パルエのコンピュータ

※これは公式設定ではないです。文字通りのコラムです。注意して読んで下さい。

導入

コンピュータと呼ばれる人達が居る。
それは専用の計算尺を用いたり、
また計算機を使って計算をして、
その答えを提出する人達のことだ。
これは旧文明の遺物で計算力の高い物があろうとも、
結局はこういったコンピュータと呼ばれた人達が居るんだよね。
昔の対数表などもこのようなコンピュータたちによって作られたものであったりするんだ。
だけども、このようなコンピュータ達を制御するには、数学が必要になるんだ。
ここではまず数学の話をしよう。
そう、パルエの数学の話をね。

パルエの数学

惑星パルエにおいて数学というものは、
"旧文明からの再発見"か、
"自力思索による発見"のいずれかに相当する。
地球人の私達にとっても身近な数学も、このどちらかに起因しているんだ。
あのガウスの数学だって、きっとパルエ人らしい命名になっていることに違いはないだろうし、
私達の歴史に連なっているとは言え、同じ名前で言われているかと言われれば、
きっと違うだろう。
だけども、ここでは私達において知られている数学のアルゴリズム名で語るほうが良いし、
読者にもわかりやすいと言えるので、そこは適材適所で考えてほしい。

まずラスティフロントで言えばなんだと思う?
そう、空中艦だね。
空中艦上から砲撃するとなると、
上空に飛んでいる+弾道計算というものが発生するね。
ここで数学が出てくる。
数学というものがあると、命中精度が大きく上がり、
また砲撃手の才能や練度による命中精度のばらつきが小さくなる。
これが数学の力だ。わかりやすい例だね。
次に兵站でも力になる。
数学に基づけば、正確に言えば"帳簿"と言うのだけども、
これを用いることによって、パルエにおいて物資の管理が容易になるのだ。
また兵站で失敗すれば、あのようなことなことになってしまう。
こういう所でも数学は活躍できる。そして統計学も同様に強力なツールになるだろう。
これを用いれば、部品の精度は上がり、また兵士が飢餓に襲われることも少なくすることだってできる。
艦船だって同様に言える。ダメージコントロールにも使えるし、
強化すべき所だって同様にわかるし、強化すべきでない所だって同様にわかるのだ。
数学はとても重要な要素であり、
パルエの文明を発達させるためにも数学は必要不可欠なものである。
だが、ここではそこまで詳しくは言わないでおこう。
次はコンピュータの話だからだ。

パルエのコンピュータ


まずパルエのコンピュータはいつも火花が上がっている描写がよく見られると思う。
それは確かに事実だ。
ただしそれは操作ミスだったり、クルカが余計な所をかじってショートさせていることだってあるだろう。
重要な所はそんな所ではない。
コンピュータの存在は"人"と"機械"の二種類あるというのもそんな側面から来ている。

"人"のコンピュータでは主計算と検算を用いることで、答えを求めている。
米国だって人のコンピュータを使っていた時期もあるし、
日本だって使っていた時もある。調べて見れば、計算尺大会だとか、
今でもそろばんの大会とかもあるけども、そんな感じに、
銀行や大企業(財閥だった時代でも)、国家でも一般的だった。
そして"機械"のコンピュータが求められたのは、"正確性"と"速度"、そして"大量の計算"という需要からのなのだ。

コンピュータが存在している意義

パルエのコンピュータだって同様の需要は存在している。むしろたくさんある。
例えば旧文明遺物。これは完全にコンピュータだ。
旧文明の遺物を操作するためにはコンピュータは必要不可欠であり、
なければ使えないただのガラクタでしかない。
これは浮遊機関であっても、生体器官であっても同様に言えるのだ。
旧文明を使わなければ、今のパルエ文明には成らないと断言できるほどにね。
浮遊機関の操作プロセスも同様にコンピュータによって調べたものだ。
オシロスコープによって操作パルスを調べてマッピングし、
このパルスを再現するための機器を作らなければいけなかったからだ。
当然起動電圧も必要だし、維持発電機だって必要だ。
どうやって機械を動かしていたのかと考えるだけで、
話はどんどん膨らむことだってできる。こういうところで知識が必要になるので、
やってみたい方は調べてみよう。

そしてオシロスコープもコンピュータと言える。
オシロスコープ自体は真空管があれば作ることは可能だ。
真空管という部品はコンピュータの部品として、とても有名だ。
この真空管がなければ、無線通信だって不可能だし、
それを使わないとなると、
旧文明の遺物を使わなければ達成できないことだって大いにあるからなのだ。

コンピュータの種類

パルエにおいて、コンピュータと呼ばれる物は、
"歯車"、"リレー"、"真空管"の3つに集約される。(半導体タイプはもう少し後だよ)
勿論ここには機械式であったり、カンバン式のコンピュータだって存在している。
そういう意味ではパルエでは普通にコンピュータの需要は必要なのだ。

真空管式計算機

火花が出るのは真空管のタイプ。
動作電圧が高く、また流れる電流も大きいので、
接続ミスや、クルカがちょっかいを出してきたりすると、
クルカが感電死してしまう可能性もあるし、
火災だって発生する。
演算量も多めかと言われれば、それは使用している真空管が少ないからとしか言えないだろう。
簡単な足し算ですら数分を要するのは、どうみても真空管が足りないからだってのは、
少し考えれば理解できるし、事実だと思う。
真空管を使ったコンピュータは、ENIACとかあるけども、
パルエのコンピュータでこんな大きいなものを使えば、弾道計算なんかすぐできるだろうし、
爆縮レンズの計算だって有限の時間でクリアできるだろう。
パルエの火花が上がる真空管式計算機はそんな大掛かりではないと私は思うし、
そんなに予算も付けていないのだろうと思う。
だって他の計算機があるからね。

リレー式計算機

リレー式計算機はそういう意味では真空管よりは古いけども、
電気を使う計算機においては安心感のあるものだと言える。
リレーの動きを確認すれば良いのと、
リレー自体、仕組みは脳筋パルエ人だってわかる。
オデチア人だってすぐ理解できるし、部品自体も簡単だ。
ただ、リレーをどのように組み合わせれば良いのかという問題が重要で、
ブール代数の概念が必要になる。
これは完全に計算機科学の分野であり、
一般人(特に数Ⅰも学んでいないような人や、忘れている人)にとっては辛いと思う。
ただ、パルエ人でも可能だ。
それも初期ぐらいからでも制作可能なレベルなので、
電気計算機と言えばリレー式計算機と呼んでもいいと、私は思う。

機械式計算機

歯車式、及び他の機械式計算機も、
パルエにおいては必要な存在だ。歴史的にもね。
大きな計算機は必要なことであり、
自動で計算ができることへの憧れは今も昔も変わらない。
そういう意味では、パルエのメルパゼンみたいな人達がやっている可能性は大いにある。
それを題材することも十分に可能だ。
構造は難しいし、専門性も高いけども不可能ではないし、
なによりも数学が必要なだけで、
難易度はさほど高くないと言えるだろう。
調べては色々と出てくるので、計算機科学に自信のある方や、
数学にも興味のある方でもその魅力を得られると思う。

最後に

パルエでもコンピュータは必要だ。
それは歴史の各所で存在し、
そして必要とされてきたのだ。
悠遠たるパルエ世界の、いついかなるところでも。
それは決して無くてはならないし、
それ無しにラスティフロントを語ることさえ、不可能だ。

P.S.帝国の計算機について

帝国の計算機は生物を利用したタイプや、
細胞を使ったタイプなどもあります。
今流行の量子コンピュータなどに近いやつもできるぞ。
最終更新:2017年06月28日 23:50