ザイリーグ軍管区

ザイリーグ軍管区 Zeilieg District

国旗追加(2023/07/09)
テンプレ統一運動(2021/10/14)

アーキル連邦への加盟によって事実上消滅したオアシス連合ザイリーグですが、第二紀半ば・500年代中盤になり戦線が膠着し、帝国の直接の脅威が薄れてくるとザイリーグは歪な形で連邦内の勢力として姿を表してきます。
連邦のザイリーグ"軍管区"は、立地を生かして財を成し、連邦随一の"構成国"となりました。

 

  

国旗がイッパイイッパイホシイイイィィィィィィ!!!!!


国旗
公用語 アーキル語(ザイル基層語方言)
メルパゼル語
アナンサラド語
首都 ミネルグ
最大の都市 メギド要塞
通貨 連邦ディナール
メルパゼルイエン
国歌 軍団行進曲
民族構成 ザイリーグ系
アナンサラド系
アーキル系
メルパゼル系
その他
68%
12%
10%
4%
6%

キャラクター・パレット

1:系 2~3:系 4~6:系

概要

ザイリーグはパルエ大陸の北半、その球中央部の砂漠・オアシス地帯です。
街道もな区、世界地図ですら未発達だった時代においても、かれらの緻密なオアシス同士のネットワークは当時の世界情勢を網羅するのには十分でした。
500年代初頭の帝国侵略から国土を守るため事実上アーキルに吸収されたザイリーグですが、パンノニアを除けば帝国と対峙するのはこのザイリーグであること、
そして東西地域を結ぶ重要な陸路・航路があることから連邦構成国内での投資が続き、第三紀初期には事実上連邦で最も発言権がある立場として全盛期を迎えます。
実際には国ではないにせよ、その経済力はいち国家と同等の規模を誇り、その財源を用いて独自の"アーキル艦隊"を築き上げました。
工業力も内包していましたが、所詮はアーキルの一自治管区であったため、丸々艦隊を失ったリューリア作戦後、その追い打ちに連邦崩壊を受け大打撃を受けます。

 

ラスティフロントでの位置づけ

ザイリーグはラスティフロントのメインストリームにおいてまったく違った3つの時代・政体に区分されます。
ひとつは「かつて存在した国」の項目にもある、砂漠とキャラバンのザイリーグ共同体。
もうひとつは、いったんは連邦に吸収され、アーキルと同化しましたがその中で近代化を成し遂げ軍閥と化した「ザイリーグ軍管区」。
そして最後に、権力の裏付けであった艦隊がリューリアで壊滅したのち再び連邦内で他国の軍事力に依存せざるを得なくなったザイリーグです。

連邦解体後、ザイリーグは東西南北の各地域が独立国として切り離されてしまい、最終的には大陸中央の中小国家にまで落ちぶれてしまうことになります。
ザイリーグが一番印象深いのはリューリア作戦における第六艦隊の存在でしょう。
連邦第六艦隊は事実上のザイリーグ艦隊として軍閥化したザイリーグの手駒として動き、戦い抜きました。

ザイリーグは、砂漠の民としてのアーキルの要素を更に濃くした印象で描かれます。
軍服にもちょっとした意匠やアクセサリーが散見され、艦体にも特徴的な民族模様が描かれていたりと目で見てわかるアイデンティティが見られます。
アーキルのグリーンにわずかに黄色みを増したザイリーグイエローが貴重カラーとなっていて、ラスティフロント軍艦マニアはそこを描き分けるとか。
登場する人物の名前や立ち振舞、思想にパルエ的田舎臭さがあるのがポイントです。
 

歴史

ファーストコンタクト時、所詮隊商連合であるザイリーグは国力が弱く、自力で帝国に立ち向かう事が出来ないと判断したザイリーグはアキエリ朝の呼びかけに応じ、
北部同盟に参加する。その後オリエント事件でアーキル王家が追放されると改めて連邦に加盟した。
第二期に入り戦線が固まってくると、事実上戦線正面である南方砂漠上のザイリーグ諸都市に連邦三大国アーキル・自由パンノニア・メルパゼルから都市防衛と陣地および監視網の構築・駐屯艦隊のサポート体制など大量の支援がなされ、ザイリーグ諸都市は三大国から人材の流入もあって経済は好調になり、
さらに連邦の東西地域を結ぶ航路上であり、ザイリーグ協商など様々な輸送による収益がザイリーグ地方に流入、急激な軍拡に苦しむ三大国と違い経済は非常に好調となる
560~80年頃、帝国との戦争が膠着状態に陥ったことで馴れが生じ、ザイリーグ文化の復興運動が起こり、またザイリーグ正面に駐屯していた第六艦隊はザイリーグ当局の経済事情を背景に拡張を進め、また実戦経験も豊富なことから第二期後期には連邦有数の艦隊となる。ラオデギアを追放されたアーキル王家の娘はザイリーグの有力者に匿われる。
以上より連邦領ザイリーグ軍管区は第二期を通じて経済・軍事的に急成長を遂げ、610年代にはハン兄弟などの優秀な人材を輩出し、ニヂリスカやカノッサ、アナンサラドに援軍艦隊を派遣する地域の庇護者となり、独自の軍事体系を作りあげ、大陸を通じた隊商の情報ネットワークを持ち、YZ級戦艦などの最新鋭装備を発注・保有するなど絶頂期を迎える。連邦の象徴であるクンバカルナの4基の砲塔に、アーキル・メルパゼル・パンノニアに並んでザイリーグのカラーと国章が記されたことはザイリーグ黄金時代を端的に表している。
リューリアで第六艦隊がまるまる消滅した結果、ザイリーグにはわずかな戦力しか残されなかった。大陸中央の防衛戦には大穴が開いた状況となり、軍閥は政治力を失い、派閥に分かれて分裂。東方の自治体はアーキルに、西方の自治体はメルパゼルに救援を求めザイリーグは連邦内での立場を急速に失った。独自行動をする軍閥組織も問題視され、連邦の手が入り解体された。
南北戦争末期にはヒグラート消耗戦・カノッサ戦線の兵站地区として重要な役割になるなど経済的な復興の兆しを見せたが、ラオデギア炎上のとばっちりを受け倒壊破産。連邦は分解し、その際ザイリーグ地域は北部をニヂリスカ、アーキルに近しい東部を東アノール、メルパゼルに近しい西部をヒグラートとして引き裂かれた。もともと都市連合だったため民族国家的なアイデンティティを失うような問題は出なかったが、ザイリーグとして残った部分はずっと小さくなり、南部で急成長したより広大な水源地を持つアナンサラドに国力の面で完全に抜かされた。冷戦時代は大陸中央で対立する周辺諸国との緩衝地帯として駆け引きを行いながら生き延びることになる。

文化

軍閥期:一旦連邦としてアーキルに同化しているため、スチーム風呂の文化などが流入している。アーキル人は自動車で色々するのが大好きだし、広いザイリーグ人も小型飛行機を弄ったりレースで賭けたりするのが大好きだ。
ただしデーツの実やオコジョの乳、オアシスを生かした安定したパルエ麦の生産により市民の食糧事情は非常に良好。東西を結ぶ食料の商隊はメルパゼルからパゼンコメを出荷し、ザイリーグで上述の物産を仕入れ、アーキルを完全スルーして皇国に寄ったりしながらパンノニアの地に入りパクスパンノニア時代からの華やかな食文化を支えるのである。なお軍の食事事情はアーキルとほぼ同様で劣悪な模様。軍閥末期にはデーツジャムの缶詰工場を設置したりメルパゼルから糧食を輸入配備するなど改善を試みていたが、解決を待たずしてリューリア作戦が発生し……
事項で述べるが、この根本的な問題としてザイリーグ国内にはレーションを生産する工場施設すら満足に存在しなかったのだ。艦隊配備のレーションはほぼすべてアーキルから安く輸入していた。
冷戦期:南半球含め様々な地域から文化が流入し、貿易集団としての生来の性質から様々な文化が入り混じった文化のるつぼとなる。

 

経済

第二期~リューリア時代までは、連邦からの軍事面での投資・東西ルートを結ぶ輸送の収入・キャラバン情報網の掌握などで非常に良好だった。国防のための外国からの支援と、「ベニスの商人」方式による儲けは外国から必要以上に見栄えのいい軍備を揃えたり娯楽施設の建設に当てたり工業製品を輸入したりに使われた。ザイリーグは元来商人の集団であり、貿易で得た収入はやはり貿易によって国を豊かにするものという観念があった。そのため国内工業への投資は600年頃までほとんど無視され、兵器はアーキルやメルパゼルに発注、食料も工業製品も輸入、余った資産も国内への産業投資はしないという状態だった。軍閥末期の610年代、ザイリーグの国力は見た目上アーキルら三大国に匹敵しカネの力で発言力は連邦一ですらあったが、その実国内産業は他の大国にはるかに見劣りする第二期初期レベルのままだった。
リューリア発生後ほぼ消滅した艦隊戦力の立て直しの為に国庫の大半を使おうとするが、自国の防衛力の再建でいっぱいいっぱいの他加盟国はザイリーグの為に造る余力などなく軍艦の建造費をぼったくられてしまう。その上経済を支えていたザイリーグ自慢の輸送網がリューリアでの消失、軍の徴用と帝国の通商破壊が続きザイリーグの経済は急速に悪化していった。こんな状況でも軍拡にこだわっていた軍閥は結局解体され、620~30年代のころにはある程度の経済力を取り戻しつつあったが、連邦崩壊のあおりでザイリーグがアーキルに貸していた負債がなかったことにされてザイリーグ経済は倒れた。その過程で第三期に急速に工業化を成し遂げたアナンサラドに国力面で完全に追い抜かされてしまったのだった。

軍事

軍閥時代:国内に兵廠はせいぜい整備工場や弾薬の工場程度しかなく、兵器も主に輸入に丸投げしていたためメルパゼルやパンノニアとは違いほとんどがアーキル軍と同じ軍艦や車両を使用している。軍閥時代末期はアーキルから浮遊ドック艦を購入してカノッゼのような独自艦を試作したり、戦車工場を国内に設置したりしていたがいずれもアーキルの技術の延長線上だった。
ザイリーグ軍で特筆に値するのは第六艦隊旗艦のユットザイリーグ級戦艦と、ハン兄弟だろう。ユットザイリーグはザイリーグの技官が設計しアーキルの造船所に発注したザイリーグの独自戦艦で、アーキエリン級の後継を狙って開発されている。艦隊旗艦級の大物で非常に高かったが、財力にモノを言わせて姉妹艦を複数独占するつもりだったらしい。二番艦の進捗が50%程度のところでリューリアが発生し、ザイリーグの大艦隊構想は机上の空論で終わる。

 

特筆事項

最終更新:2023年07月09日 18:29