観測開始から何千年経っただろうか。
あれから我が観測所は一定の行使を行えるようになった。
簡単な投射物なら一応飛ばせるようになった。
記録装置の拡張は常に行われている。
だが、残された本星の人々は原始的なままだ。
どうしようか。
だったら文明の再起動をしてみようか。
まず、手頃な準備を始めた。
コンテナに一定の種子と、
直接原始人が触れれば、その者に記憶を植えつけられる板を用意した。
前時代の文明が残した情報遺産で復元したものだが、
これ、絶対前々から考えていた人が居るってことだよね。
全く用意周到な人々だわ。
さぁ、撃ち込もうか。
手頃なコミュニティは…うん、
北極周辺と南極周辺にある所か。
多分気づいてくれるはず。これで文明を再復興できるといいな。
落下してきた星の残骸、これを神の贈り物として喜んだ。
そして回収した人が見つけたのは、
種子と板であった。
ここから文明が始まる。
━━━━パルエ歴前500年台の、ある日
最終更新:2015年07月29日 19:10