信頼と友情

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部室に一つ、腰まで掛かる長い髪。そして一つ、肩まで掛かる髪。

夕日に焼ける暗い赤。夕日を食らう暗い青。

 

菫「なあ照…お前、須賀と同じ長野出身だったな」

 

照「ん…」

 

少女は睨む。少年へと手を伸ばす親友を。

 

少女は嗤う。少年と距離を縮めぬ親友を。

 

菫「なあ照、この間喫茶店に行ったんだって? 私も二人で行ったが、なかなかいい店じゃないか」

 

照「っ…」

 

少女は睨む。常の平静を捨てて、瞳に激情を揺らしながら。

 

少女は嗤う。常の冷静を捨てて、瞳に嘲弄を滲ませながら。

 

菫「なあ照…須賀は随分と可愛らしいな。好きだと言ったら真っ赤になっていたよ」

 

照「菫っ!」

 

少女は睨む。相談した時、笑って励まして協力してくれた親友を。

 

少女は嗤う。相談してきた時、紅い顔ではにかんでいた親友を。

 

菫「――お前、遅すぎるんだよ」

 

菫「私が惹かれるのを見てただろう。須賀を誘うのを見ていただろう」

 

菫「それを今まで見ないふりして…お前は、どうするつもりだ?」

 

 

照「――今からでも、菫から奪い返す。必ず…お前なんかからは、絶対に」

 

菫「…ああ。そうしてくれ」

 

 

少女は笑う。心待ちにした言葉を聞いて、綻ぶ顔を見せないように。

 

少女は睨む。想いを抑えるタガを外して、嫉妬に燃える目を隠さずに。