パンドーラ隊第七部隊 報告書

パンドーラ隊第七部隊 報告書

人事更新に伴い、本日よりアリス・ケルタマシュ上級伍長が隊付き書記として報告書の作成を行う。

本日より第八期調査が開始された。
我が部隊は僅かに定員を欠いた状態での調査続行となる。

ヤグラの試験運用は第七期調査より継続されている。
現状報告として、ヤグラは輸送能力以外に目を見張るものはない。
部隊としては、砲塔を取り外し完全な輸送車両としての運用を要請する。
作戦中、ヤグラは専ら後方に置かれ、我々の余分な荷物を保護している状況にある。

砲塔型ダッカーの試験運用は、今期調査より開始される。
我が部隊には2両が配備されたが、狭隘な回廊内で戦車を運用とすることをエレズム部隊長は好ましく思っていない。
これまでの試作戦車と同じ結末を辿るだろう、というのが部隊長の推察である。
旧兵器の持つ光線火器が我が軍の戦車の備える装甲を容易く貫徹、切断することはこれまでの調査で明らかになっている点である。
エレズム部隊長は、依然として続くパンドーラ隊に向けての試作兵器の投入に対して、その必要性を懐疑している。

砲塔型ダッカーの配備と同時に配属された6名の戦車兵と2名の整備兵はクシュタ隊に編入された。
配属の手続きに関して大きな問題はなかったが、彼らが戦車の操縦、並びに整備に関してまともな訓練を受けていないことが間も無く発覚した。
長年にわたって続く遺跡局の粗末な手配はパンドーラ隊の宿痾であり、エレズム部隊長は他の部隊との連名で抗議文書を作成する旨を部隊員に示した。

追記:

第七期調査時の給与遅配が発生していることが部隊内の一部から報告された。
遺跡局には早急な対応を求める。

最終更新:2016年01月30日 23:04