を見る。

「それも予告ってやつですか」と質問。
岩井は、苦笑して「違う。既婚者としての助言だよ」とのこと。
「俺は秘密にされるのが大嫌いです」
 「知ってるよ。だから今のは本当だ」

岩井が去った後、
香取は机を揺さぶって不満を表現した。
香取、まだ立っている藤前を面白くなさそうに睨んで、口を開く。
「帰っていいぞ」
「いえ、仕事させてください」
「俺は岩井さんのどや顔を見たくないし、それ以上にさりげなくフォローされるのが嫌いだ。分かるか」
「分かりません」
香取、ゴリラのごとく机を揺らした。
藤前、落ち込んでいる彼には、その動きは見えていなかった。(第三十話)


●希望世界ーエルス

岩井、ナガシノさんに通信を送る。

ナガシノ、岩井と慌てながらも話す。
岩井、ナガシノさんにハママツさんを抱きしめるように頼む。

ナガシノ、慌てて、姉を見る。

シタラ、大きなモフモフの姉は、のん気に魚を狩る。
ナガシノ、シタラさんに恨みの目線を送って、体育座りのハママツさんを見る。

ナガシノ、岩井と話す。

ナガシノ、ハママツさんを抱きしめるつもりが押し倒し、目を回す。

ハママツ、ナガシノさんに背中を叩かれ、痛がる。
それを見たシタラは、ハママツさんにナガシノさんはハママツを心配していると言う。
ナガシノさんも藤前も心配していたと伝える。

ナガシノ、岩井と藤前を取り違えて勘違いするが、シタラはそれに気づいていたが
何も言わずに尻尾を振る。

ハママツ、ナガシノの言葉に疑問を抱くが、その後通信が回復し、しおらしい藤前の声を聞いて気分を戻した。 (第三十一話)


●幻想交流世界

藤前、岩井によって鮮やかに問題を解決されたのを見て、自らの自分の未熟を思い知った。
自らがハママツさんの専門家でなかったことを突き付けられる。
力なく椅子に座って、頭を抱えて、反省する。

藤前、ハママツに謝り、色々話をする。
崖の街で人減らしが起きるのに時間がなく、その為には岡崎に行き、戦力を連れてくる必要がある。
長篠の魚や岡崎の穀物があれば、希望世界における浜松の食糧不足は解決する。

しかし戦力を借りてくるには、顔も見たこともない連中を助けられるかという者もいるため
その為に、ハママツさんが行く必要があった。

ハママツさん、岡崎行きを決意。

藤前、ハママツさんを見ながら不思議な気持ちを抱く。(第三十二話)


●幻想交流世界

藤前、管制室に居残る事をせず、ちゃんと休むことにした。

藤前、寝転がり、タブレット端末に映した地図を見て思索にふける。

1:岡崎と長篠設楽原間は、直線で20kmほどでしかしそれは高速道路にとってはという話である。
2:希望世界とこちらの世界では、地形的にほぼ同一という話だが、戦争によって大きく変わってしまっていた。
3:希望世界救援プロジェクトの一環として、この連絡計画がある。
計画は一番最初に死ぬ。 綿密な計画、スケジュールを立てたつもりが、最初の段階でもろくも崩れる
順当に行けば、スケジュールを引き直し、計画を見直しというところだ。今回、ハママツさんは準備の賜物で助けられた。
正直運がよかっただけだという。
4:早くしないと崖の街で人減らしが起きるとのこと。 この作戦は、元々崖の街での人減らし
第一号であるハママツさん助けるために建てられた。 をこれらの希望世界の問題をネットにあげて議論しても
人の命が重い関係上、争いを招くだけであり、結果それではNEFCOの活動範囲を限定してしまう。

出勤時間が近づき、出勤。 しかしハママツさんは12時間寝ていた。

ハママツさん、藤前の鼻息に気が付き起きる。(第三十三話)


●希望世界ーエルス

ハママツさん、第三十三話で藤前が来る、1時間前くらいには起きていた。
ハママツさん、藤前の態度に、元気が無いように感じる。

ハママツさん、藤前と話すが、藤前の態度に驚く。

ハママツさん、さらに藤前と話すが、藤前の態度に驚く。

その後、旅の話になるのだが、戦闘騎に襲撃されたこともあって、出発について少し考える事になる。

その後、ハママツサン、白い塊のシタラと話、シタラに抱き着いて寝ているナガシノを見る。

ハママツさん、崩れた砦の外に出て、海を見ながら防壁を歩いて、しゃがむのによさそうな場所を探す。

ハママツさん、トイレ。

ここで、藤前、10分待つと言うが、その後600数を数えるまで待つと言い換える。

ハママツさん、藤前がなぜ1000ではなく、600なのだろうと気にする。(第三十四話)


●希望世界ーエルス

ハママツさん、海岸で手を洗っているとナガシノとシタラが砦の廃墟から出てきた。
ハママツさん、砦を見ながら、昔の絶技は強かったんだなと思う。
あるいは、昔は人間も戦闘騎のように絶技使いに使われていたというので人間が掘って作ったのかもと考える。

ハママツさん、フジマエと会話を再開。
ハママツさん、歩いてきたナガシノに抱きつく。
ナガシノ慌てて、身を固くする。 抱きしめ返す。顔が真っ赤。

ハママツ、フジマエと会話再開。
フジマエの事を聞く。
フジマエ、楽しいことー高速道路工事の話をする。

ハママツさん、しばしフジマエと道の話をする。ナガシノさんを抱きしめながら。

ナガシノさん、なんか大変な事になっていて、どれだけ息を止めていたのか肩で息をしていた。
力なく砂浜に崩れ落ちる。顔が真っ赤。

それに対して、困惑のハママツさん

シタラ、面白そうに尻尾を振りそろそろ朝食を食べながら作戦会議をしましょうと口にする。(第三十五話)


●希望世界ーエルス

ナガシノさん、魚をぼそぼそ食べたり、シタラに抱き着いたり、お昼寝したりしている。

ナガシノさんの様子を見て、ハママツさん、シタラに人に慣れてないから昼寝ってどうなのと言うがそれに対して
シタラは、寝て考えをまとめているという。

夕方前くらいに、ナガシノさんが起きるまでハママツさんは藤前とお喋りして過ごした。
3人で夕食である、あく抜きした山菜を塩で煮たものと魚の丸焼きを食べる。

西の街へ行くことについての話をする。
ハママツさん、西の街に戦闘騎がいなかったのかとシタラに聞くといたが、人間と一緒に戦闘騎と戦って
勝ったと聞いているという。

シタラ曰く、数が少なかったこともあり、指示する司令騎や巨人殺しがいなかったと思われる為、集団での
組織戦を本領が発揮されなかった為であるという。
実際発揮されなかったので大したことないという話だが
ハママツさんがいた崖の街でも、かつて飢えに苦しんだ末、岩とかを持って大勢で立ち向かったが全滅した。
戦闘騎は100日に渡り無謀な人間どもを生きながら食い荒らし、悲鳴が絶えることなく聞こえ続けたという経験が
あるので、大したことはある。

崖の街周辺には司令騎や巨人殺しがおそらくいるという事なので、西の街から援軍を呼んできても
おそらく勝つことは難しいだろうとハママツさんは考えている。

シタラは、それに対し鉄砲を量産すればあまり被害を必要とせず勝つことができると言っているが
それだと、西にある街の人々が崖の街を占領してしまうのではないかとハママツさんは懸念する。

それに対し、フジマエは、崖の街の人々は食料的にも飲料的にも医療的にも、つまりあらゆる分野で単独では
生きられない規模になりつつあり、人数に比して物資が少なすぎており、どこかの行政区分に組み込まれた方が
いいと長老とも話をし了承を得ているとのことを告げる。

ハママツさんはこれについて激高しかけるが、長老のそういう判断を考えて思い直す。

占領した人が悪い人である可能性をハママツさんは懸念するが、フジマエはかなり慎重に人選びをしたつもりだとの事。
これに対して、ハママツさんは、故郷がなくなると言う事に懸念を示す。

道路を作るというのがそういう事なのかと、ハママツさんはフジマエに聞く。
藤前、道路が一つの国を成立させるために必要なものであるのは確かだとした上でハママツさんに反対なのかと聞き
いままで人名第一だとした上で、その方向で動いてきたと告げる。

ハママツさん、自らの考えで方向性が変わるかどうか、藤前に聞く。
藤前は、まさか合併や道路敷設が嫌がられるとは思ってなかったとして、こっちでも確かにそういう話はあり
だから理解できるし、問題があるなら考えないといけないと思うと告げる。

時間がないのが問題とした上で、ハママツさんは、占領されることは仕方ないと考えようとするが
それに対して、藤前とナガシノは同時に心配しそうにそれでいいのか?と問う。
ナガシノやシタラガハラにこのまま二人だけでやっていくわけにもいかないだろうと考え、
それこそ西の街にいかなければいけないということを思う。
しかし、ナガシノはシタラといれば問題ないとしている。

シタラに戦闘騎が死ぬことについて、どうも思わないのか聞くと、背筋が凍るような酷薄な笑いで
戦闘騎は戦うのも死ぬのも当然の話だという。

ハママツは彼らの話を聞き、NEFCOではない藤前の意見を聞く。
藤前、僕の上司が後ろにいるんだがと言ったあと、ハママツさん次第だと言う。
僕は君の味方ってことだと言う。
それについてハママツが照れながら喧嘩してたくせにと反論する、
喧嘩してた事に反省するが、それとこれとは関係ないという藤前。
それについて、反論する。ハママツ。

からんころんと音が聞こえる。
その音を聞き、ナガシノとシタラは同時に立ち上がる。(第三十六話)


●希望世界ーエルス

ハママツさん、土鈴の音を4箇所で確認する。距離は500歩ほど。
ナガシノさん曰く、それは警戒用の鳴り物らしい。(こっちでいう鳴子)

ハママツさん、ナガシノさんの横顔の厳しさを見て、状況が良くないことを知る。
ナガシノさん、ハママツさんの手を掴み、同時にシタラの鬣を掴んで騎乗。
シタラ、凄い速度で崩れかけた砦に駆け戻る。

砦内

ナガシノさん、鉄砲の準備を始める。
ハママツさん、自分でもできることないか探し、音は三つではなく、四カ所でなったと伝える。
ナガシノ、耳がいいんだなと見向きもせず伝え、ハママツさんは吟遊詩人だからと返す。
フジマエ、露骨に緊張していることが分かる。
自分は安全なのに、緊張していると不思議がる。でもこれが最後のやり取りになるかもしれないので
フジマエと喧嘩したくないと思うハママツさん。
調子狂いながらも、フジマエに何か役に立つことを話して欲しいというハママツさん。

藤前さん、ロードパンサーのセンサーを展開している事を伝える。

ハママツさん、フジマエの言っていることがわからず、友達の役に立ちたいと思うが
役に立てることがなく、無能な自分に嫌気が指す。 ダメだなあと体育座りして膝の上に頭を乗せている。

藤前さん、センサーを展開した事を伝える。
それはある意味、武器で長篠設楽原PAとその周辺の700箇所以上の情報を収得している。
希望世界のその周辺で何が起きているか手に取るようにわかるという。
それについて脅威が分かる。 高速道路は振動、光学、音響、あらゆるセンサーの塊でもある。それを利用するらしい。
分からないというハママツさんに対して、敵の姿は見えないが、複数の音源を探知できる 多分戦闘騎だと伝える藤前。

ハママツさん、その音を聴けるようにしてほしいと指示。

ハママツさん、戦闘騎、重いやつが9、軽いのが3、 あと後ろにいくつかいると伝える。


※戦闘騎 重戦闘騎9 軽戦闘騎3 その後ろに何騎かいる。


藤前さん、後方50m。後方50歩のセンサーに切り替える。


※後方50歩の所に戦闘騎 4騎


シタラ曰く、戦闘騎は4騎でひとかたまりであり、4個小隊16騎いるという。
強襲してこないのが気になり、それと前と同じ数というのがさらに気になるという。
普通に考えれば、前回より多い戦力を出してくるはずとのこと。

ハママツさん、シタラの言っている事が分からず、音に集中しようと思う。

ハママツさん、2000歩先、戦闘騎48 何か歌ってると告げる。
ナガシノさん、顔色を変える。シタラが面白そうに目を細めて大きな口を開く。
シタラ、炎の歌か、水の歌か、ハママツさんに聞く、そのどちらでもない 夜の歌だという。

外が昼なのに、暗くなったのはそれからすぐのことであった。(第三十七話)


※まとめると
前方500歩辺りからその近辺に、重戦闘騎9 軽戦闘騎2 進軍中  
後方50歩の所に 戦闘騎4
そのさらに後ろ、2000歩の所に、戦闘騎48 (12個小隊 4騎×12) 夜の歌 詠唱中。
 

 


●希望世界ーエルス

夜の歌の効果により、周囲が暗くなる。藤前さんは、その光景を見てファンタジーめと罵った。
ハママツさんはうるさいと言おうとしたが、気持ちは同じなので黙った。

戦闘騎の総勢は64、距離を縮めずに寄ってきている。

ハママツさん、逃げれないかを提案するがダメっぽい状況。
逃げ道をいくつか作っているがおそらく敵はそこを最初につぶしに行っているらしい。
暗くにしたのも長距離からの狙撃を嫌ってのことだとシタラさんは推理する。

シタラはこんな状況でも楽しげで、そういうところを見ると、人間とは
心の有り様が違うと強く感じられた。

ハママツさん、フジマエさんにこりゃ死んだかもと伝えるが
フジマエさんは、縁起でもないこと言うなという。
敵が20倍もいるとハママツさんが諦め口調で言うがフジマエが21.333倍だとか正確な数字を言う。
フジマエの態度に本当に最期まで変わらないねと呆れ果てるハママツさん。

諦め口調のハママツさんに、勝手に諦めるなというフジマエ。
フジマエはこういう状況を予想して、その為の人員を雇っている。
高い金を払って新田という戦闘オペレーターを雇っていると告げる。替わろうとするがこれをハママツさんは拒否。

思わず口から出てしまった言葉に、恥ずかしくなってハママツさん自分の顔を隠した。
フジマエ、誰かと会話話がすぐつく、結果、フジマエが指示を与えることになる。
フジマエの言ったことをおうむ返しで伝えていくハママツさん。

NEFCOが暗くなって良かったねということ。
これにシタラが音を使うと理解し、ハママツを隅から近くに惹き寄せる。

音で聴き分けながら銃を打つ。戦闘騎は大きく、それに砦のおかげで敵の
攻撃方向は限られるのでよく当たるという。
数で任せて迫ってきた場合を心配するハママツさん、それに対して狭い所に突入するなら1対1だという。
シタラさんが戦ってくれるという。 それと銃の弾込めはハママツさんにもできるだろうと告げる。

ナガシノさん、ハママツさんに銃の装填方法を教える。
ハママツさんに、銃を撃つ時、少し離れて耳を塞ぐように指示。
銃の発射音で耳がやられると、そもそも戦う前提が崩れるらしい。

しばし、フジマエとハママツさんで掛け合い。

その会話の中で、ハママツさんは重要情報をゲットした。
そして、外が暗いと敵が見えないのであまり怖くないらしい。
3騎が歌をそれぞれ歌って、迫っていた。距離は200歩 (第三十八話)


●希望世界ーエルス

戦闘開始
ハママツさん、戦闘とは、考える暇もないくらいに忙しい物だなと実感する。

①音を聴く(聴き分けるのも大変、伝えるのも大変)
②合間に弾込めをしないといけない。
ナガシノが銃を撃つ速度に対して、ハママツのそれは遅すぎる為、
途中からシタラも手伝って一匹と一人で弾込めをする事になった。

ナガシノは、刀を抜いて筆記用具の筆を使って塗っている。

忙しすぎて、戦闘がどんな風に推移したか、ちっとも分かっていない。
ハママツさん、気が付くと、シタラに首根っこというかマントを咥えられて運ばれていた。

砦の部屋が爆発してしまっている。
それに対して、大変だなと思いつつも、それ以外の感想はなかった。
「助かった」というナガシノの口の端を動かして笑うのを見て、ハママツは
種族は違うがこうしてみると確かに姉妹に見えるという。

崩れかけていた砦が本格的に崩れる。 音が何も聞こえなくなり
ハママツさんは、土煙を吸い込んだか激しく咳込んだ。それで手が止まってしまって思考が復活した。

ハママツさん、そういえば大きいのが来ると伝えたのは自分だったと想い出す。
目の前に並んでいた銃はもうないけれど、弾込めは忙しいと思う。
ハママツさん闇の中で瞬いた。
フジマエ、小さい子供みたいに大丈夫かを連呼している。 

ハママツさん、その中で、戦闘とは忙しい。忙しくて大変なので、想像力を失う。自分がどんな目に遭うか
相手にどんな酷いことをするか、そこまで考えが回らなくなる。 合奏のようなものだと感じた。
自分のパートに忙しく全体がどうなっているのかなんて、分からない。
だから残酷な事も、怖いこともできるのだろうと感じる。

フジマエは、泣きながら生存確認を繰り返す。
それにたいしてうるさいと思いながらも、話しているうちにいつもの調子に戻るハママツさん。
現状は、シタラさんは、ナガシノを背にハママツを口にくわえて森の中を疾走している。
そこに藤前が新田からの指示を伝える。

「指示を伝える。現状は極めて喜ばしい。敵の爆破は明らかな失策だ。
最初から使っていなかったことからして近づかねば使えない、準備に時間が掛かるなどの
問題を持ち、さらに閃光や煙で混乱しているはずだ。対して我々は光に背を向けて夜目はそのままだ。これより逆襲に転じる」

それに対して、シタラ、ナガシノは納得し、ハママツにお別れを言う。
ナガシノは、シタラとともに逆襲に転じると告げ、ハママツには、一人で西の街、オカザキへ行くように言う。
ハママツはそれに対して、指示はどうするのかと反論。
それに対して、ナガシノは、指示はもらった、逆襲に転じろというのが指示で、確かにそれしか勝機はない
それに斬り合っている時に指示を聞くのは不可能だと告げる。
シタラは、大丈夫、うまくいったら追いつくからと優しく言う。戦闘の喜びとハママツへの優しさを同時に持つ戦闘騎。
まだ異論のあるハママツをナガシノは抱きしめる。力を込めて。
「ハママツは足手まといだ、分かるな」と言葉は厳しくても、声は甘く、優しい。
それにたいしてハママツは黙る。少しの会話。
その後、シタラは小さな声で歌を歌い、自身の体を真っ黒に染め上げた。

ハママツに別れを告げ、ナガシノは走りだす。 シタラは口の端を笑わせると後を追った。

残っても良かったのにとナガシノを背に乗せながら走るシタラ
友達のために戦えるのは嬉しいというナガシノ。そうならば沢山の首を獲りましょうというシタラ。
司令騎を穫れば、相打ちには持ち込めると晴れ晴れとナガシノは言い、ハママツの事を考えるのをやめた。(第三十九話)

 

 

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2016年07月11日 10:40