歴史を変えた名機たち

史実におけるT-34ショックのように、ある1つの兵器の出現が既存の概念を大きく変えてしまうことがあります。
今回の記事では、そのようなエポックメイキングなメカたちをサラッと紹介していきます。

スカイバードと空

空を飛ぶ―
古今東西誰もが夢見てきたであろうその夢は、パルエ人にとっても同じでした。
パルエ人にとって空を飛ぶということは、すなわち空に君臨する神であるスカイバードの力を得るというものでした。
南北問わず、スカイバードは畏怖と尊敬の目で見られていたのです。
それはつまり空を飛びたいという野心と、神の力を手に入れるというタブーのせめぎあいでもありました。
この状況を一変させたのが、後に南半球を併呑し超大国となるクランダルト帝国です。
禁忌であった神の解剖とその技術応用の末に最初の実用的な戦闘機を帝国が生み出してから、パルエの空に機械じかけの戦鳥が羽ばたきました。

 

ファーストコンタクト


マコラガの出現
「スカイバードの脳髄に電極をぶっ刺して、操縦席と機関銃を載せて装甲で覆った」以外に説明のしようがないパルエ初の実用戦闘機です。
マコラガ戦闘機に至るまでにも、帝国軍に数十年のの戦闘用スカイバードの運用経験がありましたが、それらはどれも騎乗にちかいもので、
初の戦闘機と呼べる代物はマコラガの登場を待つ必要がありました。
マコラガは、南北のファーストコンタクトである505年において実戦投入され、文字通り航空戦力を持たない北半球諸国を蹂躙しました。
 

アーキルの抵抗


スチルマルダ戦闘騎の登場
数々の都市国家が数日で陥落し、大国であったパンノニア王国の大半が帝国の手に落ちるという窮地に陥った北半球諸国は、アーキル国の主導で連邦を結成します。
その連邦体制下で初めて作られた航空機のひとつがこのスチルマルダ戦闘騎です。
スチルマルダ戦闘機は気球で培った気嚢と、アナンサラド王国から産出される浮遊性のドブルジャガスを用いて戦闘機を設計します。
アーキル国では蒸気風呂が盛んだったことからその技術の応用として初歩的な気球を発明していましたが、対帝国戦役ではほぼ役に立ちませんでした。
余談ですが、アーキル連邦の面白いジンクスとして、窮地なときほど真面目に良兵器を作り、慢心するとクソ兵器を乱発するというものがあります。
おそらくこのときからジンクスは始まっていたのでしょう。

帝国と連邦双方の浮遊船・戦闘機を交えた初の空中戦にスチルマルダ戦闘機は投入されました。
スチルマルダはほぼ全機が撃ち落とされてしまいましたが、帝国軍にとって初めて目にする「自軍以外の戦闘機」に動揺を隠すことは不可能でした。
それもそのはず、周りは全て未開の蛮族と信じ切っていた帝国軍では、対艦・対戦闘機戦闘といった訓練は全くされていなかったのです。
スチルマルダ戦闘機は、北側初の戦闘機であり、帝国軍に初めてのドッグファイトを演じさせた名機なのでした。

 

浮遊機関の投入

 


浮遊機関を初めて用いたバリアンテ
名機ではなく、実は失敗兵器の類ですが、バリアンテ戦闘機は浮遊機関を搭載した初めての航空機でした。
これを境に、スチルマルダやその他大型飛行船は陳腐化し、浮遊機関搭載型艦艇が主流となっていきました。
バリアンテは、対戦闘機戦闘には不向きな散弾砲を2門備えており、対地支援に使われるべき代物でした。

 

北半球国家の恐竜的な技術進化

戦闘機ユーフーは、パルエ航空史において欠かすことのできない名機中の名機です。
洗練された空力設計、空力ヒレから翼にまさに生まれ変わりつつある"稼働ビレ"、さらに解明された浮遊機関と力強い内燃機関。
そして何よりも空中艦から発艦することができる艦載機でもありました。
野鳥の意を持つユーフーは帝国軍のマコラガ戦闘機を完全に圧倒し、帝国人らは自分たちが常に万物の霊長であるという認識を改めざるを得なくなります。

 

忘れられたアヒルの子

グランヴィナス戦闘機誕生
全く更新されなかったせいで連邦に圧倒されはじめたマコラガ戦闘機を救ったのが、次世代機に当たるグランヴィナスでした。
とても堅実な設計で、高火力、高耐久と名機そのものでしたが、その活躍時期は短く、
さらに次世代のグランビアがあまりの傑作機だったため、完全に空気となってしまいました。
しかし、この機が名機たる理由は堅実な設計以上に、その後半世紀に渡って使われる優秀な機体構造でした。
2つの生体器官に挟まれたコクピット、その前後に位置する武装と循環器という設計パターンは、生体を用いた戦闘機として理想的なものです。
やはりグランヴィナスはあまり量産されなかったこともあり、ユーフーに対してとんとんの特性を持っていたものの
次代グランビアに「ユーフーのライバル」の座を渡すこととなります。

▲本当に優秀だったのでたくさんの派生機によって使いまわされるコンポーネントの図

 

真打参上、榴弾の恐怖


帝国のベストセラー戦闘機、グランビア。
アーキルの戦闘機乗りならば知らない者はいないといわれる帝国の名戦闘機です。
ラスティフロント創作世界において"帝国戦闘機"の代表的ポジションを総なめにしていて、殆どの二次創作に登場しています。
正気の沙汰とは思えない巨大な榴弾砲を機首に装備していて、無装甲な機体や戦車を一発で撃破する火力を持っていました。
「火力」こそ、連邦軍の機銃連射速度や砲精度についていけない帝国軍が出した答えでした。
グランビアはその後小さなマイナーチェンジを繰り返しながら、半世紀に渡り運用され続けました。

 

名戦闘機兼ポンコツ戦闘機?

フォイレMk-2戦闘機
アーキルとクランダルト帝国が技術競争で背伸びし合う中、周辺国家でも独自の技術を確立し、自前の戦闘機を生産するようになりました。
フォイレ戦闘機は自由パンノニア共和国が生み出した軽戦闘機です。
当時としてはごく平凡な性能を持っており、設計も保守的ながら手際よくまとまっていました。
この戦闘機を名機にさせたのは、過去の遺物である浮遊機関に頼らず、揚力と液化ドブルジャ、内燃機関という自力で開発された戦闘機だという事実でした。
しかしメタ的宿命で不憫が確定しているパンノニアは、数々の改良案を出すもこの大半が失敗し、この戦闘機を1世紀近く使うことになります。

フォイレの基礎設計にこだわり、迷走に迷走を重ねてクソ兵器を脱糞しまくる様は、帝国とは対象的なものでした…
念のためパンノニア民族の名誉のためにことわっておくと、パンノニアはジリ貧ながらも、数々の航空技術において"パルエ初"を達成していきます。
その殆どが試作段階で力尽きるか、マコラガ戦闘機にさえ勝てない貧弱さでしたが…

 

亜音速次代へ

メル=パゼル共和国
クロテガ重戦闘機
アーキル連邦
ユーフーⅡ戦闘機
サン=テルスタリ皇国
局地迎撃機スペルヴィア
ワリウネクル諸島連合
対フォウ討伐機レラカムイ
クランダルト帝国
艦載戦闘機グランツェル

重武装・高火力・高速力
360km/h
30mm連発銃x4
57mm対艦機関砲x1
空中魚雷x2/対艦爆弾x6
高速力・ジェット気流対応
410km/h
連発銃x6
鬼旋回能力・馬鹿火力
270km/h
機首57mmモーターカノン
鬼上昇力・高速力
470km/h
30mm機関砲x3
 
鬼畜機動力・鬼畜火力
300km/h
榴弾砲x1

パンノニアがいないよ…?
亜音速時代といっても、音速に近いというわけではなく"より速い"といった意味合いです。
第三紀に入りかけるとパルエの戦闘機はカンブリア爆発のごとく、一気に様々な目覚ましい進歩を見せ始めます。
特に顕著なのがスピードの上昇で、今までは200km/h台を前後していた最高速度がここにきて400km/h超えが達成され始めます。


▲速度を追い求めて見事爆死した方々
これらは数多くの失敗兵器の基礎のもとに大成した飛行機達であったことを忘れてはいけません。
1機の傑作機の後ろには、常に様々なスクラップが存在しているのです。

 


この記事は現在執筆途中です。
情報が中途半端な状態で止まっているため、記事としての要素を満たしておりません。
もう少しお待ち下さい。

 

 

最終更新:2018年01月09日 23:39