禁断の兵器考察

アボカド氏による、フラグラ世界における現実世界の目線から見た技術考察です。
以下抜粋

(9/28 誤字を修正、追記を載せました:アボカド)


このtxtで語る禁断の兵器とは、共和国の技術力によってすぐに製造が可能な航空兵器であり

モータージェットを主機関とした軽戦闘機計画である

留意すべき点は、「発想さえあれば作れる」だけで作らないことも出来るということである
また、本計画は「持ち込んではいけない物リスト」及び「空中艦隊時代の終焉を迎えうる兵器の開発の可能性」
というのを目的とする

禁断の兵器は、軽戦闘機である
機体ベースはMig-13
プロペラを持たず、インダクテッドファンの機体として設計される。
エアインテークを機体下面に装備することで亜音速、遷音速において、
機内の流速を音速以下に抑えることが出来る。

プロペラの直径を落として、厚くして面積を広げてと
音速到達を遅らせる細工をしていたら「ダクテッドファンで良くね」という結論に居たり、
ごく小径のファンをレシプロエンジンで駆動させる仕組みになっています

レシプロエンジンの想定出力は1800馬力、旧軍の誉を想定しています


このダクテッドファンの仕組みに加え、
後部に燃焼室を設けることで「モータージェット」となります

また、これらはエアインテークの改良、過給器を稼働させるエンジンの改良次第では
超音速飛行も可能にするだろう。
しかし、禁断の兵器計画初期ではそれを求めず、
遷音速飛行を目的とする設計を行う。


現在、メルパゼル共和国はガスタービン機関、タービン圧縮機は持っていないが
基本は水車であり、洗練された水車が改良されるのはどうやっても回避できないので
「発想さえすれば」後者は製造は可能である。

(9/28追記:遠心式タービンなら水車の延長線上で良いのですが、

ここで想定しているのは軸流式多段タービンの事です。

構造的に軸流のほうが脆く、部品点数も増えるのですが「共和国の強みは工作精度」と考え、

多少複雑な構造でも問題無いと判断しました。

軸流タービン自体は噴進機関さえ手に入れていれば直ぐに真似する事を思いつくはずです

 

機体の主翼は本来の七割程度の主翼面積となる
これは大気が高圧であるが故に翼面積を減らすことができるからである

武装は加給器用エンジン周りにShVAK20mm機関砲を3門搭載

以上が、Mig-13との差異である

 

 

予想される性能としては、連邦のマーレⅡに相当するものであり
その他の問題は生産力のみとなる。実用化されたら通常のレシプロ戦闘機の倍くらいのコストで製造できるだろう。


禁断の兵器の優位性は、圧倒的速度とダイブアンドズームを用いた一撃離脱戦術を
圧倒的な機関出力に基づいて行えることにある。

(追記:高い大気圧のパルエでは降下制限速度が低いため、どっちかといえば加速力重視の設計になると思われる)

 

一撃離脱に徹した出力及び高度の優位を持つ戦闘機は一方的な攻撃を与えることで
敵艦隊の航空機部隊を殲滅し、上空の制空権を確保することで、
航空機部隊による一方的な対艦攻撃を可能にする。

VT信管も対空射撃指揮もない艦艇は航空攻撃にはまともに抵抗できずに殲滅されるだけ
という状況になります

この一方的な優位により、空中艦艇の時代が終了するのが普通ですが、
技術差が大きいと「じゃあこっちも航空運用しよう」とはならないかもしれません

あと、兵器設計や運用のトレンドが来なければ永遠に航空機の時代が来ないなんてこともありえます

 


この究極の兵器の問題点がとりあえず一つ発見されており

パイロットの訓練において、ダイブアンドズームが有効活用できるような訓練が今まで行われていたか怪しい。
兵器を有効に使うためには訓練でそれにあった訓練をする必要があるが、
究極の兵器はこの世界において異質であるが故に訓練メニューが大きく異る。

そして、訓練メニュー自体を開発するのが一番難しい。これらは経験と直感と運等に大きく左右される。

 


結論として、ダクテッドファン仕様ならマーレⅡ相当の戦闘機が、
モータージェット仕様なら700-800km/hに届く遷音速戦闘機となります


(ここから下は後日調べ直しした後のもの)

前提条件
メル=パゼルには流体力学がある
・同様に飛行力学上の揚力と空気抵抗などの設計を理解している
・超ジュラルミン程度の軽金属を生産できる(遺跡からの採掘でも可)
・大規模風洞実験装置があれば開発期間が10年短縮される
・航空機用リベットの開発の必要あり
・そもそもこの発想が突然浮かんで、具体的な見通しが出ないならこんな物作れない
・超音速に耐えうる機体が作れなければならない。
(超ジュラルミンがあるなら十分。あとは発想と研究次第?)

(追記:主翼桁、脚部、風防骨組み等にクロムモリブデン鋼、またはそれに近い性質の金属が欲しい。

脳内解釈では冶金、合金研究等は王国が優位であると考えているため素材は王国に多少遅れる)


・噴進機関の分解研究、模倣物の研究が終わっていた場合、5年研究機関が短縮される
・この兵器は「洗練され、効率化された兵器である」ということ。
フライトグライドの世界観にそぐわない可能性が高い。
実用化は早くて20年、遅くて40年かかるため現行の兵器と並べることはないと思われる

解決案件
・ジェット燃焼室が作れるのか?→レシプロエンジンが作れるなら作れない理由がない

 


メル=パゼル共和国空軍 起源593年度次世代戦闘機理論研究計画

・概要
当計画は共和国が持つ、
または近い将来実現可能と目される技術を用いる最も高い性能の戦闘機理論、概念を開発することを目的とする

実現までの最長期間は40年後の633年を目標とするものである

・要求諸元等
現在、大陸において最高性能を持つ航空機は連邦が有する「マーレⅡ」であり
これを用いることで連邦は帝国に対し性能上では圧倒的な優位を確保している。
しかし、浮遊機関を用いる関係上生産数には上限があり、
その上機体そのものも非常に高価となる。

低コスト、かつ生産数上限が無かった場合、既に帝国は滅んでいると言っても良い。
そのため、共和国はマーレⅡ相当の性能を持つ戦闘機であれば十分と考えており、
性能の目標としてはこれらを掲げることとなる。

また、単座単葉戦闘機を研究するものとする。


・使用する機関
前述の理由より、浮遊機関は利用できない。
噴進機関は共和国でも発掘されるものの、燃焼室後部の耐熱性に問題があり
十分な冷却が行えないため南方では利用できない。
また、発掘物であるため上限がある。よって今回は利用できない。
しかしながら、
我が国は小径かつ高出力な内燃機関を開発、製造する能力を唯一有する国家と言っても過言ではない。
今回は、上記の理由により内燃機関を利用した戦闘機を開発することになる。

・機関について
現在航空機に搭載可能な機関としては、1500馬力相当のものを開発中であるが、
連邦と共同で行われた音速飛翔体研究及び風洞実験によりプロペラ速が音速に近い速度域において、
非常に大きな空気抵抗を確認している。
プロペラの回転と機体の合成速度でこの現象が発生するため、
強力な機関を開発したとしてもプロペラ回転速を抑えなければ精々時速350km/hが限界と思われる。

これらの解決策としては、プロペラの直径を小さくする・回転速を抑えるなどの解決策が考えられるが、
機関の高出力を利用するためには高速回転と大きいプロペラ直径は不可欠である

しかしながら、問題はプロペラに当たる空気が音速に近いために合成速度で音速に近づく事により発生しており
空気を亜音速でプロペラに当てれば良いという解決策が発案され

結果として「機体内部に円筒状の空洞を設け、その内部にプロペラ、またはそれに類するものを設置し
機体内に入る空気を亜音速に抑える」という方法に纏まった。
プロペラの代わりとして噴進機関に搭載されている流体圧縮機を用いる案も出ている

搭載される内燃機関は、開発研究計画に基づき
10年以内に1500馬力級、30年以内に2000馬力級を目標とした。

・空力要素
従来通り、エルロンを主翼に搭載し、垂直補助翼を機体後部に設置する。
水平補助翼については機関部の設置上の理由により、後部に設置することになる
主翼は高速に耐え、空気抵抗を減らすように面積を減らし、強化される
また、機体先端にはエンジンを保護する構造を用意する

・武装
20mm機関砲を内燃機関上部に2門設置予定である

・最終的な予想性能
内燃機関1500馬力級で最高420km/h
2000馬力級で470km/hと計算された。

また、計算中に圧縮機構造を用い、噴進機関同様の燃焼室を設けることで排気流速が向上し、
最高700km/hも達成可能という結論に至った。
これは音速の0.96倍に相当するものである

 

・研究結果
新型内燃機関、内蔵型プロペラ、圧縮空気燃焼室など未だ実現していない技術を用いた机上の空論ではあるものの、
前世代の兵器を圧倒する高速性能を持つ兵器が可能であるという結論に至った。

空中艦を破壊する能力は持たないものの、
敵艦隊上空の制空権を確保するには十分な性能だと考えている。


・燃焼室の開発レポート
機関部の試作が完成し、燃焼試験を行っているが
燃焼室後部は噴進機関同様、加熱により連続稼働時間は30分が限界、
実用的な水準では20分と考えられる。

しかし、巡航においては内燃機関のみで十分であり
燃焼室を使うと燃費が悪く、燃料を1時間で使い切ってしまう。
戦闘時のみ燃焼室を使う事で燃費を抑えられるだろう。

現段階の試験機体においては、
航続距離 710km+全力30分と計算されている。

・戦闘機としての運用
実際の運用に関しては、現在研究中である

現在は敵艦隊上空を抑え、敵航空機に対して降下して機関砲攻撃を行い
離脱し高高度に退避するという「一撃離脱戦法」を想定している。
降下時には超音速に達すると考えられ、それを想定し機体設計が進められている

艦隊上空の敵戦闘機を排除し制空権を確保した後、
開発計画が進んでいる「75mm砲搭載重戦闘機」が敵艦隊に対し攻撃を行う。
帝国艦隊の対空砲火は貧弱であり、既に抵抗すらできない。
制空権を確保した時点で勝利は確定しているのである

唯一警戒すべきは対艦砲撃を妨げる阻塞気球である。
阻塞気球を用いられた場合、砲撃の命中率は非常に落ちることだろう。

急降下爆撃理論も同様に研究中である。

 

 

 

最終更新:2014年09月28日 23:54