リューリア、第五艦隊の軌跡

第五艦隊"旗艦戦隊"
旗艦:戦略空母"アルゲバル" (ギズレッツァ16機 デズレリア12機 マーレII6機 O=ヴァルゼ2機 空雷機16機
フォイレ12機コトラギ6機スパルナ12機)
直属:戦略空母"エレーヴォン" (セズレ16機  空雷機12機 ガルダ3機)
駆逐艦コンスタンティン級2隻

空雷艇カテナ級6艇(アルゲバルに艦載)

第五艦隊"護衛戦隊"
旗艦:重巡アッダバラーン級"ツェストファン"
軽巡メリア級2隻
軽巡シリオン級2隻
快速巡メルケール級2隻
護衛艦スワリン級1隻
駆逐艦コンスタンティン級2隻
駆逐艦セテカー級4隻

第一支隊
旗艦:装甲空母"グランザール" (セズレ12機 デズレリア6機 空雷機8機 ガルダ3機)
航巡"ベンヌイスケイル" (デズレリア10機)
重巡グオラツィオン級"ハーシェル"
軽巡ソルテガ級"ユクレイデス"
軽巡メリア級2隻
駆逐艦セテカー級2隻
駆逐艦コンスタンティン級2隻
軽駆逐艦フロテリラ級2隻

第二支隊(アーキル系、ザイリーグ系以外の兵士で運用される艦の寄せ集め)
旗艦:旧式戦艦ザイリーグ級"カソーツィエ=ポラム"-カルラ市国
旧式空母アンティラ級"トランバーゾ" (デズレリア4機 ユーフー10機)
旧式空母トゥラーヤ級"カノープス" (ユーフー12機)

旧式重巡プレケメネス級"サラン=ダムール"-テナー首長国
旧式重巡アルムタン級"ルーツィク"-カルラ市国
旧式重巡アルムタン級"ボルシッパ"-マン王国
旧式軽巡プラウテウ級4隻-カルラ市国-テナー首長国-マン王国
旧式駆逐艦ククリカン級6隻-カルラ市国-テナー首長国-マン王国

第三支隊
旗艦:大型巡空艦"ラスカリス"
戦略空母"ゲオルラード" (
フォイレ12機コトラギ14機スパルナ2機)
軽空母"ランテ" (
フォイレ12機)
旧式軽巡トリプラ2隻

駆逐艦シグニット級"アルヒサ"
軽駆逐艦フロテリラ級2隻
急降下対艦攻撃機ランセン級4機(駆逐艦1隻で2機曳航)

旗艦艦隊:戦略空母2、重巡1、軽巡6、護衛艦1、駆逐艦8、小型艦艇6
第一支隊:戦略空母1、重巡2、軽巡3、駆逐艦6
第二支隊:旧式戦艦1、軽空母2、重巡3、軽巡4、駆逐艦6
第三支隊:戦略空母1、軽空母1、重巡1、軽巡2、駆逐艦3、重航空機4
合計:戦艦1、戦略空母4、軽空母3、重巡7、軽巡15、駆逐艦23、小型艦艇6、重航空機4

全53隻、6艇

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第五艦隊の編成は戦艦が1隻だけ(それも連邦加盟国所属のザイリーグ級旧式戦艦)で代わりに、空母が集中配備されると特異な編成をしている。
これは、旗艦"アルゲバル"が鈍足で戦艦が足並みを揃えようものなら、第二艦隊より低速艦隊となる可能性があった為である。
また空母という「艦種自体が戦艦の足を引っ張る」と第五艦隊に空母を譲渡する代わりに戦艦、艦隊護衛艦、高速駆逐艦を引き抜いた提督も居るらしい。

第五艦隊の任務は前衛部隊と後詰部隊の中間地点を維持し続け双方への航空支援の実行。
第六艦隊の補給部隊を間接護衛を行いつつ前進し最終的に、各戦線を平定する。
つまり補給部隊の直接護衛の代わりに、航空支援を行うこと以外は、第六艦隊と同じ任務となっている。

任務の性質上、他艦隊と合流することも砲戦も想定していない為、各艦が食料品を搭載した浮遊コンテナを曳航することで補給問題を解決していた。
しかし、砲戦の邪魔になるのは言うまでも無いので途中で連邦チョコ以外の食料品を各艦の艦内に収容した後、コンテナを投棄している。

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X-38
リューリア作戦に備え全航空母艦の所属航空隊を招集。

X-32
陸上航空隊が"ゲオルラード"及び"ガレルロード"の所属航空隊の返還を拒否。
5日間の交渉で承諾を得るも今日になって再度拒否をされた。
最早、奴らに航空隊を返還する意思は無いと見る。

X-20
メルパゼル軍及びパンノニア軍の派遣航空隊を第5艦隊の管轄に置くことに成功した。
数日前、空母不要説を唱えてた脳筋バカの顔は非常に愉快だった。
艦載機不在となっている"ゲオルラード"及び"ガレルロード"へ補填する。

X-3
本日の会議は、脳筋が"アルゲバル"は役立たずであると言い出した為、手が出そうになった。
またこの発言で各艦隊の分艦隊司令官同士の乱闘騒ぎが発生し一時、会議が中断された為、最終会議は八提督のみで行うことが決定された。
奴は作戦終了後に歯数本折れるまで殴ることで勘弁してやろう。
覚えているがいい。

X-2
八提督が総旗艦"クンバカルナ"へ招集され作戦の最終確認が行われる。
何故か分艦隊司令官のダマーハンが居たが暴れだした為、直ちに叩き出された。
奴は、何がしたかったんだ?

会議中に戦艦"アリデット"及び"アクルックス"を第4艦隊所属艦に回航された模様。
直ちに第4艦隊より軽空母"トランバーゾ"及び"カノープス"の接収を命じる。
また下品な稲妻模様は2以内に消しておくこと。
あの脳筋絶対許さん。

X-1
艦隊の各艦に食料品を搭載した浮遊コンテナを牽引されるよう命じる。
作戦の予想以上の長期化を懸念した上での判断である。

Xday
全艦がエルデアより出港する。
カルラ市民の見送りは盛大であった。
旗艦艦隊及び第2支隊は単縦陣を編成し南下、第1合流地点を目指す。

旗艦艦隊:戦略空母2、重巡1、軽巡6、護衛艦1、駆逐艦8
第二支隊:旧式戦艦1、軽空母2、重巡3、軽巡4、駆逐艦6

X+1
第1合流地点に於いて第1支隊、第3支隊と合流。
当初の予定通り第1支隊を後続とし旗艦戦隊、第2支隊、第3支隊で輪形陣を編成。
第2合流地点へと向かう。

旗艦艦隊:戦略空母2、重巡1、軽巡6、護衛艦1、駆逐艦8
第一支隊:戦略空母1、重巡2、軽巡3、駆逐艦6
第二支隊:旧式戦艦1、軽空母2、重巡3、軽巡4、駆逐艦6
第三支隊:戦略空母1、軽空母1、重巡1、軽巡2、駆逐艦2

X+2
第2合流地点に於いてメルパゼル軍及びパンノニア軍からの派遣隊を収容する。
派遣隊の編成を此処に記す。
メルパゼル派遣隊
・駆逐艦"アルヒサ"
・カテナ型空雷艇6艇
・コトラギ型戦闘機20機

パンノニア派遣隊
・ランセン型大型空雷機4機
・フォイレ型戦闘機36機

予定通り第3支隊の空母へと収容し大型機は牽引させることとした。

旗艦艦隊:戦略空母2、重巡1、軽巡6、護衛艦1、駆逐艦8、小型艇6(+6)
第一支隊:戦略空母1、重巡2、軽巡3、駆逐艦6
第二支隊:旧式戦艦1、軽空母2、重巡3、軽巡4、駆逐艦6
第三支隊:戦略空母1、軽空母1、重巡1、軽巡2、駆逐艦3(+1)、重航空機4(+4)

X+3
問題が発生。
メルパゼル人航空士とパンノニア人航空士の意思疎通に問題がある模様。
幸いにも三ヶ国語が堪能な航空士が"エレーヴォン"に乗艦して居た為、彼に第3支隊の航空隊長を任せることにする。
最善だが不十分な処置であり後々の懸念事項である。
これ以上の問題が発生しないことを祈る。

X+6
昨日の祈りは虚しいものだ。
第6艦隊の進攻が作戦計画より大幅に遅延中。
連絡機を派遣し状況を確認した所、補給船団の統率に困難が発生した模様。
やはり民間徴用船が多数を占めてる船団に長距離行軍は荷が重い。
今後、艦隊への食料品補給は期待出来ないと考えられる為、浮遊コンテナの牽引は正解であった。

X+7
第2艦隊、第4艦隊が合流に失敗する。
大方、第4艦隊の方が第2艦隊旗艦"アーキリア"の鈍足さに痺れを切らしたのだろうが独断先行となると大変危険。
第6艦隊には、悪いが二艦隊を支援すべく艦隊速度を上げるよう命じる。

X+8
第六艦隊の方も同じことを考えていたらしく結果的に分散せずに済んだのは、幸いであるも肝心の第二艦隊が旗艦"アーキリア"が損傷し撤退した。
"クレアシオ"とその指揮下の高速艦隊は、撤退せずに残ってくれるそうだが高速艦隊の任務は、単独奇襲攻撃の筈だ。今度は、単独で進攻する第四艦隊が危険な状態に置かれていることになる。
航空支援を第四艦隊へ集中するべきだろうか?

X+10
"オールドレディ"は、撤退に成功した模様。ひとまず第二艦隊は、危機を脱したことになる。航空支援を第四艦隊へ行うべきなのだろうが連絡の取れない第三、第八艦隊も気になる。
今は、冷静に状況を把握するべき時と判断し各艦隊へ向け連絡機を送ることにした。
今後艦隊に余裕は無いと考えられるので本日は、曳航していた浮遊コンテナの回収作業を行い食料の搬入作業を行った。
後、食料コンテナに残ってるのはチョコだけだ。私は食料コンテナに積まれているものは、一つ残らず搬入しろと命令した筈なのにチョコだけコンテナに残されていたのだ。気持ちは、痛いほど良く分かる為この命令違反に対する追求は行わないものとした。

X+11
最悪のが事態が発生した。第1艦隊旗艦"クンバカルナ"が奇襲により撃沈されたようだ。代わりに連絡が取れなかった二艦隊との連絡には成功したものの今度は、第1艦隊と行動を共にしていた第7艦隊との連絡が取れなくなった。
更に悪いことに最悪の事態はこの事では無い。第1艦隊、第4艦隊から次々と舞い込む救援要請らしき信号は、完全に混線してしまい詳細なことが分からなくなってしまっている。
ここに加えて各航空隊からの定期連絡、報告、発着艦要請等も混じり合っている。
本艦"アルゲバル"どころか第五艦隊の無線網は、パンクし麻痺状態にある。一先ず第6艦隊へエアカバーを送ったが誘導は出来なかった。
第六艦隊を無事発見してくれるのだろうか?

X+12
昨日が最悪なら今日もまた最悪だ。第3艦隊は旗艦"ノイギリェ"以下の主力が消息を絶ち連絡が取れる残存戦力は、重巡"トラペゾンド"指揮下の分艦隊だけとなった。
更に機能のエアカバーは結局、第6艦隊を捕捉することも出来なかった。これが原因で第6艦隊が壊滅的被害を被った訳ではない為まだ良い方。
そして第四艦隊は、こんな状態にも関わらず帝都へ向け前進中とのこと。ふざけてる。あの脳筋の頭は、脳みその代わりにチョコでも詰まっているのか?それともクルカか?彼はクルカ脳炎に罹患してないか作戦前に検査されるべきだったのだ。
しかし見殺しにすることも出来ない第5艦隊が彼女(ジッカス)を救援するには一番近い位置に居る。第四艦隊の退路を確保しつつ更に第6艦隊撤退の時間を稼ぐ為、艦隊を前進させることにした。
砲戦の発生が予想される為、浮遊コンテナは、残された積荷のチョコもろとも投棄した。誰も文句言うまい。

X+13
本日の天候、大荒れ。第1支隊を見失う。

間違いなく本日が最も最悪の日に違いない。第5艦隊の混乱は予想を越えている。
指揮系統の再編を最優先で現在行っているも後方に続くはずの第1支隊が見当たらない。
無線網は相変わらず麻痺しており連絡機に捜索を行わせているものの未だ発見の報告は来ない。
何故、私は無線網の復旧を最優先としなかったのだろうか?昨日の自身の行いが呪わしい。
"グランザール"以下、14隻もの戦力が丸々はぐれてしまい残ってるのは旧式だらけの第二支隊に指揮通りに動けるか不安な第三支隊。この戦力で第4艦隊を救援するのは困難だが第4艦隊を見捨てることは論外。
いくらあの脳筋の艦隊だろうと"クンバカルナ"に加えて更に一個艦隊の壊滅は到底許容出来ない。連邦軍が崩壊してしまう。
何が何でも救い出さなければならない。忌々しき現状、最悪だ。

旗艦艦隊:戦略空母2、重巡1、軽巡6、護衛艦1、駆逐艦8、小型艇6
第二支隊:旧式戦艦1、軽空母2、重巡3、軽巡4、駆逐艦6
第三支隊:戦略空母1、軽空母1、重巡1、軽巡2、駆逐艦3、重航空機4

X+14
本日深夜、帝国艦隊との夜戦が発生。軽巡1、駆逐艦1を損失するも撃退に成功する。
襲撃した帝国艦隊の詳細は不明なるも戦艦は確認出来ず。
無線網の復旧に成功するも第6艦隊との連絡を途絶。

今頃になってやっと無線網の復旧に成功したが今度は第六艦隊と連絡が取れなくなってしまった。
また昨晩、帝国艦隊の夜襲を受け軽巡1と駆逐艦1を撃沈された。この作戦が始まってから初の艦隊砲撃戦となったが手痛い被害だ。あの時、輸送コンテナを投棄しておらず戦術機動が阻まれていたら被害は、更に拡大していただろうと考えれば最悪の事態は避けられたと思いたい。
警戒していた帝国航空隊による奇襲も無い為、陣形を艦隊砲撃戦に備えた物へ変更することにする。

旗艦艦隊:戦略空母2、重巡1、軽巡6、護衛艦1、駆逐艦8、小型艇4(-2)
第二支隊:旧式戦艦1、軽空母2、重巡3、軽巡3(-1)、駆逐艦5(-1)
第三支隊:戦略空母1、軽空母1、重巡1、軽巡2、駆逐艦3、重航空機4

X+15
第4艦隊残存部隊との合流を成功する。第4艦隊は既に壊滅状態へと陥っており第5艦隊は追撃する帝国艦隊と交戦状態へ突入。
多数の第5艦隊航空隊は多くの帝国戦艦艦橋へ攻撃を成功させるも被害は甚大であり継戦は、困難になったと判断。直ちに撤退を命じる。

ようやく落ち着いて戦闘日誌ではなく航海日誌を書ける。
まず第4艦隊に追いつくことが出来たが無残なことになっていた。旗艦"ジッカス"は、壮絶な自爆をし跡形もなくなったらしい。
私は、どれもこれも酷く損傷した第4艦隊の残存艦艇をまとめ上げて撤退することを決定した。
第4艦隊を追って来た帝国艦隊は、私達アーキルの旗艦級戦艦にも匹敵する"グレーヒェン級"や"グロワール級"といった戦艦で編成されており、第4艦隊が返り討ちにされたのは、当然であった。そのような帝国艦隊の追撃を受けた第5艦隊の被害も深刻なものとなった。
第3支隊は、分艦隊旗艦の重巡"ラスカリス"と空母"ゲオルラード"を撃沈されたのを皮切りに次々に撃沈されていった。頼り甲斐のあったパンノニアの"ランセン"は全機撃墜されてしまった。出来る限り空母"ゲオルラード"の航空隊は収容したがその数はとても少ない。多数の機体が不時着の憂き目を見ることになったようだ。
結局、第3支隊で生き残っているのは、メルパゼンの駆逐艦"アルヒサ"に古ぼけたトリプラ級1隻のみ。更にトリプラ級の方は、損傷が激しく戦闘終了後まもなく航行不能になった為、自沈させるしかなく生き残ったのは、"アルヒサ"だけということになる。
第2支隊は、旧式艦の集いで最初から期待出来なかった。そして案の定、次々と撃沈され戦艦1と旧式空母1に若干の護衛艦を残して壊滅した為、"アルゲバル"指揮下へ合流させた。分艦隊旗艦の旧式戦艦"カソーツィエ=ポラム"が生き残ってたのは僚艦の重巡"サラン=ダムール"が盾になってくれた為だ。

旗艦艦隊:戦略空母2、重巡1、軽巡4(-2)、護衛艦0(-1)、駆逐艦6(-2)、小型艇0(-4)
第二支隊:旧式戦艦1、軽空母1(-1)、重巡3(-3)、軽巡1(-2)、駆逐艦3(-2)
第三支隊:戦略空母0(-1)、軽空母0(-1)、重巡0(-1)、軽巡0(-2)、駆逐艦1(-1)、重航空機0(-4)
第四艦隊残存戦力:戦艦3、重巡12、軽巡6、護衛艦1、駆逐艦14

X+16
帝国の追撃は継続中。交戦中、第2艦隊高速艦隊と合流するも交戦後、再び見失う。

分艦隊旗艦"クレアシオ"の高速艦隊が第5艦隊の救援に駆けつけくれた。第2艦隊の唯一、前線に残存していた戦力の彼女(クレアシオ)が生き残ってくれていたことは、嬉しい予想外だった。
どうせなら、そのまま護衛してくれるのが一番良かったのだが乱戦のうちに見失ってしまったのが残念でならない。
そして全くの音信不通になってしまった第6艦隊が今どうしているかは、気がかりだが無事撤退していて欲しいものだ。
この日の戦闘で元から損傷していた軽巡2隻が撃沈され、出撃時は23隻も居た筈の駆逐艦も6隻だけにまで減っていた。また本艦"アルゲバル"も多数被弾したがその巨大な艦体故に抗弾性も高く深刻な損傷にはなっていない。数少ない幸運だ。
僚艦の空母"エレーヴォン"も大口径弾を被弾し二本ある飛行甲板のうち一本が使用不能になってしまったと報告された。これで最初は7隻も居た空母で完全な戦闘力を維持しているのが2隻にまで減ってしまった。最悪だ。

旗艦艦隊:戦略空母2、重巡1、軽巡3(-1)、駆逐艦3(-3)
第二支隊:旧式戦艦1、軽空母1、重巡3、軽巡0(-1)、駆逐艦1(-2)
第三支隊:駆逐艦1
第四艦隊残存戦力:戦艦3、重巡11(-1)、軽巡6、護衛艦1、駆逐艦11(-3)

X+17
本艦、第5艦隊より脱落。

見慣れない帝国の新型艦の攻撃により格納庫で大火災が発生した。やむおえず指揮権を僚艦の空母"エレーヴォン"へ移譲する。
残存艦の撤退を任せ火災を消し止めるのに専念する。
今、空中に上げてある本艦の航空隊は"エレーヴォン"が収容してくれる筈だ。

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X+17"オクタヴィア=ヴェルゼ2号機"パイロットの手記
首尾よくグランビアを1機撃墜し湧いて戻ってきたら目の前には、恐ろしい惨状が広がっていた。俺達の母艦"アルゲバル"が業火に焼かれ着底している。旗艦を撃沈された第5艦隊は、もう終わりだ。
僚艦の"エレーヴォン"は生きていてくれないかと探したがどこにも居ない。見えるのは眼下で燃える"アルゲバル"に僚機の"デズレリア"1機と"フォイレ"3機だけ。このまま着艦出来なければと絶望感に打ちひしがれたが俺達は運が良かった。
しばらく帝都から離れるように飛び続けていたら一目で分かる位、特徴的なシルエットの航空戦艦を見つけた。連絡が取れなくなっていると聞いていた第6艦隊旗艦の"ユット・ザイリーグ"だ。
俺達は助かった。これで第6艦隊が撤退に成功すれば帰れる!

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X+18
戦艦"カソーツィエ=ポラム"が一度、墜落した本艦の護衛をしてくれたのは、第5艦隊の総司令官でもカルラ人でもなく一人の人間として嬉しかった。
火災は、燃えるものが全て燃えたおかげで鎮火し"アルゲバル"は、戦闘艦としては、瀕死だがまだ航行可能だ。
連絡を取りたかったが通信アンテナは墜落時に全て折れ連絡機は焼失した為、取ることは出来なかった。護衛の"ポラム"は艦隊間の通信が出来るほど良い無線設備は持っていない。
連絡の復旧に拘りこの空域に留まるのも危険な為、仕方なく"ポラム"と共に全速で撤退を再開するよう指示することにする。出来れば"エレーヴォン"に指揮を任せた本艦隊に追いつきたいものだ。あの追撃艦隊相手に壊滅していなければだが。

残存戦力:戦艦1(+1)、戦略空母1

X+22
2隻での撤退戦にならなかったことを感謝する。
有翼人アルゲバルの名を持つ本艦には加護があるのだと副官は言う。

損傷した重巡1隻とそれを護衛する駆逐艦2隻を発見し指揮下へ加えた。どうやら重巡1隻と駆逐艦1隻は第4艦隊の生き残りらしいが残りの駆逐艦1隻は驚くべきことに第3艦隊所属だった。
帝国軍の巡察艦隊と散発的な戦闘が繰り返されており、そのたびに被弾しつつも返り討ちにしている。旧式とは言え戦艦の"ポラム"と一応、砲戦能力を維持している"アルゲバル"の火力の前では、巡察艦隊程度は相手にならない。
しかし既に廃艦に近い"アルゲバル"へ更なる損傷が蓄積してるのは、間違いない上に既に私達は発見されている。"エレーヴォン"を追撃して行った、あの艦隊が近いうちに引き返してくるだろう。そしてその時は、覚悟しなくてはならない。


残存戦力:戦艦1、戦略空母1、重巡1(+1)、駆逐艦2(+2)

X+23
第1艦隊は何処であるか?我々第5艦隊は早急に知りたい。

更に軽巡1隻と駆逐艦4隻を指揮下に加えた。第1艦隊所属らしい。何で撤退した筈の第1艦隊の艦がこんな場所で迷子になってるのか理解出来ず頭が痛くなった。

残存戦力:戦艦1、戦略空母1、重巡1、軽巡1(+1)、駆逐艦6(+4)

X+24
本日の天候は快晴。リューリア空域にしては珍しい天候であり此処に記録する。

不思議なことに覚悟していた追撃は未だに来ない。それが何故か分からなかったが良いことには違い無い。
(この時期は、第6艦隊がネネツへ向かい進撃中だった為、撤退する艦隊への追撃は、一時的に弱まっていた。)

X+26
"クライプティア級"と思しき艦と遭遇するも逃走を許す。

"クライプティア級"1隻と遭遇しこれを取り逃がした。そのクライプティア級は、他の帝国艦と違い船体を緑色の塗装をされており見慣れない。もしかしたら"クライプティア級"に見せかけた新型艦かもしれないと推測した。

X+27
"フレイア"2隻、"クライプティア"8隻からなる二個空雷戦隊と交戦。全艦が前日の"クライプティア"と同一の塗装がされていた。
フレイア1隻、クライプティア2隻を撃沈。またクライプティア3隻へ甚大な被害を与えたと思われる。
第5艦隊の損失は軽巡1隻、駆逐艦3隻。撃沈された艦の乗員の収容を可能な限り行い撤退を再開する。

"フレイア級"2隻に"クライプティア級"8隻からなる帝国の高速艦隊の追撃を受けた。今回、追撃してきた帝国艦は全艦が昨日見た"クライプティア"と同じ緑色に塗装されていたことから、あの色が特別な意味を持っていると理解した。
何故なら、恐ろしく手慣れで強力だった為だ。これまで引き連れてきた他艦隊の艦は、半数がやられてしまった。
この"アルゲバル"も被害甚大で何でまだ、航行出来るのか乗艦する私自身、不思議だ。

(注釈:この時、第5艦隊は知る余地も無かったが緑色の艦隊とは"稲妻部隊"のことである)

残存戦力:戦艦1、戦略空母1、重巡1、軽巡0(-1)、駆逐艦3(-3)

X+29
"アルゲバル"を放棄することを決定した。

突然轟音が鳴りしばらくすると艦尾の大プロペラが吹っ飛んだことが報告された。あの精鋭部隊との戦闘で損傷していたのが限界を迎えたらしい。既に補助の推進機関は被弾し機能を停止している。
艦長に"アルゲバル"を放棄すると伝え総員退艦令を下させた。浮遊機関の出力が最低まで落とされ緩やかに落下を始める中、私達は整然と指揮下の各艦へと移譲した。
"アルゲバル"との別れを見届けてる余裕は無い。後ろ髪引かれつつ私は、旗艦を失い5隻にまで減った第五艦隊。正確には、落伍艦の寄せ集めに前進の再開させた。
乗員達は皆、離れていく"アルゲバル"へ向け帽を振っていた。


残存戦力:戦艦1、戦略空母0(-1)、重巡1、駆逐艦3

X+X
"ポラム"のポンコツ具合に参りつつもやっと帰還に成功した。今までずっと頼りになり古ぼけてようがその大火力で帝国艦を返り討ちにした旧式戦艦は、損傷が原因の機関不調に悩まされマトモなスピードが出せなかった。そのせいで帰還の遅い私を上の連中は、戦死したものだと勘違いしてたのだ。まったく失礼なことだ。
どうやらはぐれた第一支隊は、旗艦"グランザール"の指揮下、無事帰還しているようだった。"エレーヴォン"に指揮権が移譲された本艦隊も再び"クレアシオ"と合流することに成功し軽巡2隻に残存していた駆逐艦6隻のうち4隻が撃沈される被害を出しつつも生き残っていた。
戦略空母3隻に旧式空母1隻、これだけ生き残ってくれれば艦隊の再建も可能だ

最終更新:2016年10月27日 00:09